イングランド西部、ブリストル。
海に面した港湾都市であるそこは、古くからアイルランドや大西洋の航路と接続され、貿易の重要な拠点であった。マグルにおいても、我々においても。
「目ぼしいものは運び出すように」
「はっ、クラウチ様」
アメリカとの交易を家業として財を成すデイヴィス家がこのブリストルに居住していたのもそうした歴史的な経緯があってのものなのかもしれない。
多少の歴史を備えている風格の彼らの屋敷は、不埒にもイギリス魔法界から逃亡を図った咎で、我々イギリス魔法省の手で法に基づき接収を受けていた。
「逃げ出した一家の追跡は?」
「不甲斐ないことですが……追跡班と比べて土地勘もツテも向こうに分があったようで、見失いました……」
「予測できたことではあります。しかし、それは言い訳にはなりません。結果を出してください。いくら向こうにツテがあるとはいえ拠点はこちらです。アイルランドあたりを経由して戻ってくる可能性を考慮し、網を張ってください」
そう言って私は踵を返して屋敷から離れ、別の建物へ向かう。イングランド中に逃亡者や反逆者だらけだ。忌々しい。
純血ゆえにリドル様を強く支持していると口ではほざく人間は少なくないが実体はこの有様だ。純血名家というだけで甘やかす必要はない。能力と忠義心で評価しなければならない。
離れる人間だけでなく、ここぞとばかりにすり寄ってくる連中にもほとほとうんざりさせられているところであるし。
そう。省内で権力を握った人間の中にも、信頼できない人間は大勢いる。信じられないことに。
例えばあのカルカロフなど、明らかに
とはいえ、リドル様に認められて死喰い人となり、すでに儀式を済ませた私と違い、彼は未だに死喰い人ではない。リドル様は奴のような軽薄な人間と忠誠を誓う人間をしっかりと区別し、一線を引いている。尽くす甲斐があるというものだ。
だが、人手は足りていない。短期的に見ても長期的に見ても、有能な人間を絶えず拾い上げて評価し続ける必要がある。
そう、例えば同級生でもあり、ブラック家の当主を引き継いでいたレギュラスはどうだろう。ホグワーツに赴任してからは顔を合わせなくなってしまったが、彼もリドル様の支持者であり、家系におごることなく献身的に尽くすことのできる人間であった。近いうちにまた顔を見ることになると確信している。
そのようなことを考えながら歩を進めると……突然、曲がり角のT字路で目に入ったそれに目を剥いた。思わず杖に手をかけてしまう。私の出した殺気を感じ取ったか、隣にいた部下は小さく悲鳴を上げた。
演説台に座った「
落書きの横にはすでに私の部下がいて
「即刻消してください。すぐにでもこちらにリドル様が訪れる予定なのです。万が一でも目に入ることがあってはなりません」
「しかし、魔法のインクで描かれていて落とそうにも落とせず……」
「ならば壁ごと破壊すればいい! そして犯人をできるかぎり速やかに捕らえてください。耳と鼻を削ぎ、アズカバンにすぐさま送れ!」
本来であればこんな些事に構う余裕もない。しかし、トム・リドル様の立場を固めるにあたっての進捗を報告する会議がこのブリストルにて行われる。海峡を挟んでアイルランドとウェールズを睨むこの街はそうした状況の集積に都合がいいのだ。
そして、その会議の段取りを行うのは魔法大臣補佐官を任ぜられた私だ。
リドル様は「総督」という古く格式のある役職を強力な権限を持つ役職として復活させる決断をされた。スコットランドにおいてダンブルドアの残党が強い抵抗を示していることも鑑みれば、慧眼といえよう。
そうしてアイルランド総督、ウェールズ総督、スコットランド総督にアントニン・ドロホフ、イゴール・カルカロフ、ベラトリックス・レストレンジが命じられた。
では、イングランドは? というともちろんリドル様が司る領域となる。
