ドラゴン、父親探す。 作:雨森
原作:ハイスクールD×D
タグ:R-15 オリ主 パパなドライグ セコムな五大龍王、オカ研と生徒会、三大勢力のトップや幹部 多分一誠の使い魔になる 戦闘は多分あるかも ドラゴン、家を買う。 不定期更新
かつて宿敵である白龍皇、アルヴィオン・グウィバーとの戦いにおいて、三大勢力に大きな被害を与えた後に聖書の神により神器《セイクリッドギア》に封印された。それから数々の人間に宿り、白龍皇と宿命の対決を続けてきて1000年が経った...。
そしてある一人の少年、兵藤一誠に宿ることになり数々の戦いに遭遇するとになる。そんなある日、一誠が両親と会話をしている様子を赤龍帝の篭手《ブーステッド・ギア》の中から通して見ていたドライグはあることを思い出す。
それはドラゴンでありながらも臆病で弱く、泣き虫ではあるが、平和主義で優しい息子のことだった。
そして、場所は変わって冥界。
「父さんが居なくなってから1000年位経ったけど、何してるんだろう。会いたいなぁ...父さん」
冥界の森の中でポツリと涙声で独り言を漏らすドラゴンがいた。それは赤い体で緑の瞳、黄色い角を持つ一匹のドラゴンだった。
彼はドラゴンではあったが、飛ぶことは出来ない、炎も満足に吐けない、弱い。そんなドラゴンだった。他のドラゴンからはドラゴン族の風上にも置けない。と言われていた程。自身を気にかけてくれるドラゴンもいたが、嬉しさと同時に申し訳なさも感じていた。
そんな日常が続いたある日、彼は決意する。
「1000年経っても帰ってこないなら僕が父さんを探せばいいんだ!冥界から出て外の世界に行ったことないから不安だけど...。ドラゴンの癖に外の世界に行けなくてどうするんだ!このまま馬鹿にされ続けるドラゴンになんて嫌だ!僕は赤龍帝、ア・ドライグ・ゴッホの息子のレティ・ゴッホなんだ!」
そしてレティは人間界に降り立つ。...がそこからが大変だった。
「ドラゴンの子供だなんて、人間を食うより力が付きそうだぞぉ」
「なんで、こんなボロボロの廃屋敷にはぐれ悪魔がいるのぉぉぉぉ!」
ある時ははぐれ悪魔に食べられそうになり。
「邪悪なドラゴンめ!我らが主の名の下に成敗してくれる!」
「ヒィィィ!なんで、はぐれ神父がこんなボロボロの廃教会にいるのぉぉぉ!」
ある時ははぐれ神父に討伐されそうになり。
「ハァハァハァ。こんな事ばっかりで父さんに会えるのかな?おえっぷ、激しい動きで逃げてきたから吐き気が...オロロロロ」
果たしてレティは父親に会えるのだろうか(;´∀`)
レティの容姿ってドライグとほとんど同じだから、親子設定いけるんじゃ?と思って書いてみました。
こちらの作品も書きつつ、世紀王の方も更新していこうかなと思います。
俺の名はア・ドライグ・ゴッホ。かつて冥界と人間界で赤龍帝の二つ名を持っていたドラゴンだ。
分かりやすく言うなら、アーサ王伝説のブリテンの守護龍、ウェールズの赤い竜とかだな。
まぁ、今は聖書に神によって神器《セイクリッド・ギア》に封じられてる身だ。
俺は宿敵であり、白龍皇の二つ名をもつアルビオン・グウィバーとの決着を付けるために何度も戦っていた。悪魔、天使、堕天使の三大勢力が邪魔をしてくる時もあったが、知ったことではない。奴らに被害が出ようが俺はアルビオンとぶつかりあった。
ある時の戦いでお互いに満身創痍になった時に聖書の神が乱入してきて、俺とアルビオンを神器に封じ込めたというわけだ。
そして、赤龍帝の篭手《ブーステッド・ギア》という神器に封じ込まれて1000年ほどが経った。いろんな人間に宿り、アルビオンとの戦いを繰り返していた。あるときに俺はある人間の少年に宿ることになった。そいつの名は兵藤一誠、今代の俺の相棒だ。
