テラに異世界転生したら不憫さん(サリア)になっていて人間関係が泥沼過ぎる件 作:もふもふニキ
「これからどうしたものか…」
俺の──サリアさんの自室に戻り、ベッドに横になりながらため息を漏らした。ドクターとアーミヤは何とかかわせたが他のオペレーターに言えるはずもない、多分だけどあの話はあの場の3人だけの機密事項になるだろう。
それはそうと一人のときもサリアさんっぽい言い方で話すようにしている。どこで聞かれているか分かったもんじゃない、日頃から馴れとかないと。ただ低音+イケボなのはどうしても慣れない。うーんどうしたものか
(それに、一つ気になってることがある)
サリアさんは何時から配属されてるんだろ。これは知っとかなきゃ不味い。新入りだったらまだいい、だが古参だった場合はオペレーターとの関係性とかが大問題。長くいればいるほど会話も増えるだろうし。サリアさんは戦場に駆り出されること多いだろうしな
そういう感じで対人関係については不安がすごい残ってる。コミュニケーションは不得意な方ではない、仕事かやってれば愛想笑いする場面なんて良くあるし。
(まあ、一番の問題は────)
───コンコン
『アーミヤです、サリアさん。お時間宜しいでしょうか?』
ドア越しに声をかけられる。なんだろうか、アーミヤ一人…というわけではないらしい。そんな感じがする、多分ドクターだろう
「構わない、今から出る」
身支度っていう身支度はする必要ない。サリアさんの普段着って呼べるものはどうやら無いらしい、仕事一筋なサリアさんらしいや。
「すまないサリア、呼び出してしまって」
「いや、構わない。やることも…特に無いからな」
「…そうでしたか」
申し訳無さそうにしてくるドクターにそう返した。だってやることないんだもん、サリアさんの部屋は殺風景だし、あったとしても難しそうな論文。なにかわかんない怪しげな箱、極めつけはよくわからん図面みたいなもんだった。俺はなにもわからん、故にスッゴい暇だったんだ、助かる。
だけどアーミヤがさらに申し訳無さそうにしてくる。どうして?あ、やっぱりサリアさんの口調だとキツく感じたり、含みを感じるんだろうな…気を付けねば。でもサリアさんが言いそうなことを言わなければならない、俺の語彙力じゃ無理じゃんよ、ぐすん。
「ところで、何処に向かうんだ?」
訪ねて来た二人にそう問いかければ、ドクターが話を切り出してきた。
「サリア、アーツは使えるか?」
───ロドス館内、訓練所にて
『設備の準備完了しました。いつでも初めてくださいね』
薄い透明な防壁越しにアーミヤが声をかけてくる。限られたオペレーターしか使うことのできない施設だ。セキュリティレベルも非常に高く生半可な侵入では逆に侵入した方のデータをすっぱ抜けるレベルで高いとのことらしい。なんでそんなところでやっているかというと。
アーツ、アーツの発動か。これが一番の問題なんだよな…えーと、サリアさんがアーツを使うときに言ってたのは…たしかこれだったな
「──凝固しろ」
さあ、上手くいくか!?
「────」
『───』
シーン…………
(──やっぱり使えないですよねええええええええ!!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!)
俺は心のなかで絶叫した、当然だよな。ただの一般ピーポーがアーツ何て使えるわけ無いんだ!いや、正確には使い方が分からないといった方がいいんだろうか……
アーツ適正というのは先天性と後天性がある。先天性は生まれながらにして持ってる物だ。後天性は…オリパシーに感染した場合に発現するものである
サリアさんは勿論先天性である、しかもサリアさん実は本来のアーツの使い方ではないらしい。やっぱりすごいよ…。
というわけでサリアさん自体はアーツが使えるんだが…肝心の俺が使い方が分からないと言う残念っぷり。いや、普通に考えてアーツなんて意味不明なものを使えるわけないんだけどな。だってあんな摩訶不思議な謎パゥワーなんて使い方分かるわけないやろ!!!!(魂の叫び)
そう考えながらも何度か試してみた、アーツユニットらしきものを起動してみた(ボタン押しただけ)けど、なんの反応もなかった。ぶっ壊れてるんじゃね?と思ったけどしっかり動いているらしい。デスヨネー…
(───ドクター達の視線がいてぇなぁ)
じっとこっちを真剣に見つめてくるドクターとアーミヤの視線が非常に痛い。そりゃサリアさん(真)なら数日寝込んだだけじゃアーツが使えなくなるわけないもんね。俺が一般人ピーポーで申すわけない、思わず泣きそうになったけど泣くわけには行かない、サリアさんは強いもん、泣かないもん。強い子だもん、ぐすん。
(ごめん、やっぱりつれぇわ………)
メンタルよわよわな俺は思わず片膝をついてしまった。ヴイーヴルは決して膝など着かぬぅ!…俺はおもいっきりついてるんだけどね……
(どーしよ、これ)
ため息混じりに冷や汗をかきながら落胆してしまった。
ドクターside
「設備の準備完了しました。いつでも初めてくださいね」
アーミヤの声を聞いてサリアが静かに頷く。病み上がり後のメディカルチェックと称してサリアをつれてきたのだが、本当の理由は別にある。
─────時は数十分前に遡る
「──脳に異常が見られる?」
『あぁ……』
ケルシーから伝えられたことに私は思わず首をかしげる。脳に異常があれば何らかの形で表に出てくるはずだ、会話の方はしっかりと成立していた。おそらくは記憶が失われていることについてだろうか…そんな風にケルシーから説明を受ける前はそう思っていた。
だが実際はそれ以上に深刻だった。
「おそらくだが、サリアは今後───────」
ケルシーから聞いた言葉に思わずよろけて壁にもたれ掛かってしまう。脳が理解を拒んで極度の目眩がしてしまった
「…ドクター、責任を感じるな。とはいはないが医者として言わせてもらうとすれば─────」
ケルシーが淡々といった言葉はおそらく金輪際忘れることはないのだろう。
