「わぁ」
ハスキミリアが馬車の窓から見える外の景色を見て、感激の声を上げる。
その様子をオディアナとシーアが微笑ましく見ていた。
ハスキミリアは産まれたときから屋敷の中で暮らしており、屋敷以外から外を見たことがないという。
「にしても、馬車は私たち3人で貸し切りですね」
「ええ」
オディアナがどこか嬉しげに言い、シーアも頷く。
ただ単に朝から『ザーストリム』へと向かうのがオディアナたち3人だけという話であり、それが貸し切り状態になる原因となった。
ちなみにドラゴンメイドたちはハスキミリアのデッキの中に戻っており、姿を消してデッキの中からハスキミリアを見守っていた。
「にしてもハスキミリアさん」
「んー?」
「ハスキミリアさんって、その……『ドラゴンメイド・ハスキー』さんにそっくりですよね?」
確かに。
さすがにドラゴンの尻尾など、ドラゴンを現わす特徴が体に現れているわけではないのだが『ドラゴンメイド・ハスキー』の幼少期がハスキミリアの姿であると言っても違和感ないほど外見はよく似ていた。
「うん。ハスキーが言うにはね。お母さんは私が産まれてからすぐに死んじゃったらしくて。ハスキーやドラゴンメイドの皆が私の親代わりになってくれたの。で、私、あんまり目が良くなくて。で、せっかくだからハスキーが使っている眼鏡とおそろいの眼鏡にしたんだ」
ハスキミリアが嬉しそうに眼鏡をくいっと触る。
デッキの中から『ハスキミリア様』と、どこか感動したハスキーの声が聞こえてくる。
「そういやこの馬車を運転してる人、相当優秀ね。普通の馬車だったら乗っててがたがた音を立てるはずなのに」
「そうですね。馬を走らせてるのに揺れをほとんど感じさせませんね」
オディアナとシーアが感心してると、外から男の声が響き渡る。
「へへ、オディアナ姫様に褒められるとは光栄の極みですぜ。なんせこの馬車を引いてる馬は俺と一心同体と言ってもいいぐらいのパートナーだからな。俺の願ったように走るなんてお茶の子さいさいよ。ましてや今日はオディアナ姫が視察を兼ねて乗ってくれてるんだ。下手な仕事をするなんてとんでもねぇってことだ」
外で馬車を走らせてる運転手の説明が嬉しそうな声だった。
どちらにしろ馬も運連手の気持ちに応え、軽快に走ってくれている。
そのおかげで快適な旅が出来るのだからオディアナたちに文句はない。
「ふぁ……」
そしてそんな風に軽快に揺れるリズムはオディアナ姫に眠気をもたらした。
小さく欠伸をして慌てて手を当てて誤魔化したが、シーアがそれを見ておりくすりと笑う。
「も、もう。なんで笑うのよ」
オディアナが少し顔を赤くしながら反論するが、その態度もまた可愛らしいものでありシーアがくすくすと笑う。
「失礼しました。お休みになるなら」
シーアが羽織っていたマントを外し、オディアナに掛けてあげる。
当然臭いなどまったくしないものである。
「ありがと、シーア」
オディアナが感謝し、ゆっくりと目を閉じる。
(なるほど)
(主人の様子を察知し、適切と思われる行動を取る)
(さすがです)
ハスキミリアのデッキのドラゴンメイドたちの感心した声が聞こえ、シーアが少し照れる。
そしてオディアナが寝てるフリをしながら笑顔になっていたのでシーアの恥ずかしさは余計倍増していた。
「オディアナ姫様、眠っちゃったの?」
「うん。だからゆっくりと眠れるように静かにしてあげようね」
さっきまで外の様子を窺ったりしていたハスキミリアに対してじっとおとなしくしているように、というのは少し難しいかなと思いつつ声を掛けてあげる。
だがハスキミリアは素直に頷き、さっきまでのはしゃぎっぷりが嘘のようにじっと静かにしていた。
そしてそれから数分後、ハスキミリアもまた目を閉じて眠りの世界へと誘われていった。
主の眠りを守るのもまた従者の役目。
宿屋など襲撃が来ても即座に対応できる場所以外ではシーアはオディアナと一緒に眠ったりはしない。
