イッチ「“個性”と言う特殊能力がある世界に転生したら“緑谷出久”って子が自殺したんだけど…どうしたらいい?」スレ民達『ハ?』 作:DestinyImpulse
そしてゴーストとのコラボの続編がきましたね!
どちらも楽しみです!!
セイバーに変身した聖火を見て、ヴィラン達は先程の下種な笑みは何処へやら慌てふためく。
「こ、こいつ姿が……!?」
「こいつ見た事があるぞ…た、確か…!!」
「一年前の…か、…仮面の剣士だぁ!?」
………唯のガキだと甘く見ていた奴が一年前に巷を騒がせた仮面の剣士とは思ってなかった様だ……
「……もう一年も前だしヘドロヴィランの時にしか変身してなかったから……覚えておけ…俺は……“仮面ライダー”だ!」
そう叫んで聖火を仮面の剣士と言った奴をぶん殴る。ブレイブドラゴンの力を宿すセイバーの拳をモロに受けて無事に済む筈もなく白目をむいて崩れ落ちる。
「なっ!う、嘘だろ!?」
「余所見してていいのか?」
ヴィラン達に突撃して火炎剣烈火を振るい、次々と吹き飛ばす……こうして相対して分かった、コイツら唯のチンピラだ、全然強くない。
「チクショウ、計画と違ぇぞ!仮面の剣士が居るなんてきいてねぇ!?」
「ひ、怯むんじゃねえよ、人数は俺達の方が勝ってんだ!囲んで数で圧し潰グァッ!?」
「やれるもんならな!」
1人の激昂したヴィランが仲間を怒鳴りつけた隙に、聖火は間合いを詰めた。そしてそのヴィランの腹に火炎剣烈火の柄を叩き込む。腹を打ち抜いたことにより、そのヴィランは糸の切れた操り人形の様に倒れ伏す。
「コイツ……調子こくんじゃねぇぇ!」
そんな聖火の後ろから岩のような体表の異形系ヴィランが拳を振り下ろしてくる……振り向きざまに切り裂こうとするが……
「ガアアアア!!」
個性ビーストで獣化した宍田が異形系ヴィランの頭を掴み、そのまま地面に叩きつける。叩きつけられた異形系ヴィランは気を失った。
「宍田!」
「助太刀いたしますぞ剣氏!お二方なら大丈夫!」
宍田がそう言うと耳郎と八百万が此方に合流する。その顔に怯えの表情はもうなかった。
「耳郎、八百万……大丈夫なのか?」
「ええ…ご心配をおかけしました。もう大丈夫です!」
「ウチ等だってヒーロー志望……ビビってばっかいられないよ!」
八百万が創造した武器を持って笑みを浮かべる耳郎……もう大丈夫な様だ。
「……そうだな。それじゃあ速攻で片付けるか!」
【必殺読破!!】
聖火は仮面の下で笑みを浮かべて火炎剣烈火をドライバーに戻し、トリガーを一回引いて抜刀する。
「オッケー!」
耳郎も足に装備されたスピーカーにプラグを刺して……
【烈火抜刀!ドラゴン一冊斬り!ファイヤー!!】
聖火は炎の斬撃、
「「
聖火が放った
「く、クソッタレ!は、話が違うぞ!」
「コイツら……唯のガキじゃなかったのかよ!?」
それでも運良く免れた者達も居たが……
「隙アリ!!……ですわ!」
「隙アリ!!……ですぞ!」
片や八百万が創造したスタンガンによって……片や宍田の獣の剛力によって意識を失った。
◆◆◆◆
「13号。災害救助で活躍するヒーロー。やはり……戦闘経験は一般ヒーローに比べ半歩劣る……自分自身をチリにしてしまった」
黒霧の淡々とした声が響く中、背中に重傷を負った13号が崩れ落ちる。その光景に皆が悲痛な声をあげる中…
「飯田ァ!走れって!!」
砂藤の絶叫に弾かれるようにエンジンを全開にして、ゲートへと走る飯田。
「くそう!!」
飯田は己を恥じていた、何が『皆を置いていくなど委員長の風上にも…』だ! ちっぽけな責任感を満たす為に、1人で助けを呼びに行く事を躊躇った結果……ヴィランに隙を突かれ13号が倒れた。
(もう、これ以上の失敗は許されない!)
