「シーア、起きて~」
オディアナが眠っているシーアの体を揺らす。
シーアがぱちりといきなり眼を開き、彼女を起こそうとしていたオディアナが逆にびっくりした。
「おはようございます、オディアナ姫様」
「うん、おはよう。目覚めぱっちりだったね」
「ええ。部屋の中に誰かが入ってきたら即座に目を覚ますことが出来る訓練を積んでますので。ですからこうやって起こそうと体を揺らされたらすぐに目を覚ますことが出来ます」
シーアがそう言いながらゆっくりとベッドから起き上がる。
すごいなとオディアナが思っていると、ゆっくりとポットに入っていたをマグカップに注ぎ、一気に飲み干す。
「……やっぱり夢じゃないよね」
オディアナが目を覚ました時、宿屋の天井が視界に入ってきたことで昨日の出来事は夢ではなく、現実だったと認識した。
そして、昨日は宿屋に入る前に眠ってしまったような気がしていたが、そこら辺は曖昧になっていた。
「ええ。残念なことに。さて、まずはこれからの予定を――」
シーアがきりっとしながら言ったが、同時にお腹が鳴る。
「聞こえましたか?」
「うん、ばっちり。ごめんね。朝ごはん、食べようか」
宿の部屋にはリンゴなど、季節に応じた果物が泊まる部屋に置かれている。
「姫、リンゴの皮をむきましょうか?」
「うん、お願いしてもらってもいいかしら」
オディアナがシーアにリンゴを渡すと、目にも止まらぬ速さでナイフをさばき、皮をむき食べやすい大きさにカットする。
「どうぞ」
「ありがとう」
姫が嬉しそうにリンゴを食べ始めたのを見て、シーアも満足げにリンゴを食べ始めた。
「では、改めてこれからの予定を決めましょうか」
「うん」
シーアが机の上に地図を広げ、オディアナが地図を覗き込む。
「まず、ここが『アルトマ城下町』。これから目指すのは魔法国家『エルディーム』です」
アルトマ城から結構離れた西。
そこに『エルディーム』と書かれた場所があった。
一応同じデーリング大陸に面している国ではある。
だが、普通の馬車でさえ往復するのに1週間以上はかかる距離である。
なので歩きだと相当な旅路になるだろう。
「『エルディーム』に到着するまでにいくつか村があります。そこで休息を取りながらエルディームまで行きましょう」
「『エルディーム』は魔法国家だから、城を襲ったあの異常な現象が分かるかもしれない、ってことね」
「ええ。幸い『アルトマ王国』は『エルディーム』にも酒の貢ぎ物を贈り、エルディームからも魔術師が何度か来訪しており、交友関係があります。ですから、姫様と私が国を救うための調べ物をすると言えば、許可をいただけるかと」
シーアがきっぱりと言い切ると、オディアナの顔に少しだけ笑みがこぼれる。
「よーし、じゃ早速出発しようか」
「ただ、問題は移動の方ですね。歩きで村まで歩き渡るのもいいのですが、途中、村から村まで歩き渡すのに距離が相当かかるところもあります」
「じゃあ、どうするの?」
「幸いなことに、村と村の間の移動で馬車を利用しているところもあります。そこはそれで問題ないのですが、ないところもあるので」
「そこは歩きで行かなきゃいけないってわけね」
オディアナが納得するとシーアがこくんと頷く。
シーアとしてはオディアナが歩きのことを素直に納得してくれないケースも想定していたため、あっさりと納得してもらえてほっと一安心していた。
「まずは『アルトマ城下町』から近くにある村『イードス』に向かいましょう」
「うん、分かった」
イードスはまだアルトマ王国領内にある村だ。
だから姫が来たところで無碍にはしないだろうし、むしろ歓迎されるだろう。
「ただ、城に起こった問題はなるべく秘密にしていきましょう」
「え、どうして?」
「村の中に他の国や大陸から来た者がいないとは限りません。そのような者たちがアルトマ城が危機に陥ってることを聞けば」
「……侵略の可能性があるってわけね」
「ええ。幸いなことに、まだこの城下町の人々はそのことを知らないはず」
「なら、今すぐ出発しないとね」
オディアナが椅子からすっくと立ち上がり、旅支度を始める。
「主人、ありがとう」
「いえいえ、シーア様」
宿屋の主人にシーアが頭を下げると、宿屋の主人もニコニコと笑顔でシーアに頭を下げる。
そしてシーアがオディアナと一緒に宿屋を出ると。
「おいおい、本当かよ?」
「嘘じゃないって、私本当に見たんだ。アルトマ城が変な弦に覆われてしまうところ」
城下町の真ん中で、頭に赤いバンダナを巻いた女の子が街の人たちに城に起こった異変のことを話していた。
それを聞いたシーアとオディアナがお互い顔を見合わせる。
(どうしよう?)
