島流し鎮守府   作:レイノス

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◆◆◆◆◆◆の間の部分は、時雨が放送で聞いている部分です。文章上では名前の表記がありますが、時雨は名乗った人以外誰が喋っているのかわかっていません。

登場人物

夕立 よい子は真似しないでね。

時雨 大勢の名前を出しすぎ。

萩風 名前だけ登場。

満潮 名前だけ登場。

熊野 名前だけ登場。

瑞鶴 名前だけ登場。

不知火 名前だけ登場。

提督 パーソナリティ

白露 名前だけ登場。

利根 CMに登場。一応工廠部署のアシスタント。

神通 CMに登場。艦隊のアイドル。

飛鷹 CMに登場。実験動物募集中。

阿賀野 アシスタント



第13話

 

夕立Side

 

夜時間まであと20分も無いから、さっさと寝るっぽい。

 

「ほら、早く寝るっぽい」

 

「いや、僕も早く寝るつもりなんだけど………………その……、そうやって顔をのぞき込まれてると、眠りにくいよ!何でこっち側にいるのさ!」

 

「そう言われても……、時雨がちゃんと寝てるかチェックしないと」

 

あいつらが出てくる前に寝ちゃわないと、どうなるかわからないし……

 

「それはありがたいのかもしれないけど…………、やっぱりその、間近で見られてると恥ずかしいよ//」

 

「 ? そんなに恥ずかしがらなくても、時雨は可愛いから大丈夫っぽい」

 

「えっ、か、かわ////…………ってそういうことじゃなくて、普通そうやって見られてたら恥ずかしいでしょ!」

 

「よくわからないっぽい」

 

夕立には理解しきれない感覚っぽい。

 

「…………夕立は、萩風に見つめられながら眠れるのかい?」

 

「…………それは、身の危険を感じて寝られないっぽい!」

 

あいつの場合、絶対に見つめてるだけで終わらないっぽい…………。というか

 

「時雨に、萩風と同じだと思われていたなんて、かなりショックっぽい…………」ショボーン

 

「え?……あっ、いや、別にそういう意味で言ったわけじゃないよ。ただ、そうやって見られてると眠れないことを伝えたくて……」

 

「む~~~~」

 

「いや、うん。…………ごめんね」

 

「まあ、……別に良いっぽい…………それより早く寝なさい」

 

「いや、だからこの状況じゃ寝られないんだってば」

 

うーん…………ホントにそろそろ寝ちゃわないとまずいし……………………そろそろ強硬手段に出た方が良いっぽい?

 

「時雨……、時雨が来てくれて夕立は本当に嬉しいっぽい。萩風から離れられたことも、もちろんそうだけど、それ以上に時雨とこれから仲間としていっしょに頑張っていきたいと思うの」

 

「はへっ…………きゅ、急にどうしたの///」

 

「事前に聞いてた情報よりも、はるかに良い子だし、なかなか良いツッコミセンスだし、真面目だし、可愛いし、夕立と趣味も合いそうだし……」

 

「いや、ちょっと、恥ずかしいんだけど////////………………………………でもツッコミセンスは関係ないよね。あと趣味は別に合わないと思うよ」

 

「とにかく、夕立はこれから時雨といっしょにこの鎮守府で過ごしていくのを楽しみにしてるの!! ……だから、ここは心を鬼にして厳しくいくっぽい!」

 

「…………へ?」

 

「ごめんね!」ドスン

 

「ぐえっ!! ……あがっ…………ごほっ……なんで……………………ううぅ…………ぐぅ。」ガクリ

 

「……上手くいったっぽい?」ツンツン

 

「」シーン

 

「一発で決まって良かったっぽい。艤装無しでもパワーが出せるみたいだけど、耐久力は普通なのね」

 

さすがにおなかに何発も入れるのは、かわいそうで気が引けるっぽい。

 

「ちょっと手荒になっちゃったのは申し訳ないけど、これも時雨の為っぽい」

 

「……うぅううぅ…………そんなわけ……あるか~い……………………。」ムニャムニャ

 

「ぽい!? ………………寝てる……寝言でもツッコむとは、恐れ入ったっぽい」

 

起きたらいくらでも文句を言ってくれて良いっぽい。なんなら、一発殴り返してくれても良いっぽい。…………………………………………だから、ちゃんと明日の朝元気な姿を見せるのよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時雨Side

 

「うーん……………………はっ!」

 

……ここは……………………、そういえば鎮守府に配属されたんだっけ。うっ、おなかに鈍い痛みが…………あれ?というか僕いつの間にか寝ちゃってたのかな?………………いや、違うね。そういえば、夕立からみぞおちに肘打ちをくらったんだ……それで気絶してたんだね。早く寝ないといけないとか言ってたけど、まさかこんな手段にでるなんて…………

 

「というか、今いったい何時……」

 

カタカタカタカタカタカタ!

