イッチ「“個性”と言う特殊能力がある世界に転生したら“緑谷出久”って子が自殺したんだけど…どうしたらいい?」スレ民達『ハ?』 作:DestinyImpulse
俺は目の前の出来事に驚きを隠せなかった……。
「グオオオオオオオオ!!!!」
こぶた3兄弟の力で生み出した分身とのコンビネーションで倒した筈の脳無。これで終わったと思ったその時……黒霧が取り出した謎の注射器の力でティラノサウルスの化け物へと復活したのだ!
復活を喜ぶかのように咆哮を上げる脳無。その余りの衝撃に周りに居た皆が吹き飛ばされる。近くに居た耳郎が飛ばされないように腕を掴んで踏ん張りながら、必死に考えを巡らせる。
くそ!予想外だ……ッ、スレからの通信?
『イッチ!考えるのは後だ!このままでは全員巻き込まれる!奴の動きを止めろ!』
マゼンタニキからだ……そうだ、皆が逃げる時間を稼がないと!
火炎剣烈火にジャッ君と土豆の木をかざす。
「轟!合わせてくれ!!」
「ッ!ああ、分かった!!」
流石の轟も脳無の変化に度肝を抜かれていたが、すぐに俺の考えを理解してくれた。
【ジャックと豆の木!!ふむふむ!】
【習得一閃!】
「これで!」
「止まれ!」
火炎剣烈火から放たれた土豆、それから生えた根が脳無を絡め取り動きを封じ、その上に轟が放った氷結が脳無の動きを封じる……が、気休めにしかならない!!
「ブラド先生!」
「……すまん、お前達早く避難しろ!急げ!」
ブラド先生の激昂で皆が脳無から離れる……正直これも気休めにしかならないと思うが……
「耳郎も離れててくれ、流石にコレは不味い」
「剣は!剣はどうすんの!?」
「できる限りでアイツを抑える。きっともう少しでプロヒーローの救助が来る」
「ッ……分かった」
悲しそうに、悔しそうに顔を俯きつつも理解してくれた耳郎は皆の元に向かう……………ごめんな…。
『心を痛める気持ちは分かるがそれどころではない……来るぞ!』
マゼンタニキの言う通り、脳無は氷を吹き飛ばし土豆の木をその強靭な顎で噛み砕き、あっという間に拘束から逃れた!
「ゴガアアアアアアア!!」
脳無は鋭い眼光を俺に向けてくる。どうやら俺を完全に標的と定めたようだ…………やるしかない!!
◆◆◆◆
517:ありふれナインギーツ
な、何なんですか!アレは!?
518:OCGトマト
あんなの原作になかったですよ!?
519:対魔忍リバイ
………コイツは完全に予想外だな。
520:屋根裏ジョーカー
ああ、黒霧が投げた謎の注射器……それに入れられた液体が原因なのは間違いない。
521:最高最善のグランドマスター
つまりは個性を宿すアイテム…!確かにあの巨悪なら作れてもおかしくない…!
522:極み主任
問題はこのピンチをどう切り抜けるか……状況は最悪だ!
523:赤目の主人公Z
イッチは心身共にボロボロだ…!
524:炎のヒロアカセイバー
『ハハハハ!すげぇ!すげぇ!こんなの有るなら最初から使えよー!』
『まだ試作段階なので確証が無くあくまでも保険として所持していたので……やっぱり無理があったようです……このままでは我々も危ないです、もっと離れましょう』
あ、アイツら!さっきの衝撃で拘束が破壊されたのか!!
525:モンハンライダー
今はそれどころじゃねぇ!脳無に集中しろ!
526:ゴールデンわんわんお
飯田が助けを呼びに行って時間が経つ!もう少しでプロヒーローが来る、それまで耐えるしかねぇ!
527:ありふれナインギーツ
そんな、無茶ですよ!?
528:神を薙ぐ超古代の光
それでもやるしかない!
529:マゼンタの旅路
戦わなければ生き残れない!それが現実だ!!
530:炎のヒロアカセイバー
……………どうやらそれしか方法がないみたいですね。……………やってやりますよ!俺が憧れた仮面ライダーは決して諦めない!
『グオオオオオオオオ!!!!』
覚悟を超えた先に希望はある!!
