あ~朝日が気持ちいんじゃぁ。
「ソーラーユニット展開、エネルギー充填を開始します」
俺は教会の中、大穴の空いた屋根から差し込む太陽をちょっと自慢でもある白い髪く長い綺麗な髪で光を受け止める。その時の髪は神々しく多分だけど綺麗なんじゃないかな? 多分だけどね。
俺のこの髪、実は一本一本がソーラーパネルの様に光を受ける事によってエネルギーを発生させる発電機的な機能を備えている。いつも道理の日常生活ぐらいなら体内にあるエネルギー生成する装置と月光による淡い光を使った生成分だけで事足りるんだけど、戦闘とか激しい運動をするとどうしても足りなくなり朝方とかもこうやって生成する必要が出てくる。でも俺、あんまり髪を解くのって好きじゃないんだよなぁ。前に髪を解いた所を見られた時にベルから辞めろと凄い形相で言われたから。なんで好きじゃないんだよなぁ。
「充填率80%、日常生活に支障なしと判断、行動を開始します」
解いた髪を纏めいつも道理のポニーテールへと髪を結び直すと俺は座っていた長椅子から立ち上がり―――さてと、今日の分のエネルギーはチャージし終えたしベルの様子でも見に行きますか。
俺はこのボロ教会の隠し扉を開け暗い階段へを降りてベルたちが寝ている隠し部屋へと向かうんだけど―――ん? 光?
降りた先の部屋の入り口からは不自然な青白い光が漏れており、恐らくだけどヘスティア様が何か変な事をやっているんだと予想できる。とりあえず階段を下りて中の様子を見てみるとそこには仰向けに寝転がってるベルにヘスティア様が馬乗りになってる姿が――――ってステイタス更新ですか。
「ヘスティア様、ベル、おはようございます」
「おはよう姉さん――ってもうすぐお昼だけどね」
「ムムムムこのベル君の浮気者めぇ……あぁテオスかいおはよう、もう充填は済んだのかい?」
「肯定ですヘスティア様、ベルもおはよう」
俺が降りて来た事に気付いたのか二人がこちらへと目線を向ける。
ステイタス、それは神の恩恵を具体的に数値化したものを総称し、基本アビリティ、発展アビリティ、スキル、魔法、そして総合的階位を示すレベルから構成される表の事を表す。そしてそのステイタスの更新にはその者が恩恵を受けた主神にしか行うことが出来ず、俺とベルはヘスティア・ファミリアの一員だからヘスティア様にしか行えない行為だ。そんなこったで理由も理屈も理解できるんだけど……毎度思うになんでヘスティア様はベルに対して馬乗りのような格好で更新をするんだろうかこれが分からない。あんたホントに処女神か!
内心ツッコミたい気持ちを抑えその更新を見守る。ヘスティア様はベルの背に浮かぶ文字を書き写し始めた。そしてその紙をベルへと渡す。
「おぉ! 凄い」
渡された数値の結果はかなり成長を果たしているらしくベルが喜んでいる。まぁアレだけモンスターを狩ったんだからステイタスも上がって当然か。
「ねぇテオス」
「はい、何か御用でしょうかヘスティア様」
自分のステイタスに対して喜びを隠しきれないベルを横目に俺はお昼ご飯の用意でもしようかとキッチンへ向かおうとしたけれどヘスティア様に呼び止められてしまう。アレ? 何か呼び止められるような事俺やったけ?
疑問に思いつつもヘスティア様に促されるようにこの部屋に設置されてあるソファーとは向い側にある椅子へと座った。
「君もステイタス更新をしないかい?」
「私もですか――」
恩恵を受けた者のステイタスは基本その者の背に刻まれ、そしてそれは神聖文字と呼ばれる神にしか読めない文字で書いてる。だからそれを下界の子供達、つまりは俺達が知るには主神が読み取りそして翻訳してもらう必要があるんだけど……自分てばステイタス更新あんまり好きじゃないんだよねあんまり高くないからさ。でもなぁ、今のヘスティア様何だかルンルンな顔でこっちを見てるし……これはあれか? ベルの伸びしろが凄かったから俺にも期待してるやつなのか?
