クソ雑魚貧弱オリ主 作:とく
ちょこちょこ個人設定入ってるので注意。
凛が倒れてから2週間ほどが経った。いつものようにぼんやりとしていると、友人の天馬司からメッセージが来た。そのメッセージを見た凛は目を大きく見開いて驚いたあと──楽しげに口を歪めた。
天馬司:『明後日、学園祭があるのだが来ないか?』
そんなメッセージを見て、どうしようかと頭を悩ませる凛。正直な話をすれば行きたい。とても行きたい。なんなら無理してでも行きたい──のだが。それを許さないであろう人物がいた。そう、朝比奈まふゆだ。明後日開催──つまり今日は水曜なので金曜日開催ということだ。また過保護になりだしている朝比奈まふゆはついていけないところで何があるか分からないのだから行っていいというわけがない。
「どうしよ…」
「なにが?」
「うぉあ!?びっくりしたぁ…」
どうやれば行けるのかと頭を悩ませていると背後から噂の人、朝比奈まふゆが現れた。
「あーっとだな。実は──」
かくかくしかじか四角いムーブと説明するとまふゆは少し考えたあと、あっさりと答えた。
「行ってもいいよ」
「やっぱダメだ──うえええ!?いいの!?」
「ただし─────私も行くよ」
「えっ?」
★★★
二日後、頭を抱えたまま車椅子に座った凛とそれを押す朝比奈まふゆの姿があった。
「ほんとに来るってガチ…?」
「本当だよ。ほら、行くよ」
「はぁ…わかったわかった」
車椅子を押しながらニコニコと外行きの笑顔で微笑む朝比奈まふゆを見て、諦めたようにため息を着く。
「そういえば、司さんからのお誘いなら咲希さんは来るの?」
「んにゃ、咲希ちゃんは来ないって。学校休めないからってさ」
「へぇ~偉いね」
「ほんと、どこぞの幼なじみさんとは違ってな」
「え~誰のことだろう?」
「お前だよお前」
二人で雑談しつつバスに乗り、神山高校の最寄りでおりる。なお、バス代は凛が二人分払ったものとする。
「ありがとう、凛」
「どういたしまして。──って、あれか?」
「うん、多分あれだね」
カラカラと車椅子が進む音が響く。数分進むと少しづつ人が増えていき、また数分もすると大量の人が出入りする大きな建物──そう、それは。
「神校へようこそって感じかね?」
「そうかもね」
★★★
「まずは司に挨拶だな」
「そうだね」
二人は先に司に挨拶をしておこうと集合場所と伝えられていた二年生のクラスのある所へと向かう。
「階段つっら」
「大丈夫?」
「へーきへーきっと…おっ、あそこか?」
階段はさすがに自分で歩く必要があるため、少し苦労しつつも2年生のクラスがある場所へと向かい、階段を登りきったあたりで金色のよく目立つ髪色をした男が手を振っていた。
「ハァーハッハッハッ!よく来たな二人とも!歓迎するぞ!」
「いや~来れてよかった!今日はそこそこ体調が良くてな」
「体調が悪かったら来させないよ」
「分かってるって」
司は割とお見舞いに来る部類なので、まふゆともそこそこ長い付き合いである。まあ当然優等生スタイルで接してはいるが、ニーゴを除けば気安く話せる類の人物ではある。
「司のクラスは何をやるんだ?」
「俺たちは──っと、二人も来たようだな。おーい、こっちだ!」
「う、うるさ…って、二人ってあの二人かよ」
「あれは…草薙さんと神代さん?」
「うむ、劇に出てもらうことになっていてな」
「あの二人って別クラスなんじゃ…?っていうか草薙さんは一年だろ?」
「ああ、寧々は手伝いをしてもらっただけだ。類も演出を考えてもらってな。基本は俺が脚本した。だが、演出となるとどうしても安全性を問われるからな。そこら辺は類に任せた方が安全だと思ってな」
「草薙さんは?」
「歌のレッスンをしてもらった」
なるほどぉ…と納得したように頷く凛。しかし、知らない人相手にレッスンを出来るようになるなんて大分人に慣れたんだなと感じる凛。それとも、
「おお類、寧々!ご苦労だった!」
「うん、ありがとう司くん。──おや、凛くんに朝比奈さんじゃないか。こんにちは。ようこそ神校へ」
「こんにちは…」
「草薙さん、類こんにちは。歓迎感謝!高校を見る機会なんてあんまりないからな、今日のうちに楽しんどかないとな~」
「こんにちは草薙さん、神代さん」
凛とまふゆの姿を認めた瞬間すっと類の後ろに体を隠した寧々に苦笑いしながら周りを見渡す凛。高校というものどころか、中学や小学校すらもほとんど行けていない凛は高校というものを間近で見れてとてつもなく喜んでいた。人前ゆえに出してはいないが。
「私の学校も見に来てもいいんだよ?」