「散らし漏らした子ども…待つべきはあくまでもオールマイト。他の教師を呼ばれては、こちらも大変ですので」
そんな声と共に目前に広がる黒霧。これに飲み込まれてはいけない。すぐに回避しようとするが、黒霧は左右に広がり、逃げ道を塞いでしまう。
「行け!!」
「行ってください!」
その時、障子が自らの身を、塩崎がツルを挺して黒霧を弾き飛ばし道を作る。
「すまない、皆!」
振り返る事無く一直線にゲートへ走る。
「ちょこざいな…! 外には出させない!」
障子と塩崎を吹き飛ばし、黒霧が背後に迫るのを感じるが対応している暇はない。全速力で駆け抜ける。
「生意気だぞメガネ! 消えろ!!」
「くっ!」
しかし、黒霧がどんどん近付いてくる。絶体絶命と思われたその時だ……飯田を捕まえようとする黒霧の動きが止まった。
「なっ!?」
「はは!A組ばかりにいいカッコはさせないよ!」
いや、止まったと言うよりどんどん後ろに引き寄せられていた。13号のブラックホールをコピーした物間が黒霧を吸い込んでいた。
「さぁ、さっさと行きな!A組!!」
皮肉を混ぜつつも背中を押す物間の声を背後に聞きながら、飯田は僅かに開いた自動ドアを潜り抜け、学校まで全速力で駆け抜けた。
「応援を呼ばれる…ゲームオーバーだ」
◆◆◆◆
71:名無しのゴッドイーター
どうやら片付いた様だな……
72:ありふれた赤龍帝
そうですね……てか、耳郎ちゃんと合体技してましたよね!
73:グランドマスター
合体技は良い文明!それがヒロインとなら更に良い!
74:名無しのライダー
そうだな!合体技は良い!(絆技)
75:赤目の主人公
そもそも合体がいい!(インパルスガンダム)
76:名無しのトマト
今こそ一つにィィィィい!!
77:名無しの転生者ハンター
それについては同意する……ただしトマト、テメーはダメだ!
78:炎の剣士
「剣氏……彼らは」
「ああ、コイツらは唯のチンピラだ。たいした実力はなかった」
79:名無しのゴッドイーター
敵の実力も分かる様になってきたか……
80:グランドマスター
成長してるね!
81:炎の剣士
「それなら皆、大丈夫だよね!」
「ええ、ですが危険である事は変わりありません。まずは飛ばされた皆さんと合流するべきですわ!」
82:グランドマスター
音と匂いで索敵できる耳郎ちゃんと宍田君が居るからね…いい判断だ。
83:炎の剣士
「………そっちは皆に任せていいかな?」
「剣?」
「俺は広場に向かう」
84:名無しのトマト
三人共メッチャ驚いてる。
85:名無しのわんわんお
まぁ、普通は助けを呼ぶとかに徹するよな。
86:炎の剣士
「さっきも言ったけど……コイツ等は唯のチンピラ、俺達生徒用のコマ………つまり本命が別にある。その本命が居る場所は……」
「相澤先生が居る広場だよね……」
87:ありふれた赤龍帝
耳郎ちゃん……メッチャ心配してそう……
88:炎の剣士
「相澤先生が強いのは理解してるけど、やっぱり多数を相手に長期戦はキツイ筈……」
89:名無しのライダー
相澤先生、強いのは確かなんだけど戦う相手が悪いからな……
90:名無しのわんわんお
直接じゃなくて間接的に戦って強いタイプだからな……
91:炎の剣士
「剣氏………む!誰か来ますぞ!?」
「数は!」
「二人……どちらも初めての匂いですぞ!」
92:名無しの転生者ハンター
つまり敵か……まだ居たのか。
93:名無しのトマト
うっわ…相澤先生より身窄らしい奴が出てきた…
94:ありふれた赤龍帝
醜悪……耳郎ちゃん達も無意識に後退りしてるよ…
95:グランドマスター
と言うかもう片方は……脳無じゃん!……他にも居たのか!
