イッチ「“個性”と言う特殊能力がある世界に転生したら“緑谷出久”って子が自殺したんだけど…どうしたらいい?」スレ民達『ハ?』   作:DestinyImpulse

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二章「祝え!物語の始まりを!!」

 

 

「剣聖火。そうか、いい名前だね」

 

「ハハハ、ありがとうございます。気にいってます」

 

 俺と同じく緑谷出久に花を添えに来た八木さん。最初見た時は骸骨みたいでビックリしたが普通に良い人そうだ。

 

 

『イッチ!聞こえる!!』

 

 そう考えていると頭の中に声が響く……これは掲示板の光ニキだ。これ声も届けられるのか……ホントに便利だ。

 

『どうしました光ニキ?』

 

『随分冷静……そういやヒロアカ知らないんだっけ、八木俊典……その人No.1ヒーローだよ』

 

『ファッ!?』

 

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

218:イッチ

 え?No.1ヒーローって事は……オールマイト!?確かに何処か面影が

 

219:最高最善のグランドマスター

 流石にこの世界で生きてるからオールマイトは知ってるか。

 

220:屋根裏ジョーカー

 オールマイトがこの街に居るって事はこの後ヘドロ事件か?

 

221:対魔忍リバイ

 でもよ…こんな状況で爆豪は外歩けるか?

 

222:鬼斬り抜刀斎

 とにかく、イッチ。オールマイトと話してみろよ。この世界の事何か分かるかもしれない。

 

223:イッチ

 オケ。……しかし、原作キャラと話すとか、なんか緊張する。

 

224:名無しの転生者

 わかる。

 

225:OCGトマト

 わかりみ。

 

226:神を薙ぐ超古代の光

 だけど……コレは現実。それを忘れちゃいけないよ。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

(フゥー、よし!)

 

 現実キャラと話すってなんかアイドルに声をかける様でドキドキするけど、光ニキの言う通りこれは現実の世界、くだらない考えは早めに捨てるべきだな。

 

「あ、あの……八木さんはどうして此処に?緑谷君の知り合いだったんですか?」

 

「……いや、君と同じさ剣少年。この事件を知って、いてもたってもいられなくてね」

 

 兄貴達から聞いた話じゃ本来なら緑谷君とオールマイトが出会って原作が始まるんだよな……今は原作前の様だし、この時点では二人に接点は無いんだな。

 

 と言うか剣少年って凄い呼び方だな。

 

 

 

「……私はヒーロー側の仕事をしているけど実は無個性なんだ。何の力も無い人間だけど当時はヴィランが好き勝手する時代でね。平和を支える柱になろうと思ったんだ」

 

 

 自分と同じ無個性だから何かを感じて此処に来たって事か……八木さんは何処か懐かしむ様に語っていた。

 

「……当時は珍しいけど無個性はそれなりに居たからね……差別はそこまで無かったんだ……だからかな、ワタ……オールマイトが平和を支えるこの社会は当時よりも悪意の無い世界だと思っていた……いや、信じたかった。今回自殺した少年には無個性でも愛してくれる両親と優しい地域の人達が居た……しかし、共に青春を謳歌する筈だった幼馴染みや同級生…そして無個性だからこそ寄り添いより良い道に導くべき教師達の心無き悪意が未来ある若者の人生を滅茶苦茶にしたんだ!!」

 

 

「八木さん……」

 

 

 血が出るんじゃ無いかと疑う程に拳を握りしめる八木さんの姿は悲しみに震えていた。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

237:最高最善のグランドマスター

 文字通り命を燃やしてまで、平和な日々を守っているのに、その日々が生んだ悪意が弟子になる筈だった緑谷君の命を奪った。ホントに世界は残酷にできている。

 

238:鬼斬り抜刀斎

 正直、原作での緑谷に対するオールマイトの発言に問題はあると思うけど……仮に無個性でもヒーローになれるなんて言ってしまえば、それがプライドになって取り返しのつかない事になる……そうやって鬼に喰われた奴を俺は多く知っている。

 

239:OCGトマト

 この話は止めましょう……答えなんて出やしない。

 

240:神を薙ぐ超古代の光

 そうだね。これからの事を考えよう!

 

241:イッチ

 あの、皆さん!