(……まあ、城下町の皆にはいずれ知れ渡ることでしょうし)
「そんなことになったら、この国はいったいどうなっちまうんだ?」
「アルトマ城の兵たちがこの国で取れた果物を加工してくれたり、警護に当たったりしてくれたのに」
「国の守りも酒の商売も危機に瀕しちまうんじゃねぇか?」
女の子の話を聞いた街の人たちが動揺を隠せず、ざわざわと騒いでいた。
「いい加減にしろよ、小娘。出まかせ言って皆に迷惑をかけようとしてるんじゃないだろうな?」
「嘘じゃないもん」
「ええ、その通りです」
オディアナが凛とした声で言うと、一斉に視線がオディアナに集まる。
「お、オディアナ姫!?」
「ほらみろ、城が弦に覆われるなんて異変が起こってるのに姫は無事じゃねぇか」
民たちの一部が女の子に怒りの目を向ける。
「オディアナ姫様、無事だったんですか?」
「私とシーアだけが無事でした。ですが、この女の子の言ったことは事実です。アルトマ城は今、謎の弦に覆われ兵やお……国王と女王は皆、いつ目覚めるか分からない眠りについてしまいました」
姫がきっぱりと言い切ると、ざわざわと混乱の声が広がっていく。
「ですが、皆様安心してください。今これより、私とシーアとで魔法国家『エルディーム』へと向かい、城に起こった異変を解決する手段を探しに行きます。そして、必ずや城の皆を救い出すことをお約束いたします。ですから騒ぐのを止め、その女の子を責めるような眼で見ることをお止めなさい」
オディアナがきっぱりと告げると、女の子に向けられていた疑惑の目は一瞬で消える。
「……すまんかった」
「いいよ、私の話を信じてくれるなら」
先ほどいちゃもんをつけた男が女の子に謝罪し、女の子がちゃんと許す。
それを見ていたオディアナがにっこりと微笑む。
「それに、すでにこの城下町で休暇を取っていた兵士の数名が今、城の守りに向かっている。そして何か異変があれば、すぐに私とオディアナ姫に知らせるよう手はずを整えてくれている」
シーアが補足するように言うと、民たちの混乱が徐々に治まっていく。
だが、それでもやはり不安そうな顔をしている民は数人ぐらいいた。
「……オディアナ姫。旅へと向かってください」
そんな中、一人の男がぽつりと呟く。
オディアナとシーアがそちらに顔を向けると、男は決意を固めた表情でオディアナたちを見る。
「俺たち『アルトマ王国』の民は皆、国王陛下や女王様、姫、それから兵士の皆に十分色々な施しを受けた。その恩を返す時が来たんだ。なぁ、みんな」
「ああ、そうだな。街が大雨で洪水の危機に瀕したとき、国王陛下たちは民たちを城に迎え入れ、そのうえ洪水であった被害を片づけるため、兵たちを向けてくれた」
「俺たちが栽培した果実を美味しいお酒やジュースに変え、民たちに振舞ってくれた」
「体の調子が悪い民たちのために、医療施設も建ててくださった」
「俺たちの国を今まで城の皆が守ってくれた。その皆が苦しんでる今、俺たちが自分の国を自分で守らないでどうするんだ!」
民たちが全員城の者たちに対する感謝の言葉を述べ、姫に向かって頭を下げる。
「俺たちの国は、俺たちが出来る限り守ります。ですから姫は私たちのことを心配せず、エルディームへと向かってください!」
「皆……ありがとうございます」
オディアナ姫が感極まり、思わず泣きそうになる。
「ほらほら、姫。泣かないでくださいよ」
「そうそう。姫に泣き顔は似合いませんよ。笑っていてもらった方がいいってもんですぜ」
「ええ、そうですね。ですが、命の危機に瀕することがあったとしても、死んでもいいなんて思わずその時は逃げてください。土地など生きていればいくらでも取り返しはつきますが、命は無くなってしまえば、どうやっても取り返しはつかないのですから」