96:炎の剣士
「お前達もヴィラン連合か……!」
「フヒヒ……凄いなぁ!流石雄英生だ……!俺の生徒といい勝負だ……!」
「俺の生徒……?」
97:グランドマスター
……アスカニキ……
98:赤目の主人公
ああ……コイツ、既にマトモじゃない……気をつけろイッチ。
99:炎の剣士
はい。
「ああ……そうさ……俺の担当に優秀な奴が居たんだ……戦闘向きの個性を持った天才でよぉ…雄英入学は確実だった……まぁ、それ故に周りを見下しては問題を起こす奴だったが……雄英にさえ入ってくれればそれで良かった……」
100:名無しのライダー
こんな奴が教師だぁ……!?
101:名無しの転生者ハンター
……コイツ…どっかで見たような。
102:炎の剣士
「そうすれば……俺の教師として株が上がる……だからアイツが起こした問題も揉み消してきた……!」
103:ありふれた赤龍帝
……クズが!
104:名無しのトマト
コイツはクセェ…!ゲロ以下の匂いがプンプンするぜ!
105:炎の剣士
「……なのに……なのに!あの出来損ないのせいで全てが狂った……!あの…無個性の“緑谷出久”のせいで!」
「……いま……ナンテ言った?」
106:名無しのゴッドイーター
………聞き間違いか?コイツ今、“緑谷出久”って言わなかったか?
107:グランドマスター
…………安心して……俺にも聞こえた…!
108:赤目の主人公
て事は……コイツ!
109:ありふれた赤龍帝
……随分落ちぶれたモノですね!
110:名無しのトマト
まさか……こんな事になってるとはな……!
111:名無しのライダー
ある意味、妥当と言うべきか……!
112:名無しのわんわんお
因果応報だ、…生徒の人生を滅茶苦茶にしたんだ!
113:名無しの転生者ハンター
……随分姿が変わったが……コイツは緑谷出久と爆豪勝己の担任だ!
◆◆◆◆
「……いま……ナンテ言った?」
………その名を理解するのに…俺は少し時間が掛かった。いきなり現れた見窄らしい醜悪な男と脳みそが露出している化け物……広場で見たのとは別物だ。
「……緑谷出久?……それって確か……」
「ええ、一年前の無個性の中学生自殺事件の被害者ですわ!」
当時、それなりに世間を騒がせた事件……耳郎達の記憶にも残っていたようだ……ニキネキ達のスレも聞こえてくる……
「お前……緑谷出久の担任か!」
自分の中で怒りがこみ上げてくるのが分かる……俺の物語が動き出したきっかけとも言っても過言ではない存在……緑谷出久……彼を自殺に追い込んだ元凶の一人とも言える男が目の前に居る!
