イッチ「“個性”と言う特殊能力がある世界に転生したら“緑谷出久”って子が自殺したんだけど…どうしたらいい?」スレ民達『ハ?』   作:DestinyImpulse

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 デジモンタイムストレンジャー 最高ですね、時間がどんどん溶けていきます。まだ完全体の所になったですが、速くウォーグレイモンとプレシオモンを作りたいですね…

アニメもコレまでと違った雰囲気ですし、外伝でテイマーニキの話を書くたくなりますが、流石に“ありふれちゃん”とかの話をそろそろ書かないと…


三十五章「決勝トーナメント、第二回戦」

 

「一回戦が終わったが、こうして見ると原作とはかなり違っているな」

 

 一回戦が終わり出揃った二回戦進出者を見て、この世界を別の視点で見る事ができるツカサがコーラを片手にふと呟いた。

 

「確かにな、原作だとB組は殆ど決勝トーナメントには居なかったが、今の時点で三人も勝ち残ってる」

 

 ツカサの言葉にそう答えた立夏の視線には、二回戦のトップバッターとしてステージに並び立つA組の聖火とB組の宍田。ヒーロー科の勝ち進んでいる者等も、敗退に終わってしまった者等も、この戦いを糧にするべく、彼等に集中していた

 

『レディィィィィイッ! スタート!!』

 

「変身!!」

 

 

【烈火抜刀!!】

 

 

 試合開始と同時に、聖火は事前に巻いていたソードライバーから火炎剣烈火を抜刀、炎を纏い仮面ライダーセイバーへと変身する。予選の二種目で大活躍したセイバーの登場に沸き立つ観客達。

 

「いきますぞ!剣氏!!」

 

 それに対して“個性”ビーストで獣化した宍田が聖火に向かって猛進、聖火も迎え撃とうと火炎剣烈火を振るう。

 

「っ!?」

 

「人モードですぞ!」

 

 しかし次の瞬間、宍田の身体が野獣溢れるモノから元の姿へと変わり火炎剣烈火が空を切る。

 

「再びビーーストーー!!」

 

「くっ…!」

 

 目を見開く聖火の隙を逃さず再び獣化した宍田の強烈な剛腕が迫るがギリギリ火炎剣烈火を盾にして防ぐが数メートル後退りしてしまう。宍田も火炎剣烈火で塞がれて熱さを感じるのか腕を軽く振っていた。

 

「ふぅ……特訓で散々模擬戦しましたからな火炎剣烈火の熱さにも慣れてきましたぞ」

 

「……一回戦を見ていたが…確かに狂わされるな」

 

「はっはっはっ!様々な姿に変身する剣氏に着想を得たのですぞ!」

 

 そう軽口を言い合いながらぶつかり合う二人をヒーロー科の面々は一瞬でも見逃さないと目を鋭くしていた。

 

「接近戦では厄介だな。ああやって姿をノータイムで変えられてはリズムを崩されてポテンシャルを引き出せなくなっちまう」

 

「ああ、俺もそれで上手く戦えずに負けちまった」

 

 獣化と人モードでは二倍近く体格が変化する、それが何度も入れ替わりするのなら近接戦闘を主体にする者にとって厄介ではない…そう呟く轟に一回戦で宍田と戦い敗れた砂籐が同意する。

 

「ハーハハハハハ!!良いぞ宍田ー!このまま小大の様にA組トップをB組にーー「ん、五月蝿い」ーーぎゃぁぁあ!締まるぅぅぅ!!」

 

 一方でB組では宍田の活躍に上機嫌になって叫ぶ物間だったが、その五月蠅さに近くにいた小大に服を縮小されて悶える事になっていた。

 

「………ん、剣」

 

 そんな物真から視線を外し試合に目を向けると宍田の獣化と人モードの切り替えに乱されつつも火炎剣烈火を振い健闘する聖火…

 

 

【ヘッジホッグ!ふむふむ…】

 

【習得一閃!】

 

 次の瞬間ニードルヘッジホッグを火炎剣烈火の剣先にかざし…火炎剣烈火を振るうと共に無数の針が宍田に襲い掛かり次の瞬間爆発した。

 

「むぅ!」

 

 獣化した宍田には対したダメージにはならないが牽制にはなっている。距離を空けた聖火は新たな赤いライドブックの【西遊ジャーニー】を取り出す。

 

 

【西遊ジャーニー!】

 

【とあるお猿さんの冒険記、摩訶不思議なその旅の行方は…】

 