目をぱっちりと開け、じっと待機していた。
「にしても、のどかだな」
シーアが馬車の窓の外から景色を眺める。
原っぱの他には民たちが耕してる畑なども見えた。
『イードス』の村や『ザーストリム』の村の民たちが耕してる畑もこの周辺にはある。
アルトマ王国の民たちは、王国の城の民たちと共に野原以外の場所を開墾し、農作物を育てる畑も作り上げた。
一部の畑を開墾する際、シーアも少し手伝ったことがある。
その時を思い出し、シーアが感慨深い顔に浸る。
(もし他国から侵略を受け領内を荒らされることになったら、この畑や民たちの生活も荒らされる……それだけは避けたいものだ)
だからこそ、今のアルトマ王国の惨状を他の国の民に知られてはならない。
早いところ問題を解決しないと、とシーアのやる気が上がっていった。
それから馬車が走ること数時間。
「お待たせいたしました。『ザーストリム』の村に到着しましたぜ」
運転手の声が馬車の中に響き渡り、オディアナとハスキミリアがゆっくりと目を開く。
「到着しましたの?」
「へぇ。どうやら馬車の中でゆっくりとお休みできたみたいですね。下手な馬車の運転手だとがたがたと不快に揺らして眠りに就かせることすらできませんからね」
「うん、おじちゃんありがとー」
ハスキミリアに褒められこそしたものの「まだおじちゃんって年じゃないんだが」と少しばかり文句を呟く運転手相手にシーアが頭を下げる。
「申し訳ない」
「いいよ、気にしなくて。それよりも『ザーストリム』の村の視察、頑張ってくれよ」
運転手がぺこりと頭を下げ、村に入っていく3人を見送った。
運転手の方は村の外れで馬を休ませる場所があるらしく、そこに滞在するつもりらしい。
「おや、姫様だ」
「もしかして、抜き打ちの視察ですか?」
村の入口に立っているのは、村の衛兵だ。
イードスと違い、ザーストリムは王国から少し離れた場所にある。
故に王国からの助けがすぐに来れないと判断しており、独自に衛兵を置いている。
「うん、そんなところです」
オディアナが頷くと衛兵たちがほんの少し背筋を伸ばした。
まあ堂々とサボっていたわけではないしこれぐらいは大目に見れる範囲内だ。
衛兵たちが頭を下げ、3人がザーストリムの村に入る。
(わぁ、広い村です)
村の中の活気溢れる様子が気に入ったのか、ハスキミリアのデッキの中の『ドラゴンメイド・ラドリー』が実体化し、村の中をきょろきょろとする。
当然ドラゴンの格好をしたメイドさんなど村の中では相当浮く存在であるため、民たちの目がラドリーに集まる。
「あの娘?」
「ドラゴンの尻尾とか生えてるよな?」
「仮装か?」
「にしてはずいぶんと質感いいし……」
民たちがひそひそと話す声がオディアナたちの耳にも入ってくる。
「ちょっと、ラドリー、目立っちゃってるよ」
(そうなのです?)
「うん」
「だけどここで戻したらさらに注目を集めちゃいますし」
オディアナがそんなことを言うと、民たちの目がオディアナにも集まる。
「オディアナ姫様だ」
「本当だ!」
そしてオディアナを慕う民たちがオディアナの元にやってくる。
「オディアナ姫様、あの女の子は一体?」
「ドラゴンの尻尾とか生えてるんですが、もしかしてお知り合いですか?」
そして民たちの少しばかり不安げな声を聞き、オディアナがこくんと頷く。
「はい。アルトマ王国から少し離れた場所にあるお屋敷で住んでいた所を、私がメイドとしてスカウトしたのですが。少しばかり見た目が違うとはいえ、ちゃんと心を持ち、皆を傷つけたりすることなど絶対にしない、良い子です」
姫に直々にそう言われ、民たちがほっと安心した顔を見せる。
「ですから皆は安心していつも通りの生活をしてください」
「分かりました」
オディアナ姫にそう言われ、民たちは安心した顔で離れていく。
(ラドリー?)