「………被害者…?……アイツが被害者だと!?ふざけるな!!」
「……ヒ!」
「俺は間違ってない…そうだ…爆豪が雄英に入学すれば俺は折寺中学校で唯一、雄英入学者を出した教師として評価され順風満帆な未来を歩めたんだ……なのに、緑谷が自殺したせいで職を失い、妻と子に逃げられ、実家から勘当され……こんな掃き溜め生活……皆が俺を責め立てる……違う、違う違う…!アイツのせいだ…アイツのせいで俺は……俺は悪くない…俺は悪くない…悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない悪くない」
俺の言葉よりも、八百万が言った言葉に奴は反応し、血走った目で此方を睨み狂った様に髪を掻き毟る……ヒラヒラと白髪が混じった髪が落ちてもお構いなし…そしてブツブツと呪詛の様に勝手に喋り出す…その姿は見るに堪えない……
「剣……」
その光景に耳郎も最初の時よりはマシになっているがその顔に少し恐怖が戻っていた。無意識だろう…俺の右腕を掴んでいた。
「………アイツは普通じゃない……下がってろ」
「……ごめん、さっきビビってばっかいられないって言ったのに……」
「気にするな……アイツは狂ってる」
無理もない……アスカニキがスレでも言ってたが、アイツはもう普通じゃない……さっきまでの一般的なヴィランとは違う……狂人の類だ。
「八百万氏も、私の後ろに……」
「宍田さん……ですが……」
「八百万氏も耳郎氏も、ヒーローを志す同士である事は百も承知……しかし、震えるレディを守るのは紳士の務めです」
「………ありがとうございます」
………立派だな宍田。その佇まいも在り方も正に紳士と言うに相応しい。比べる事すら烏滸がましいし、宍田に失礼なのは分かってるけど、アイツとは月とスッポンだ。
「……自分で招いた結果だろ。個性の優劣で生徒を差別……生徒の未来を示す立場でありながらアンタは自分の事しか考えてなかった!」
「黙れ!……生徒の未来だぁぁ〜!いつまでもヒーローなんて……不可能な夢しか語れてねぇ奴がどうなろうが知った事かぁぁ!」
………狂人の言葉なんて理解できる筈もなく。唯、怒りが更にこみ上げてくる。もうコイツと話もしたくないが……最後に一つだけ言ってやる!
「天の道を生き…総てを司る男は言っていた」
「アァ?」
それは愛する家族を守る為に、たった一人で世界と戦った男。存在そのものが正義であり、世界であり、太陽でもある…“
彼の様に右の人差し指を天に突き上げながら言った。
「子供の願い事は未来の現実……それを夢と笑う大人はもはや人間ではない…!お前は教師の風上にも置けない奴だ……」
風上どころか教師ですらなくなった男に天道語録を言ってやる価値も無いのだがな……。
何も喋らず俯いてる元教師だが……耳を澄ませばブツブツと何かを呟いてる……人は何処までも堕ちるもんだな。
「………ムカつくんだよォォォ…!どいつもこいつも俺を……そんな目で見るなァァァ……滅茶苦茶にしてやる!起きろ脳無!」
元教師が叫びだすと隣に居た脳無と呼ばれた化け物が動き出した。背中には昆虫の様な羽が生え、腕は鎌状の鋭いモノになっている…………正直、元教師の堕ちた姿の方がインパクトが強くて意識してなかったが……コイツもヤバい見た目してるな……
「ひひ……殺れ!あのガキをぶっ殺せ!」
次の瞬間、脳無が俺に向かって鎌を振り下ろしてきた。それを火炎剣烈火で受け止める!それなりに重いが全然許容範囲内だ。
「剣!」
「大丈夫!」
もう片方の鎌で追撃してこようとするがそれより先に蹴り飛ばして距離を取る。皆の事もあるし……早めにケリをつけないとな!
◆◆◆◆
114:ありふれた赤龍帝
いけ、そこだイッチ!
115:名無しのゴッドイーター
……………………
116:ありふれた赤龍帝
カマキリなんてさっさと倒してアイツをぶん殴れ!
117:グランドマスター
……………………
118:ありふれた赤龍帝
折寺中学校、ぜってぇ許せねぇ!
119:名無しのトマト
……………………
120:ありふれた赤龍帝
アンタはイッチが討つんだ…今日ここで!
121:赤目の主人公
……………………
122:ありふれた赤龍帝
何が俺は悪くないだ!ふざけるな!どいつもこいつも現実逃避ばかりして!
123:名無しのライダー
……………………
124:ありふれた赤龍帝
殺れ!イッチ!私の分もぶん殴れ!!