 

「ひっ!! ……………………い、今下から何か音が……」

 

『フフフフフフフフフ』カタンッ!

 

『イヒヒヒヒヒヒヒヒヒ』ズルズル

 

『ウー…………アー…………』ペタッ!ペタッ!

 

「」

 

…………な、なにこれ!?床に何かがいるみたいだけど、はっきりは見えないし…………まさか、これが夕立の言ってた悪霊!!

 

「ど、どうしたら…………ゆ、夕立―!起きてないのかい!?」

 

「…………」シーン

 

「あわわわ……ど、どうしよう…………」

 

ガタッ!

 

「……え?」

 

『………………………………』スルスル

 

……………………か、壁にもいるー!!!こ、このままじゃ本当に…………い、いや、大丈夫なはずだよ。夕立の話だと、天井の方にはこれないらしいから、このハンモックの上にいる限り大丈夫なはず………………そりゃ、こんな状態なら下でなんて寝られるわけ無いね!おかしいとか言って悪かったよ、ごめんね夕立……………………………謝るから助けてよー!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side OUT

 

夜中に目を覚ました時雨は、周囲の状況に大混乱していた。夕立から事前に説明されていたとはいえ、得体の知れないものが部屋中を闊歩しているという、これまで経験したことの無い事態に、落ち着けと言う方が無理があるのかもしれないが………………

 

『……アイツ…………………………』ザワザワ

 

『………………………憎い…………』ザワ

 

『殺さ…………………………………』ザワ

 

『…………………………シナイト…』ザワザワ

 

「こ、こんなの寝られるわけが無いよ………………あ、あれ?よく聞くと何か言ってる……?」

 

混乱の最中、夕立の忠告を忘れその声に耳を傾けてしまう時雨。

 

『………………アイツさえいなければ……アイツさえイナければ!!』

 

「あいつ?」

 

『ア゛ァアア゛アァァァァァ…………』ギー

 

『痛ぁい…………苦シイ…………開けて…………開けて……開けてアケテアケテ開けて開けて開けてアケテ開けて開けて開けて』

 

「な、何を………………」カタカタ

 

自身の手に巻いたブレスレットのようなお守りが、微妙に振動していることにも気がつかずに、声に聞き入ってしまう時雨。危惧されていたように、時雨は高い親和性を発揮して、声の内容まで理解してしまっていた。

 

『…………壊せ……殺せ……壊せ……殺せ……壊せ……殺せ……壊せ……殺せ……壊せ……殺せ……壊せ……殺せ……壊せ……殺せ……』

 

「壊す……」カタカタカタカタ

 

『………………ナンドデモ……ミナゾコニ……………………ナンダッタカシラ………………』シュー シュー

 

『……………………殺シテ………………私ノ代ワリニ……イッパイ殺シテ……』

 

「………………いっぱい殺す………………僕が…………ヤラナイト…………』グワーン

 

『…………………………ソウ……………………全て捨てて………コッチニ…』

 

『僕が……………………アイツを……………………」ガタガタガタ

 

『…………………………………………久しぶりに……イイノガ…………来たね』ギギギギ

 

いつの間にか、時雨の髪は毛先の方から透明になっており、瞳が紅く染まってきている。声に同調してしまい、今まさに手遅れになってしまいそうな瞬間、さきほどから小刻みに振動していたお守りが、乾いた音を立てて破裂したのだった。

 

パキンッ!!!

 

「痛いっ!!!…………………………ううぅ、あれ?」

 

砕けた破片が目に入ったことにより、意識が戻る時雨。変化していた髪や瞳の色も、いつの間にか元に戻っている。

 

「え?あれ?……僕今どうなって………………あ、お守りが……」

 

『………………シテ、……たくさん……シテ』

 

「うっ………………ダメだ……、あの声を聞いていると、生きる気力が削がれていくような気がする。お守りも壊れちゃったみたいだし…………」

 

『………………………………………………………………残念ダッタね』

 

「…………なんかセリフをとられたような感じが…………いや、それよりなんとか対策を考えないと。ようやく自分の居場所ができそうなんだ、こんなところで躓いてる場合じゃ無いよ。満潮も、熊野さんも、瑞鶴さんも、夕立……からは肘打ちをくらったけども、不知火も、提督も、萩風…………も、みんな白露以外に初めてできた信頼できそうな仲間なんだ。…………あれ?これだけしか会ってなかったっけ」

