続かないし、八幡がHACHIMANだし、駄文だし、酷いことこのうえないですがよろしければどうぞ。
pixivにも投稿してます。
── 一番って何だ?
それがアタシのトレーナー…比企谷八幡が問い掛けてきた最初の質問だった。
「どういう意味?」
「言葉通りの意味だよ。お前にとっての一番って何だ?」
何を言ってるのかしら? 最初はそう思った。 一番は文字通りの一番。それ以上でもそれ以下でもない。アタシにとっての最重要事項。なのにアイツは、
「そうか。お前の言う一番って、その程度って訳だ」
「はあ──ッ?!」
アタシは八幡に詰め寄り、怒鳴り散らした。もし、そこが人気の無いジム裏でなければ、アタシが培ってきた優等生のイメージも壊れていたかもしれない。だけど、当時のアタシはそんなことを気にする余裕なんて無かった。
「どういう意味よッ! アタシの一番がその程度ってッ!? バカにしてんじゃないわよッ!」
「バカにしてねぇよ。事実を言ったまでだ」
「それをバカにしてるって言うのよッ!」
頭に血が昇っている。 今思えば、ウォッカの奴と喧嘩したときだって、ここまで怒ったことは無かっただろう。 あぁだ、こうだと怒りをぶつけるアタシ。だけど八幡は狼狽えること無く、スマホを取り出して、アタシにある動画を見せつけてきた。
「何よ、これ?」
「サッカーの決勝戦の動画」
それはサッカーに疎いアタシでも知っているような有名チームとまったく無名のチームとの対戦動画だった。観客席は有名チームの応援者で埋め尽くされていて、無名のチームはほんの僅かである。
「これがどうしたのよ?」
「いいから黙って見ろ。もうすぐゲームセットだ」
次の瞬間、画面の向こうから試合終了のブザーが鳴る。点差を見れば、勝ったのは有名チームではなく、無名チーム。だが、観客席はブーイングの嵐だった。
「次だ」
次に見せられのは無名チームのサイト。しかし、そこには優勝したことへの称賛の声は無く、ドーピングややらせを疑う非難の声で埋め尽くされていた。 そこでアタシは漸く八幡が言っていた言葉の意味が分かった。
「一番事態は努力次第で誰だって成れる。だけど、本当の意味で一番に至るのは難しいことだ。例え勝ったとしてもそれが勝負である以上、結果次第で悲しむ奴も出てくる。 改めて聞くぞ。
お前の言う一番って、何だ?」
──そんなの決まってるじゃない。
「アタシの一番は──全てにおいての一番よ。 アタシを応援してくれてたファンもッ! 他の皆を応援しているファンの皆もッ! 一緒に走った娘たちも魅了するような一番ッ! 独りよがりじゃないッ! 皆で勝ち取るッ!
それがアタシの一番よッ!!」
「そうかよ。なら、頑張れ。結局の所、走るのはお前らだ。まあ、一番を取るサポートくらいはしてやるよ」
「任せたわよ、トレーナーッ!」
それがアタシと八幡のウイニングロードの始まりだ。