 トリガーを押し音声と共にソードドライバーの物語の枠へとセットする。そして開かれたブレイブドラゴンを一度畳み、火炎剣烈火を納刀し…

 

「はっ!」

 

 

【烈火抜刀!!】

 

 一気に抜刀する。

 開かれた二冊の本がセイバーの姿を描き出し、西遊ジャーニーから飛び出した赤い雲が左半身を包み込む。

 

 

【奇跡の西遊ドラゴン!】

 

【烈火二冊!ウッキウキのお猿も加わり、火炎の剣が舞い踊る!】

 

 二冊の赤いライドブックによる【仮面ライダーセイバー・西遊ドラゴン】へと変身する。それによって更に観客のボルテージは高まっていく。

 

 

(……あれは西遊記のライドブック。確か…赤い雲を使った技を使用して攻撃を防いでいましたぞ……厄介ですな)

 

 一方の宍田はレポート作成の時を思い出しながら注意深く聖火を観察していた……が、聖火は次の瞬間、火炎剣烈火をソードライバーではなく、その脇に付いていた“必冊ホルダー”に納める。

 

「アレって!烈火緋龍閃!!」

 

「U S J襲撃のものですわ…」

 

 それはU S J襲撃の時に山岳地帯で聖火がカマキリ脳無を倒した時に見せた必殺技、“烈火緋龍閃”。間近で見ていた耳郎や八百万が観客席で反応し、同じく山岳地帯で共に戦った宍田も、あの時の光景が脳裏に過ぎり手が出せずにいた。

 

『おおっとー!両者、先程と打って変わって膠着状態だぁー!』

 

『あれは抜刀術か……ああも待ちに徹された状態の剣に迂闊に飛び込んだら痛い目を見るのは明らか、近づく訳にはいかん……だが』

 

「………」

 

「……ぬぅ」

 

 宍田が動けない状態に対して聖火は静かにジリジリと距離を詰めていく。ステージと言う限定的な場では離れる事もできず、宍田には遠距離からの有効打は持っていない。

 

『この場に置いては実に合理的な策だ』

 

(……このままジリジリと詰められてしまえば負けは必然!抜刀術の瞬間に…人モードになれば…!)

 

 しかし、それは剣の抜刀術を見極める必要がある。しくじれば敗北は明らか…宍田の頬に冷や汗が流れる。

 

(いや!ここが勝負所!剣氏が一筋縄ではいかぬ相手なのは初めから分かっていた事……!)

 

「……くるか」

 

 しかし退路はなく、宍田は覚悟を決め、聖火もそれを感じ取り右手で火炎剣烈火の柄を握り、左手で必冊ホルダーを支え、居合斬りの構えをする。

 

「いざ勝負!剣氏ぃぃぃ!!」

 

『宍田!ここで行ったー!!リスナー諸君!瞬き厳禁だぜー!』

 

 飛び出した宍田に対して臆する事なく不動の構えで待ち構える聖火。

 動と静の対決に観客達も実況のプレゼントマイクの言葉通りに瞬きを堪えて二人に着目する。

 

「ッ!!」

 

(く、くる!)

 

【烈火居合!!】

 

 

 猛進する宍田が聖火の攻撃範囲に踏み込んだ瞬間、聖火はトリガーを引き鳴り響く音声と共に火炎剣烈火を引き抜く。

 

 

【読後一閃!!】

 

 

(は、速い!だがコレさえ回避すれば!)

 

 燃え盛り緋色に輝く一閃が宍田に迫る。

 己に迫る一閃を宍田はスローモーションに捉えていた、コレを回避すれば勝てる!その思いが宍田の身体を動かし……個性の解除が間に合い間一髪で回避に成功する。

 

「か、躱された!!」

 

 目を見開く耳郎の言葉が今の光景の見る誰しもの胸内の代弁となり、烈火緋龍閃の不発を確信する。宍田本人も躱わした己に内心驚きつつも明確な隙を晒した聖火にトドメの一撃を放とうと全神経を研ぎ澄ます。

 

(か、躱わしましたぞ!私の勝ちですぞ!剣氏!!)

