歌姫伝承〜ホロの異能大戦ストーリー〜   作:炎駒枸

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14話 日常?

 ゼロ期生。

 

 他のメンバーと違い、同期がおらず各個人が自分のタイミングでホロライブ入りしたメンバーの集いをそう総称する。

 つまり、そら、ロボ子、みこ、の3人だ。

 

 この三人で外出したときの、正直どうでもいいお話。

 

 待ち合わせ場所に時刻よりも少し早めに来ていたそら。

 そこに時刻ちょうどになるとロボ子が現れた。

 高性能とここでも自称するが、時間ぴったりに来るのは高性能……なのか。

 いや、まあ、待ち合わせに遅れるエリートよりはいいが。

 

「みこち遅いね」

「うーん、まあ5~10分は誤差じゃない?」

 

 何で来ているのか分からないが、遅刻は遅刻だが……まあ、みこちなら……。

 

「にゃ、にゃっはろ~」

 

 遠くから、息を切らしたみこが必死に走ってくる。

 以前から気になっていたのだが、いつでもみこは巫女服、あくあはマリンメイド服など、一部のメンバーは常に同じ服を着ている。

 同じ服を何枚も持っているのだろうが、それで外出するとさすがに目立つ。

 時々似たような人は町にいるが、数は少ないのでやはり注目を浴びる。

 そう考えると、みこ達はまだしもあくあはそんなに注目を浴びて大丈夫なのだろうか?

 それとも、あくあの隠密能力はそこまで優れているのか。

 

「ごめんにぇ、ちょっといろいろあって遅れたにぇ」

 

 ぜえぜえと呼吸を激しく乱し、時期的には暑そうな巫女服をパタパタと靡かせて風を通す。

 見ているだけで暑い。

 

「いいよ、長時間待ってたわけじゃないし」

「そうだよー、みこちも寝坊とかじゃないでしょ?」

 

 そう。普段大抵ポンコツの類いに属すみこだが、約束事や一度決めたことには真っ直ぐ。

 寝坊なんて理由で遅刻は基本的にない。

 そんなみこ相手に、そらもロボ子も深くは追求しない。

 ゼロ期生は個性的なホロライブの中では相当まともな類いに分類される。

 この中で最もまともでないのはきっとみこ。

 

「ありがとう」

 

 ぜえはあ、と未だに息が上がっている。

 

「それで、今日はどうするの?」

 

 本日の予定を計画したのはみこ。

 そしてその内容を知っているのもみこだけ。

 

「ふっふっふっふっ――ッゲホッ、ゴホッ!」

 

 完璧だにぇ!と言おうとして、咳き込む。

 

「無駄に肺を苦しめないで」

 

 微笑について指摘する。

 

「ま、まずはカラオケだにぇ」

 

 肺のあたりを押さえてその方角を空いた片手でぷるぷると指さす。

 

「おお! いいね」

 

 歌好きのそらが、大絶賛。

 それはそうだ。

 カラオケはそらに喜んでもらうために組み込んだのだから。

 一応秘密だが、恐らくロボ子は勘づいている。何ならそらも頭の隅にあるかもしれない。

 

 女子のカラオケは秘密の時間。

 

 カラオケボックスを出る頃には昼をとっくに過ぎていた。

 昼食も忘れて歌い続け、すっかり昼食のタイミングを逃してしまう。

 なので、近くにあるお店でそれぞれ好みのおやつのようなものを買ってそれを食べた。

 

「もう3時23分だけど、この後は?」

 

 ロボ子がどこで感じているのか、時間をぴったりと当ててみこに次の目的地を聞く。

 空に昇る太陽を見上げるととてつもなく眩しかった。

 

「ロボちの体内時計完璧だね。ホントに3時23分なんだけど……」

 

 自分のスマホで時間を確認して呆気にとられるそら。

 これは高性能だ。

 ロボ子に誇る様子はないため、彼女にとっては普通のことらしい。

 彼女は家に時計があるのだろうか?