ドラゴンメイド・ハスキーの少し冷たい声がハスキミリアの懐から聞こえてきた。
それを聞いたラドリーが尻尾をぴーんと立てる。
(ひゃ!?)
(まったく、人とは違う見た目をした私たちがいきなり飛び出せば注目を浴びるのは当然のこと。当然私たちの傍にいるお嬢様やオディアナ姫様、シーアさんも奇異の目を浴びてしまうことになるのですよ?)
(ごめんなさいです)
ラドリーが少ししゅんとし、尻尾をへんにゃりと下げた。
(次からは気を付けるように)
(はいです)
「まあ今姿を消せばさらに疑われてしまうから今は実体化し続けていてくれ」
(分かりましたです)
ラドリーがハスキミリアの傍に立ち、彼女を守るように立つ。
「おやおやおやおや」
ふと大きな声が村の中に響き渡る。
銀色のネックレスを首に飾った、少々頭が剥げている男がオディアナ姫の近くにやってきて頭を下げる。
「シュージ」
「つい先ほど屋敷の衛兵の1人がオディアナ姫がこの村にやってきたという報告をしてきたのですよ。姫様を出迎えない村の領主がいるとでも?」
あからさまにへりくだったシュージの態度を見てオディアナが少し困り顔をする。
姫という身分で他の民たちから少し一歩引かれた態度をされること自体は珍しくはないが、このように露骨に崇められるのはさすがのオディアナも好きではない。
「で、オディアナ姫様は村のご視察で参られたとのこと。何日ばかりご滞在いたす予定ですか?」
「一泊の予定です」
オディアナに変わりシーアが答え、一瞬だけその場の全員の視線がシーアに集まる。
無論、それに動じるシーアではない。
(シーア、私は大丈夫よ? 馬車の中でぐっすり休んで体調もばっちりなんだから)
(の割には村に着いてからの歩みは、昨日に比べてそれほど軽くはなかったですよ。その歩みのスピードで次の村へ向かっても到着はおそらく深夜近くになるでしょう。ですからちゃんと休みを取りましょう)
「オディアナ姫様? シーア様?」
2人でひそひそ話を始めたのを見てシュージはもちろんのこと、ハスキミリアとラドリーもキョトンとした様子で2人に目を向けた。
「いえ、なんでもありません」
「ゆっくりと視察をする予定ですが、何か視察をされたら問題がおありで?」
「いやいやいや、そんなことはありません。ですが、もしこの村で滞在するのでしたら、私のお屋敷で一泊してほしいなと思いまして。当然、シーア様と……えっと」
「ハスキミリアです」
シュージの目がハスキミリアに来ていたのを見てハスキミリアが自己紹介をする。
「そう、ハスキミリアさん。あなたたちも屋敷でゆっくりとくつろいでいただきたいのです」
「よろしいのですか?」
オディアナが尋ねると、シュージがまるで赤べこのように激しく頷く。
「ここはこう言ってくださってるのですし、屋敷をお借りいたしましょう」
「そうですね」
「ありがたき幸せ。では、早速お屋敷へとご案内いたしましょう」
村の少し奥にある、3階建ての立派なお屋敷。
そこにシュージと役人たちが住んでおり、村人の困りごとなどを聞き解決のため動いている。
その屋敷の中で一人のメイドに案内され、3人が一緒の部屋に入る。
「ふかふかのベッド~!」
ハスキミリアがベッドにダイブし、ベッドの寝心地を堪能する。
(……突然の来客にもかかわらず、きちんとベッドメイクされてますね)
(良い仕事をしてるみたいね)
ハスキーとチェイムがいきなり実体化しベッドの感想を述べる。
「もー、2人とも。そんな固いお話しなくてもいいから、ゆっくりしてよ」