異性の着替えを覗いたり、営みの映像作品や雑誌などを学校という学び舎で広げて見たり、同じ趣向の仲間とエロトークする所以外は普通の少年だ。
何?人の目を気にせずそんなことをしている奴は普通じゃないって?ドラゴンという異形の存在である俺よりかは普通だろう。
まぁ、そんなことはいいだろう。俺は戦うとき以外は相棒と会話をしたり、赤龍帝の篭手の中から相棒の日常を見ているわけだ。
今は丁度、両親と会話をしているようだな。部活は楽しんでいるか、部員と仲良く出来ているか、学校に迷惑はかけてないか、ホームステイに来た元シスターの娘は学園だとどんな様子なのか、友人はできたのか等を聞いてる。相棒は心配性な両親の質問に苦笑しながら答えていた。
両親との会話を終えて自室に来た相棒は「父さんも母さんも二人して心配性なんだからさぁ」と愚痴ってはいたがその声は嬉しそうだった。俺はそんな相棒に笑みがこぼれてしまう。
「フフッ。親としては心配なんだろうさ。問題行動を起こしていたお前が急に部活動を始めたり、アーシア・アルジェントのホームステイをリアス・グレモリーと共に提案したりして、息子が急に変わって心配なんだろう」
「だからって、毎日聞いてこなくてもいいと思うんだよ。アーシアの学園での様子はアーシア本人から聞くだけじゃなくて俺からも聞いてくるし。俺の様子なんて部長に聞いてるんだぞ?」
「気になって仕方がないんだろう。俺もお前の両親の立場ならそうするし、気持ちはわからなくもないからな」
俺の言葉に相棒は笑う。
「ハハッ。わからなくもないって、なんだよ。ドライグは家庭もったことあんのかよ?」
「ん?言ってなかったか?実は神器に封印される前は家庭を持っていたんだぞ」
「いやいや、破壊と戦いの限りを尽くした赤龍帝が?」
「冗談に聞こえるかもしれないが、事実だ。妻もいたし、一人だが子供もいたしな。妻ほどではないが、子育ての経験もあるぞ」
すると、相棒はキョトンとした顔で「え?…マジ?」と聞き返してきた。
「本当だ。とはいってもこの事を知っているのは三大勢力のトップや堕天使、教会の幹部に一部の上級悪魔位だろう。リアス・グレモリーは知っているんじゃないか?」
「へー。明日部長に聞いてみようかな」
「だが、俺が封印される1000年程前のことだからな。話し程度に聞いた位だと思うぞ」
「でも、少し気になるな。赤龍帝なんて二つ名を持ったドライグが家庭を持っていたなんて。因みに奥さんはどんなドラゴンだったんだ?」相棒は気になるのか聞いてくる。
「妻はドラゴンにしては珍しく、慈愛があって優しい奴でな。それだけでなく実力もあった。この俺が恐れるほどでな。俺だけでなく、他のドラゴンや三大勢力の連中からも恐れられていた。ティアマットと同等かそれ以上と言われていたよ。今でも子供と一緒に生きているだろうよ」
「ドライグが恐れるドラゴンって...尻に敷かれていた感じなのか?」
「まぁ、そんな感じだな。ある問題で口論になった時は『今の問題の解決策に何か文句がおありでしたら、どうぞ。貴方が私の提示した解決策より、良い方法があるならですけど。まぁ、貴方のことですから、力でねじ伏せるとかだと思いますが』と言われたり。白い龍との戦いに行こうとした時には『貴方は私の夫、この子の父親という立場になったというのに戦うことしか頭にないのかしら?』と言われ、口答えをしようとすれば『ここまで言っているのにまだ、わかりませんか?』と笑顔で口から炎を漏らしながら言ってきたしな。因みにその時は戦いに行くのは辞めて子供の相手をした。今思えばあの言葉は戦っている暇があるなら、子育てを手伝えということだったのだろう」
相棒は呆れた口調で「前者はわからないけど、後者は奥さんの言うとおりじゃないか?」と言ってくる。やっぱり妻の言葉が正しいのか。かつてティアマットにもこの事を話した時は「貴方はどこまで愚かなの?鈍感もとい、朴念仁もここまで来ると呆れるわね」と石ころを見るような視線で言われたし。