 

「ロボち案外なんでもできそうだにぇ」

 

 みこが冗談半分にそう言って笑う。

 

「いや、でもなんとなく分かる! 空飛んだりとかしそう」

 

 珍しくそらも賛同する。

 人間の飛行は現在のヒトでは不可能だが、ロボットならエンジン等で空が飛べるかもしれない。

 

「いやいや、ボクは高性能だけど、設計の仕方によってその辺は性能が違うからね」

 

 否定……?するロボ子。

 

「……飛べないって事?」

 

 みこが難しい顔で聞き返す。

 

「そう。ボクはガチガチの戦闘機とは違うから、容量が足りないんだよね」

「容量って?」

「人間の体を浮かせるにはそれなりのエネルギーが必要だし、浮いたとしても軌道を制御するにはギリギリ浮く程度じゃ足りない。ボクは高性能とはいえ、動力源や機器はすべてこの器に入ってるから、体を浮かせるだけのエンジンを搭載できなかったんだよね」

 

 ぺらぺらと饒舌に喋る。

 しかし、そらもみこも……特にみこは頭の上に疑問符を浮かべている。

 右耳から入って左耳から出るどころか、右耳から入ってすらいないと思われる。

 

「そういうみこちだって神様の遣いなんでしょ? なんか特別な力とかもってそうじゃん」

 

 ロボ子の饒舌な解説で一瞬虚無を作ってしまい、焦ったロボ子が似た質問をみこに返した。

 

「確かに」

 

 またしてもそらの賛同。

 そして広がる会話の内容。

 

「そりゃぁトーゼンあるに決まってるにぇ!」

 

 胸を張って誇り、鼻を鳴らす。

 

「へえ、どんな?」

 

 神様とは、ロボ子の存在とは対照的に非科学的な話。

 科学サイドのものからすれば当然興味の対象になる。

 

「神具の本領発揮の力があるにぇ!」

「神具の本領発揮って何?」

 

 神社巡りが好きなそらは流石に神具は分かる。

 だが、その本領発揮の意味が分からない。

 

「例えば、注連縄(しめなわ)、これには聖域を分かつ力があるにぇ」

 

 人差し指を立てて解説するが、当の注連縄はこの場にはない。

 注連縄の見た目がぱっと頭に浮かぶかと言えば、案外そうでもない。

 

神鏡(みかがみ)は太陽の役割。御幣(ごへい)大麻(おおぬさ)はお祓い棒だから厄祓い」

 

 更にもう二つほど例を挙げる。

 ロボ子はさっぱり、そらはへえーと言う。

 どこまで理解してもらえたかは不明だが、解説できたことが嬉しかったのか、みこは満足げだ。

 

「因みに言うとみこは空飛べないけど、神具を浮かせてその上に乗ることはできるにぇ」

 

 ふふん、と鼻を鳴らすが、二人は驚愕のあまり硬直していた。

 普通に凄くて凄い。

 

「ついたにぇ」

 

 二人が愕然としている間に次の目的地に到着。

 

 その建物はとあるお店だが、それを見て真っ先に驚き喜んだのは、

「え、ここってデ○○ニーの専門店!」

 

 そう、ロボ子だ。

 みこが計画していたのは二人に喜んでもらう一日。

 そのために選んだ次の場所は、ロボ子の大好きなあのキャラクター達を専門に扱った店。

 予想以上にロボ子はテンションが上がっている。

 

「まさかみんなと来れるなんてねー」

 

 気分上々で率先して店内に入っていくと、いろいろと動き回る。

 ネズミにネコにカウボーイに雪だるまに……。

 数多のキャラクター達がストラップや缶バッチ、ぬいぐるみなどになって並んでいる。

 ロボ子に引っ張られるように店を歩き回く。

 と言っても、勿論会話も忘れず、ロボ子が先導しているだけで3人固まって動いてはいる。

 だから、常に口は動くし、笑顔は絶えない。

 

 お揃いのグッズを買おうかと話が出たが、結局買わなかった。

 理由はまあいろいろあるが、割とそれでも落ち着いていた。

 まあ、それとは別でロボ子は複数の商品を買っていたが。

 

「それで、もう4時だけど次はどこ行くの?」

 

 店を後にして商品を袋に詰めて手に持っているロボ子がみこに聞く。

 流れからもう一カ所行きたい場所があるはずと感じて。

 

「いや、みこが建てたプランはこれだけだよ」

「え、そうなの?」

 

 みこの閉幕宣言にそらがびっくりして少し変な声で返した。

 

「そうだよ?」

 