 

242:極み主任

 ん?どうしたイッチ?

 

243:イッチ

 八木さん……ココではオールマイトと言った方が良いか。とにかくオールマイトと話していたら商店街から爆発音がしたんです!何か知りませんか?

 

244:最高最善のグランドマスター

 商店街って事はやっぱり今日か。原作が始まった日にヘドロの個性を持ったヴィランが爆豪を人質に取って暴れるんだ。

 

245:OCGトマト

 でも、この世界の爆豪は自殺強要の犯人だから自由に動ける立場じゃ無いですよね?

 

246:鬼斬り抜刀斎

 だが、ヘドロヴィランに爆破の力はない。大方、抜け出して捕まったんだろ。

 

247:イッチ

 現場に着きました!兄貴達の言う通りヘドロのヴィランが暴れてて……あ!爆豪が取り込まれてます。

 

248:神を薙ぐ超古代の光

 やっぱり……!

 

249:イッチ

 近くに居るヒーロー達の話だと、どうやら爆豪は警察やヒーローにマークされてた様ですが、嫌気が差して抜け出したみたいです。

 

250:最高最善のグランドマスター

 実況モード*1で確認した。ヤバイな……爆破で商店街は滅茶苦茶だ。もし、飲食店のガスに引火したら野次馬諸共吹き飛ぶぞ!

 

251:屋根裏ジョーカー

 爆破のせいでヒーローは近づけないし流体だから物理は効かない。原作でもオールマイトの超パワーで吹き飛ばして倒した相手だ。

 

252:OCGトマト

 てか、オールマイトどうしたんです?

 

253:イッチ

 来る途中で離れてしまって……ッ!

 

254:神を薙ぐ超古代の光

 まぁ、近くには居ると思うけど……って、マズイ!

 

255:最高最善のグランドマスター

 ヘドロヴィランが吹き飛ばした瓦礫の先に逃げ遅れた子供が…!

 

256:イッチ

 ッ!うおおおおおおおおおおおおおおおお!!

 

257:対魔忍リバイ

 イッチ!?

 

 

 

 

 

 

◆◆◆◆

 

 

 

「おおォオオオ!!こぉんのおお!!」

 

 

 

 

 燃え盛る商店街……その中心地では爆豪を取り込んだヘドロヴィランが暴れ回っていた。

 

 

「私二車線以上じゃなきゃムリ〜〜〜!」

 

「爆炎系は我の苦手とするところ…! 今回は他に譲ってやろう!!」

 

「そりゃサンキュー!消火で手一杯だよ!状況どーなってんの!?」

 

 巨大化の個性を持つMt.レディはその巨体が災いし、現場に近づく事も出来ず。

 

 樹木の個性を持つシンリンカムイは、炎との相性が最悪な為、周辺のケガ人を救助するのが精一杯。

 

 他にも周辺の消火で手一杯のバックドラフト、ヴィランとの相性が悪い事に加え、爆豪の抵抗のせいで近づく事も出来ずにいるデステゴロなど、誰一人爆豪の救助へ向かえずにいた。

 

「スゲー何アイツ、ひょっとして大物敵じゃね!頑張れヒーロー!」

 

「てか、人質になってんの爆豪勝己じゃね?無個性イジメて自殺させた」

 

「うっわ、マジだ!近所の評判悪くして今度はヴィランの人質かよ!」

 

 そんな状況をまるで見せ物の様に能天気に見つめる野次馬達。故に気づかないでいた。逃げ遅れ泣き叫ぶ子供にヘドロヴィランが吹き飛ばした瓦礫が迫っている事に……

 

 

(マズい!!)

 

 それにいち早く気づいたのは野次馬に紛れて状況を見極めていたオールマイトだった。彼の体は既にボロボロだ、それでも小さな命を救う為にマッスルフォームになろうとした時……

 

 

「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

 

 聞き覚えのある声が聞こえた……先程、自分の話を真剣に聞いてくれた心優しい少年。

 

 

「剣少年!?」

 

 

 剣聖火が駆け出し、子供を守る様に瓦礫の射線上に立ちはだかった。

 

 

 

 

◆◆◆◆

 

 

 何で飛び出したのか……自分でも分からない。体が勝手に動いたとしか言いようが無い。

 