その言葉を聞き、民たちもまた頷く。
「では、気を付けて!」
「頑張ってきてください!」
オディアナとシーアが城下町から出ていくのを、民が全員で見届けてくれた。
「本当、オディアナ姫は民の皆から慕われていますね」
「うん……本当、嬉しいね」
オディアナもシーアも民たちに見送られ、不安なく旅立つことが出来た。
(……ほう、いいことを聞いた。早速ボスに報告だ)
2人を見送る民たちの中、こっそりと一人だけ別の方向から城下町から出ていく。
だが、姫たちを見送ることに夢中になっていた民たちがそれに気づくことはなかった。
オディアナとシーアがイードスの村へと向かうべく、野原を歩いていく。
「今までは馬車を使ってこの先の野原を見ていたけど、こうやって歩きながら野原を見るのは新鮮ね」
オディアナがそんなことを言いながら野原を見る。
原っぱの中にいくつか花が咲いており、風が心地よく吹いていた。
「幸いなことに、今日は晴れております。イードスには早ければ夕方ごろには到着するかと」
「そう。民の皆にもあんなに盛大に見送られたんだもの。早く堂々と戻ってきて皆を安心させなくちゃ」
そんなことを言いながら歩いていると、ふと風向きが変わる。
シーアがほのぼのとした顔から一変、戦う兵士の顔つきに変わる。
「どうしたの、シーア?」
「いえ……あそこを見てください」
シーアに言われ、指さした方向を見る。
原っぱをかき分け、黒い鎧を来た男たちが数十人歩いてくる。
「あれって、一体何?」
オディアナが少し不安そうな顔をしている中、シーアが彼女をかばうように立つ。
「姫、下がって。おい、お前ら」
「おっ、気づいてくれたようだな。話が早いぜ」
「こちらにおわすのはアルトマ王国のオディアナ姫だ。この国の民ならば、知らないわけがないだろう」
「ええ、もちろん。知らないわけがないですぜ」
男たちはにやにやと笑いながらオディアナとシーアを見る。
「なら、その格好はなんだ? 到底ピクニックに向かったりとか、そんな呑気な格好ではないはずだ」
「ふふ……分かってくれて幸いですぜ。何も俺たちは姫やシーアさんに手荒な真似をしようってわけじゃねぇんですぜ」
「何?」
シーアがほんのわずかにだが警戒を緩める。
すると、男たちの後ろからひときわ大きな男が現れ、シーアに向かい合う。
「お前たち王族は民たちには優しい。だが、こっそりと住み隠れしてる連中のことには気を配らないみたいだな」
「それはどういう……?」
オディアナが怪訝そうな目をリーダー格の男に向ける。
「俺たち『ゼステム傭兵団』の存在なんか知らないってことだろうぜ」
「……いや、噂には聞いたことがある。アルトマ王国領内のどこかに根城こそ持っているものの、他国に向かい、様々な依頼人から受けた悩みを解決している傭兵団があると」
シーアが呟くと、リーダー格の男がにやりと笑う。
「そう、俺たちはその傭兵団だ。だが、今まで受けてきた悩みは今まで一般の民やいけすかねぇ貴族ばっかりでね。だが、さっき俺様の部下の一人が『アルトマ城』に変な弦が覆い、城兵や国王陛下たちが危機に瀕してると聞いた。だから、俺たち傭兵団を城の警護に買わないか?」
「なるほど、腕を売り込みに来たってわけか」
シーアが納得すると、改めてリーダー格の男を見る。
(確かに今のところ、城に直に守りに当たらせてる兵士は、魔術師がいるとはいえ、3人と少し心無いと思っていたところだ。城下町も民たちが守ってくれると言ってくれたものの、やはり戦う力があるわけではない)
悪い話ではない、とシーアは思う。
旅の間、故郷の守りを固めてくれる存在がいるというのはありがたい。