 きょとんとして首をかしげるが、みことしては随分珍しい。

 ロボ子も少し残念そうな表情をした。

 

「じゃあさ、みこち時間はまだあるでしょ?」

「――? あるけど……?」

 

 ロボ子が何かを閃いた。

 みこに問いかけるが視線はそらへ向いており顔は笑っている。

 そらも似たような表情で同じようにロボ子を見る。

 

「折角だから最後にみこちの行きたいところ行こうか」

 

 そらがロボ子の言葉を引き継いで提案を持ちかける。

 

「えっ!」

 

 驚く。

 だけ。

 本当に驚いて、何をすることもできなかった。

 

「態々ボクとそらちゃんの好みに合わせて行く場所決めてたんでしょ?」

「それなのにみこちの行きたいところだけないのは不公平でしょ?」

 

 当然の理論で攻め立てる。

 みこだけ我慢するのは違うと、二人は言う。

 しかしみこにも自分なりの考えはある。

 

「でもみこは二人を誘った側だし、来てもらっただけでも十分だにぇ」

 

 まあ典型的な会話である。

 自分の満足は共有できているはずだ、と言う思い違い。

 自分も相手も楽しければ必ずしも全員が満足――とはならない。

 

「そんなの、誘ってもらわなかったら家で時間を無駄にしてただけなんだから、対等にはならないよ」

 

 もしみこの誘いがなければ二人は家で暇な時間を過ごしていた。

 それを巫女が連れ出してくれたのだから、誘った者と誘われた者の関係だけで満足度は対等だ。

 勿論、すべてを平らにする必要はゼロだが、折角のチャンスにここでみこの行きたい場所へ行けないのは勿体ない。

 

「それにボクとそらちゃんがみこちの行きたい場所に行きたいの。だから案内して」

「お願いね」

「わ、分かった! じゃ最後はこっちだにぇ‼」

 

 満面の笑みで二人をひっぱっる。

 いつもの「アーーーーーーーーーッ‼‼」は出なかった。

 外と言うこともあるが、何かが違ったのだ。

 いつもの歓喜の悶絶とは異なる感情だったのだ。

 

 最終、みこの選んだ場所はごく普通の服屋。

 みんなで服を見たいらしい。

 買わなくても、服を見るのは確かに楽しい。

 他人に選んでもらえたり、他人のを選んだりするのは尚更。

 基本的に巫女服でいるみこだが、流石に自宅用の服は必要だし、他の私服も数枚はある。

 それを選んでもらいたいようだ。

 

 予定にはなかったが、充実した時間だった。

 帰りは6時を過ぎていた。

 近々三人でコラボすることも約束した。

 やはり、この会社は素晴らしい!

 

 

          *****

 

 

 別日。

 メルとちょこが外出していた。

 

「メル様、暑くない?」

「んーん、大丈夫、ありがと」

 

 太陽が照りつける町中を歩く二人。

 吸血鬼であることを鑑み、ちょこがメルを案ずる。

 人(悪魔だが)としての優しさであり、保険医としての心配である。

 

「吸血鬼って大変じゃない? 日光を浴びすぎると灰になるんでしょ?」

 

 ちょこが同じ魔界人の中でも人間界に出るのが最も難しい事を理由に挙げて同情する。

 その際、眩しそうに太陽を見上げた。

 

「あー、結構間違われるんだよね、それ」

「……?」

 

 しかしメルは苦笑いする。

 きょとんとしたちょこの方を向いて、

「日光を浴びると灰になるって言うのは、映画とかから勝手に生まれた設定で、実際は灰になったりしないんだよね」

 と頬を掻く。

「へえ、そっかー。同じ魔界人なのに知らなかった」

 

 長寿命を誇るエルフ、魔界人、幻獣でも割と知らないこと。

 その理由はそもそも地上に出ないから。

 地上に進出を始める以前に映画などの偽知識が出回り、それが基本として植え付けられている。

 

「でもその割にはメル様って日光嫌うくない?」

 

 現在一緒に歩いているが、あるときはほぼ必ず日陰を通っている。

 それが、その証拠。

 現に今も日陰の中だ。

 

「そりゃあね、灰にはならないけど日光は体力を奪うからね」

「それは生物的な代謝とかの話、それとも吸血鬼の苦手なものとしての話?」

「後者後者」

 