 気がつけば子供を助ける為に駆け出し……

 

 

(来い!烈火(れっか)

 

 

 自分の力を解き放つ。俺の右手に赤い光が集り炎の様に真っ赤な聖剣が現れる。

 

 本来、この世界にある筈のない力……【仮面ライダーセイバー】に登場する【聖剣】の力を俺は使う事ができる。何故この力が俺に有るのかは分からないが……今は、それどころではない。

 

 現れた火炎剣烈火を握りしめ、迫り来る瓦礫に向かって振り下ろす。炎を纏った聖剣は瓦礫などバターを切るように容易く真っ二つにして俺と子供を守る。

 

「ナンだぁ!テメェ!?」

 

 

 当然、そんな事をすれば注目される。野次馬やヒーロー、そしてヘドロヴィランが俺を睨み付ける。

 

 ……正直怖い。目の前の相手が物語の最初の引き立て役のヴィランだとしてもこれは現実だ。目の前に居るのは本物のヴィランなのだ……怖くない訳がない。

 

 怪獣と戦う光ニキも、鬼と戦う抜刀斎ニキも、人理修復の旅をしたグラマスニキも……こんな気持ちだったのだろうか……

 

 

 それに捕らえられているのは緑谷出久を自殺に追い込んだ爆豪だ。助ける価値なんて無い筈……

 

 

 それでも……色々とある理屈を包み込んで、燃える様にある感情が俺の心の中で叫んでいた。

 

 涙を流して悶る爆豪(アイツ)を……

 

  後ろで不安げに俺の背中を見つめる子供(あの子)を……

 

 

      ほっとけない!!

 

 

 

 

 

 

 だったらやるべき事は決まっている。俺はヘドロヴィランに歩を進めながら……変身ベルト(ソードライバー)を身に着けた。

 

 

 

【聖剣ソードライバー!】

 

 

 

 

「馬鹿野郎!止まれ!止まれーーー!」

 

 

 ヒーローが何か言ってるが……どうでもいい。

 

「力を貸してくれ、火炎剣烈火ッ!」

 

 

 ポケットから手のひらに乗るサイズの赤い本を取り出す。それは表紙には赤い竜が描かれている【ブレイブドラゴン】のワンダーライドブック。

 

 

【ブレイブドラゴン!】

 

 

【かつて全てを滅ぼすほどの偉大な力を手にした神獣がいた!】

 

 

 表紙を開くと内容が自動で鳴り響き、その後ライドブックを閉じて、ソードライバーの一番右側のスロットに装填、烈火を収めると深く深呼吸する。

 

 

「覚悟を超えた先に……希望はある!」

 

 

  覚悟を決めて、火炎剣烈火の柄を掴み勢いよく剣を引き抜いた。

 

 

【烈火抜刀!!】

 

 

 引き抜いたと同時にライドブックのページが開き、そこには赤い龍の剣士の姿が描かれていた。

 

 それと同じくページから赤い龍(ブレイブドラゴン)が現れると当時に俺は叫ぶ、憧れのヒーロー達の様に……

 

 

「変身!!」

 

 

 

【ブレイブドラゴン〜♫】

 

 

 流れるメロディーに合わせるように自然と身体が剣舞を舞い、炎を纏って抜剣された火炎剣烈火で十字に振るうと空中に炎の斬撃として残り、ブレイブドラゴンが俺の周りを炎と共に旋回する。そしてその炎が消えると俺の姿が右半身がブレイブドラゴンを模した鎧で覆われ、最後にさっき放った斬撃が仮面に刻まれる。

 

 

 最後に聖剣から文章が読み上げられる。

 

 

【烈火一冊!】

 

 

【勇気の竜と火炎剣烈火が交わる時、真紅の剣が悪を貫く!】

 

 

 それは火炎剣烈火の抜刀と同時に新たなページが展開されたブレイブドラゴンに記された剣士と同じ姿だった。

 

 

 

 ―――その名は、仮面ライダーセイバー。

 

 

 

【火炎剣烈火!】

 

 

 

 

 ―――世界を救うヒーローに、俺はなったんだ。

 

 

 

 

◆◆◆◆

 

 

273:対魔忍リバイ

 うおおおおおおお!!!!カッケー!!