125:名無しのわんわんお
……………………
126:名無しの転生者ハンター
……………………誰かハザードトリガーでも押したか?それとも滅亡迅雷ネットと接続したか?
127:グランドマスター
赤龍帝ちゃんバーサーカーかってぐらい荒れに荒れてるよ……
128:赤目の主人公
ほら……勇者(笑)達の鬱憤が爆発したんだろ……
129:名無しのトマト
大丈夫ですかコレ……覇龍になりませんよね?
130:名無しのゴッドイーター
大丈夫だろう……流石に……
131:名無しのライダー
まぁ、気持ちはよく分かる。
132:名無しのわんわんお
俺達も同じ気持ちだし。
133:炎の剣士
「ハアア!!」
「クソ!何やってんだ!あんなガキさっさと殺せ!」
134:名無しのゴッドイーター
接近戦ならイッチの方が上だな……炎と剣技を上手く使い分けている。
135:名無しのトマト
あ、脳無の奴飛びましたよ。
136:名無しのわんわんお
そりゃ、羽があるから飛べるだろ。
137:名無しのライダー
直接対決では分が悪いからヒットアンドアウェイに切り替えたか…………イッチの周りを飛び回っては鎌で斬りかかってる。
138:炎の剣士
「ハハハハ……いいぞ!ガキ〜散々言いたい放題言ってくれたな〜これで終わりだ!」
「……………ああ、これで話は終わりだ……お前の負けでな…!」
139:名無しの転生者ハンター
ケリをつける気だな……
140:ありふれた赤龍帝
やっちゃえ、イッチ!!
◆◆◆◆
「……………ああ、これで話は終わりだ……お前の負けでな…!」
ブンブンブンブン、ハエみたいに俺の周りを飛び回りヒットアンドアウェイで攻撃してくる脳無と呼ばれた化け物を火炎剣烈火で弾きながら特に焦りもせずに言う俺に元教師はこれでもかと言うくらいに顔を歪ませていた。
「……どこま……でも…!何処までも俺をバカにしてぇぇ!殺れ脳無!あのガキを切り刻め!!」
元教師の言葉と共に脳無が俺目掛けて急降下してくる。その速度は先程よりも速く、更にこの脳無……カマキリの個性だと思ったら、鎌の部分が鋭利な刃物と化していた……どう考えても普通じゃない……つまり、広場の黒い脳無も同様と考えるべきだ。
だから早めにケリをつける。迫りくる脳無を尻目に、俺は火炎剣烈火をいつものソードライバーではなく、その脇に付いていた“必冊ホルダー”に納めてトリガーを引いた。
【烈火居合!!】
その音声が鳴ると同時に、右手で火炎剣烈火の柄を握り、左手で必冊ホルダーを支え、居合斬りの構えをする。
劇中では物語序盤のカリバーしか使っておらず、セイバーに居合の必殺技はなかった……だけど火炎剣烈火でも居合はできる。だから居合斬りの達人こと鬼殺ニキに協力してもらい完成した居合斬り……今は任務中で鬼殺ニキが居ないのは残念だが今ここで使わせてもらおう。
「死ねぇぇぇ!!」
既に狂ってマトモな思考ができない元教師。全く動かない俺を見て決まったと思ったのだろう。脳無が鋭利な鎌を振り下ろしてくるが……もう、遅い。
【読後一閃!!】
「
脳無の鎌より先にホルダーから火炎剣烈火を抜き放ち、燃え盛り緋色に輝く一閃が脳無を切り裂き、燃え盛る炎に包まれて脳無は沈黙した。
「言った筈だ……これで話は終わりだと」
そう言って元教師に火炎剣烈火を突き出すと、脳無がやられた事が信じられないのかブツブツと何かを呟き始めた。
「嘘…だ…嘘だ嘘だ!脳無があんなガキに負けるなんて……死柄木さんが言ったんだ「コイツならヒーローにだって勝てる」って……なのにどうしてあんなガキなんかに…!そうだ……これは夢だ。全部夢なんだ…………俺がこんな事になってるのも……全部、悪夢なんだ……俺は悪くない。俺は悪くないんだ」
……惨め過ぎる。見るに堪えない……終わらせるか……。元教師の胸ぐらを掴み、右拳を握り締める。
「……だったら今すぐ夢から覚ましてやるよ……歯を食いしばれ!!」
「……ま、待て……待ってくーー」
醜い命乞いを遮る様に俺の拳が奴の顔面に突き刺さる。まだ変身を解除していない仮面ライダーのままで殴られて無事な訳なく……向こうの岩盤に叩きつけられられた元教師…鼻は折れ曲がり歯は砕け散り……顔面血だらけになり白目をむいて崩れ落ちた。
「……………刑務所の中で自分の罪を数えてろ」
もう色々と醜過ぎて顔も見たくない。刑務所の中で犯した罪を一生数えてろ……そう願いながら俺は耳郎達の方に歩を進めた。
まだ、終わってない。一刻も早く皆の所に向かわないと!
