俺の霊圧は消えない   作:ディアブロー

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始まる前はやる意味あるのだろうかとか思ってたオリンピックだけど、始まったら始まったで、やはり見てしまうという…。
頑張れ日本。わたくしも、執筆頑張ろう。けど、コロナがまたまた……恐ろしい。皆様も本当にお気をつけて下さい。

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チャドが再び挟まれる……だと!?

 

 

 ウルキオラ・シファーとヤミー・リヤルゴの襲来から数日後のことだ。

 

 藍染の戦力が"尸魂界(ソウル・ソサエティ)"の予想よりも早く整いつつあることが先の現世での闘いで発覚したこともあり、護挺十三隊から援軍が派遣されることは知っていた……しかし、まさか()()がやって来るとは想定外である。

 

「チャ、チャドさん、ご無事で何よりです!!」

 

 虎徹勇音(天然隠れ巨乳)が勢いよく俺の胸に飛び込んでくるという大胆さを身に付けていたのが一番の驚きだ。

 

「チャド?」

 

 ただそれと同時に、背後からは恐ろしい殺気が放たれている。背後で鳴り響くけたたましい雷鳴が、その度合いを強く表している。だが、恐ろしいけど嬉しい限りである。

 

「チャドから離れんか小娘」

 

「ま、負けません。

 あ、相手が"瞬神"だろうと決して!!」

 

 新たな敵の襲来──その前に女の争いが勃発である。実に喜ばしいことではあるが、俺はどうすればいいのだろう。

 

 前方に長身隠れ巨乳。後方に褐色肌巨乳。このままずっと挟まれていたいと思うのはワガママだろうか…。誰か俺に代わってどうすべきか決めてほしい。

 

 

 

 ◆

 

 

 

 場所は一護の部屋へと移り…。

 

「何でオレの部屋なんだよ。浦原さんとこでいいだろ」

 

 俺は知っているが、一応は現世派遣組の死神達の話を知らない態を装って聞かないといけず、とりあえず一護の部屋へとやって来た。

 

「おお、チャド!

 無事なようで安心したぞ!!」

 

「おう、元気そうじゃねェか」

 

 一護の部屋には、すでに尸魂界(ソウル・ソサエティ)から派遣された部隊のメンバーである朽木ルキアと阿散井恋次が待ち構えていた。

 

 この2人に関しては、一護と近しい仲である為に納得できる人選で、俺の記憶通りだ。

 

 その他に、面白そうだからという理由で同行してきた十番隊副隊長・松本乱菊(金髪巨乳)と、引率として派遣された十番隊隊長・日番谷冬獅郎(氷雪系最強)も記憶通りだ。

 

「夜一様と虎徹副隊長に挟まれるとは随分と良い御身分だな…茶渡泰虎。

 やはり貴様はここで殺しておくべきのようだな。

(現世派遣を機に、茶渡康虎の()()をもう一度見れると思っていたら、何だこの状況は!?)」

 

 ただ、派遣される()()()()()とは想定外。どうやら、人選は総隊長他隊長達の間で行われたのだろう。恐らく、破面(アランカル)の力──"刀剣解放(レスレクシオン)"が想定以上の力だったのも変化が起きた要因の一つだ。

 

「やめんか、砕蜂。

 これはチャドと儂、虎徹勇音の問題じゃ」

 

「そ、そうです。

 砕蜂隊長は口を出さないでください。それから、チャドさんを殺そうとしないでください」

 

 それと、日番谷隊長はともかくとして、もう1人の隊長が砕蜂(ポンコツ)なのはどうかと思われる。

 

「くッ…(何故だ?私が貧乳だからか?貧乳だから蚊帳の外なのか!?巨乳じゃないと仲間入りできないのか!?)」

 

 破面達が俺の記憶よりも強化されているのを考えると、隊長をもう1人派遣するのは納得なのに、こればかりは納得できない。先行き不安である。

 

『私を殺したいのか!!』と、俺が砕蜂から言われる事態に陥らないか心配だ。

 

 もっとも、更木剣八を派遣されるよりはマシだと思うべきだろうか…。恐らく、剣八は最初から候補に入っていなかった可能性は高いが…。

 

 勇音さんを派遣したのなら、砕蜂ではなく卯ノ花隊長を引率として派遣しても良かったのではないだろうか…。これからの闘いを考え、医療部隊(四番隊)トップ(隊長)と、No.2(副隊長)を同じ現場に派遣するのは危険だと判断したのかもしれないが、()()()()()()()()()()()()()近い将来を考えると、これは疑問が残る。

 

 それとも、現世には勇音さんや卯ノ花隊長を超えるかもしれない治癒術を持った現役女子高生(井上織姫)がいるから、勇音さんだけでいいと判断されたのだろうか……その可能性は高いかもしれない。

 

「チャドさん、それよりももうお身体は大丈夫なんですか?何でしたら、い、今から私が診察しましょうか?」

 

「大方、またチャドの体に触れる為なのだろうが、残念じゃったな。チャドの傷は1日で癒えた。儂が()()()したおかげじゃろうな。わはははは!」

 

「ううう…狡い。

 わ、私もチャドさんと添い寝…したい」

 

 とりあえず、今は夜一さんと勇音さんが俺の取り合いをしているという幸せを実感しよう。俺の記憶にある()()()()()()()がどうして派遣されていないのか気になるところではあるが、力不足と判断されてしまったのか……()()()()()されなくて良かったねと思っておくことにしよう。

 

「テメエら…状況わかってんのか?

