クソ雑魚貧弱オリ主   作:とく

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二話

やあみんな、浅野凛だよ。前話では自己紹介してなかったのを詫びよう。え?前話ってなんだって?HAHAHA、気にする事はないさ。さて、今私はどこにいるでしょう?正解は~?

 

「病室なんすよねぇ…」

 

当然病室です。それも外に出ることを禁じられてる。いつもは散歩くらいなら許してもらえるんだけど、生憎今日は雨模様。湿気で地面が滑りやすくなってるから外に出れない。転けて頭なんて打ったら確殺だからね。仕方ないね。

 

「暇だなぁ…誰か来ねぇかな」

 

ぽけーっとすること数分、先程の発言がフラグだったのかオレに試練しか与えない神の好意かは知らないが、よーく聞きなれた声が病室に近ずいて聞こえてくる。

 

「入ってもいいか?」

 

「どぞー」

 

「うむ、失礼する」

 

ノックをして入ってきたのは二人の男女。オレの知りうる人の中で最もキラキラしていて、なおかつ誠実な人間である天馬司と明るく元気な可愛い子、天馬咲希ちゃんの天馬兄妹だった。

 

「こんにちは凛くん!!」

 

「こんにちは、咲希ちゃん、司。ちょうど暇してたんだよ。助かる」

 

「ハァーハッハッハ!そんなことだろうと思ってな!まあ、咲希が会いたがったというのもあるが…遊びに来てやったぞ、凛!」

 

「おー、ありがたやー」

 

ははーっと崇めるオレと機嫌良さげに笑う司。それを見てニコニコ笑っている咲希ちゃん。うーん、カオスだなぁ。まあ賑やかでいいけどね。咲希ちゃん、可愛いし。

 

「それで、体調はどうだ?」

 

「今日はまあまあかな?まあ多分外出たら死ぬけどね」

 

「雨の日は特に気をつけねばならんぞ?」

 

「ふふふ、分かってるさ。さすがにまだ死にたくないしなぁ」

 

そう、まだ死ぬ訳には行かんのだ。具体的にいえばまふゆや司、咲希ちゃんたちが結婚するくらいまでは生きていなければ…!

 

「そういえば、凛くん!」

 

「んー?」

 

「凛くんのアドバイスのおかげでみんなと仲直り出来たんだー!」

 

「へぇ、それは良かった。仲のいい子は──それも幼なじみなんてそうそう出来ないんだから大切にしないとね?」

 

「うん!」

 

咲希ちゃんには同い年の幼なじみがいる。…とはいえ、なんだか色々あって仲違い?だかすれ違いが起こっていた様だけれど仲直り出来たようで何より。と言っても、アドバイスしたことなんて咲希ちゃんのやりたいように引っ掻き回したらいいと思うよって言っただけなんだけど。

 

「そうだ、司」

 

「なんだ?」

 

「ワンダショの方はどうよ?」

 

「ああ、上手くいっている…と、言っていいだろうな!あの一件以来特に目立った問題もないしな!…いや、強いて言うなら幾つかあるのだが…」

 

「ははは、さすがになんの問題もなくショーをやるってのは難しかろうよ」

 

司はフェニックスワンダーランドという遊園地でショーをやっており、時たまうちの病室に遊びに来る鳳えむや、割と遊びに来てくれる神代類、あまり話すことは出来なかったけど少しだけ話してくれた草薙寧々の四人で構成されたユニットらしい。外に出ることがあまりできないため見れたことがないんだよなあ。

 

「ショー見に行きたいんだけどなぁ…」

 

「ふむ…えむに車を出してもらえば見にこれるか?」

 

「車椅子に乗ることになると思うけど…」

 

「無理しちゃダメだよ、凛くん!」

 

「ふふふ、さすがに無理はしないさ。ただ、咲希ちゃんも復学したし文化祭とかもやるんだろう?見に行きたいものが多いなぁ」

 

相も変わらずこの体は不便だ。強いていい点を上げるならほかの人たちよりも頭がいいことくらいしかない。とはいえ、まふゆに頼めば行けなくもないか…?いや、絶対停められるな。

 

「まあそこら辺は要相談というやつだな。凛の体調にもよるし」

 

「でもでも!文化祭とか来てくれたら歓迎しちゃうよー!」

 

「まじぃ?これは行くしかないなぁ~!咲希ちゃんの幼なじみの子達とも話してみたいし!」

 

咲希ちゃんの幼なじみの子とは会ったことがない。どんな子達なのかは分からないが、恐らくいい子たちなのだろう。それは間違いない。

 

「俺も文化祭があるんだがなぁ…」

 

「神校にもあるのか…そりゃ、見に行かんとな」

 

「ふっ、その時はうちのクラスまで来い。全力で歓迎してやろう!」

 

「死なない程度で頼むよ」

 

おどけて言うと司と咲希ちゃんが笑い、それにつられてオレも笑う。この2人といると空気が和やかになってとてもありがたい。一人になると余計なことばかり考えてしまうから。例えば…そう、晩御飯のこととかね。

 

「ねぇねぇ凛くん」

 

「どしたの咲希ちゃん」

 

「実はね、アタシたちバンド始めたの」

 

「バンド?そりゃ凄い」

 

多分オレがギターとか引いたら弦で指切れると思うし、ピアノ弾こうとしたら指の骨折れるだろうしドラムなんかやろうものなら死ぬね。まず間違いなく。

 

「うん!Leo/needって言うの!」

 

「何その名前かっけぇ」

 

「えへへ、いいでしょ~」

 

Leo/need…いい名前じゃん。咲希ちゃんらしいいい名前だ。

 

「そっか…幼なじみの子たちと?」

 

「うん!」

 

「そっかそっか…うん、応援してるよ。ライブとかするのかはわかんないけど…」

 

「ライブ…うーん、結成したばっかりだからわかんないけど…いつかやると思うよ!」

 

「じゃあ見に行かないとね、司その時は車椅子係よろしく」

 

「何故俺なんだ!?」

 

「司、咲希ちゃんのライブ見に行かないの?」

 

「行かないわけがないだろう」

 

「じゃあいいじゃーん」

 

「むっ、良いだろう!全力かつ安全運転で運んでやる!」

 

相変わらずノリがいい司を弄りつつも未来を想像するオレ。そのライブが行われている時、オレは生きているのだろうか?まあ死ぬ気は無いけど…正直自信はない。無理してでも生きるけどね!

 

「…ま、これからもよろしく二人とも」

 

「…?ああ!よろしくな!」

 

「うん!よろしくね凛くん!」




咲希ちゃんとは病弱繋がりです。
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