歌姫伝承〜ホロの異能大戦ストーリー〜   作:炎駒枸

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65話 奇跡の在処

 

 国の西にある展望塔屋上にて……。

 

 聳え立つ展望塔。

 本来は国の夜景や国外の海、はるか遠くに見える島や山などの景観を愉しむための展望塔だ。

 しかし、この塔の屋上には訳あって五石の一パーツ、蒼の石が封印されている。

 否――正確には、されていた、だ。

 

 今回の国家襲撃者の一人、Qによってその封印は破壊され、北のスポーツスタジアムへと送られていた。

 

 Q曰く、この国、世界の造りを糺すためらしいが、方法が横暴すぎた。

 もっと順序立てて、被害を出さない方法を実行するべきだ。

 こんなやり方で世界を糺すと言われても、信憑性に欠ける。

 

 このままでは国の崩壊は確実。

 一度リセットして、やり直すつもりなのだ。

 しかし、そんな事はさせないと、奮闘するものがいる。

 

 ホロライブ所属、白上フブキ、大神ミオ、戌神ころね。

 

 バリアという絶対防御力を誇る人間要塞に、3人は立ち向かっていた。

 

「Qの肩書きは伊達じゃない」

 

 誰一人寄せ付けないQがバリアを展開して胸を張る。

 おかゆの消滅に警戒して、永遠と注意散漫になりがちだが、結局突破口は開けない。

 隙があるのに、隙がない。

 

「確かに、引き篭もり力はそうだね。ホロメンにも負けず劣らず」

 

 バリア内から出て来ないQを引き篭もりと称してフブキが煽った。

 が、効果はなし。

 

「俺はお前たちのように見ず知らずの人からの評価を気にしない」

 

 寧ろQは余裕綽々と挑発で返す。

 誰かがキリッと歯を嚙み鳴らした。

 

「全く攻撃が通らないのに、勝てるの……?」

 

 ミオが先行きが不安でネガティブな発言をした。

 

「当然無理だ」

「いや、当然勝てる!」

「何を根拠に言うのか。お前が最も痛感しているはずだぞ、犬」

「だってまだ、諦めてないから」

 

 今度はキリッと、凛々しく叫んだ。

 そう、バリアに最も影響を受けているのは、紛れもなくころね。

 能力なしで、拳オンリーの戦闘法。

 一発の威力は一般男性の力量を超えるが、命中しなければ意味はない。

 

 しかし、言い換えれば、フブキとミオは影響を受けつつも僅かながらにバリア内に干渉する方法を持っている。

 

「フブキちゃんとミオしゃがなんとかしてくれるでな」

「む、無茶振り……」

「そんな簡単には……」

 

 押し付ける信頼にミオとフブキは汗を流す。

 もちろん、信頼が厚いのはいい事だ。

 

「中々、落ちないのは、素直に感心するが」

 

 バリアで弾いてなんども転落死を狙ったが、緊急回避に長けていた。

 

「……流石にずっと警戒してられないから、もう落ちないようにしないとね」

 

 フブキはころねとミオの表情を一瞥し、緊張度と疲労を確認し、言った。

 もう、Qが二度と落とそうなんて思わないように。

 

「コンサートスノードーム!」

 

 フブキはその一声に合わせて天に手を翳す。

 その掌から氷のビームが放射、ある程度まで打ち上がると氷がドーム状に広がり、塔の屋上を覆った。

 氷はドームを形作ると質を変え、一見柔らかそうな雪へと変化した。

 

 だが、その雪は簡単には突き破れない。

 魔力で固められた雪だから。

 

「落ちない仕掛けか、なら押し潰せばいい」

 

 Qはすぐさまそう発想し、無駄だと提唱する。

 しかし、落下は一度落ちれば絶望だが、圧死なら勢いなくして即死はない。

 そしてこの男にその速度での圧力は出せない。

 挟まっても、猶予ができる。

 その一瞬で仲間がなんとかできるから。

 

「タロットカード、正位置、No2、THE HIGH PRIESTESS」

 

 ミオは自分自身に一枚のカードを使った。

 そのカードは、女皇帝のカード。

 