 

274:鬼斬り抜刀斎

 主人公ライダー来たー!

 

275:OCGトマト

 しかし間一髪でしたね。

 

276:最高最善のグランドマスター

 全くだ!ヒヤヒヤさせやがって!誰かさんそっくりだぜ……なぁ、光ニキ!?

 

277:神を薙ぐ超古代の光

 >>276

 あははは……それよりも!イッチが無事に変身できたんだから先輩ライダーとして言う事は一つでしょ!

 

278:屋根裏ジョーカー

 アレだな!

 

279:名無しの転生者

 アレしかないねー!!

 

280:OCGトマト

 いっちょ頼みますよ!グラマス!

 

281:最高最善のグランドマスター

 俺はウォズじゃないんだがな……

 

 祝え!!

 世界の均衡を守る為に悪を切り裂く炎の剣士!

 その名も仮面ライダーセイバー!!

 正に生誕の瞬間である!!

 

282:鬼斬り抜刀斎

 おお!やっぱり変身後の祝えはもう仮面ライダーのお約束だな!

 

283:屋根裏ジョーカー

 ライダーのネタは偉大!はっきり分かるね!

 

284:神を薙ぐ超古代の光

 さて、お約束も済んだことだしイッチをサポートしよう、これが初戦闘だからね。イッチ聞こえる?

 

285:イッチ

>>284

 光ニキ!はい、聞こえます!

 

286:最高最善のグランドマスター

イッチはこれが初戦闘だろ?だから俺達がサポートする!安心しろ、俺は人理を救ったマスターだ!大船に乗ったつもりでいろ!

 

287:対魔忍リバイ

 オーマジオウのサポートとか頼もし過ぎるw

 

288:極み主任

 安心感が違うな。

 

289:イッチ

>>286

 はい、お願いします!!

 

290:最高最善のグランドマスター

火炎剣烈火にこう言うのはおかしいけど、炎は極力使わない事だ!周りがこれだけ滅茶苦茶だからガスが漏れても可笑しくない。とにかくまずは爆豪を引っ剥がす。あの爆発が無ければ状況は好転する筈だ。

 

291:名無しの転生者

 だな、ガスに引火したら大惨事だ。爆豪も早く助けないと!

 

292:OCGトマト

 でも、どうやって?あのヘドロじゃ困難ですよ!

 

293:イッチ

 大丈夫!!

 

【ピーターファンタジスタ!】

 

 コレを使います!

 

294:鬼斬り抜刀斎

 お!他のライドブックも持ってたか!

 

295:神を薙ぐ超古代の光

 方針は決まったね!気を付けるんだよ!!

 

296:イッチ

 はい!剣聖火!仮面ライダーセイバー……行きます!

 

297:対魔忍リバイ

 イケー!イッチ!!

 

298:イッチ

 『なんなんだよ!テメェはよ!!』

 

 「ハァッ!!」

 

 

299:屋根裏ジョーカー

 なんかイッチ凄くね?ヘドロヴィランが飛ばす瓦礫をバッサバッサ斬り払ってるんだけど?

 

300:OCGトマト

 初変身補正ですかね?

 

301:最高最善のグランドマスター

 >>300

 そんな都合のいい物はないぞ。俺は冬木で初変身したがスケルトンの弓を喰らいまくった。ブレイブドラゴンの補正を加味してもイッチにセンスがある証拠だ。

 

 

 

 ⋯⋯カルデアのサブマスターにしようかな。

 

302:神を薙ぐ超古代の光

 君の女難に巻き込まれるイッチが可哀そうだよ。彼は僕が育てる!邪神が倒されたのをチャンスに地球を狙ってくる敵が邪魔で文明再生が中々できないんだ!

 

303:最高最善のグランドマスター

 時間制限の限界を突破したウルティメイトシャイニングウルトラマンゼロと互角に戦えるチートラマンが何言ってんだ!ユザレの末裔としてエタニティコアの力を使う嫁(アリサ)やお前が俺達と一緒に異聞帯で戦ってる間、ウルトラマンデッカーになって地球を守った神威ヒロがいるだろ!!

