スキマにこき使われ、九尾に教えを乞い、化け猫に笑われながら、幻想郷を駆け巡る   作:エアロスミス

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前回のキリが悪かったところからです。『人間の可能性』という本を内容なので地の文ではありません。では第十二話をどうぞ


第十二話 本の返却日

『人間の可能性』

 

<序章>

 

この本を手に取っていると言うことは、人間っぽい化け物か、識字能力をもつ怪物だろう。はたまた極東に存在するという妖怪か?しかし、そんなことはどうでもいい。この本の目的は怪物や化け物、上位存在に立ち向かう術を伝えることなのだ。

 

そもそも、人間という存在は他の存在に比べると非常に特異なる存在。体は獣よりも脆く、頭は神などの偉大なる存在に比べると劣っている。しかし、それでも人間が絶滅してないのはその性質にある。

 

その性質とは……

 

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「それで!続きは?!」

「うーん…これ以上は無理そうです」

「え!?」

 

一番気になるところで読めなくなっていた。コレクターの小鈴からするとそれは生殺しも同然だ。ポカポカと海堂を叩く。

 

い、痛い痛い!仕方ないじゃないですかこれ以上は読めないんですから

「せっかく内容がわかると思ったのに…これじゃ、本の価値がわからないじゃないの…」

「んー…なんというか。今だからわかるんですけど、決まったパターンがあるんです。英語みたいな」

「エイゴ?」

「ああ、英語は日本語と違って、主語の後に動詞が来るんです。ほら、ここ!この部分が『人間』で、この後の単語が『劣る』なんですよ」

「へー」

 

海堂は持ち合わせの学校知識を参考に推測立てることにした。もしかしたら、この本についてもっと踏み込めるかもしれないからだ。

 

「小鈴さん。これって外から?妖魔本ですか?」

「うーん、外からだったと思うけど…」

 

小鈴は少し自信なさそうに答える。  

 

「外の世界にもこんな感じの本があるよ根拠なしであーだこーだ書いてる書籍」

「へー。でも、この本は似非じゃなさそうでしょ」

「途中までしか読めてないし…この本借り…」

だめ!

 

小鈴の声が強くなる。妖魔本を借りようとした時と同じ反応だ。

 

「まだ私が読めてないのよ?もしかしたら外からきた妖魔本かもしれないし絶対に渡さないから!」

「そこをなんとか…」

「それにあなたが借り入れた魔道書まだ返してないわよね?」

「…あー、そうだったね。あっ、忘れてないよ?」

「へー…返却日が今日までなのも忘れてないわよね?」

「あっ、アハハハ!」

 

持っていた本を小鈴に渡し、鈴奈庵を飛び出した。このホムンクルス返却日を完全に忘れていた。全くもって間抜け、愉悦である。こうして本居小鈴は本を守ることができたのであった。

 

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side change 海堂直也

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今日は何かと騒ぎな1日だった。イオの話題をしたら桜から殺気が出たし、結局怪しい本は借りれず、返却日を忘れて家まで走って取りに行った。

さて、ホムンクルスになって大体六ヶ月ぐらい。今では里の人たちとも仲良くやってる。紫さんが里の人の印象の境界をいじってると思う。日本人の中に明らかに俺みたいなのが混じってるのに違和感を感じてる奴がいないからだ。

 

魔法使いとしての修練も積んではいるのだが、最近は伸びが悪い。空は飛べるようになったけどスクーターぐらいの速度で、橙に見えせたら笑われた解せぬ。

攻撃面もルーミアの時とあんま変わってない。桜との稽古で瞬発力と反応速度は上がった。

 

先月、妖怪の山というところに行ったみたのだが、山を警護している白狼天狗の『犬走椛(いぬばしりもみじ)』に見つかった。勝手に入ったのがいけないらしい。それでも人間じゃないからさっさと元の場所に帰れと言われた。幻想郷縁起によると文明レベルが人里より高いらしいので、どうにかして行ってみたい。正面から決闘を挑みたいが、あの白狼天狗かなり強そうだった。しかも、白狼天狗は天狗の中でも下っ端らしい(!?)。今の自分では彼女は持っている剣を振るい、袈裟懸けで肩から切られてそのまま……考えるのはやめよう。

しかし、実戦経験を積まなければ強くはなれない。そこで、霧の湖に行ってみようと思う。霧の湖では妖精の中でもかなり強いチルノという氷の妖精がいる。彼女か彼かはわからないが、決闘を挑んでみよう。今回は紫さんの指示はないから思う存分自分の力をためそう。そうと決まれば準備をしなければ…

 

 

 




次回から霧の湖編です。紅魔館はまだないです。次回登場予定は『自称』最強の妖精と影の薄い妖精。では、第十三話をお持ちください。

感想を書いてもらえると執筆速度がトップギアに跳ね上がるゾイ。
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