しかし、魔法大臣としてあらゆる領域を取り仕切り、多忙を極めているリドル様に代わり、魔法大臣補佐官である私が実質的にイングランドにおける監督責任を担うことになった。名誉あることだ。で、あるからこそリドル様の顔に泥を塗るような失態は許されない。
私はより一層の努力をもって細部にまで目を行き届かせる使命を感じていた。
だが、もう会議の時間だ。
現場での監督を切り上げて会場に向かわねばならない。
部下に仕事を任せて資料をまとめ、私が議場として指定した建物へと向かうことにする。私は懐から公務利用を示す、かつて普及していたものとは色がまったく異なる
「ブリストル城」
暖炉移動の独特な感覚ののち、魔法で隠された古城に私は降り立つ。どうやら問題なく到着できたようだ。
「あらぁ? バーティ君ね。主催者なのに遅くないかしら?」
「……これは、スコットランド総督。お早いご到着で」
「嫌ぁねえ、そんな他人行儀な。前みたいにベラって呼んでくれていいのよ? 怒らないわ、虐めがいがあって気に入ってるから」
「そのように呼んだことはありませんが」
「そうだったかしらぁ? 最近いろいろあやふやになりがちなのよね、アハハ!」
目の前のスコットランド総督に任ぜられたベラトリックス・レストレンジは大げさに高笑いをした。
正直言って苦手な相手ではあるが家格の高さ、有能さ、忠誠心を併せ持っており私もある程度の敬意を払うのに吝かではない相手ではある。が、苦手なものは苦手だ。思わず皮肉を込めて呼びかけてしまった。
まあ、言外に込めた意味は気づかれていないようだが……
「それに『スコットランド総督』なんて嫌味な呼び方やめて欲しいわね。殺すわよ?」
気づかれていた。
一瞬で豹変したレストレンジは背筋が凍るほどの殺気を向けてきたので、思わず振り向くが……その瞬間にはニコニコと笑う少女のような様相に戻っていた。
「……ええ。次からは気をつけます。レストレンジ夫人」
「やあねえ。他人行儀は変わってないじゃない」
そう言いながらある程度満足したのか、部屋を去っていった。
気を取り直し、暖炉で客人が訪れるこの応接室での応対を部下に任せて議場へと向かう。
先に部屋を出たはずのレストレンジはどこをうろついているのか(間違いなく迷惑だから勘弁して欲しい)、まだ議場には入っていないようだ。
すでにセッティングは済んでいるはずだが、最終確認として私手ずから一つ一つ席をチェックしていく。
そうしているうちに……議場に人が入り始めた。
カルカロフにドロホフだ。どちらも部下を数人連れている。
「ほう、さすが古城ブリストル。我が故郷でもこれほどの荘厳な一室はそうは見れない」
「ホームシックですか? 私としては一向に帰ってもらって構わないのですが」
「そうつっかかることもないんじゃないか? バーティくん」
「これはドロホフさん。アイルランドは順調ですか? お話によると私の管轄であるはずのイングランド内のグリーングラス邸に足を運んでいたそうですが」
カルカロフは偉そうに建物を見回している。
それとは対象的に、ドロホフは辺りの人間の文字通り足元を見るかのように様子を観察していた。
同じタイミングで入ってくるあたり、それなりに話が合う関係なのだろうか? カルカロフは小物だが、利益につながる人脈は抑えている。アントニン・ドロホフのような人間が吸い寄せられるのもわからなくはない。
カルカロフと違いドロホフの有能さ、忠実さは認めるが……それでもレストレンジとは別のタイプの苦手な人間だ。
「話がわかるほうの狂人」と裏で呼ばれているのも無理がないほどの酷薄さと欲深さを併せ持っている。言われた仕事は大方やってのけるだけあって、リドル様からの信頼が厚い理由もよくわかるのだが……
「至って順調。ってか、ずいぶん細かいところまで見てやがんなあ。俺が誰と茶飲みに行っていたってお前には関係ないだろ?」
