スキマにこき使われ、九尾に教えを乞い、化け猫に笑われながら、幻想郷を駆け巡る 作:エアロスミス
霧の湖。妖怪の山の麓に位置しており、近くには寂れた洋館がある。常に霧がかかっているため視界が悪くさらに妖怪や妖精が集まりやすい。特に夏場では水場を求めて多くの妖怪が訪れる。そのため人間はあまりこの湖に近寄ることはない。ちなみに霧は昼間によく出る習性がある。夜間は霧が抑えめだが、妖怪が活発になる時間帯なのでどちらにしても八方塞がりである。そんな場所に海堂はノコノコとやってきた。
「…本で存在は知ってたがここの湖でかいな。直径なんキロだ?」
海堂は顎に手を当てて首を傾げる。実は霧が原因で錯覚が起きており、見かけより大きくないのが真実なのだが今の海堂がsれに気づくことはないだろう。
「…ん?」
呑気に湖を見ていた海堂は遠くに何かがいることに気づく。
「なんだあれ?見にいこう」
気になったので見に行くことにしたようだ。湖の周りを走って行く。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「むむむむっ…!」
カエルを目の前にして少女はそれを睨みつける。少女の視線はカエルに向けられており、その眼光は思わず身震いをしてしまうほど鋭かった。
「……うりゃ!」
少女はカエルに向かって手を伸ばすと、『ピシッッ』という音を立つ。一瞬のことだった。目の前のカエルがたちまち凍っていく。そして、カエルの入った氷の塊が出来上がった。
「…よし!」
少女は満足そうに腕を組み、鼻を鳴らす。
「あのー、何をしてるの?」
遠目から見ていた海堂はカエルを凍らせてニコニコ笑顔な少女に話しかける。
「ん?あんた誰?」
「通りすがりの通行人…面白そうなことしてそうだったから話しかけてみた感じだ」
「ふーん」
少女は氷の塊となったカエルを湖に浮かべて、海道と向き合うように立ち胸をはる。背は海堂よりも若干小さく、あおい服装、鮮やかな薄い水色の髪、海を思い浮かばせるような青い瞳、彼女をより彩っている青いリボン。何より、その背には氷のように透き通った羽。まさに『美少女』という言葉に相応しい容姿をしていた。
「…はぁ」
少女は守備範囲*1外な海堂も思わず、息を漏らす。ルーミアも大概だったが、あれは人喰い妖怪と認識していたためそのような感想は抱かなかった。
「そうだ!あなた名前は?」
「か、海堂直也。君は?」
「アタイ?アタイはチルノ!この幻想郷最強の妖精なのよ!」
チルノは腕を組み、エヘン!と体をそらす。海堂はチルノを言葉を聞き、一歩後ずさった。
…博識な読者ならご存知だろうが、ここでの幻想郷最強とは『幻想郷
「幻想郷最強?…確かに強そうではあるが…」
「何?もしかして、アタイの実力知らないの!?」
「知らない」
「し、知らないって…なら見てろ!アタイの能力を!」
チルノはプンプンと怒り、海堂に自分の実力を見せるようだ。海堂はもう一歩下がってチルノを見る。
「えっと…あった!このカエルを…ホイッと!!」
チルノは近くのカエルに手を向ける。すると、カエルは凍りついていき、中にカエルの入った氷の塊が出来上がった。
「カエルに傷をつけずに凍らせたのか」
「それだけじゃないよ!」
チルノは氷の塊を水につけて氷を溶かす。すると、中のカエルは何事もなかったように湖を泳ぎ始めた。
「なるほど。幻想郷最強の妖精と言うだけのことあるな」
「すごいでしょ!」
海堂はチルノの能力を見てスゴイと感心した。しかし、幻想郷で最も強い存在というにはパンチが足りない。藍さんの方がずっと強そうに感じてしまうのだ。だが、下手に言って機嫌を損ねたら何が起きるかわからない。そこで海堂は最強という肩書きを利用することにした。
「…そんな最強のチルノに頼みたいことがある」
「ッッ!…言ってみて!」
「…幻想郷最強の妖精に勝負を挑む!!」
海堂は指をビシッとチルノに指す。チルノは突然の大声に少し驚いたが組んでいる腕は解かなかった。
「アタイに勝負を挑むなんて中々に見どころあるけど、こういうの蛮勇だって大ちゃんが言ってたのよ!」
「それでも受けて立つのが
海堂はチルノのもっともな返しを最強という肩書きを利用して答えた。チルノはむむむと唸り、自分の頬を叩いた。
「いいわよ!アンタみたいな人間モドキなんて、氷漬けにしてあげる!」
「あっ、命までは取らないでね?勝負であって死合わけじゃないからね?」
「よーし!行くわよ!」
チルノの殺る気をみて海堂は確実に煽りすぎたと確信した。この勝負…負けたら命が危うい!!
「って!?人間モドキ!?聞き捨てならないぞこのヤロー!!」
すいません…2時間ぐらい遅れましたが無事投稿することができました。次回から戦闘です。3000文字以上書けたらいいな〜。
では、十四話をお待ちください。