そんな朴念仁な俺も今では元シスターの娘、アーシア・アルジェントが相棒に好意を抱いている事に気づける様になった。長い年月を賭けて、俺も物事の道理が分かってきたということなんだろうか。俺も変わったなぁとしみじみと思う。
「そういえば、子供はどんな子なんだ?名前とか性別とか」
子供、あの子の事で話せる事は少ない。あまり構ってやれなかったからな。まぁ、話せないわけでもないから覚えている事ぐらいは話すか。
「子供のことか?名前はレティと言って、オスのドラゴンだ。容姿は赤い体で緑の瞳で、黄色い角があったな。黄色い角と性格は妻に似たな。そこ以外は俺に似たんだろう。」
「容姿がドライグ似て性格は奥さんに似たってことは、実力もあったんだ?」期待するような目線で相棒は聞いてくるが、相棒が想像するような息子ではなかったな。
「実力について強くは無かったな。むしろ弱い方だった、上手く飛ぶ事はできないし、炎も上手く吐けない子だった。性格はドラゴンにしては臆病で泣き虫、平和主義で争い事は苦手だが優しい子だった。その優しさのせいか面倒事に巻き込まれていたがな。そんな巻き込まれ体質もあったからか五大龍王の奴らには可愛がられていたな。特にティアマットなんかは妻が用事で不在になる際は自分から子守を名乗り出た位だ」家族について久し振りに聞かれて嬉しいからなのか、俺の声は高くなっていた。
「そっか、神器になった今でもドライグの大事な家族なんだな」
「俺には勿体ない程にな。だが後悔もある」
「後悔って?」相棒は聞いてくる。
「妻には子育てを任せてばかりだったし、レティとはあんまり遊んでやれなかった…」
そう、俺は神器に封じ込められた時に脳裏をよぎったのは妻と息子のレティのことだった。もし、会えるのなら。夫らしいことをしてやれなかったこと、父親らしいことをしてやれなかったことを謝りたい。そんなことを考えてしまうのだ。そんなことは出来る筈がないのに。
「…なぁ、ドライグ。俺、頑張って力を付けて歴代の赤龍帝達に負けない位に強くなってさ。白龍皇との戦いも終えたら、お前の奥さんと息子さん探そうぜ。」
不意に相棒がそんなことを言い出した。無理だ、出来る筈が無い。俺はそう思った。相棒は俺の考えてることがわかっていたかのような顔だった。
「ドライグ。確かに難しいことだし、無理かもしれない。でもさ、家族って言うのは一緒にいるべきなんだと思うんだよ。今は何処にいるのかとか、生きているのかとか、不安はあると思うけど動かないことには始まらないと思うんだよ」
「相棒…」
「それにさ、俺も会ってみたいんだよ。ドライグの奥さんと息子さんに。ドライグと俺は一心同体で家族みたいなもんだろう?奥さんと息子さんも俺に取っては家族みたいなもんだし、ドライグの事はもう一人の父親にみたいに思ってるからさ。ドライグの悲しそうな声は聞きたくないんだよ。だからさ、絶対にドライグを奥さんと息子さんに会わせてやるよ!」そう言って、相棒は照れくさそうに笑っていた。
確かに、無理かもしれない。だが、この男。兵藤一誠となら、そんな夢も実現できるのではないかそんな気持ちになった。
「フッ。だったら今から走り込みに行くぞ」
「えっ、今から!?もう夜中の11時だぞ!?」
「俺を家族と会わせてくれるんだろう。なら尚更お前を鍛えないとだからな。それに悪魔の活動は夜が本番だろう?むしろ今からいいんじゃないか」
「だー、チクショウ!言ってしまったもんは仕方ねぇ!やってやるよ!」そう言って相棒と俺は家から出て夜の走り込みに向かった。
そして場所は変わり、駒王街の何処か。
「人間界に来たはいいけど、ここは何処なのーーっ!?」
そこには、赤い体で黄色い角を生やし、緑の瞳をしたドラゴンが迷い込んでいた。