531:仮面ライダーニケワン
イッチ…!
532:OCGトマト
実際、どうなんですか?
533:ありふれナインギーツ
イッチは勝てるんですか!?
534:ねっぷねぷにしてやんよ!!
……なんとも言えないわね。
535:赤目の主人公Z
T-REXになった事で身体の構造上、拳による攻撃手段は失った……………主な攻撃手段は二つ。
536:ゴールデンわんわんお
強靭な顎による噛みつきと尻尾による打撃攻撃。
537:モンハンライダー
図体がデカくなった事で攻撃も大振りになったからストームイーグルの力が宿ってる今のセイバーなら回避はできる筈だ。
538:マゼンタの旅路
だが…それでは好転しない!
確かに攻撃の安易化などのデメリットもあるが…!
539:炎のヒロアカセイバー
『ゴガアアアアアアア!!』
「クソ! 全然効かねぇ!」
540:最高最善のグランドマスター
その分防御力が上がってる……しかも脳無は痛覚が遮断されていて痛みを感じない……連戦続きのアイツは心身ボロボロ……もう分身も生み出せない、このままでは…!
541:ありふれナインギーツ
そんな…!
542:極み主任
……………あるにはある。圧倒的な攻撃力で奴を叩き潰すしかあるまい!
543:対魔忍リバイ
そんなの……………ッ!アレか!
544:仮面ライダーニケワン
確かにアレを使えば勝機はある!………だが…!
545:神を薙ぐ超古代の光
脳無の攻撃を避けるので精一杯だ!そんな暇はない…!
546:OCGトマト
マジかよ…!
547:炎のヒロアカセイバー
『ガアアアアアアッ‼︎』
「しまっーーーー!」
548:最高最善のグランドマスター
イッチ!?
549:マゼンタの旅路
ヤバい!尻尾をモロに喰らった!変身解除してる!!
550:赤目の主人公Z
しっかりしろ!大丈夫か!おい!応答しろ!
551:炎のヒロアカセイバー
な、なんとか…
552:ねっぷねぷにしてやんよ!!
咄嗟にガードしてたのね……!
553:モンハンライダー
早く立て直せ!
554:ゴールデンわんわんお
駄目だ、ダメージがデカくてすぐには無理だ!
555:炎のヒロアカセイバー
くそ…!この、ままじゃ…!
556:ブレイブ・イン・シンフォギア
諦めんな!!
◆◆◆◆◆
……ハァ…ハァ…クソ…!体が動かねぇ…!
T-REXとなった脳無に挑んだ俺はヒットアンドアウェイ戦法で時間を稼いでいた……姿が変わった事で攻撃も単調になったけど図体がデカく攻撃範囲が倍以上に広がった脳無の攻撃は避けるのにも一苦労だ。
しかも防御力が跳ね上がってロクに攻撃が通用しない…!奴の防御力を突破するには……アレしかない!
だが…コイツの相手をするので手一杯、ブックを変える暇なんてとても無い。
そんな苛立ちと焦り、そして連戦に続く連戦での疲労が重なりとうとう俺は脳無の尻尾による殴打を喰らってしまった!
咄嗟にガードしたが先に比べてパワーも格段に跳ね上がった攻撃は俺を壁に叩きつけ、セイバーの鎧が紙のようにパラパラと舞い散り、変身が解除される。
……一発喰らっただけでこれかよ…!
ドスンドスン!と、涎を垂らしながら近づいてくる脳無……スレのニキネキ達の怒号で意識は失っていないが身体が動かない……。
ちくしょう…!このままじゃ!
『諦めんな!!』
その時、声が聞こえた……スレからだ、だけど初めて聞く声だ……初見の人か?
『最近転生者の間で噂になってるスレに入ったら、最初からクライマックスとはな!』
あ、貴方は…?
『立ち上がれ!
そうだ…!こんな所で諦めてたまるか…!
痛みを根性で黙らせ、身体を動かす……幸い脳無は余裕の表れか、ゆっくりと近づいている……間に合うか?