「イングランド内の有力な家が相手となれば話は別です」
「別も同じもあるかよ。管轄ってあれか? イギリス茶飲み総督でも任ぜられてんのか? いいねえ、そりゃいつも忙しそうにしてる理由もわかる」
「アハハァ! 茶飲み総督ですって、いいわね! バーティ君にはお似合いよ!」
後ろからレストレンジもお出ましだ。どうやらリドル様を除いた主要なメンバーは勢揃いしたらしい。
彼らは席に付き、主人を待つ。
そして……ついにリドル様が議場に現れた。
「みな揃っているようだね」
「ああ、リドル様! お待ちしておりました!」
「ありがとう、ベラ。バーティもセッティングご苦労。よい仕事ぶりだね」
「こ、光栄です!」
会議前のアイスブレイクのようなものとはいえ、直接のお褒めの言葉だ。もうこれだけで今日までの仕事が報われたと言っても過言ではないだろう。
「では始めようか……そうだな。最初はアントから行こうか」
「御意……アイルランドの制圧は順調に進んでおります。電撃的にダブリン都市圏をほぼ制圧。アイルランド島にはコーク、リムリック、ゴールウェイ、ウォーターフォード、バンガー……と魔法使いのコミュニティは広い範囲に点在していますが、そこの確保に向け今の所さしたる抵抗もなく領域を広げられています。現状、アイルランド南東部は完全に手中にあります」
「さすがアントだ。素早く急所を抑えた仕事ぶり。君に任せて正解だった」
「恐縮です」
「では次はイゴール、君の報告を聞こう」
カルカロフは部下から報告の資料かなにかを受け取り、それに目を通しながら滔々と報告を始めた。
「ウェールズ東部であり、中心地であるカーディフは制圧済み……ちょうどここの対岸ですな」
そういって大仰に手を窓に向かって振る。位置関係としては確かにそうだし、見えないこともないだろうが……どちらかといえばパフォーマンスのようなものだろう。しかし、認めるのも癪だが確かにそれは魅力的なパフォーマンスではあった。うっすらと霧と海峡越しに見えるウェールズの首都、カーディフの爛々とした輝き。
「今、あの灯りはすべて私の働きによってリドル様の支配下にあります。その後東部に進むにつれ、若干の抵抗は受けておりますが、ほとんど問題ありません。軽微なものです」
「素晴らしい。イングランドの喉元をしっかりと抑えられたのは君の働きあってのものだ。外国人ということでいささかの心配をしていたが無用のようだ。君は同じ重さのガリオン金貨よりも価値がある」
「ダームストラングの人間がどれほど忠実か知っていただけたようで何よりです」
「では、最後……ベラの話を聞こうか」
まるでよく躾けられた犬のように、レストレンジは目を輝かせて答えた。
「はい! スコットランドの制圧は全く順調ではございません! 兵力は足らず、威力偵察に向かわせた数少ない部下は全員帰ってきませんでした、アハハァ! 現状、イングランドから越境を試みる魔法使いを狩るとともに、その噂を広める任務に切り替えています!」
……喜びを隠さない様子で語るものだから、思わず勘違いしそうになるが順調どころではない。しかし、リドル様はむしろ面白がっている様子だった。
「あの『マッドアイ・ムーディ』が随分と大掛かりに防備を張っていたみたいだからね。もっとも、あれはまさしく今は亡きダンブルドアが魔法大臣という権威を重んじておらず、なにか不利な出来事があれば反乱を起こす準備を整えていた証左でしかないのだが。今後なにか計画はあるかい?」
「スコットランド方面に関しては現状維持に務めるのがわたくし最大の仕事だと思っています。もちろん機会がある限り奇襲を試みて、可能な限りホグワーツの人間やガキどもに血を見せてやりたいとは思っていますが! アハハハハハ!」
これだからたちが悪い。「話の通じないほうの狂人」と呼ばれるだけある。