「優れた洞察力などで事態を好転させる事ができるでしょう」

 

 占うように加えて、強く瞳孔を開いた。

 

「好転? この状況から?」

 

 Qは無理だと言わんばかりに嘲笑う。

 それでもミオの目も、仲間の心も、不安に染まる事はない。

 ただ、ミオは口にしなかったが、事態好転には時間がかかるともある。

 多少の時間を要するが、その暁にはきっと、勝利を迎えると確信している。

 

「みおーんの占いは当たるよ」

 

 フブキは誇らしげに鼻を鳴らした。

 必ず当たる占い……。

 

「それはもはや未来視……といいたいが、内容が曖昧かつ抽象的だな」

 

 そう、占いの難点はそこだ。

 必ず当たるにしても、占いは全てを明確化してはいない。

 今回の場合、洞察力「など」や、事態がどの事態なのか、好転が示すのは果たして勝利なのか、など……。

 不明瞭な点が多く、中々信頼しにくい。

 これが必中と言われても、どんな未来か、予測もできない。

 

「未来視なんてあったら、世界の終わりだよ」

 

 ミオが未来を見る事の重大さに触れた。

 現に、魔術師たちも未来を見る力の開発は失敗続きだ。

 だから特殊能力でも未来を見る力は存在しない。

 

「スペードの能力は掠っているが……確かにないな、そんな特殊能力は」

 

 含みのある発言で3人の意識を引く。

 メガネを軽く上げて、もう一度口を開く。

 

「特殊能力はないが、未来を見る存在ならいるぞ」

 

 嘘偽りのないQの眼。

 その眼は、3人を騙す意図など微塵もなく、ただ真実を語る知識ある者だ。

 3人は驚愕し、戦慄した。

 知っている、と言う事は、協力者である可能性がある。

 未来を見て作戦立案すれば、負ける未来など、ないのだから。

 

「正確には確定未来の計算予測だ」

 

 確定未来の計算予測。

 これは即ち、未来を計算によって導き出す、という事。

 アニメでたまに聞くが、原理をいまいち理解できていない者も多い。

 

「とある科学者は、分子や原子の動きを計算すれば未来を導き出せると気付いた」

「コンセクティブブリザード」

 

 Qの語りに興味はない。

 知識の披露や、探究心にも関心はない。

 フブキは雪嵐を巻き起こし氷の礫をQに続けて撃ち込むが、全てバリアで弾かれる。

 

「しかし、人間の頭では非常に時間がかかる。1秒先の未来を計算しようにも、1秒以上時間を要する。これでは計算した未来は未来でなく過去になっていて、意味がない」

 

 フブキの奇襲を無視して話し続ける。

 バリア展開中により無敵、と余裕をかましている。

 

「だからその科学者はそれができる空想上の生物を作り上げて、その存在に名前をつけた。ラプラスの悪魔と」

 

 イマイチしっくりこない名前。

 今の3人には、全く耳に馴染まない名前だった。

 

「水・氷タイプのポケモン?」

「違う! 悪魔だ! 科学的悪魔だ!」

 

 フブキのジョークを完全否定して、Qはふんっ、と怒り混じりに鼻を鳴らす。

 

「でもそれは空想の生物で存在しないはず」

 

 ころねが拳を握って駆け出しながら言った。

 そのまま拳をQに向けて放つが、当然バリアに阻まれる。

 

「いいや、悪魔の更なる上の存在、魔神としてたった一人、この世に存在している」

 

 更なる情報にもはや驚愕すらも押し殺される。

 空想の生物として作り上げた存在は、確かに実在していると。

 

「魔神は全部で4人。うち二人が科学的悪魔、もう二人が精神的悪魔として、この世が生まれると同時に生を受け、延々とその命を保っていく」

 

 つまり、この世の法則に反する不死身の悪魔。

 いわば最強の存在。

 

「安心しろ、俺も面識はないし、顔も知らない」

 

 味方にはいないと断言した。

 が、関係なくバリアがウザい。

 