 

 確信した勝利を掴もうと間髪入れずに再び獣化した宍田が剛腕を振り下ろす。

 烈火緋龍閃を躱わされ明確な隙をされたした聖火に回避は不可能…

 

 

「ッ!…ハァァァア!!」

 

 そう思われた刹那、聖火が火炎剣烈火を振り抜いた右腕とは逆の必冊ホルダーに添えていた左腕を振り抜く。その刹那、左腕の装甲から赤く輝く棒が飛び出した。

 

 西遊ジャーニーによって形成された左腕装甲【タイセイブレーサー】には龍の王が所持していたとされる伸縮自在の武具が内蔵されており、任意で使用できる。

 

「なっ…ガァぁあ!?」

 

 それは宍田の振り下ろしよりも速く彼の脇腹を直撃。不意に襲われた激しい激痛と同時に宍田が大きく吹き飛ばされ場外へと落ちていく。

 

 

「……烈火緋龍閃(れっかひりゅうせん)余炎(よえん)

 

 

 これぞ、スレ仲間である鬼斬り抜刀斎から着想を得た烈火緋龍閃の派生技。相手に初段へと意識を集中させ、躱わしたと気の緩んだ相手に次弾を叩き込む、【烈火緋龍閃・余炎】である。

 

 

「宍田君、戦闘不能!! 剣君、準決勝進出!!」

 

『……あの姿へのフォームチェンジも、初めから避けられる事を前提とした布石って訳か』

 

 ミッドナイトの宣誓と共に相澤は冷静に状況を分析していた。プレゼント・マイクが手元の機械を操作すると、スタジアムのスクリーンに先程のシーンがスローで再生され始めた。

 

『スローで確認するとよく分かるなー。正に隙を生じぬ二段構えってヤツか…ともかく!両者ナイスファイトだったぜー!』

 

 プレゼントマイクの実況が響く一方で聖火は変身を解除して倒れる宍田に手を伸ばす。

 

「立てるか、宍田?」

 

「……いやー正直助かりますぞ、良いのを貰いましたからな」

 

 苦笑いを浮かべて打たれた脇腹を擦りながら聖火の差し出した手を取り立ち上がる宍田。

 

「避けた時は勝ちを確信していましだが、やはり剣氏はお強いですな」

 

「いや、宍田の戦術には俺も狂わされた」

 

「それは嬉しい事を聞きましたぞ。剣氏、このまま優勝してくだされ、応援してますぞ!」

 

「ああ、任せておけ」

 

 ヨロリと立ち上がる宍田に聖火は肩を貸した。小さく笑う二人は降り注ぐ拍手を背に、ステージから立ち去るのであった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

623:極み主任

 無事に2回戦も勝てて安心だな。

 

624:SAOテイマー

 烈火緋龍閃が避けられた時は焦りましたけどね。

 

625:屋根裏ジョーカー

 だが、それも織り込み済みだったって訳だったな。

 

626:マゼンタの旅路

 烈火緋龍閃・余炎。

 初段を躱わし油断した相手に左腕の武装で追撃する二段構えの技。今回は西遊ドラゴンだったが、他の形態でも使えるだろう。

 

627:ねっぷねぷにしてやんよ!!

 元ネタは飛天御剣流の双龍閃で間違い無いわね、抜刀斎ニキも満足してくれるわ

 

628:ありふれナインギーツ

 抜刀斎ニキ……早く良くなると良いですね。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「お帰り剣。烈火緋龍閃が避けられた時はヒヤッてしたけど、無事に勝てて良かった」

 

「サンキュー耳郎……今どんな感じだ?」

 

「えっと…一佳が押してる」

 

 試合から聖火が戻ると、二回戦第二試合の拳藤対飯田の試合が既に始まっていた。パワーの拳藤とスピードの飯田、見応えのある委員長対決だ。

 

 “個性”大拳で両拳を巨大化させた拳藤が扇の様に腕を振い巻き起こった強風で飯田を場外へ吹き飛ばそうとしている。

 

「このまま押し出す!!」

 

「そうはいかない!!これ以上、一回戦の様な醜態は見せる訳にはいかない!トルクオーバー!レシプロバースト!」

 

 このまま拳藤の勝ちかと思われた次の瞬間、第二種目の騎馬戦でも披露した超加速の必殺技…レシプロバーストを発動した飯田は、その有り余る推進力で強風を突き抜け拳藤に飛び蹴りを叩き込む。

 

「っっ!ああっ!!」

 

「拳藤さん場外!よって飯田君、準決勝進出!!」

 

 咄嗟に大拳で防御するが、完全に防ぎ切れずに場外へと押し出されてしまう。瞬間、ミッドナイトの宣誓と観客の熱狂がスタジアムに響き拳藤を応援していた女子組は落胆の声を上げていた。

 

「ああ〜…一佳、惜しかったな」

 

「ルールなしの対決ならまだ勝負は分からなかったが、場外負けのルールが拳藤に牙を向いたな……いずれにせよ、次も油断できないな」

 

