スキマにこき使われ、九尾に教えを乞い、化け猫に笑われながら、幻想郷を駆け巡る 作:エアロスミス
二人が睨めっこしている時にその声が聞こえてきた。ルーミアは思わず海堂と距離をとった。心なしか彼女の顔が青ざめていくように見える。
「あちゃーここアイツのナワバリかー」
「あの…縄張りって?」
「会えばわかるよ…」
ルーミアがうんざりして海堂の質問に答えるとドン!という着地音が聞こえてくる。海堂は音のした方向に目を向けると、そこにはルーミアより少し高い子供がスーパーヒーロー着地をしていた。子供が顔をあげ、ゆっくりと立ち上がる。ツギハギの和服、病気のような白い肌、男か女かわからない中性的な顔立ち、そして何より印象深い
「ルーミアと…人間…だが、見ない顔だな?」
「アハハ。さっき捕まえた私の獲物だよ♪…はぁ」
さっきまで無垢な態度で海堂を殺そうとしていたルーミアは諦めの表情を浮かべる。どうやらこの男が縄張りの主だろう。
「チッ…人里の連中ならバラバラにしてやろうと思ったが、外来人に罪はない。てか俺の目の黒いうちは手を出させないからな!」
「ブーブー、せっかく見つけたのよ!」
「お前今週二人やったでしょ!もう食ったの!?」
ルーミアと子供がそうして口喧嘩を始めた。海堂はその会話内容にSAN値をゴリゴリ削られてしまうが、ついていけないので、黙って聞いていることにした。というか目が赤いのに目が黒いうちはなんて突っ込んで欲しいのか?
「わかった…ちょうど俺を殺しにきた
「!…それでいいのだー」
どうやら話し合いがまとまったようだ。人の命がめちゃくちゃ軽い気がするが、海堂は考えないことにした。すると子供は海堂に声をかける。
「悪りぃな。待たせちまった。ルーミアに神社まで連れてかせるから」
「えっ…大丈夫?それ?」
「安心しろ。途中までついてやる」
「わはー信頼ゼロなのかー」
「当たり前だ!」
「保存食にしようとしたじゃないですか!」
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海堂、ルーミア、子供の3人が神社と言っていた場所に歩いて向かってる。道中で犬なんかムカデなんかの妖怪が出てきたが、ルーミアは欠伸をして、子供が白く光るラ○トセーバーのようなもの懐から取り出し、一瞬のうちにバラバラにした。ちなみに子供の名前は教えてくれなかったが、イオと呼んでほしいと言われた。性別は今は男らしい。海堂はその光景を見て口を開く。
「すいません。君はジェ○イなの?」
「あー確かそういう映画あったね。結論言うと違うぞ。これは
イオによる光剣の解説があったが、要するに魔力なり妖力なり生命力なりをエネルギーにして刃を形成する剣である。利点は軽くて持ち運びが楽で何よりサビない折れない。ただ結構疲れるらしい。
その後、イオが偵察のため少し前に出る。その時に海堂はルーミアに彼のことを聞いてみることにした。
「あいつ何者なの?縄張りとか言ってたけど?」
「んーわかんない。ナワバリは彼が人間に言った一方的な挑発ね」
「どう言うことだ?」
「あーそれはねぇ…」
ルーミアが答えを出す前にイオが二人の前に現れた。イオいわくここから先は自分とルーミアは行けないと言う。海堂はこの先どうするのかと聞くと、イオはまたしても懐から何かを取り出す。それは一丁の銃と弾丸だった。そして海堂はその銃に見覚えがあった。
「…これ、レイジングブル?」
「なんでアンタ知ってんだよ!?」
海堂を引き取った親戚がヤのつく職業だったのと、その銃が若の愛銃だったので、誕生日プレゼントで同じものをもらいそうになった経験があるのだ。撃ったこともある。(もちろん私有地で)
「これ、河童のとこの?」
「うん、作ってもらったの。でも合わなくてな…」
イオとルーミアがこそこそ何か話しているが、海堂は目の前のリボルバーに釘付けで、聞いていなかった。
海堂はそれを右手に持ち二人に送られる形で、再び森を歩く。その銃が意外と重いのは内緒である。
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その後、一人になった海堂は少なかったが襲ってくる妖怪を撃ちながら歩いていく。結局イオが何者だったのか、ここはどこなのか聞きそびれたが、どうせすぐ帰るのだから気にはしていない。
しばらく歩くとうっそうとした森を抜け、ついに道に出ることができた。海堂は口笛を吹き、道なりに進んでいくと鳥居が見えてきた。だが海堂に待ち受けていたのは数百段に及ぶ石階段だった。海堂は思わずこう呟いた。
「…まじ?」
さて第一章も終わりが近づいてきました。色々謎が多いですね。イオは何者なんでしょう?
ちなみに紅魔郷異変はまだ起きてません。ではまたの機会を…