「そんな知識つけても、意味ないでしょ」

「無意味な知などない」

「そう言う意味じゃなくて、その知識を得ても、実際に会う事はまずないって話」

「そうでもないだろ。単純計算で人は、人生で平均15回は殺人犯とすれ違うらしいぞ」

「世界の殺人犯の数よりも、その魔神の数の方が圧倒的に少ないでしょ。まずすれ違わないって」

「その僅かな可能性を捨てて、たとえば学校で訓練や耐震性工事を怠ったり、刺股などの備品を設けないのか? 違うだろ」

「それはそうしないと危険だからだよ」

「魔神は悪魔だぞ? 悪魔は人間を惑わす存在、つまり危険な存在だ」

 

「生憎と、ウチらは悪魔にそんなイメージ持ってないんで」

「なんせ、いい悪魔しか、見た事ないから」

 

 長々と面倒な奴だ。

 自分が正義であると信じてやまない性格のようだ。

 自分が理解されない、自分の言葉を信用されない。

 それがどうしても納得できない。

 典型的な偽善者だ。

 

 表裏の意識を持って猫をかぶるよりも、無自覚の悪や偽善は狂気的だ。

 

「やはり、お前たちに俺の知識を与えるには容量不足なようだ」

「オメェは知識に溺れた最大の無知だ」

 

 ソクラテスより、「無知の知」と言う言葉を戴いて、ころねは指摘した。

 無知は決して恥ではない。

 ただ、この男、Qは自分が知識豊富であると自負して、新たな真理への扉に手を掛けようとしない。

 自分の立った地点が最高峰であるとして、もはや知識を拡げようとしていない。

 恐らく、努力を重ねて尚裏切られたその世界。

 当初語った運の要素の影響で、くだらない人生を送り、知識を蓄える無意味さを悟り始めてしまったのだろう。

 ここで負かして、道を糺す。

 

「あなたは、運という読めない要素がいけないって、言ってたね」

「ん? ああ、そうだな。実力こそが全てであるべきだ」

「なら、奇跡って、運だと思う? それとも、実力だと思う?」

 

 ミオは不思議な問いかけをしながら、タロットカードを手にした。

 

「運に決まっている。辞書で意味を調べてみろ」

 

 単語の意味から、答えを導き出すQ。

 

「なら、起きる奇跡には、何も理由がないの? 本当に、ただ偶然に降りかかる天災なの?」

「……ああ、そうに決まっている」

「なら、ウチがここで、奇跡を起こしたら、それも偶然だと思う?」

「何……?」

 

 まるで、奇跡が起こると、決まったように目を細めるミオ。

 フブキところねは苦笑した。

 

「ウチも、フブキも、ころねも、多分みんな、ホロライブに入れたのは奇跡だと思ってる」

 

 目を疑うような倍率を乗り越えて通過した門。

 異論はないようで、二人は満足そうに頷いた。

 

「でも、なるべくして、このメンバーになったんだよ」

「……」

「社長に贔屓目なんてないと思うけど、選ばれたメンバーには、誰も予想だにしない世界の仕組んだ意図があるんだよ」

「なら――世界は『神』が動かしているとでも?」

「運を言い訳にするなら、神を言い訳にした方が、通るかな?」

「……」

「だって、世界には存在してるよ――『天神』」

 

 魔神とは対の存在と囁かれる、天神。

 それは、魔神とは明らかに違う、本物の神様。

 その遣いが、巫と天使である。

 

「ここでウチたちが勝ったら、それは奇跡。その奇跡は人の力では抗えないものだけど、人の力で起こすもの。その時は、あなたも改悛して、その豊富な知識を、もっと活かして生きていくって約束してくれる?」

 

 発動するミオの究極の母性。

 この男の道の踏み外しは、一時の間違い。

 自分を開花させるための力は十分備わっている。

 

「何を言っている!」

「だってあなたには、素敵な占い結果が出ているから」

 

 答えは公表しない。

 けれど、その未来はきっと素敵だ。

 

「俺が――負けたらな!」

 

 ミオに未来を見る力なんてないけど、この人から感じる波動がある。

 その波動が、真っ黒に染まっていない。

 

「なら、勝つよ!」

 

 ミオにバリアを展開して突進を図る。

 だが、バリアの内側で吹雪が舞う。

 視界が雪で染まり、ブリザードが体に纏わりついて動きを封じてくる。

 Qはバリア範囲を狭めて己を守った。

 