(失礼いたしました)
他のドラゴンメイドたちも実体化し、ハスキミリアが寝転がってるベッドの上に座り込む。
尻尾が寝転んであるハスキミリアの背中に一気に覆いかぶさるが、実際は少し尻尾を浮かせてハスキミリアの背中には一切触れないようにしている。
そのメイド根性に感心しつつオディアナが気になっていたことを尋ねる。
「ところでハスキミリアさん、そんなにドラゴンメイドさんたちを実体化させてて疲れないのですか?」
「特に疲れないけど、どうして?」
「いや、私は昨日、オッドアイズたちを実体化させて戦わせた際、少し疲れたのですが、ハスキミリアさんは一切疲れた様子を見せないから気になって」
オディアナの問に対してもハスキミリアは首を傾げ、疲れない原因を考える。
「しかもラドリーちゃんの様子を見る限り、勝手に意思を持ち実体化しているようですし」
「『霊魂』と『精霊』の違いでしょうね」
ベッドで横になっていたシーアが突然言い放ち、その場にいた全員が一斉にシーアの方を見る。
もっともハスキミリアはドラゴンメイドたちに囲まれシーアの姿が見づらかったのだが。
「『精霊』?」
「丁度いい機会ですし、説明しましょう。簡単に言えば私たちの力となってくれている『デュエルモンスターズ』の起源は『闇』です」
「『闇』?」
あんまりいいイメージを持たない単語を聞き、オディアナが首をかしげる。
「古来より『闇』はあらゆる生命の母体となっていました。植物は光届かない土の中から命を受け、人は光届かない母親の胎内から産まれ、鳥は光届かない卵の殻の中から産まれ落ちる」
「ほぅほぅ」
「そして『闇』は生命体の感情に入り込み、怒り、疑心、不安、などなどの感情をもたらします」
シーアがそう呟いたのを聞き、オディアナもハスキミリアも少し表情を曇らせる。
「『闇』はあくまで生命体の感情に取り入ることしかできませんでしたが、ふとある日とあるカードの存在に目をつけ、そこに入り込むことで物理的に干渉することが可能になりました」
「もしかして、それって」
「ええ『デュエルモンスターズ』です。そして良くも悪くも強い心の持ち主に取り入り、戦うための力を与える」
(回りくどいです。『霊魂』と『精霊』の力の違いは何です?)
ラドリーがしびれを切らして尋ねると、シーアが息をつく。
「『霊魂』はデッキ単位、『精霊』はカード単位で『闇』が実体を現わすものです。ハスキミリアさんのドラゴンメイドさんたちは精霊。姿を現わすこと自体は出来ますが、体の一部だけを実体化させたりとかそういうことは出来ないですが、主に対する心の負担はほとんどかかりません」
「じゃあ『霊魂』は?」
オディアナが尋ねるとシーアが手に黒き槍を出現させる。
「こんな風に『黒牙の魔術師』の武器である黒き槍を出現させたりと、デッキの中のモンスターなら別に一部だけでも実体化させることが出来ます。ただ、その分主の心に相当な負担をかけてしまいます」
「ふーん」
「まあ要するに『闇』が1部のカードにのみ力を特化させ実体を得たのが『精霊』、デッキ全体に力が及んでいるのが『霊魂』、といった感じでしょうか」
「なるほどね」
ハスキミリアが納得すると、シーアが黒い槍を消し去る。
「でも、なんで『闇』が『デュエルモンスターズ』を選んだの?」
「『闇』が生み出した生命の中で一番影響を受けているのが人間です。その人間が『デュエルモンスターズ』を得ることでお互い『デュエルモンスターズ』で戦うようになります。戦いほど心に怒りや焦りなどといった負の感情を満たさせるものはないですからね」