 

 

304:神を薙ぐ超古代の光

 技術がないんだよ!!アラガミに文明食われたからナースデッセイ号とガッツファルコンは娘ができた今でもないしハイパーキーだって僕とアリサがウルトラマンとユザレの不思議パワーで作ってたんだからね!極東支部の皆が少しでも怪獣に対抗できるように全員分のを榊博士のラボで一ヶ月籠りながら作ったんだ!!グラマスは色んな英雄が居るから困らないでしょ!?

 

305:最高最善のグランドマスター

 その英雄に困ってんだろ!?どいつもこいつも問題起こしまくりだろ!?BBやイシュタル、カレンがお前や皆に悪戯しようとして返り討ちあった腹いせに特異点作るし!グダグダするし!!色々ありすぎるんだよ!!

 

306:対魔忍リバイ

 おおう、レジェンドの闇が見えるの。

 

307:屋根裏ジョーカー

 やっぱり皆苦労してるんだな。

 

308:鬼斬り抜刀斎

 だな、俺も柱として鬼を切る毎日だし。

 

309:OCGトマト

 俺も臆病者の息子と言われてうんざりの日々です。

 

310:炎の剣士←イッチ

 あのー、爆豪の救出終わりました。

 

311:名無しの転生者

 お、終わったのか。早かっ‥‥…‥え?

 

312:鬼斬り抜刀斎

 いや、早すぎだろ!?

 

313:OCGトマト

 うわーホントに爆豪を引っ張り出してるよ。

 

314:最高最善のグランドマスター

 え、ホントに補正でもあるのか?ま、まぁ!後はアイツを倒すだけなんだけど……どうする?ライダーキックといきたいけど……ガスに引火したらヤバいし。

 

315:光を薙ぐ超古代の光

 よくよく考えたら自然(ロギア)系の能力者だよねアイツ。

 

316:極み主任

 そう聞くと原作一話で遭遇していい奴じゃ無いな。

 

317:対魔忍リバイ

 でぇじょぶだ!自分を無敵と勘違いしているロギア系は寿命が短いと決まっている。

 

318:イッチ

 いえ、その必要はないようです。

 

319:OCGトマト

 え?……ああ、あの人が居ましたね。

 

320:神を薙ぐ超古代の光

 そんじゃ、後は任せるとしようか……No.1(オールマイト)に!

 

 

◆◆◆◆

 

 

 私は目の前の出来事に驚きを隠せないでいた。

 

 

 

 先程、出会った剣少年が炎の剣で、子供を助けたかと思えば次の瞬間……彼は“変身”した。

 

 

【勇気の竜と火炎剣烈火が交わる時、真紅の剣が悪を貫く!】

 

 

 

 その光景に野次馬達も、剣少年を止めようとしたヒーロー達も唯、啞然としていた。炎と竜を印象付けるその姿は……正に“ヒーロー”と呼ぶに相応しかった。

 

「剣聖火!仮面ライダーセイバー……行きます!」

 

 覚悟を決める様に叫んだ剣少年はヘドロヴィランに駆け出す。ヘドロヴィランも瓦礫やヘドロを飛ばして攻撃するがそれを尽く切り裂く剣少年には当たらない。

 

「もう少しなんだから……邪魔するなぁ!!」

 

「いや……これで終わりだ!!」

 

 

【ピーターファン!ふむふむ……】

 

 

 そしてヘドロヴィランとの距離が近づくと何処からか青い小さな本を剣に添えると……

 

 

【習得一閃!】

 

「ハアッ!」

 

 

 青く光った聖剣からフック付きのチェーンが飛び出してヘドロヴィランの体に突き刺さり……人質となっていた爆豪少年を引っ張り出したのだ!

 

 

「なっ!?テメェこのクソガキがぁぁぁあ!!」

 

 

 無論、人質が奪われてはヴィランは怒り狂うだろう。その怒号に剣少年の戦いに見惚れていた私は現実に引き戻される。

 

 

 Shit(シット)!何を呆けているのだ私は!どれだけ強い個性が有ろうとも剣少年はヒーローではない子供!それなのに本来私が居るべき場所に立たせてしまっている!

 

 ならば成すべき事は決まっている!!

 

 手を再構築したヘドロヴィランが剣少年を叩き潰そうと腕を振るったが、間一髪、マッスルフォームになって受け止める。

 

 

 

「情けない………本当に情けない!!助ける事に躊躇して、君にヒーローを任せてしまうなんて!!」

 

 

「オールマイト……!」

 

 剣少年……もしも君がヒーローを目指すなら覚えておいてほしい…!