『なぁに、心配すんな…!お前は一人じゃねぇ!』
その言葉と同時に、別方向から放たれた炎が脳無の顔面に直撃した。
「グ、グオオオオオッ⁉︎」
完全に不意をつかれた攻撃故に、脳無は悲鳴を上げながら炎を振り払おうと頭を振り回す。
一体何が?そう思い炎が飛んできた方向に視線を向けると……
「……立て!剣ィィィ!!」
困惑、苛立ち、様々な感情が混ざったような表情を浮かべる轟が左手を向けていた。
◆◆◆◆
「剣…!」
T-REXへと変貌した脳無と戦う聖火。その様子を、少し離れた瓦礫の陰に避難した耳郎達が心配そうに見ていた。
脳無の周りを飛びながら炎や斬撃で攻撃する聖火だが…有効打にならず、脳無の攻撃を避けるその姿はいつ当たっても不思議じゃない…。
「ブラド先生、このままじゃ剣が危ねぇ!」
「そうだぜ!助けに行かねぇと!」
「どうやってだ!」
熱く仲間思いな切島と鉄哲が助けに行こうとするが、それをブラドが一喝する。
「闇雲に動けばかえって剣の足手まといになるだけだ!」
ブラドとてこのまま黙って生徒が戦う様を見てはいられない。しかし、化け物と化した脳無に闇雲に挑めばどうなるかは火を見るより明らかだ。
(…どうすりゃいいんだ!)
何もできない自分の不甲斐なさに血が出るほどに拳を握り締める切島、必死に策を考えるが全く浮かばない。
「ブラド先生!」
その時だ。ゲート前に避難していた筈の拳藤が駆け寄って来る。広場は脳無と聖火の戦闘の影響で至る所が破壊され瓦礫の山が多くある。その陰に隠れながら此方に来たのだろう。
「拳藤!何しに来た!?」
「何って……このままだと剣が危険です!」
「分かっている!しかし焦って何の策もな「策ならあります!!」……何?」
先程の戦いでダメージを負ってからのこの異常事態。聖火の身を心配して此処まで来た拳藤。彼女の言葉にブラドを含め一同は視線を向ける。
「……言ってみろ」
「目的は至ってシンプル、あの化け物の動きを止めること、その為には………轟…“左を使ってくれ”」
そう言って轟に頭を下げる拳藤。轟は父親であるエンデヴァーを嫌悪しており、轟に左の話題を出すのはA組B組のタブー。しかし言葉の重さ、その行動から彼女の本気が伺える。
「……悪いが俺は左は使わねぇ。右だけでーー「それじゃあ駄目だって分かってるだろ!」ーーッ!」
「氷の力単体じゃアイツの怪力を抑え込めない!」
先程は聖火との合わせ技で抑え込めた……それも僅か数秒。轟単体では動きを封じる事はできないのは想像に難くない。
「……うるせぇ!!」
轟が声を荒らげて拳藤の胸ぐらを掴み上げる。その瞳は聖火との特別試合の時と同じく、親の仇でも見るかのように拳藤を睨んでいた。
「俺は“あいつ”を超える!!右だけで!!この“お母さんの力”だけで……ヒーローにーー「だったら剣を助けてよ!」……………なに?」
声を荒げる轟。しかし、拳藤は一切怯まず轟を見る。
「今の戦いを見て分かるだろ!剣でさえあの化け物にダメージを与えるのは難しいんだ!………私達の力じゃアイツにダメージを負わせる事なんてできないんだ!でも、轟の左の炎なら通用するかもしれない…!」
声を荒げる拳藤…その瞳からは次第に涙が溢れ始める。その様子に轟も胸ぐらを掴んでいた手を思わず離す。
「頼む…剣を助けてくれ…!」
「ウチからもお願い!剣を助けて!!」
拳藤に続いて耳郎も轟に懇願する。その様子に無意識に後退り、不意に聖火の方を見る。連戦に次ぐ連戦……もう分身すら生み出す余力もなく攻撃をギリギリで回避する様は聖火の限界を感じさせるには充分過ぎた。
(俺は……俺は…!決めたんだ…“お母さんの力”だけでヒーローになるって…!)
目の前の命を見捨てても?