 藍染が明日…もしかしたら今日仕掛けてくる可能性もあるかもしれねェんだ。

 恋愛事に現を抜かしてる暇なんざねェぞ」

 

 さすがにこの状況は我慢ならないと、日番谷隊長に注意されてしまった。ごもっともである。

 

 だが、確かにその通りだ。

 

 何故なら、尸魂界から援軍が派遣されたということは、()()()()()()()()()する。ウルキオラより弱いが、俺の記憶よりは強くなっているであろう敵だ。

 

 しかし、それだけならそこまで不安に思う必要はない。敵が強くなっている一方で、俺と一護、そしてこのメンバーの中ではルキアだけだが強くなっている。

 

 問題は、強くなったことで起きる変化だ。これまで何度も起きたその変化。何度その変化で霊圧が消えかけてしまっただろう。きっと、今回も変化が起きるはずだ。寧ろ、敵の強さと闘いに関してのみは、記憶とはまったく違うと最初から認識しておいた方がいいだろう。

 

「チャドさん、お願いがあるのですが…しばらく現世に滞在するので…そ、その…チャドさんの部屋でお世話になってもいいですか?」

 

 もしかしたら……もしかしなくても一番の強敵は大胆になった勇音さんかもしれない。

 

 

 

 

 

 ▪️▪️▪️▪️

 

 

 

 

 

 チャドの記憶通りに……敵はさっそく襲来した。

 

「グリムジョー…カスは引っ込んでろ。

 コイツはオレの獲物だ」

 

「カスはテメエだ…ノイトラ。

 邪魔だからさっさと虚圏(ウェコムンド)に帰りやがれ」

 

 そして、チャドの予想通りに変化は起きた。

 

 チャドの前に現れた2体の破面(アランカル)。先の闘いの破面──ウルキオラ・シファーよりは弱いが、今現世に襲来している他の破面達と比べたら別次元の霊圧を醸し出している破面である。

 

 その2体を前に、チャドは深く重いため息を吐き出した。

 

 青い髪の雄の1体は茶渡康虎とそこまで接点はないが、スプーン型の異様に長く丸い襟首の服を着た長身長髪の細身のもう1体の雄の破面は、茶渡康虎にとって"鬼門その3"なのである。運命が再び、チャドの息の根を止めに(霊圧を消しに)やって来た。

 

「チャド!無事か!?」

 

 しかも、黒崎一護がチャドのもとに到着してしまったことで、鬼門その3との闘いが決定付けられてしまったようだ。この時ばかりは、さすがのチャドも一護を少し恨んだはずだ。

 

「一護、お前は青い髪の破面を頼む」

 

「おう、任せとけ」

 

 ただ、一護はどこか嬉しそうにしている。どうやら、久々にチャドと背中合わせで闘うこの状況が嬉しいようだ。対して、チャドは内心ため息を吐き出した。

 

 青い髪の破面の襲来はチャドの記憶通りだが、もう1体の襲来は、最近では恒例行事となりつつある変化だ。ため息も吐きたくなるだろう。

 

 チャドは、今回は静観するつもりでいた。強くなった一護と朽木ルキアの他に隊長2人が派遣されたことで、自身への負担も少し減るのではないかと思っていたのである。いや、ある意味では負担が増える可能性も考えてはいるようだが…。

 

 とにかく、今回の襲来では()()()()と仲良く自宅待機のつもりでいたようだ。

 

「チャド、無理をするではないぞ」

 

 チャドの隣には当然のように夜一がいる。どうやら、同棲生活は継続中のようだ。

 

「チャドさん、無茶はしないでください」

 

 そして、本当に勇音もチャドの部屋にお泊まりしているようだ。実に羨ましい男である。

 

 しかし、夜一と勇音……2人からそう言われてしまったら、チャドも無茶をせずに頑張るしかないだろう。寧ろ、楽しい自宅待機を邪魔されてしまったのだから、憂さ晴らししようと張り切っているかもしれない。

 

「行ってくる…夜一さん、勇音さん」

 

 両腕、両脚に(アルマドゥラ)を纏ったチャドは前へと進み、2人に不敵な笑みを向けている。安心させる為なのだろうが、その不敵な笑みに夜一も勇音もうっとりとした表情を浮かべていた。

 

 ウルキオラとの闘いの傷も癒え、今のチャドは絶好調だ。

 

「テメエが茶渡康虎か!!」

 

 そのチャドにいきなり破面が斬りかかってきた。三日月型の巨大な刃2つを8の字型にくっつけたような形状の斬魄刀の持ち主──ノイトラ・ジルガ(鬼門その3)

 

「!