現実主義的に自分も含めて使える駒でできる範囲の手を提言する合理性と、自らも通っていたはずのホグワーツ、およびそこに通う子供という者に対してなんの感慨も抱いていない狂気が同居している。
「ベラはそれでいいだろう。とはいえ、手持ち無沙汰気味になるだろうから別の仕事を頼むこともあるかもしれないね。さて、最後はバーティだ。僕は君からたびたび報告を受けているからおおよそ把握してるけど、全員に周知すべきことがあれば頼むよ」
そして、ついに私の出番だ。
手元の資料をもとに共有すべき情報を話す。
「まず、マグル政府からいくつかの通達がありました。現状、イギリス王室ならびにマグル政府は現政府を承認するとのことです。こちらとしては返答しておらず、参加者の皆様としては明らかにダンブルドアを応援していた奴らに対して思うところはあるかも知れませんが……しょせん、マグルはマグル。脅威にはなりません。反乱を起こしたダンブルドアの残党が片付くまでは、通達に対してこちらも黙認というスタンスを維持、というのがリドル様のお考えです」
表向きはマグルなど取るに足らない相手で無視、ということになるが……食品の多様さなど、現状マグルの流通に依存している分野がいくつかある。
実際のところ、マグルに対して嫌悪感を抱えている人間はリドル様の支持者には少なくないものの、あくまで本質は魔法界の権益を脅かす「マグル生まれ」への怒りだ。現状、マグル・イギリス政府との強硬な対立関係まで内心望んでいないものが大半で、そこに踏み込むのは避ける判断をした。実に聡明な判断だ。
「次に、グリンゴッツですが……こちらはかなり強硬に反発しています。ですが、ロンドン本店の建屋自体は再度抑えた以上、大きな損失にはなりません。彼らも一枚岩ではありませんから、そのうちに利益を求めて間違いなく別の派閥が現れます。彼らを通じて懐柔していけばいいかと」
もともと、リドル様が大臣に就任する以前からグリンゴッツ銀行との関係性は悪化していたが……ヤックスリーらの手によって服従の呪文を受けた副頭取がヨーロッパ支部へと逃げ帰り、一連の出来事を伝えたようで、完全に険悪な関係となった。とはいえ所詮はゴブリン。奪った設備を利用して貨幣鋳造さえ再現できれば大した価値もない。
「そして、国際社会……こちらもあまり芳しいとは言えませんが、今のところ各国ともに静観しています。ダンブルドアが亡き今、海外との公式な交流のノウハウは我らの内部に集中しています。彼らも腹を決めるでしょう」
ダンブルドアの名前はイギリスだけではなく海外にもよく知れ渡っていた。だからこそ世界各国ともにイギリス魔法界の経過を注視しているようだが、大きく踏み込ませるほどの利害関係をホグワーツの連中は用意できないだろう。となれば、現政府と付き合うほかはない。
「そして、最後に……抵抗を続けるダンブルドアの残党、ホグワーツの一派ですが……スタッフは大きく欠け、生徒も大幅減ということで教育機関としての意義を維持するのは難しいでしょう」
「アラ? それはなにか、あのリドル様に逆らった連中を放置しよう、って聞こえるけれど? 私も確かに現状維持を提言はしたけれど、あくまでこれは短期的な方策で、最終的には連中をアズカバンに送るよりひどい目にあわせるつもりだったわ」
レストレンジが口を挟んでくる。
口調とは裏腹に語気には怒りが見え隠れしている……が、それに正面から向き合うことなく受け流す。用意した資料通りに話を続ける。
「もちろん、我々はイギリスを代表する魔法政府であり、魔法大臣の権威のもと反乱を起こした彼らを逮捕するのは筋ではありますが……ホグワーツ城が強固な要塞として機能し、残党の中核人物であろうミネルバ・マクゴナガル、フィリウス・フリットウィック、アラスター・ムーディ、そしてジェームズ・ポッターなどがなかなかに手強いことは確かです。ホグズミード村の長であるアメリア・ボーンズも、魔法政府への忠誠というお題目を忘れ彼らに付き従っているようで、現状スコットランドの魔法使いのコミュニティは我々に従う姿勢を見せません」