「しないのかい?」
「―――やります」
ハァー、仕方ない。ヘスティア様の頼みだし、俺もやりますか。何故かベルも俺がやると知るや否やワクワクした表情でこっちを見てるし、やるしかない。
普段身に着けている胸当てを外し、上着を脱ぐ。 ってかやっぱり俺の胸ないなぁ~……ロリ巨乳ヘスティア様の胸、捥げないかな。
「む? 今何か嫌な予感が―――んんん?」
ロリ巨乳、乳捥げるべし。そんな思いを胸に上着を脱ぎ肌を露出させるとヘスティア様へと背を向けた。
「あわわわ、姉さんの肌の露出、あわわわ」
なぁーんで見慣れたはずのベルが顔真っ赤に背を向けてるんですかね?
ステイタス更新はものの数分で終わった。結果を受け取る前に脱いだ服を着るんだけど……そういえば俺ってば生物として生きてるのかそれとも無機物なのか微妙な立場なのになんでステイタス、つまりは神からの恩恵が受けれるんだろう?
「うむ~、やっぱりテオスのステータスは何と言うか……奇妙だね」
俺のステイタスを見てヘスティア様が漏らした一言。その後俺はその書かれた紙の内容を見るが……やっぱりか。
レベル:1
力 :B 700
耐久:B 700
器用:B 700
敏捷:B 700
魔力:B 700
幸運:I
耐異常:S
逃走:I
まぁ、見ての通り平均的ってか基本的なステータスの全部が同じ数値になっているのだ。これを奇妙と言わないで何と言う。まだ俺の種族的に考えて状態異常がSって言う異常値なのは理解できるけど基本全てが同じなのはおかしい。
「おぉ! 姉さん前はCだったのにBに上がってるよ!!!」
そんなステータスを目にしても俺を怪しむどころかむしろ褒めるだなんてやっぱりうちの兎さんは純粋な子何だね~……願わくばこの純粋さを失わないでほしいよ。
そんな感想を抱きながら俺はステータスの下の方、スキルの欄を見るんだけど……はぁ。
「まぁ、平均的になんでもできるって考えればいいんだろうけど……その二つのスキルも問題だ」
ヘスティア様の言う通りだよまったく。
一つ目はスキル名:
効果はステータスの任意移動。
つまりは今回だった耐久力を最小値、つまりは1にして力にプラス699上乗せできるスキルだ。結構便利ではあるけど極端な数値、ぶっちゃけ最大値しか移動できないから使い勝手が難しんだよなぁ。それに加え移動するのに3秒、長くて1分必要とするし。
でもこっちはまだいい。使いどころさえ見極めれば大変強力なスキルになるし事実、このスキルにはいつも助けられてきた。一番の問題は二つ目スキルだ。
二つ目はスキル名:
効果は未だに不明。ヘスティア様もこのスキルの効果は読み取れないっと言うか書いていないらしく分からないらしい。唯一分かっていることと言ったらこのスキルはパッシブ、つまりは常時発動型と言う特殊なスキルという事、そして俺の一律数値のステイタスに加え神様をもって異常と言わしめる上がり幅の原因の二つのみ。普通、禄に戦ってない冒険者が一回の戦闘でCからBにランクアップするわけない。
そしてこのスキルの一番の問題は俺自身が下界の存在でありながらヘスティア様も知らない神と名のつくスキルと言う事だ。俺自身は過去、そんな神様相手に信仰なんてしていないから本当に謎なんだよなぁ。
「テオス、そしてベル君。よくお聞き」
ヘスティア様は真剣な表情で俺達を見つめる。
「ベル君の異常な上がり方は成長期という言葉で片付けられるけどテオスは違う。ボクの知らない、まったく未知の神がテオス自身に絡んでいる可能性が高い」
天界に機械に関する神はいれどマキナという名前ではない。だからこそ得体のしれない神の名が関されたスキルこれは本当に問題になる。それを危惧してヘスティア様は警告しているんだろう。
「重々承知しておりますヘスティア様」
俺は深々と頭を下げて了承の意思を表す。まぁ、いつも見られないように肌の露出が少ない服装で過ごしてるから基本的に問題はないだろうと信じたい。
「本当に不思議ですよね、神様以外の神様が姉さんに関係しているなんて……」