 展望塔の屋上に僅かな雪が積もり、溶けた水が凍りついた。

 

「フブキ、これを……」

 

 ミオはフブキに一枚のタロットカードを手渡し、とあるお願いをする。

 

「おっけい!」

 

 フブキは詳しい作戦も聞かず、ただ信じて応じた。

 

「ころね、うちを信じて」

「……?」

 

 ミオはころねの背を軽く手でポンと叩くと、軽く押し出して……。

 

「突撃!」

 

 ころねは迷いはあれど、躊躇なく直進した。

 バリアの存在を懸念する事なく、ただQに一撃を見舞うために。

 森でおかゆに約束した事、『おかゆに危害を加えるものは、ワンパンする』を胸に抱いて。

 おかゆを突き落としかけたという危害の加え方。

 ワンパンすべき存在になったのだ。

 ずっと、狙っていた。

 ミオにどんな策があるのか、分からないが、好機なのだろう。

 

「起こすよ、奇跡を! タロットカード、正位置、No.10、WHEEL of FORTUNE」

 

 走るころねの背中が光り輝く。

 正確には、先程ころねの背中に貼った「運命の輪」のカード。

 意味は事態の好転、好機の到来。

 それを突撃したころねに発動。

 

「奇跡は人知を超えるものだ!」

 

 頑なに人為的な運の作用を否定する。

 そして、ころねの侵入妨害工作としてバリアを展開。

 

 ミオの占いは当たる。

 

 突如、フブキの構築したスノードームが崩壊して雪の形も失って消滅する。

 突如差し込む街の明かりと夜の世界の輝き。

 それと一つの回る金属光沢。

 何かが――飛んできた。

 

「ドームが!」

「奇跡など!」

 

 フブキですら急展開に対処できず慌てふためく。

 その中でも、ミオは冷静に、ころねはただ的を狙って。

 突き進む。

 

 次の瞬間、回転する金属光沢はQのバリアに直撃する。

 そして、バリアが崩壊する。

 

「なぁっ!」

 

 魔力が「何か」によって崩され、能力が一時的に機能しなくなる。

 つまり、ころねを阻むものが……消えた。

 

「おらおらおらおら! 行くぞ!」

 

 ころねは吠える。

 瞳に標的を投影して。

 

「バリアが破れたからなんだ! そんなもの避ければいい」

 

 Qは怯みながらも落ち着いた判断でころねの動きを見て、回避する。

 見事に避ける。

 でも、追撃がある。

 ころねは体を回してもう一度ターゲットを捕捉。

 突き進む。

 

「よっ!」

「っ――!」

 

 フブキが無防備なQの背中をタッチした。

 

「ミオ!」

 

 フブキの合図。

 Qはまたしても冷静にころねの動きを見る。

 避けれる。

 身体能力の差は歴然。

 避けられる。

 そう――奇跡が起きなければ。

 

「タロットカード、正位置、No.13、THE DEATH」

 

 Qの背中が光り輝く。

 正確には、背中に貼り付けた「死神」のカード。

 

「これにて終幕!」

 

 ミオの宣言と共にカードは消え失せる。

 同時にQはステップを踏んでころねのパンチを回避しようと……

 

「しまっ……!」

 

 凍った地面に足を滑らせ、身体が一瞬宙に浮き、転倒しそうになる。

 その隙は、勝敗を決するに十分すぎる奇跡だった。

 

「おらよぉ!」

「クソ運ゲーがぁーー!」

 

 Qの罵声は、己に対する失望の声だった。

 それを最後に、ころねのしばきあげパンチングが炸裂。

 宣言通り、見事ワンパンで敵を撃ち沈めた。

 

「……凄い! すごいよみおーん!」

 

 フブキがミオに飛びついた。

 あり得ない奇跡を呼び寄せる占い、いや、予言に鳥肌も立った。

 使ったカードはもう戻って来ないが、代償としては安すぎだ。

 

「やった、やったよ! よかったね!」

「みおしゃ……」

「フブキ、ちょっと待ってね」

 