 前者についてはメルにはあまり理解できなかったが、後者であることは分かった。

 

「まあこっちにいる間は魔界の空気がないから基本的には体の性質が人間に近いの」

「あー、それは分かるかも。雰囲気から違うのよね」

 

 空気感の違いには納得できるらしい。

 

「メルじゃなくてちょこ先生こそ大丈夫? 今日は眠くないの?」

 

 昨日の長時間の配信後、一応寝たらしいが、ちょこにその睡眠量で足りるのかという疑念が残っていたらしい。

 しかし、今はそうでもないと笑う。

 

「歩いてる途中で寝ても知らないからね?」

「いやいや流石にそれはね」

 

 ジョークに対して普通に返す。

 ちょこならある得るか……?

 いや、おそらくちょこはベッド以外では寝ないだろう。

 そんな雰囲気がある。

 ただの勘だが。

 

 二人は真っ直ぐ歩いて店を探す。

 現在の二人の目的はどこか適当な店で昼食をとること。

 特に理由はなく、二人で昼食を食べに外出した。

 

 普通の店で普通の食事をして、事務所に向かう。

 

 事務所に着けば数人がいた。

 

「おお、メルティーキッスじゃん」

 

 いち早く反応したのはスバル。

 てぇてぇそのペアを見て少し笑う。

 家の状況からバイト感覚で入社したスバルだが、最近は落ち着いてきたようでいろいろと安定している。

 それも入社したのがこの会社だったからだと言って嬉しそうにしている。

 彼女も何だかんだでホロライブのことを気に入っている。

 そこに、更にシオンが入ってくる。

 

「こんちわー……なんだ、あくあちゃんいないじゃん」

 

 入室と同時に軽く挨拶し室内を見渡す。

 そして、目的の相手がいないことに愚痴をこぼすとちょこ達の輪の中に混ざる。

 

「これ何の集まり?」

「いや、別に何の集まりでもないぞ」

「そうそう、偶然いただけ」

「わたくしとメル様は一緒に来たんだけどね」

 

 入室時のシオンの発言からすると多分あくあもくる。

 やけに二期生が多い。

 入りたてで色々仕事があるのかもしれない。

 

「それよりシオン様のそれは?」

 

 ちょこがシオンが手に提げた袋を見て言う。

 大きくない袋で、外見重くなさそう。

 

「ん? これ? あくあちゃんの新しい陰キャップ」

 

 袋からすっと帽子を取り出す。

 どこで買ってきたのか、あくあに合わせたカラーで、かつ地味な色を選んでいる。

 あくあのために厳選したと思われるが、そこにシオンの愛を感じる。

 普段のじゃれ合いからも感じ取れるが、やはり二人の争いには愛がある。

 ラブラブなてぇてぇもいいが、そんな気兼ねのなく言い争うてぇてぇも悪くない。

 

 ……と言うか、何故急にあくあに帽子を買ってあげたのだろうか?

 

「――スバルちゃんにも買ってあげようか、陽キャップ」

「いらんわ。ってかなんやねん陽キャップって」

 

 疑問を勝手に解決しようと、無言で帽子を見つめていたスバルにシオンが笑いかける。

 いつものノリで切り捨てる。

 

「あ、そういえば二人とも知ってる?」

 

 ふと、メルが思い出したように手を叩く。

 メルの指す二人とは、スバル以外の二人。

 

「もう三期生のオーディションとスカウトが始まってるらしいんだけど――」

「えっ! それマジッスか?」

 

 真っ先に食いついたのは何故かスバル。

 本題にも入っていないのに目を光らせて歓喜する。

 新たな後輩が嬉しいのか。

 そのスバルを見てちょこが微笑んだ。

 

「そうなの、それでスカウトで既に二人決まったらしいんだけど――」

「「「ほうほう」」」

「一人が魔界出身のネクロマンサーらしいよ!」

「「おお~~」」「へえー」

 

 スバルと二人はそれぞれ異なった相槌を打つ。

 

「なんか魔界人多くね? あやめもそうだろ?」

 

 魔界の圧力を感じ始めたスバルが独り言のように呟く。

 しかし、それをいうなら人界人の方が多い。

 ヒトこそ多くはないが、エルフだって獣人だって、ここにはいないが幻獣人だって基本的には人界人だ。

 二期生の半分が魔界人と言うことで、そう感じるのは頷けるが、多少の相違があるかもしれない。

 