「城の状態が分かっているのなら、即座に報酬を用意できるわけがないと知ってるだろう?」
「ええ。無論。だから城が無事に解放された後、報酬を支払ってくれればいい」
「いくらだ?」
「3000マニィだ」
それを聞いたシーアが少しばかり考え込む。
「3,3000マニィ!?」
「王族ならそれぐらい何とかなるだろう?」
「それは時間がいくらかかっても増やしたりしないだろうな?」
「無論。食料などを要求したりも当然しねぇ。傭兵団の仕事は信頼が第一だからな」
オディアナが驚いている中、シーアが考え込む。
城の兵1人あたりの給料が1か月だいたい200マニィ。
だが、安心が買えるなら決して高すぎるというわけではない。
「ふむ、悪くはない」
「おっ」
シーアが傭兵団の提案にのっかってきたのを聞き、オディアナが驚き、リーダー格の男はにやりと笑う。
「だが、直に腕を見てるわけではない。失礼を承知で言わしてもらうが、傭兵団の腕がなまくらでは買う気もまったく起きないというものだ」
それを聞いた男たちが一斉に不満顔になる。
「んだと!?」
「いくら王族の護衛隊長だからって調子乗ってるんじゃねぇか?」
「女のくせに生意気な!」
そして文句を垂れ始めるが、リーダー格の男が一喝する。
「黙れてめぇら。文句を言うってことは、腕に自信がねぇってことを認めてるようなもんだ。商売相手に格下に見られるような真似はするな」
「だけど、ボス」
「黙れと言ったはずだが」
リーダー格の男の睨みを受け、他の団員たちがあっさりと黙り込んだ。
(なるほど、リーダーには絶対忠誠を誓ってるってわけか。なら、リーダーさえ納得させてしまえば他の団員の裏切りはありえない、か)
「なら先ほど文句を言ってた者たちよ、かかってくるがいい。その腕がなまくらでないことを証明してほしい」
「シーア」
オディアナとしても、確かに3000マニィは高いが国の危機を守ってくれるのなら別に高すぎるわけではないし、事態が解決すればちゃんと払うつもりではある。
だが、そのためにシーアが危険な目に遭うのかもしれないのであればさすがに黙ってはいられなかった。
「すみません、オディアナ姫。勝手なことを。ですが、私たちの大事な国の守りを託す、しかも大金が絡んだ問題なのです。少々危険な目に遭うのは必然なのです」
「シーアがそう言うなら信じるけど……だけど、うっかりでも大怪我とかしたらダメだからね」
「ええ、努力します」
「ふむ、いい主従関係だな。よし、俺たちも負けちゃいられねぇ。お前ら、腕を見せてこい」
リーダー格の男に言われ、鎧を着た男たちが一気に走りこんでくる。
「オディアナ姫、失礼」
シーアが1枚のカードを出現させた瞬間、オディアナをガラスのような綺麗な球体が包み込む。
「では、腕を試そうか。参る」
それから数十分後。
「ふぅ……なるほど」
シーアがふぅと息をつき手にしていた槍をしまう。
「ほぅ……俺は傭兵団の団員たちが弱いと思ったことはない。なるほど、王族を守る護衛隊長の名は伊達じゃねぇってわけだな」
「すみません、ボス」
勝負を挑んだ傭兵団の兵士たちは全員息を荒げ、ほとんどが伸びてしまっていた。
大怪我とかをしているわけではないが、さすがに戦う力はほとんど残っていなかった。
(城の守りをまかせてる3人よりも腕は劣るが、一般兵たちとほぼ互角、といった所か。さすがは色々な国を渡って仕事をこなしているだけのことはある)
どうやら口だけではないということも分かり、シーアが呟く。
「今のところ、2000マニィに値下げ交渉してしまうかもしれないが、それで引き受けてくれないか?」