 血を垂らして倒れるQの側に立つころねがミオを小さく呼んだ。

 訳に気づき、くっ付くフブキを引き剥がして歩み寄った。

 

「はぁ……はぁ……」

 

 弱々しい呼吸音。

 腹の動きが生命である事を証明している。

 まだ、意識があった。

 が、もはや虫の息。

 息絶え絶えの強敵を、ミオは見下ろしていた。

 

「うちたちの、勝ちでいいね」

 

 ミオは膝を曲げて、高さをできる限りQに合わせると、語りかけた。

 

「もし、やり直そうと思うなら、奇跡を呼び起こすうちの言葉、信じてみない?」

 

 腹が上下して、呼吸音が響くのみ。

 

「うちは、みんなが楽しくなれるように、配信してるから。悪人に見えるような人でも、楽しくなってほしい」

 

 目指す未来像は決まってないけど、なんとなく、そんな感じ。

 

「楽しい生き方を、探してね」

 

 ミオは願った。

 

「……こんな空じゃ」

 

 Qが掠れるような声で漏らす。

 舌が唇か、どこかしら噛んだのだろう、喋りにくそうだ。

 

「満月どころか……月すら見えん」

 

 そう言って、ミオから目を背けた。

 元々、目は合っていなかったが、体全体を転がして、ミオのいない方を向いた。

 そしてもう、一言も喋らず、動かずだった。

 

 

「いやー! それにしても、凄いよミオは!」

 

 フブキがまた満面の笑みでミオに飛びつく。

 

「う、うん……重い」

「ころねも流石のパンチングぅ!」

 

 何故かフブキは上機嫌だ。

 

「フブキもありがと、あのカードと落下防壁」

 

 ミオも連ねて称賛した。

 

「えへへ……」

 

 にへっ、と顔を歪めた。

 ころねもミオも、もう気付いた。

 流石にこのフブキはおかしい。

 

「フブキは別に役立たずじゃなかったでしょ。気にする事ないって」

「……う、うん」

「こぉねと違って機転利いてたし、よく動けてたと思うよ」

「そう……かな」

「偶然美味しいとこをうちところねが盗んだだけだから」

「そうだでな?」

「それにこんな場所でよく頑張ってたよ」

「……?」

 

 褒め倒しにフブキは段々と紅潮して縮んでいくが、突然スンッ、と気が抜ける。

 ミオの最後の言葉に、脳の処理が追いつかなかったのだ。

 

「高いところ苦手なのに、こんな場所で……」

「あ……」

「…………………………」

 

 ミオの核心をついた言葉にころねは思わず声を溢した。

 フブキは赤から青へと顔の色を変化させていく。

 終いには顔面蒼白でへなへなとミオにしがみついた。

 

「気付いてなかったの⁉︎」

 

 ミオは仰天してフブキをガシッと掴んだ。

 先程のQよりも弱々しい声で、うんと返された時には、少し笑いそうになった。

 

「気付いてないと言うか、気にする余裕が無かったっていうか……」

 

 とその先もごにょごにょと、あくたん以上の陰キャのような素振りと声量で何か呟いていた。

 

 そんなフブキを動かすには相当の時間がかかった。

 赤子をあやすようにころねとミオが必死に動かそうとしたが、中々地から足が動かない。

 

 結局、ねねの国内放送が響くまで、3人は展望塔から動くことはなかった。

 

 





 作者です。
 いや〜、いまのホロメンが集まったのは、奇跡ですよね。
 でも、この面子でないといけなかったんですよ、きっと。

 今回でQにも勝利しました。
 空から飛んできたのは何でしょうか?
 まあ、何となく察せますね。
 こんな調子で次々と勝利を……収めれるかな?

 突然ですが、ちょっと謝罪を。
 4章が長すぎですね、はい。
 もう半年も4章にいます。
 あと少しで終わる予定ですが、投稿ペースも関わるので何とも言えません。
 しかしながら、この4章以降、こんな長編の章はもう書かないと思いますので、どうかご了承ください。
 以後、もっと濃く、簡潔に、を意識していきますので。

 さて、次回は……ぺこみこかな〜。
 ではまた!
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