◆◆◆◆
【耳郎side】
勘違いだった……大丈夫だって笑ってくれた剣に勇気を貰って、一緒に戦えて…ウチの力が敵に通用したって…思い込んでた。結局アイツ等は唯のチンピラ……次に現れた元教師の狂気にまた動けなかった。
結局、また剣がなんとかしてくれた……変身を解除して笑みを浮かべて剣は言う……「もう大丈夫」って………あぁ、剣にとってウチは“守る側”で、“共に戦う側”じゃない。きっと剣はそんな風に思ってはいないだろう。でも、この状況がそれを物語っていた。
きっと剣はこのまま相澤先生の援護に向かうんだろう。そこには敵の親玉が居る、さっきの元教師にビビってたウチじゃ足手まとい…………
剣はウチが心配する必要なんてないくらい強いのは痛い程分かった。それなのに不安がこみ上げてくる…もし…もしもその親玉が剣よりも強かったら?
そんな不安が現実になるなんて……この時は思いもしなかった。
END
・オリ技紹介
【
聖火の
【
鬼殺ニキの飛天御剣流を参考に編み出した居合斬り。炎で緋色に輝く一閃で敵を切り裂く。流石に本家本元と比べると速さは格段に遅いがそれでも十分必殺剣と呼べるモノに仕上がった。
如何だったでしょうか……最後に記載された耳郎ちゃんの心境は原作15話16話でチンピラ倒して浮かれた後にプロの現場を見た緑谷君の心境を元に描きました。
今回初登場させたオリ技。一つは耳郎ちゃんとの合体技……いつ打ち合わせしたの……と言う感想が来そうですが……ソコは気にしない方向で……お願いします。
そしてもう一つは居合斬り。最終回まであと僅かとなった今ではリード機能同様に忘れ去られた居合ですが、玩具では火炎剣烈火でもできるので……鬼殺ニキとの特訓で編み出したと言う設定で登場させました。
最後に一番驚いたであろう緑谷君の担任の登場。爆豪の敵化の感想もちょくちょく送られて来るのですが、そうすると今現在下がった評価が更に下がりそうなのと、そこに至る経緯が難しいので代理として折寺中学校の奴を採用しようと考えました。しかし、合宿編ならともかく、序盤で中学生の彼らを敵化させて登場させるのは些か無理があると考えたところ……担任ならいけんじゃね!と考えました。
彼の設定は完全オリジナル。クビになって妻と子に逃げられ、実家から勘当され……そして酒と薬に走り狂って落ちぶれた。故に雄英生と言う順風満帆な若者を極端に恨み敵連合に参加した。と言う自業自得の人生です。
一緒に登場した脳無はカマキリと刃化の2つの個性。飛ばした生徒を殺す為に用意したが相手が悪すぎた。
次回は遂に死柄木との対面です!
外伝について
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別に分けてほしい
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このままでいい