 

 

「プロはいつだって命懸け!!!!」

 

 

 それでどれだけ怖くても「自分は大丈夫だ」って笑うんだ!

 

 

DETROITSMASH(デトロイトスマッシュ)!」

 

 

 

 世の中、笑ってる奴が、一番強いんだから!!

 

 

 

 

◆◆◆◆

 

 

381:OCGトマト

 改めて見ると凄いですよね。片手で天候を変える程のパワー放つなんて……!

 

382:鬼斬り抜刀斎

 わりと本気であの人なら日輪刀じゃなくて拳で鬼殺せそうだ。

 

383:神を薙ぐ超古代の光

 それどころかアラガミだって殺れるでしょ……オラクル細胞もビックリだよ。

 

384:最高最善のグランドマスター

 これにはマルタの姉御もニッコリwww

 

385:屋根裏ジョーカー

 それにしても、あの後爆豪凄かった。

 

386:極み主任

 そうだな……まさか「大丈夫か」って差し伸べた手を払って怒鳴り散らすとはな……「テメェに救けを求めてなんかねえぞ…!助けられてもねえ!俺は1人でもやれたんだ。ちょっとばかり強い“個性”があるからって、見下すんじゃねえぞ!恩売ろうってか!?見下すなよ俺を!!」……概ね原作通りのセリフだが酷いの一言だ。

 

387:名無しの転生者

 お陰でイッチが少し落ち込んじまったよ!

 

388:鬼斬り抜刀斎

 やっぱ、爆豪とエンデヴァーは初期設定間違ってるよ。

 

389:神を薙ぐ超古代の光

 それで、これからどうする?

 

390:最高最善のグランドマスター

 仮面ライダーセイバーの力があるならヒロアカでもなんとかなると思うけど……

 

391:対魔忍リバイ

 初戦闘にしては動きは悪くなかったよな……

 

392:鬼斬り抜刀斎

 ああ、伸びしろは有るよな。

 

393:極み主任

 長かった原作一日目も終わり……これ以上は何もないだろう。

 

394:神を薙ぐ超古代の光

 それじゃあ、これからも出来る限りの手助けはする方向で……イッチに限らずトマト君も遠慮なく相談してね!

 

395:最高最善のグランドマスター

 異論はない。

 

396:鬼斬り抜刀斎

 異議なし!

 

397:OCGトマト

 よろしくお願いします!

 

398:イッチ

 あのー!

 

399:屋根裏ジョーカー

 お、イッチおかえり!カッコよかったよ!

 

400:OCGトマト

 8888888!

 

401:名無しの転生者

 いい動きだったぞ。

 

402:イッチ

 ありがとうございます!……あ~の……

 

403:鬼斬り抜刀斎

 ん、どした?

 

404:イッチ

 帰り道に……オールマイトが現れたんですが。

 

405:OCGトマト

 ファ!?

 

406:極み主任

 どうしてそうなった(・o・;)

 

407:鬼斬り抜刀斎

 この展開は……アレだな

 

408:最高最善のグランドマスター

 確かにイッチの活躍を見ればな。

 

409:神を薙ぐ超古代の光

 これから忙しくなるね……

 

 

 

 

◆◆◆◆

 

 何処か納得した様な兄貴達の声を聞きつつ俺は目の前に現れたオールマイトを見る。

 

「オールマイトなんでここに!?マスコミに囲まれてましたよね?」

 

「HAHAHA! 抜けるくらいわけないさ、なぜなら私はオールマゲボォッ!!」

 

 

 全てを言い終わる前にあの痩身……八木俊典の姿になってしまうオールマイト。オールマイトは恥ずかしそうに咳をすると俺を見つめ、静かに口を開いた。

 

「…………とまぁ、これが私の本当の姿なんだけど……あんまり驚いてない?」

 

「あ、いえ!その……目の前の出来事が信じられなくて……驚くに驚けなくて」

 

「そうか……それもそうだね」

 

 セェーフ!そうだよな、知ってましたなんて顔に出したらマズイもんな……!