(オレの斬魄刀を…素手で受け止めた…だと…ッ!?)」

 

 ノイトラは、最初からチャドを目当てに現世へと姿を現したのだろう。どうやら、ウルキオラが虚圏(ウェコムンド)へ帰還後、藍染含む一同への報告を行い、その報告をきっかけにチャドに興味を抱いたようだ。

 

 ただ、ノイトラの様子はチャドに興味を抱いた……そんな生易しいものではない。今にも誰かを殺しそうな危険極まりないものだ。

 

「歪な形状だが、斬れ味は鋭そうに見えた…が、斬れそうなのは見た目だけのようだな」

 

 とは言え、チャドが簡単に殺されるはずなどない。いきなり襲いかかられたにも関わらず、チャドはノイトラの斬魄刀を右手で軽々と受け止めている。

 

「テメエ…すぐに殺してやる!!

(最強はオレだ。人間のガキなんかにオレが負けるはずがねェ!!)

 

虚閃(セロ)!! 』」

 

 余裕そうなチャドに激昂するノイトラは、一旦距離を取り舌先から"虚閃(セロ)"を放ってきた。

 

 

 

魔王の復讐(ベンガンサ・デ・サタナス)

 

 

 

「!?

(し、しまッ──)」

 

 尸魂界(ソウル・ソサエティ)から続く鬼門を自らの力で乗り越えてきたチャドは、果たして今回も乗り越えることができるのだろうか……チャドならきっと乗り越えれるはずだ。

 

 ノイトラの虚閃を右腕の盾で吸収し、己の霊力へと変換させたチャドは素早くノイトラの眼前へと移動し、そのまま"悪魔の左腕(ブラソ・イスキエルダ・デル・ディアブロ)"を叩き込む。

 

 

 

 ◆

 

 

 

 けたたましく響き渡る音。

 

「ぐあァァァァァ!!」

 

 響き渡る絶叫。

 

 

 

魔王の拷問(トルトゥラ・デル・サタナス)

 

 

 

 そして、ノイトラの皮膚に真っ赤に残る魔王の手形。

 

 並の死神では傷一つ負わすことのできない破面(アランカル)の硬い外皮"鋼皮(イエロ)"も、チャドには関係ない。

 

「痛いか?

(ウルキオラの方が硬かったような気がするんだが…気のせいか?それとも、崩子ちゃんの言ってたように、ウルキオラとの闘いのおかげで成長したからか?)」

 

 肩から先を液体化させるようなイメージで脱力させ、しなやかにスナップさせた"悪魔の左腕(ブラソ・イスキエルダ・デル・ディアブロ)"の掌を打ち下ろし、チャドはノイトラの鋼皮(イエロ)を打ち破り、皮膚に絶大なダメージ(苦痛)を与えていた。

 

 その苦痛は、まさしく拷問と言えるほど。

 

「こ…の…ブッ殺す!!」

 

 だが、ノイトラは最硬の鋼皮を自称するだけあり、どんなに苦痛を与えられようとも決して倒れない。

 

 苦痛に必死に堪え……いや、怒りがその苦痛すらも消し去るほどにまで増大したのか、ノイトラは斬魄刀を真上へと掲げて力を解放する。

 

 人間であるチャドに敗北することこそ、ノイトラにとって何よりも苦痛なのだろう。

 

 怒りに満ちた表情を浮かべ、ノイトラが破面の斬魄刀解放──"刀剣解放(レスレクシオン)"をお披露目する。

 

 尸魂界(ソウル・ソサエティ)から現世に派遣された死神達もそれぞれ闘っており、破面達も刀剣解放しているようだが、ノイトラの霊圧は他の破面達と比べても一線を画している。恐らく、朽木ルキアや砕蜂達は直にそれを感じて驚いているだろう。己と闘っている破面とノイトラの差に…。

 

 

 

祈れ・聖哭蟷螂(サンタテレサ)

 

 

 

「そういえば、まだ名乗ってなかったなァ!

 ノイトラ・ジルガ…"絶望"を司る()()()()()だ!!」

 

 三日月型の角と4本腕を生やし、4本の腕に巨大な鎌を持ったノイトラが、チャドに絶望を与えるべく襲いかかる。

 

 ただ、ウルキオラ・シファーとの闘いを経て成長したチャドが驚くことは決してない。

 

「なら俺も改めて…茶渡康虎だ。

(自分から最強って言う奴に限って、実は最強じゃないってのはよくある話だよな)」

 

 内心、チャドがそのようなことを思っているなど、ノイトラは知らない。

 

 

 






生娘な砕蜂(ポンコツ)は、実はチャドのアレにご執心で、再び見てみたいとチャンスをうかがってる状態です。
しかし、参加資格……巨乳ではない為に蚊帳の外に置かれているという。

砕蜂「大前田!私のおっぱいを揉め!大きくしろォ!!」


チャドに襲いかかる運命。鬼門その3、ノイトラの襲来。ウルキオラの報告で、防御力が高いことを知り、どちらが硬いか比べたくなった模様。

そんな最硬さんに放った新技。

魔王の拷問(トルトゥラ・デル・サタナス)

?『しょせんは女子供の護身技』

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