「ボーンズか……あいつはいけ好かねえ女だったな。正義ってものを履き違えてやがる」
「ですが教育機関として設立され、生徒を守るという役目を担ったホグワーツ城という魔法建築物は……その名分を失えば失うほどに機能しなくなっていきます。まずスコットランド以外のすべてを、それから更にスコットランドへと進入しホグズミード村以外を完全に抑えてしまえばその要塞としての機能も失われる……というのが私の見立てです」
リドル様も大きく頷く。
レストレンジは実際のところそんな悠長な計画に付き合いたくない、という顔ではあるがリドル様の判断が絶対だ。渋々うなずいた。
全員が同意したのを確認して、リドル様が指示を出した。
「よろしい。方針と情報は共有されたようだね。では、速やかに仕事に取り掛かってくれたまえ」
―――
「しかし、良かったのですか、カルカロフ様……」
「何がだ?」
「『若干の抵抗は受けておりますが、ほとんど問題ありません。軽微なものです』なんて言っちゃって……」
会議を終え、イゴール・カルカロフは仕事場であるウェールズへと戻っていく。間違いなく誰にも(忌々しいレストレンジにも、当たりが強いクラウチにも、隙あらば利を掠め取ろうとするドロホフにも)聞こえなくなったであろう、暖炉飛行し部屋から離れたタイミングで、付き従わせていた部下がそう漏らした。
「カーディフを抑えているのは間違いない。それ以外の部分など深い森が続くだけのようなものだ」
「いやまあ、それはそうなんですけど……」
「だいたい、ドロホフの仕事を知ってるだろう! あの頭のおかしい男が出す成果と我々は比較されるのだぞ! 多少は成果を盛らねば私の身のほうが危ないだろうが!」
「それはまあ、まったくおっしゃる通りなんですが……」
「魔法に善と悪はあるが、光と闇で区別することは馬鹿げたことだ」とダームストラングの現校長(にして私の……まあ、師匠のような存在)はよく漏らしていたが、長年そこで私も教員職を務めてきただけあり、手段の柔軟さには自信があるほうだった。
が、その自信はドロホフのやり口を見てあっさりと崩れた。
マグルが街中に敷いている可燃ガスと魔法を組み合わせてマグルの家も含む区画を一つ吹き飛ばして「いいやり方だろ? このやり方だとマグルのとこに向かう忘却術士がラクできるんだ。言い訳の余地が生まれるからな」とのたまい、マグルの街に住む魔法使いにも魔法使いのコミュニティに住む魔法使いにも等しく恐怖を与えるなんてやり方は……思いつくことすら無理だ。
とはいえ、この男が言いたいこともわかる。
カーディフを離れ、現在最前線の我々の拠点には……ボロボロになった部下の人間が何人も転がっていた。
「ボス! 帰ってきたんですね!」
「他の連中は?」
「今、森の手前まで偵察しにいったところです。あのクソデカいサソリみたいな生き物をなんとか俺らで追い払って、偵察隊のための道を拓いたところなんですが……」
「うわあああああ!!」
そうしているうちに、また外から悲鳴が聞こえた。ここでは日常茶飯事だ。
慌てて外に飛び出してみると、俺の部下でおそらく偵察隊として向かっていた連中が箒に乗った
「ひゃっはっはっっは! ウェールズの森に90年……80年住む魔女を舐めるんじゃないよ!」
「ピノ婆さん、80年はサバ読みすぎじゃないかの?」
「うっさいよジジイ! お、イゴールのボスがお出ましになっとる、ご機嫌いかがかな? 全員撤収!」
ウェールズにあるスノードニア山岳地帯、そこに広がる大森林。
そこは神秘の土地であり……狂った魔法生物と狂った魔女が溢れんばかりに住んでいた。