シンゴジラ「人類補完計画ってのがあるんだけど」他ゴジラ「は?(全ギレ)」   作:小説七つ球

12 / 19
咆哮は好きなゴジラのを脳内再生してください。
最後の咆哮のみ昭和→84→ミレゴジ→レジェゴジ→初代って感じです(わからんわ)

後半の推奨BGM:「ザ・ビキニング・オブ・ジエンド」

UA30000突破!お気に入りも338件!ありがとうございます!


拾壱話 怪獣王降臨

倒れていた初号機が動き出す。それだけでも十二分に衝撃的なことだった。活動限界を迎えたエヴァが動くなど本来あり得ないのだから。しかし、それすら霞むようなことが起こった。

まず、初号機の背中からは柊の様な背びれが三列、腰からは長い尾が生える。切断された左腕の断面からは黒い岩のような皮膚の引き締まった腕が生え、その手には4本の指に裁断機の如く鋭い爪。そして初号機のボディが黒いケロイド状の何かに浸食されていく。蛍光部位は青白く光り、口腔部が大きく開き、咆哮した。

 

 

 

ガアアァァァォォオオォォン!!!!

 

 

リツコ「まさか…こんなことが…」

 

冬月「信じられん…全く信じられん…」

 

青葉「初号機に超高エネルギー反応!?」

 

日向「…青葉。一応言っておくが初号機はまだ何も(・・・・)していないからな」

 

リツコ「まだって…?」

 

ミサト「シンジ君…パイロットは!?」

 

マヤ「プラグ深度、計測不能。シンクロ率…∞です」

 

ゲンドウ「今、私たちの目の前で…一体、何が、起こっているんだ…」

 

ネルフ司令部はあまりの出来事にその場にいた職員全員が主モニターに写された光景にくぎ付けになっていた。何故なら…初号機には今、この世界においてはスクリーンの中だけの存在と融合しているのだから。

初号機を今までにないほどに大きな脅威と認識したらしい使徒は少しの間逃げる素振りを見せたものの、ベルトアームで初号機を貫こうとした。しかしアームは表皮に浅い切り傷を入れたがそれまでだった。アームでは大したダメージを与えられないと判断したのか、近くの地面にアームを突き刺し、それを巻き取ることで初号機に急接近した。だが、初号機は接近してきた使徒の仮面の部分を左手で鷲掴みにし、そのまま握りつぶそうとする。使徒は必至の抵抗と言わんばかりにベルトアームも破壊光線もこれでもかというほど繰り出したが、今の初号機にとっては悪あがきにも過ぎない。初号機は仮面を握りつぶし、スッと手を離す。そして、

 

ボッッ!!!!

 

真上に蹴り上げた。使徒はそのまま、地上を突き抜け、遥か天空まで飛んで行った。この分だと落ちてくるのに数分ほどかかるだろう。初号機はその間に四股踏みの要領で足を地面に食い込ませ、尾をアンカーとしてこれまた地面に固定した。背びれを青白く発光させ、そのままエネルギーを溜め続ける。その間に、背びれが赤や白紫色光ったり、電気のようなものが背びれから現れ、輪を成して離れたと思ったら再び背びれに収束したり…そして、ついに使徒が再び地球の引力によって落下してきた次の瞬間。再び咆哮したかと思えば、凄まじいという言葉すら生ぬるいような雷鳴。瞬間、背びれが赤く輝く。決戦機動増殖都市(メカゴジラ)を葬った、絶望の赤い霹靂。

そして初号機の顎が外れる程開かれた口腔の奥から、放たれた。瞬間、ジオフロントが火の海と化す。同時に司令部の電子機器がEMPの影響で全滅した。そして赤色熱線は寸分違わず使徒に命中し、魂諸共跡形もなく消滅させた。

 

 

電子機器が全滅した司令部は、モニターで状況を確認することができなくなってしまった。よって紆余曲折あったが最終的にミサトとリツコとマヤがジオフロントに直接確認しに行くことになった。

エレベーターも使えないので非常階段を数十分も駆け上がり、三人はようやくジオフロントに出た。

 

「よっ、遅かったじゃないか」

 

唐突に聞こえた聞き覚えのある声。

 

ミサト「へ?…って加持ぃ!?何でここにいるのよ!!」

 

加持「いやさ、スイカの世話をしていたらいつの間にかここが戦場になってたんだよ。それより、ほら」

 

加持が示した先にあったのは――――

 

 

膝をついた初号機のシルエット。その(うなじ)にいるのは尾と背びれを生やし、鋭い爪を生やした指が四本、表皮はケロイド状の異形の腕を持つ少年。それらを照らす謎の後光。

そして―――

 

 

黒いケロイド状の皮膚を持ち、全てを見下ろす黒く濁った眼。

丸っこい顔に人型のような体躯。

胸が、腹が、肩が、太股が、背びれが、煮えたぎるマグマの様な輝きを放つ。

大きく裂けた口に燃え盛る炎の様な背びれ。

歪な体躯に殺意と憎悪のみを映す白く濁った眼。

細く引き締まった体躯に怒りの炎を携える橙色の瞳。

その圧倒的な存在感は、何億年もの間地球を統べてきた王のもの。

数万年を生きたかのような大樹を思わせる300mにも及ぶ巨躯。

歪で筋繊維の様な体の至る箇所が不気味に赤く光り、その体と比較して小さい目が映すは虚無。

 

 

それぞれが冠する二つ名や姿形が違うがそれら全ては同じ名を冠する。

 

 

――水爆大怪獣

――紅い龍

――破壊神

――地球の意思

――完全生物

 

 

――怪獣王

 

 

 

――――ゴジラ(GODZILLA)

 

 

 

ガアアァァァォヴヴゥゥゥォォォォオオオヴヴヴヴヴヴオ"オォォン!!!!




この小説を書くきっかけのシーンなのにいつも通りのクオリティ…

後光は川北特技監督のあれです。

シンジ君を本編(Q以降)に転移させてもいい?

  • いいけどその前にギドラ戦書け
  • そんなもんいらねぇからギドラ戦書け

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。