───そして現在
サリアはアーツユニットを持ちつつ、
『──凝固しろ』
サリアがいつものようにアーツを使用するときに発する言葉を言ってユニットを起動させる、この発声も何気に大事なようでほとんどのオペレーターは無言での起動が極めて難しいようだ
(……ダメか)
サリアがアーツユニットを起動させても何も起こらなかった。彼女のアーツは回復型のアーツであり、負傷者がいなければ意味がないのだが発動したかどうかはわかる。
ゆっくりとアーミヤに視線を送るも無念そうに首を横に振った、機器でも計測していたのだがほんの少しも計測結果がでなかったようだ。
『────────』
障壁越しにサリアが何度かアーツユニットの電源を切り替えている、故障しているのかと思っているのか。若干の焦りが見えている、さすがに数日でアーツが発動しないなんてことはないと思っているのだろう、実際そのはずだ。
だが、結果は非情である
『───』
「ドクター、計測中止します!」
サリアが脂汗を流しながら片膝を着いたところで計測を中断する。もしかしたら此方が把握できない後遺症が彼女を蝕んでいる可能性があることを考えれば慎重に動かねばならないからである
──サリア(偽)side
『…………………………』
なんか分からんけどいきなり計測が中止された、俺が片膝ついたのと冷や汗かいたのが不味かったらしい。どう見てもサリアさんがやりそうにないよね、というわけで暇になりました。
(──何しよっかなぁ)
さて、困ったZO。サリア(真)さんなら普通に戦線復帰できるんだろうけどなぁ…この様子じゃ戦線復帰なんて出きるわけないし、むしろ俺なんかがなんかの役にたつわけないしで…しかも俺に難しい研究なんて出きるわけもなく。
──あれ?俺ただの穀潰しじゃね?
「…………」
無性に長い帯状の物がほしくなった、天井から伸ばして首にくくれるやつ。まあやらないけどさ、俺の体じゃないし
「…とりあえず自室に戻るか」
ドクターからサリアさんの普段の状況を聞いてみた。
ざっくり言えば。
・現在はレユニオンとの小競り合いは終わってない。
・なんか知らんけどオペレーターが時系列を無視してもういる、Wが何故かいるらしい。爆弾魔ぇ……
・オペレーターの総数はかなりのもんだけど一部居ないオペレーターが居るらしい
とのことらしい。ちなみにサリアさん(真)の状態は
・普段は自室に籠って研究ばっかりで作戦以外で見たことがない一般オペレーターが大半
・ワーカーホリック
・オペレーターとしては古参、でも交遊関係はほぼ無いに等しい
サリアさんぇ…俺としてはこう、楽でいいんだけど…ねぇ?ボッチじゃんかサリアさん。仕事一辺倒だからイフリータとかとまともにコミュニケーション取れないんだぞ。だから食堂での一件で周りがどよめいたのか
ちなみになんと
サイレンスとイフリータは居ないらしい。居ないと言うか他の方に手伝いに行ってしばらく帰ってこないそうだ。これに関しては本当に良かった、絶対ボロが出る
これで一安s「珍しいですね、サリアさん」できなかったわ…………
後ろから声をかけられて億劫そう(本当は声をかけられてどうしようか焦っている)に振り向けば……
「………フィリオプシス」
ライン生命の元データアナリストであるフィリオプシスがそこに居た。
「メディカルチェック中との事でしたが。もうお済みに?」
「…ああ、メディカルチェックは終了して自室に戻るところだ」
「サリアさんがオンラインになるまでおそよ4日程かかっていましたので」
「…そこまで眠っていたのか。私は」
「それはもう…いびきをかいて」
「………」
「冗談ですよ」
「冗談か……」
「はい」
「ならいいんだ──「ですが寝起きの際に見かけた時は髪が爆撃されたと誤認するほど弾けていました」──何故それを知っている!?」
「聞いた話ですので」
「そ、そうか…気を付けなければ」
フィリオプシスは機械的な言葉遣いだがユーモアも持ち合わせているのを知っている。会話は…案外しやすい方なんだろうか。冗談が一々あれなのが心臓に悪いが
「────────」
「……私の顔になにかついているか?」
じっとこっちを見ているフィリオプシスにたまらず声をかける。もしかして今でも髪の毛がボンバーしてるのか?いや、それはないか…ないよな?うん
「いえ、データを更新していました」
「…ふむ?」
フィリオプシスのいうデータベースとはおそらく印象とかそういうものだろう、更新したってことは…どういうことだ
「サリアさんは実は話しやすい方なのだと」
「あぁ…なるほど」
コミュニケーション不足のサリアさん(真)は堅っ苦しい奴ってイメージあるんだろうな。俺もあるわ
「今日は有意義な時間でした。それでは失礼します」
「そうか、研究は程々にな」
「サリアさんが発言すると説得力が格段に上昇されます」
「…そ、そうだな」
そんなこんなでフィリオプシスは去っていった。まあサリアさん(真)はずーーーっと研究ばっかりだろうしなぁ
さて、部屋にもどっか
アークナイツ(悪口)は居る?要らない?
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居る
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要らない
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もっとイチャコラしろ
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もっと不憫しろ
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もっと周りが拗らせろ
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もっと腕にシルバー巻くとかさ!