 

「では剣少年、私は質問と礼、そして提案をしに来たんだ。……まずは質問だ。君の行動は素晴らしかった……が、怒られたね」

 

 

 その通りだ。

 あの後、俺はヒーローに怒られた。当然だ、何の権利も資格も持たない餓鬼がヒーローの現場で個性を使ったんだ。むしろ、注意で済んで良かった。

 

 

「そして、助けた爆豪少年に怒鳴られたね。君が差し出した手を払って」

 

 

 そう、引っ張り出した爆豪が倒れていたので手を貸したのだが……まさか思いっきり払われるとは……そしたら「お前に助けられてない」だの怒鳴られ……ヒーロー達もドン引きだった。

 

 爆豪がどんな奴かは兄貴達から聞いてはいたが……正直ヘコむ。

 

「……君は自分の行いが間違いだと思うのかい?」

 

 

 静かに唱え、見つめるオールマイト。確かにヒーロー達には怒られ、助けた爆豪には拒絶された……

 

 

「帰り際に瓦礫から助けた子供が言ってくれたんです……「ありがとう」って……眩しい笑顔で」

 

 

 でも、それだけじゃなかった。

 

「だから俺の行動は……間違ってもいたし、正しくもあったんだと思います」

 

 俺はそう答えた。嘘偽りなく……その答えにオールマイトは心からの笑顔を見せてくれた。

 

「最後の質問だ。剣少年、君はヒーローを目指しているのかい?」

 

 オールマイトの問いに、俺は静かに頷く。

 

 

「そうか………なら次は礼だ!君が居なければ、君の勇気ある行動がなければ、口先だけのニセ筋となるところだった!!ありがとう!!」

 

「に、ニセ筋……い、いえ、こちらこそ仕事の邪魔して、迂闊に飛び出しちゃって」

 

「そうさ!あの場の誰でもない、君だったから!私は動かされた!」

 

 オールマイトの一つ一つの言葉が俺の胸に響く。胸がドキドキして止まらない。

 

 

「トップヒーローは学生時から逸話を残している……彼らの多くが、話をこう結ぶ!!『考えるより先に体が動いていた』と!!」

 

 

 思い出したのは、心に刻まれているヒーロー達。誰かを守る事に一生懸命で何度も倒されても立ち上がる仮面ライダー!

 

「君も、そうだったんだろう!!」

 

「……はいっ!」

 

 何故だろう………心が熱くてたまらない!

 

 

「だからこそ私が断言する。他の誰でもない、このオールマイトが!」

 

 

 

 

「君はヒーローになれる!!」

 

 

 

 

 

 その言葉が何度も俺の心中で響く。

 

 俺は緑谷出久の様な主人公ではない。

 

 これは本来在るべき物語ではない。

 

 それでも、俺の……剣聖火の物語が幕を上げた!

 

 

END

 

*1
行動をリアルタイムで観戦できる機能。スレ主は「」 、それ以外は『』で反映される





 

【転生者紹介】

・鬼斬り抜刀斎

 飛天御剣流を特典に鬼滅の世界に転生。かまぼこ隊の兄貴分として今日も鬼の首を追いかける。親方様公認で珠世さんに協力して鬼の弱体化や痣のデメリットを無くそうとしている。嫁(アオイ)の料理が今日も美味い。


・OCG産トマト

 遊戯王の榊遊矢に転生た不幸ボーイ。父の説得に失敗し原作通りに虐められたので緑谷君の事は他人事には思えない。特典はないのでオッドアイズデッキしかないが、ハッピーエンドを掴もうと頑張る。


・極み主任
 ハイスクールdxd の世界で呉島貴虎に転生した。神器として仮面ライダー斬月の力を持っている。三大勢力が好き勝手に人の世界を脅かしているので原作前に英雄派を纏め上げユグドラシル・コーポレーションを設立し各神話勢力と協力関係を結び、神器や異能を持った人々の保護と支援をしている。インフレの激しい世界だがらか仮面ライダー斬月・極みアームズにまで至り世界最強の一角として君臨。難癖をつけてくる三大勢力の過激派を黙らせた。

 まだ、原作は始まっていない。

 因みにミッチーは妹として存在し大切に育てており、変態三人組のセクハラの被害が及んだら出ると出る所存。
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