「じゃあこの先は天界人がいっぱい来るんじゃないの?」

「フラグ……」

「別にシオン的にはどうでも良いけどね」

「おいやめろ、それでその次の4期生?が全員天界人だったら困るだろ。知らんけど」

 

 フラグ建設に鋭く反応するスバル。

 全員は言い過ぎだが、三人程度なら前科があるため何ともいえない。

 そもそも4期生はまだ計画もない。

 3期生で募集を締め切る可能性だって大いにある。

 

「でもさ、そう考えるとゲーマーズって凄いよね」

 

 メルがスバルのあげた危険性に最も近いグループを浮かべる。

 すると、皆が頷いた。

 

「イヌとネコが二人ずつでオール獣人」

「完璧かよ」

「二人はフブキ様のスカウトらしいわよ?」

「しかも一人は親友でしょ?」

「フブキ先輩マジバケモンだな」

「あー、ゆっとこー」

「うっせえ、ガキか!」

 

 毎度の如くスバルの突っ込みで会話が結する。

 何故かスバルがいるときは約8割の確立で起承転結の起と結をスバルが担う。

 結に関してはもう少し割合が大きいかもしれない。

 ボケが多いホロライブでは、ツッコミ役に飛び火しやすいからだろう。

 お笑いはオチをつけて終わる。

 スバルはそのオチのようなものを全員の会話から簡潔に引っ張り出すことができる。

 きっとその個性が招いたのだ。

 

「それはそうと、もう一人はどんな人か知ってる?」

 

 ちょこが先程のメルの言葉を思い出し掘り返す。

 二人が決まったと言っていた過去の言葉を。

 

「ウサギ」

「え、どこ?」

 

 メルの一言で、スバルはここにウサギがいるのかと思った。

 キョロキョロと見回すスバルを見て三人が爆笑。

 

「何だよ!」

 

 でかい声で叫ぶ。

 鼓膜に響く。

 

「いやいやっ――ウサギの獣人ってことでしょ」

「――う、うんっ」

 

 笑いを堪えながらちょこがメルに確認をとると予想通りの肯定。

 

「あーよちよち、スバルはウサギが好きなんでちゅね~」

 

 腹を抱えて笑っていたシオンが最後に揶揄う。

 その際、きちんと頭をなでる。

 

「ああ! 好きだが⁉ ウサギ好きだが⁉」

 

 赤い顔を隠すようにやけくそ気味に怒鳴る。

 多分ウサギ自体は好きでも嫌いでもないと言ったとこだろう。

 もはや本心なんてどうでも良い。

 

「怒んな怒んな」

「別にキレてねーし、こんなことでキレんわ」

 

 煽るようなシオンの微笑。

 スバルは声こそ大きいながらも割と冷静に返す。

 

「あーはいはい」

「うぜえ」

 

 いや、やはり少し冷静さを欠いている。

 

「あ、ちょこ先生そろそろ行かなきゃ」

「ん? あ、ほんとだ」

 

 メルがちょいちょいとちょこの服の袖に触れてその後時計に視線を向ける。

 その視線を追い、時刻を確認すると少し目が起きる。

 

「今から収録?」

「そうなの」

「そうなんスか、頑張ってください」

 

 主にメルに向けて言葉を送る。

 ありがとうと返答し、二人は送り出された。

 そしてそれからしばらくしあくあが到着するとその場の三人で色々と打ち合わせ……?をした。

 

 

 




 どうも、作者です。

 今回はまあ、テキトーに書きました。
 その割には文字数が他より多めです。
 分かると思いますが、異世界系と言うことで、バトルフラグ立ってます。
 みこちとかメルとかの発言、どう考えてもこの先何かありますよ、絶対。
 と見せかけて実はないかも……?

 間もなくこの章は終わり、第一のバトル章に突入しますが、最初は解説回みたいなのがあって読むのが面倒かもしれませんが、そこは申し訳ない。
 私小説書きながら、簡潔な説明ができないのです。

 ですが、バトルの内容と展開の仕方は楽しんでいただけるーーはず!

 それでは、次回また。
 次回はフラグ通り三期生。
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