不意にそんな言葉が浮かんだ……誰も何も言っていないのに……お前は見捨てるのかと……言われた気がした。
「ガアアアアアアッ‼︎」
「しまっーーーー!」
その時、ギリギリ保たれていた均衡が遂に崩れた。脳無の強烈な尻尾による薙ぎ払いが聖火を吹き飛ばし、壁に思い切り叩きつける。
「つ、剣!?「……………やってやる」……え?」
その惨劇に思わず悲鳴を上げそうになった拳藤だが…轟の言葉に反応する。
「今回だけだ……さっさと準備しろ!」
それだけ言い残して轟は脳無に向かって駆け出し……左から炎を放った。
「グ、グオオオオオッ⁉︎」
完全に不意をつかれた攻撃故に回避できず顔面に喰らい、脳無は悲鳴を上げながら炎を振り払おうと頭を振り回す。
禁じていた左の使用、先程浮かんだ言葉の意味……様々な感情が混ざり合い、訳が分からない轟はこの苛立ちをぶつけるように聖火に叫んだ。
「……立て!剣ィィィ!!」
◆◆◆◆◆
570:マゼンタの旅路
轟!?左を使ったのか!?
571:炎のヒロアカセイバー
轟……!
『骨抜!』
『任せろ!』
拳藤と骨抜も!?
572:OCGトマト
見てください!脳無が沈んでいきます!
573:最高最善のグランドマスター
骨抜の個性『柔化』で脳無の足元を柔らかくして沈めたのか!
574:神を薙ぐ超古代の光
それだけじゃない!
575:ありふれナインギーツ
脳無の上半身に何か……人の腕が飛び回ってる!?
576:極み主任
アレは…取蔭の個性『トカゲのしっぽ切り』で分割させた腕だ!何か握って……ワイヤー!?
577:炎のヒロアカセイバー
『一佳、セッティング完了!』
『アレはエレベーターなどで使用されるワイヤー! 強度は保証しますわ!』
『よし皆……引けぇぇぇえ!!!』
578:対魔忍リバイ
八百万が作ったワイヤーを取蔭を使って脳無に絡ませそれを大人数で引っ張り動きを封じる!……今の脳無にはイッチや轟以外の個性は有効で無い事を理解した上での判断…!
579:仮面ライダーニケワン
あぁ……彼女は凄い!大した指揮官だ!
580:炎のヒロアカセイバー
『グ、グオオオオオッ⁉︎』
『剣ばっかりに任せるな!!』
『俺たちだってヒーロー目指してるんだ!!根性見せろぉぉぉぉ!!』
……皆…!
581:ブレイブ・イン・シンフォギア
ブレイブな奴らだぜ!
582:炎のヒロアカセイバー
>>581
あ、貴方はさっきの……!
583:ブレイブ・イン・シンフォギア
自己紹介は後だ!皆がブレイブを燃やして頑張っている。
さぁ、お前はどうする?
584:炎のヒロアカセイバー
……………決まっています。こんな所でおちおち寝てられない!!
585:ねっぷねぷにしてやんよ!!
イッチ、よく言ったわ!
586:モンハンライダー
本当の戦いはここからだぜ!!
587:OCGトマト
今こそ切り札を使う時です!!
588:ブレイブ・イン・シンフォギア
さぁ!ブレイブを燃やせ!!
589:炎のヒロアカセイバー
はい!!
◆◆◆◆
「グオオオオオオオオ!!!!」
「クソ…!大人しく…!しろ!」
骨抜によって下半身は沈められ、上半身にワイヤーを巻き付けられ、それを大人数で多方向に引っ張り動きを封じているにも関わらず、拳藤達に苦痛の表情が浮かぶ。
一瞬でも力を抜けば拘束を引き千切ると確信する拳藤……こんな化け物を一人で剣は抑えていたのかと戦慄する。だが…そんな剣も倒れてしまった。
(飯田が助けを呼びに行って数分経つ……………もう少しでプロヒーローが来てくれる…!)