シーアが少し遠い目で天井を見つめる。
「オディアナ姫に質問します。もし『デュエルモンスターズ』を学ぶ学校があったとしたら、どうなると思いますか?」
「え、えーと」
オディアナが考えて少し待つが、答えは帰ってこない。
なのでシーアははぁと息をつき、話を続ける。
「答えは簡単。『争い合う』です。生徒が『デュエルモンスターズ』を手に取り、生徒同士お手手を繋いできゃっきゃ仲良くする、なんてことはありえないですよ。『デュエルモンスターズ』で生徒同士が争い、上に行った者が優遇され、下の者は淘汰される。そして手にしたカードの力の性能の格差で強き者は優越感に浸り、弱き者は自分のデッキに持ち合わせない力を持つ者を卑怯だの、リスペクトに反してるだのと貶める」
そこまで言って嫌気が差してきたのか、シーアが溜息をつく。
「本来『教育』というのは学の有無による劣等差を埋め合わせるために行う物。だが『デュエルモンスターズ』の教育はむしろ劣等を開かせ差別を生み、弱き者を淘汰する。劣等、差別。そこから産まれる負の感情こそ『闇』の大好物ですからね」
「じゃあ『デュエルモンスターズ』って手にとってはいけないものだったの?」
オディアナが尋ねるが、シーアは首を横に振る。
「そんなことはないですよ。本来力に善悪なんてものはない。『デュエルモンスターズ』もまた然り、です。それを使う者の心によっていくらでも転びます。もし姫が『デュエルモンスターズ』の力を民を虐げる者を倒すための力として使うのならそれは善と呼ばれるだろうし、逆に民を虐げ、己の欲望を邪魔する者を排除するために使うのなら」
「そんなことは絶対にしないよ!」
オディアナがシーアの話を断ち切り、声を荒げる。
「失礼しました。まあ姫がどのような力を手にしても、決して民を無為に傷つけることはしない、むしろ守るために奮うだろう。それが分かったからこそアレン国王陛下は『オッドアイズ』の『霊魂』が宿ったデッキをオディアナ姫に託したのでしょう」
シーアが迷いなくきっぱりと言うとオディアナがほっと安心した顔になる。
「そして私が『魔術師』のデッキを託されたのもまた、国を守るために力を奮ってくれるとアレン国王陛下が判断してくれたからとのこと。そしてオディアナ姫が『デュエルモンスターズ』を手にしてもし、万が一、悪の道に堕ちたとしても私が『デュエルモンスターズ』の力を使い姫を正しき道に連れ戻すことが出来る」
「シーア……」
「『闇』は確かに心に嫌な感情をもたらす。だが、心に一本の強い芯があり、『闇』に負けない勇気がありさえすれば心は『闇』に屈さず、『デュエルモンスターズ』もまた持ち主の心に何よりも強く応えてくれる、誰にも負けない力となるのです」
シーアがそこまで言ったところでゆっくりと起き上がる。
「オディアナ姫が闇に屈し道を違えたら私が、そして私が闇に屈し道を違えたらオディアナ姫様が私を正しい道に導いてください」
「もちろんよ、シーア」
「それを聞いて安心しました」
お互いにっこりと笑い合うと、ハスキミリアがぴょこんと起き上がる。
「私も。もし2人が誰が見ても正しくない道に進んだら、私が2人を助けてあげる」
「それは心強いですね」
「頼りにしてますよ、ハスキミリアさん」
シーアとオディアナに言われ、ハスキミリアがニコニコと笑顔を浮かべた。
(…………)
それを聞いていた何者かが3人がくつろいでいる部屋の前にいたことを、3人もドラゴンメイドたちも知ることはなかった。