 

約半日この鎮守府で過ごしていたのに、7人にしか顔合わせしていないことに、軽く戦慄する時雨。

 

「……いや、明日以降になれば他の人にも挨拶できるか…………とりあえず今日を乗り切らないと話にならないね。……………………ん?これは…………」

 

時雨の目にとまったのは、夕立から渡されたヘッドホンだった。

 

「そういえば、これで何か聞いて気を逸らすとか言ってたような…………よし!」

 

ヘッドホンを装着し、天井から吊されたコードにヘッドホンのコードをつなぐのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時雨Side

 

『…………いっしょに…………帰ロウ…………』シャカシャカ

 

やっぱり声は聞こえ続けてるし…………1人で帰ってくれよ……

 

「たしか、夕立の話だと…………落語が聞けるんだったかな?」ゴソゴソ

 

落語なんて聞いたことがないから、ちょっと楽しみかもしれない。

 

◆◆◆◆◆◆

 

…………ここは吾輩に任せるのじゃ。見ておれ…………って、バカな! カタパルトが不調だと?」ザザーン

 

神通「ちゃ~んと整備してたはずなのに、突然艤装の調子が悪くなったよ~(泣)。な~んてこと、みんなも一度はあるよね?そんなときはこれ!」キラーン

 

飛鷹「オーガノイ○システム~」タラララッタラー

 

神通「イエーイ☆」パチパチパチパチ

 

利根「なんじゃ?そのシステムは?」

 

飛鷹「ふっふっふ、このシステムを組込めばコアの活性化に伴って、改二を上回る戦闘力・運動性・生命力を獲得し、金属細胞再生能力を劇的に高めることで、僅かな損傷であれば、即時に回復し、大破レベルの損傷を受けたとしても、ほんの数分あれば回復できるわ」

 

利根「うーむ、なかなかすごそうじゃの…………」

 

飛鷹「今ならこの改造手術が、無料で受けられるわよ!」

 

神通「すごーい!おっ得~☆今すぐ工廠にダッシュだね!」

 

利根「改造手術って言っちゃってるし…………」

 

神通「凶暴化した闘争心が精神に多大な影響を及ぼしたり、システムそのものが精神破壊を招いて寿命を大幅に縮めたりするデメリットもあるみたいだけど……………………………そんなの些細な問題だよね☆」キラーン

 

利根「……いや、全然些細な問題では無いわ!デメリットでかすぎじゃろ!!」

 

飛鷹「科学ノ進歩、発展ニ犠牲ハツキモノデース」

 

利根「そんなこと言うておるから、工廠に人が寄りつかんのじゃぞ…………」

 

神通「工廠の人たちが怖くなっても、神通ちゃんのことは、キライにならないでください!」

 

利根「お主も何を言うとるんじゃ!」

 

飛鷹「艤装の整備・修理から、新たな装備の開発、本人の改装・改造まで、なんでも受付中。我々工廠部署がお待ちしております」

 

神通「神通ちゃんはー、工廠担当じゃ無いからー、ファンのみんなは工廠に来ても会えないのー。ごめんね~☆」

 

チャラララ~

 

提督「はい、CMが終わったみたいですね。次の話に参りましょう」

 

阿賀野「これ録画だから、阿賀野たちには何のCMが流れたのかはわかんないね~」

 

◆◆◆◆◆◆

 

「CMだったんかい!!!」

 

 

 

 






「工廠のCMを録音するわよ!」

「CM?……そんなもの作る必要あるのかのう?」

「落語放送の合間に入れるからって、提督に頼まれたのよ」

「…………そういえば、そんなものもあったような……」

「利根は、怖くて夜起きてられないから聞かないわよね」

「……余計なお世話じゃ。しかし、吾輩とお主の2人だけでまともなものが作れるのか?」

「そう言うと思って、助っ人を呼んでるわ。……お願いしま~す」ガチャッ

「艦隊のアイドル、神通ちゃんだよー!よっろしくぅ!」キラリーン☆

「……また面倒なヤツを呼びおって…………」

「……何か問題でも?」ギロッ

「ひいっ!きゅ、急に素に戻るでないわ!!」

「え?…………ぁっ………………………………舞台裏は見ないでね」

「なにが舞台裏じゃ」










神通さんが艦隊のアイドルを患っているのは、一応理由があります。
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