それを見越しての時間稼ぎ…僅か高校一年生である拳藤。こんな状況でこのような考えを巡らせた彼女は疑う余地なく優秀だ。
唯一つ……………指摘する点が有るなら。
彼女は……………いや、この場に居る全員が脳無にだけ目を奪われていた事だ……。
「いやはや、まさか脳無の動きを封じてしまうとは…子供と侮り過ぎましたか……」
不意に脳無の周りに黒い靄が現れる……高みの見物と避難していた黒霧だ。
「しかし……ツメが甘いですね」
黒霧のワープゲートを通じて現れた死柄木が脳無に絡みついたワイヤーに触れるとボロボロと崩れていく。
「グルォオオオオオオオオオッ!!」
それにより拘束が緩み脳無が次々とワイヤーを引き千切る。このままでは軟化した地面から脱出するのも時間の問題だ。
「そ、…そんな……!」
その光景に拳藤の……皆の表情から決意が消えて絶望が浮かび始める。そんな皆を嘲笑うように死柄木が笑みを浮かべ馬鹿にするように拍手をする。
「凄いなお前…普通こんな状況なら絶望して震え上がるのにこんな作戦思いつくなんてな〜」
(そうだ……コイツらが居たんだ…!)
「でも残念でした!お前らの行動は無ーー「無駄じゃねぇよ!」ーーギャァァァ!!?」
「死柄木弔!?」
その時…飛んできた炎の斬撃が死柄木を包み込む。火達磨になり悶え苦しむ死柄木に慌てて駆け寄る黒霧。斬撃の飛んできた方向を見れば……
「無駄なんかじゃねぇ……全然無駄なんかじゃねぇよ!」
傷だらけでも立ち上がる
◆◆◆◆
「無駄なんかじゃねぇ……拳藤の作戦も!轟の炎も!皆の行動も!決して無駄なんかじゃない!!」
「剣……お前その体で!!」
拳藤が心配そうに声をかけてくれる……実際、体中が痛い…だけど、皆が此処までしてくれたのに何もしない訳にはいかない!
「死にぞこないが!お前に勝ち目なんてねぇ!全部無駄なんだよ!」
炎を消し終わり火傷を負った死柄木が言いたい放題言ってくれる…
「無駄じゃねぇって事を俺が見せてやる!」
【キングオブアーサー!】
ソードライバーに既にブレイブドラゴンはセットしてある……それに加えて俺が取り出したのは明るい水色のライドブック【キングオブアーサー】……
【とある騎士王が振り下ろす、勧善懲悪の一太刀!】
スイッチを押すと起動音が流れブックが開きあらすじが語られる。此処まで今まで通り……だけどコレはキングオブアーサーであってキングオブアーサーじゃない!
世代を通じて受け継がれてきた希望の力……ワン・フォー・オールが姿を変えた物!
あらすじが終わるとライドブックが二つに分かれる。一つはソードライバーにセットされ。
「キングエクスカリバー!!」
もう一つは三つの刃を備えた聖剣……【キングエクスカリバー】へと姿を変えそれを左手で握る。そして右手で火炎剣烈火を引き抜いた!
【烈火抜刀!!】
「諸先輩方!受け継がれし希望の力……お借りします!変身!!」
右手の火炎剣烈火で十字を刻んだ後、左手のキングエクスカリバーを頭上に掲げて円を描いた後にトリガーを引く。
【二冊の本を重ねし時、聖なる剣に力が宿る!】
【ワンダーライダー!】
火炎剣烈火から放たれた炎が鎧となり斬撃が仮面となる。その後、キングエクスカリバーで描いた円から空の様に澄んだ水色の光が降り注ぎ俺を覆い尽くす。
【ドラゴン!アーサー王!二つの属性を備えし刃が、研ぎ澄まされる!】
やがて光が晴れた時……俺の姿は右半身が赤い龍を、そして左半身が水色の騎士を模した姿……【仮面ライダーセイバー・ドラゴンアーサー】へと姿を変えた。
「なんなんだよ、その姿はァ!どれだけ変身すりゃ気が済むんだお前は!」
焦ったように死柄木が俺に怒鳴り散らす………そろそろ黙らせるか!
キングエクスカリバーに意識を向ける。するとキングエクスカリバーが美しい空色に輝き始める。
「
「ふ、ふざ―――――」
そして、振り下ろす。すると火炎剣烈火で放った斬撃の数倍はある大きさのエネルギーが放たれ、死柄木と黒霧を吹き飛ばした。……軽く振っただけでこの威力かよ!