そしてベルは―――まぁ、こんなほわわ~んな感じだけどこう見えてこのうさぎさんは口が堅い。だから大丈夫だと思うけど不安だぁ。
「だから何度も言うけどくれぐれも外に漏らしちゃダメだ。もし他の神にしれたりしたら……ボクも分からない」
ヘスティア様はいつもここで言葉を濁してハッキリとは言わなかいけど何かしらの怖い目に合うと言う事は決定事項らしく何時ものお茶らけた感じとは違い真剣な表情で締めくくる。多分俺の場合解剖もとい分解コースだよなぁ……怖い、流石にそんな死に方で二度目の人生を終えたくはないぞ。
まぁ、こんな風に重い空気に毎度なるから嫌いなんだよなステイタス更新。俺ってばこんな真剣な表情のヘスティア様じゃなくてだらしなくいつも笑顔の絶えない何時も道理の神様が好きだから。
「テオスはこのスキルの事で問題を抱えているが今ではベル君も問題だ。」
「問題、ですか」
「あぁ、今のベル君恐ろしく成長するのが速い、言ってしまえば成長期だ。そしてテオスはその不明のスキルのおかげか普通の冒険者と比べて圧倒的に潜る回数が少ないはずのテオスがベル君と遜色無いスピードで成長している」
「ベルも、ですか……」
驚いた、ベルに成長期が来るだなんて……不思議だ。何が切っ掛けだったんだろうか……もしかして、恋?
「これはボク個人の見解に過ぎないけどベル君とテオスには才能があると思う。そして、君達は強くなる。テオスは別としてベル君自身は今よりも強くなりたいと望んでいる」
「はい」
なんだか今日のヘスティア様、いつも以上に真面目モードが長いな。何かあったんだろう?
「その君の意思は尊重する、応援も手伝いもする。力も貸そう。もちろんテオスに対しても同様だ」
ヘスティア様の今回の真面目モード、俺だから気付いたがなんだか悲しそうな声が混じっている。本当にどうしたんだろうか……心配だ。
「だから約束してほしい。もう、無理はしないって。お願いだからボクを1人にしないでおくれ」
……なるほどね、そりゃ心配にもなるわな。ベルは後先考えずにダンジョンへと乗り込み、俺はそれを追って同じく後先考えずにダンジョンへと乗り込む。下手したら死んでいたんだ、心配にならない方がおかしい。それにこのお人……っと言うより神様だけどこの人は優しい方、多分怖かったんだろうな。
そんな思いを読み取った俺は思わず口角が少し秤上がるのを感じる。ベルも同じように先ほどの真剣な表情とはうって変わってにこやかに笑顔を浮かべている。
「はい、ムチャしません。強くなれるように頑張りますけど絶対、神様を1人にはしません。心配させません」
「私も同じ気持ちです。ヘスティア様と永遠にお別れだなんて、世にいう寂しいと感情が胸いっぱいになるのでしょうから」
「その言葉聞ければ安心だ」
俺達の二人の思いが通じたのかいつも通りの笑顔に戻るヘスティア様。うん、やっぱりこの方は笑顔でなくっちゃね。
突然のキャラ紹介。
ベル・クラネル
原作主人。原作と同じ様におじいちゃんの教えに従い英雄を目指す。
テオスが一番つらい時期に現れ、心の支えになってくれたおかげで家族として受け入れた後はシスコンになった模様。
原作道理恋愛関係に疎く、鈍感だがテオスからの感情は鋭く感じ取る。
テオスの種族に関しては珍しい種族なんだなぁ~、程度にしか考えていない。
テオス・クラネル
謎多き機械人形の種族に宿った前世をあんまり覚えていない系のオリ主。
脳内の口調と実際に話す口調が違うのは勝手に変換されるから。本人は普通にしているのだけど勝手にメイド的な行動を取りがちで言葉も硬い。ヘスティアには恩義を感じており信頼もしている。けど胸は捥ぎたい。
硬いはずの口調は家族のベルやヘスティアに対して何故か口調が一部崩れている、本人の自覚はない。
あと無意識のブラコン。
最近のマイブームは前世の世界の料理を再現する事。
ダンジョンへはあまり潜ってはおらずベルの尽きそいで数回行った程度だが何故かステが高い。
ヘスティア
ベル、テオス両名が露頭に迷っていた所を救ってくれた大恩人。
テオスの種族に関して何か知っているようだが―――
あとベル君大好き。