 耳郎が残念そうに声を上げる一方で聖火は次の対戦相手になった飯田とどう戦うか思考しながら次の試合へと目を向ける。

 

 

 二回戦第三試合は予選で聖火のパートナーとして多くの活躍を続ける小大とA組の隠れた実力者の常闇の対決。

 

『レディィィィィイッ! スタート!!』

 

「…ん!」

 

 戦いのゴングが鳴ると同時に小大は一回戦の様に履いていた靴を投げ放ち、放たれた靴は巨大化して常闇に迫る。

 

「ダークシャドウ!!」

 

「アイヨ!」

 

 しかし、それは常闇も想定していたのだろう。

 呼び出したダークシャドウに抱えられた常闇は迫り来る巨大靴を飛び越える形で回避する。

 

「ん!…それは想定内」

 

 そうして迫る常闇に小大は残った靴を巨大化して放とうと足を振りかぶる。空中では逃げ場はない、初めから常闇を空中に追いやる為の布石だった。

 

「……ここ迄勝ち残った猛者を相手にリスクを取らずに勝てん事は分かっている」

 

 それに対して常闇は体操服の上着を脱ぎ、ダークシャドウを包み込む。ダークシャドウは影のモンスター、光に照らされれば力が落ちるが制御が容易になり、暗闇に包まれれば力が強くなるが、制御が容易ではなくなる。

 

「やるぞ!ダークシャドウ…ここで負けたくはないだろう!」

 

「チィ!シャアネェナ!」

 

 先程は打って変わって乱暴な口調になり反抗的な雰囲気になるが、ダークシャドウ自身も負けたくはないだろう、常闇の声に耳を傾ける。

 

 

「ん!これで!」

 

 狙いを定めて小大が残った靴を蹴り放ち巨大化させる。

 まともに喰らえば場外まで吹き飛ばされるのは確実だろう。

 

「いけ!ダークシャドウ!!」

 

「オラァ!!」

 

 迫り来る巨大靴に対して常闇は恐る事なくダークシャドウを解き放つ。暗闇を溜め込み先程よりも大きくなったダークシャドウは迫り来る巨大靴を真正面から受け止め……弾き飛ばした。

 

「ん!?」

 

「オワリダァ!」

 

 それに動揺した小大にダークシャドウが腕を振りかぶる。ここ迄、接近されてしまっては彼女に打つ手はなく場外まで弾き飛ばされる。

 

「小大さん、戦闘不能!! 常闇君、準決勝進出!!」

 

 ミッドナイトの宣誓と共に歓声と少なくない落胆の声が響く。

 予選から聖火と共に活躍した彼女のファンになったは多い様で残念そうな顔で小大の健闘を讃えていた。

 

 

 そして始まる二回戦、最後の試合である耳郎 対 轟。

 

 第一試合で柳を完封した氷結を放つ轟だったが…

 

「やっぱり、そうくるよね……ハートビートファズ!!」

 

 イヤホンジャックをステージに突き差した状態で放つ心音の衝撃波が轟の氷結を粉々に打ち砕く。轟の秒殺を覆した事で観客から熱狂が迸るが…

 

「…流石に、ここ迄くると出し惜しみはできねぇな」

 

 轟の力は一つだけではない。

 右の氷がダメならば左の炎を使うまで、そうして翳した左手から放たれた火炎放射が耳郎に迫る。

 

「っ!キツ…!」

 

 擦れば服に燃え移ってしまうので大袈裟に回避しなければならず耳郎は冷や汗を流す。

 

 コレが、コスチュームありなら両足のスピーカーで心音の衝撃波を放ち相殺できるが、先の小大と同様に素の戦闘能力だと明らかな火力の違いでドンドン追い込まれてしまう。

 

「コスチューム有りならもっと苦戦しただろうが悪いな耳郎…勝てせてもらう」

 

 それは轟も分かっているのだろう、最後にそう言って耳郎を場外へと炎の爆発で吹き飛ばし勝利を捥ぎ取る。

 

 

「耳郎さん場外!よって轟君、準決勝進出!!」

 

 

 残りの試合もあと僅か…長く続いた雄英体育祭もいよいよ、大詰めの時がやってきた。

 

 END





烈火緋龍閃(れっかひりゅうせん)余炎(よえん)

烈火緋龍閃を躱わされた時用に新たに開発した新技。初段を躱わされた時に左腕の武装で迎撃する二段構えの布陣。

 元ネタは飛天御剣流の双龍閃。
 この前、FGOで河上さんを30連で当てたので、話に組み込みました。コレで今月のアサシン戴冠戦もバッチリです。
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