いや、オールマイトの個性がそのまま剣になったんだ、当然だろう。とにかくこれで邪魔者は消えた。
それと同時に下半身が沈んでいた脳無が遂に自由の身となり、俺を睨みつける。
「ここからは…第2ラウンドだ!!」
「グルォオオオオオオオオオッ!!」
雄叫びを上げながら脳無が迫ってくる。身体はボロボロ……だけど、不思議と恐れは微塵も無かった。
「ハァ!」
膨大なエネルギーを纏ったキングエクスカリバーを突撃してくる脳無に合わせて振り上げる。次の瞬間、放たれた斬撃が硬い皮膚を切り裂き、牙を圧し折り、脳無を吹き飛ばした。
しかし、脳無もタダではやられない。すぐに起き上がり一度は変身解除に追い込んだ尻尾での薙ぎ払いを放ってくる。
「2度も喰らうかよ!」
キングエクスカリバーと火炎剣烈火トリガーを引く。火炎剣烈火からは赤い炎が、キングエクスカリバーからは蒼い光が溢れる。
「
そのまま両腕に握った二刀の聖剣を十字に振るい、脳無の尻尾に巨大な切り傷を刻み込んだ!
「グアアアアアアッ!!」
それでも痛がる素振りを見せずにすぐに攻撃してくる脳無……!ホントにしつこい奴だ!
『いや!そうでもない!!』
スレからの通信……マゼンタニキ!どういう事ですか!?
『奴を見ろ……傷が塞がっていない!』
……ホントだ。人型の時はアレだけ苦戦した再生能力が発動していない?
『やはり、既に戦闘不能だった脳無に使ったのは無理があったか……ボロボロなのはアイツも同じだ!今のヤツはさっきの注射器の力で無理矢理動かしているに過ぎない!!』
そうだったのか……だったら!
『ああ!攻撃の手を緩めるな! 一気に勝負をつけろ!!』
はい!火炎剣烈火とキングエクスカリバーの二刀流で脳無に斬りかかる。今まで余裕がなくて気づかなかったけど脳無の動きも最初と比べてどこかぎこちない。
俺もアイツも限界だった…!どっちか先に倒れるかの我慢勝負…だけど!
「俺は負けない!俺を見込んで力を貸してくれたニキネキ達や!拳藤や、耳郎!皆に応える為にも!!」
ココまでお膳立てしてくれて倒れる訳にはいかねぇんだよ!!キングエクスカリバーのトリガーを5回引いてキングエクスカリバーをブーメランのように投げる!
「
光を纏い高速で回転するキングエクスカリバーが俺の意のままに動き、脳無を切り刻む。小回りの効かない脳無では防ぐ事はできず、体中切り傷だらけになっていた。
「グゥ…!ガァァァァ…!」
「くっ!まだだ!」
苦し紛れの尻尾の薙ぎ払いによって右手に持っていた火炎剣烈火が弾き飛ばされるが……止まるわけにはいかない!これで終わらせる!!
キングエクスカリバーを手元に戻した後にドライバーからキングオブアーサーを取り外し、キングエクスカリバーの裏側にある【封印解除装置ベディヴリーダー】にセットしてトリガーを長押しする!!
【解き放て!希望の力!!】
キングエクスカリバーを両手で力強く握る。すると刀身が七色の輝きを放つ。
それを空に掲げて円を描くと円型の虹が何重も描かれ、キングエクスカリバーに収束する。
【限定読破!!】
そう、これは完全ではない。ワン・フォー・オールを俺はまだ完全に使いこなせていない。故に限定した力しか使えないが……それで事足りる!
「
柄を両手で握り脳無に向けて思いっきり突き出す!切っ先から放たれた虹色の閃光が光の刃となって脳無に突き刺さる!!
「――――――!?」
抵抗も悲鳴も上げる事すら許されず脳無は大爆発に包まれ……爆煙が晴れるとソコには最初の人型の姿で倒れ伏す脳無の姿があった。
「勝った……………剣が勝ったんだ!!!」
数秒の沈黙……それを破った拳藤の歓喜に満ちた声が広場に響くと同時に皆が歓声を上げる。
「やった………やりやがったよ剣の奴!!」
「よっしゃああああアアァァ!!!」
「よかった…剣」
切島や鉄哲……………そして耳郎。スレからもニキネキ達の声が聞こえてくる。
これで後は……あ、れ……?からだが、うごかな…い……やば……このままじゃ…!