さすがにシーア一人に倒されてしまった団員たちは文句を言うことは出来なかった。
だが、リーダー格の男は首を横に振る。
「ふむ……なら、俺様の腕を示せばいいんだな」
「ええ、お手合わせ頼みたいですね」
シーアが呟くと、リーダー格の男が1枚のカードをどこからともなく取り出す。
シーアとオディアナが驚いていると、男の腕が巨大な鉄腕へと変化する。
「さぁ、行くぜ」
男が鉄腕を振り上げ、シーアに殴りかかる。
その巨大な鉄腕から到底想像できない速さであり、シーアが槍で受け流す。
(なるほど)
そしてシーアが槍で反撃に打って出るべく鎧の胸元を突くが、鉄腕により防がれる。
槍が折れることはなかったが、槍がはじかれシーアがゆらっと体を揺らす。
その隙を逃さず男が蹴りを入れ、シーアも蹴りで応戦する。
「おらおらおら」
「はぁ!」
それから数回お互いの得物で応戦するが、一進一退の攻防が続きお互い距離を取る。
「やるねぇ」
「そちらこそ。どうやら、姫様相手にあの無礼な態度を取り、仕事を引き受けてもらおうとするだけのことはある。実力は確かなようだ」
「だが、どうやらお互い全力でやろうとすると、間違いなく軽い怪我じゃすまねぇだろうな」
それを聞いたオディアナ、それから団員達の顔色が変わる。
「だとしたら、やることは1つだ、な?」
「ああ、そのようだな」
リーダー格の男とシーアの手にそれぞれデッキが握られる。
「な、あのシーアって女もちゃんとデッキを持ってるのか!?」
男の腕に黒い円盤のような物体が装着され、そこにデッキをセットする。
「シーア、お前の『デュエルディスク』は?」
「必要ない」
シーアが空中にデッキを置くと、まるでそこにテーブルがあるかのようにカードが宙に浮いていた。
「わっはは、さすがはアルトマ王国の護衛隊長ってわけね」
「褒めていただいても、2500マニィより値上げるする気は起きませんよ?」
「ほう、何気に値を上げてはくれているのか。結構結構。ちゃんと腕を見せて、当初の予定通りの金額で引き受けてもらうよう力を示そうか。ゼストマ傭兵団団長、ゼストマ。いざ参る」
「アルトマ王国護衛隊長、シーア。参る」
お互い名乗りを終え、デッキからカードを5枚引いた。
「「デュエル」」
先攻はゼストマから始まる。
「俺は『古代の機械猟犬』を召喚」
機械仕掛けで出来た猟犬が現れ、ガウガウと機械音声で吠える。
「こいつは召喚に成功したとき、600ダメージを与える」
機械交じりの不協和音の吠えを聞き、シーアが思わず耳を抑える。
「イヤな音だな」
シーア LP8000→7400
「そして猟犬は1ターンに1度、手札か場のモンスターを素材にして『古代の機械』融合モンスター1体を融合召喚できる。俺は場の『古代の機械猟犬』と手札の『古代の機械熱核竜』を素材にし『古代の機械魔神』を融合召喚!」
猟犬と熱核竜が空中で混ざりあう。
複数の歯車が組み合わさり体が構成されている魔神が空中から落下し、ゆっくりと頭を上げた。
「せっかくの融合モンスターだが、守備表示だし、守備力1800。どんな効果があるんだ?」
「こいつは1ターンに1度、1000ダメージを与える効果がある。喰らってもらうぜ」
魔神の体の歯車が一つ射出され、シーアを襲う。
シーアが後ずさりして回避するが、ルール上ちゃんと1000ダメージは受ける。
「なるほど、先攻でもちゃんとダメージを与えてくる、というわけか」
シーア LP7400→6400
(豪快そうな見た目の割に堅実だな)
「はっはっは。最初の先制ジャブはこんなもんじゃろう。カードを2枚伏せてターンエンドじゃ」
ゼストマ LP8000
モンスター:古代の機械魔神
魔法・罠:セットカード2枚
手札:1枚