◆◆◆◆◆
ドラゴンアーサーとなった聖火によって今度こそ倒された脳無……先程の斬撃に引き飛ばされた死柄木がボロボロの身体を引きずって啞然と見ていた……。
「チートが……!!何なんだよあの子供はさあ!?」
「落ち着いてください、死柄木弔。脳無を含む持ち駒もほぼ全滅してしまった今、これ以上は無意味です。プロヒーローが来る前に撤退しましょう!」
首を掻き毟る死柄木を宥めながら黒霧はどのように聖火を掻い潜るか思考を巡らせていた………その時だ。
「……………」
突如、セイバーの鎧がパラパラと崩れてしまい、聖火が膝をつく。キングエクスカリバーを支えに辛うじて倒れてはいないが……連戦に次ぐ連戦……限界を超えたドラゴンアーサーの使用は聖火の身体に大きなダメージを与えていた。
「剣!?…………ッ!?」
耳郎の悲鳴に近い叫びが木霊する。突然の事に誰もが啞然とする中、死柄木はニヤリと顔を歪ませて突撃する。
「は、ハハハハ!そうだよ…コイツは既にボロボロ!余裕で殺せる!」
「……ハァ…ハァ……!!」
聖火も薄れゆく意識の中、迎え撃とうとキングエクスカリバーに力を込める。
そして………鮮血が舞った。
◆◆◆◆◆
鮮血が舞い、USJの地面を血が汚す。
そして、“何か”が宙を舞い、ドサッと音を立てて地面に転がった。
「ぎゃあアアアアアァァァァァァ!!!!?」
悲鳴が聞こえた、それはUSJの全てに聞こえる程に大きなものであり、声の主は“死柄木弔”だった。
白目を剥きながら絶叫しながらのたうち回る奴は右腕で………
「し、死柄木弔!?」
そう先程、地面に転がったのは死柄木弔の左手でありその傷口は…
俺の視界に映るのはそんな死柄木弔と……
「…………………え…?」
何が起きたのか理解が追いつかない様子の耳郎。震える体で、のたうち回る死柄木弔と自身が手に待つ火炎剣烈火を何度も交互に見つめ……
「あ……」
「耳郎!!」
次の瞬間、耳郎の目から光が消えた……
END
遂にキングエクスカリバーを出す事ができました。読み終わって皆さんこう思ったでしょう…誰だお前は!?と、ワン・フォー・オールがそのまま剣になり原作とはかけ離れたキングエクスカリバー。
元のキングエクスカリバーにウルトラマンオーブのオーブカリバーやFateのエクスカリバー要素を組み合わせたチート武器。コンセプトとしては映画のセイバーオルタみたいにビームブッパの究極のゴリ押し形態です。
必殺技は仮面ライダーやウルトラマン等の色々な作品のリスペクトです。
・
火炎剣烈火とキングエクスカリバーの二刀流で切り裂く技。元ネタは仮面ライダーアギト・シャイニングフォームの必殺技シャイニングスラッシュ。
・
トリガーを5回引いてキングエクスカリバーをブーメランの様に遠隔操作して敵を切り刻む。元ネタは仮面ライダーウィザード・インフィニティスタイルのプラズマドラゴンシャイニングとウルトラマンオーブのオーブスラッガーショット。
・
キングエクスカリバー……………ワン・フォー・オールの力を開放して放つ虹色の光線。現状最強技。元ネタはウルトラマンオーブのオーブスプリームカリバーとFateのセイバーリリィのカリバーン。
これからもじゃんじゃん登場予定です!!
そしてこれ迄のリメイク前と同じ展開が続いてましたが、今回のラストとで大きく変わりました。ここからがリメイク版の始まりと言っていいですね。
どうして耳郎が火炎剣烈火を持って死柄木弔の腕を切り飛ばすなんて事が起きたのか……最初に言っておきますが、別に操られているとかそんな訳じゃないです。
今回登場した新たなコテハンの方と共に次回、明らかにします。
お楽しみ!!