「女子校に!?死ねと申すか!?」
さすがに女子校は無理じゃろ…と呟くと冗談だよと笑うまふゆ。
「ならば俺と共に咲希の体育祭でも見に行くか!」
「…へぇ、そりゃ楽しそうだ。それなら行ってもいい…かも?まふゆの学校での姿も見たいし」
「じゃあその時までに体調整えておいてね?」
「そうするよ」
楽しみが増えたと笑う凛の姿にニコニコと微笑むまふゆ。
「すまんが、俺たちはまだ準備があるのでな!是非ともショーを見に来てくれ!」
「おお、楽しみにしてるよ。それじゃ、草薙さんと類もこの辺で。またな」
「また何時でも凛の病室に来てくださいね」
「うん、またお邪魔させてもらうよ。凛くんほど機械について語れる人は少ないからねぇ…」
「類、程々にしなよ。…また今度」
相手は病人なんだからと類に警告しつつもすっと体を隠す寧々。それを見て苦笑いを零してその場を去るまふゆと凛。
「ねぇ、寧々。どうしてキミはそこまで凛くんを恐れるんだい?」
「…分からない、けど…
「何かを隠しているだと?」
「うん。何かは分からないけど…ね」
寧々は凛がいい人なのは分かるけどいい人な分何を隠しているのかわからなくて怖いと呟いた。
★★★
「さて、どこ回ろうかね」
「そういえば、絵名の弟さんがやってるお店があるらしいよ?」
「へぇ、何?」
「お化け屋敷」
「入れねぇじゃねぇか!」
叫ぶと血を吐くからね、仕方ないね。しかし分かってからかったのか、ふふっと微笑んだまふゆにはぁ、と呆れた声を漏らす凛。
「ああもう疲れた、甘いもん食いてぇ」
「丁度そこにわたあめ屋さんがあるよ、食べる?」
「食べるか…金はオレが出すけどな!」
それだけは譲れないとばかりにまふゆに指をさしながら胸を張ると呆れたようにまふゆが笑う。なんだその顔は…とブツブツ言いながら店員にわたあめふたつと言うと分かりました、と店員の青年がクラスに入っていく。
「あれ、あの店員さん…」
「どうしたの?」
「ん?…ああ、あの店員さんに見覚えがあってな」
「どこで?」
「どこだっけな…」
うーんと頭を悩ませていると、店員がカラフルなふたつのわたあめを持って帰ってくる。
「おまたせしました、わたあめです」
「ありがとうございま…す……って、あー!思い出した!司にみせてもらった友人と撮った写真ってやつに写ってた人だ!」
「司先輩を知っているんですか?」
「ええ、昔馴染みみたいな感じですね。咲希ちゃんと同じ病院に入院してた繋がりで」
「なるほど…間違っていたらすみませんが、もしかして浅野凛さんですか?」
「…知ってたんですか?」
「いえ、司先輩が時々良い友人だと言ってた方の中に咲希さんと仲の良い方がいると言っていたので…」
「なるほど。ああ、自己紹介が遅れて申し訳ない。浅野凛です。よろしく」
「こちらこそ遅れてすみません、青柳冬弥です」
「朝比奈まふゆです。凛の付き添いできました」
三人が軽い雑談に興じていると一人の青年が歩いてくる。オレンジの髪の青年だった。
「おう冬弥…知り合いか?」
「ああ、先程知り合ったんだが。司先輩の知り合いでな」
「へぇ…ああどうも、初めまして。東雲彰人です。よろしくお願いします」
「東雲…?ああ、浅野凛です。よろしく」
「朝比奈まふゆです。…あの、東雲絵名のご兄弟ですか?」
「絵名…姉貴のこと知ってるんですか?」
「はい、同じサークルに入ってるんです」
「へぇ、そうなんですね」
そんなこんなあり、冬弥も今から休憩時間との事で四人で軽くまわることになったが、そんな時凛とまふゆにとってよく見知ったピンク色の髪の少女がこちらに歩いていていた。
「いやわたあめうまっ…って、あのピンク髪」
「う~ん、瑞希かな?」
「ねぇキミ、もしかして東雲絵名の弟くん?」
冬弥と彰人の後ろを歩いていたためまだ瑞希には気が付かれていないのか、どこかで聞いたような発言が聞こ軽く吹き出す凛。目の前で彰人と冬弥、瑞希が話しているのを見ていつ話しかけようかな~とか考えていると。
「いやいつまで笑ってんだよ浅野さん」
「あはは、ごめんごめん。さっきも聞いた質問を知り合いがしてたからつい…っと、呼び捨てでいいよ彰人くん。東雲さん…ああもう下でいいか。絵名さんと被るから下の名前で呼ぶし」
「ええ!?凛くん!?それにまふゆまで!?」
「司に誘われたから来ちゃった☆」
「凛の付き添いでね。瑞希は?」
「ん?ボクは杏に誘われたし気になったから来てみよっかなーって!」
瑞希が混ざり、五人でわちゃわちゃしていると、冬弥が話し始める。
「すまない、今から見に行きたいものがあるんだが…一緒に見に来てくれないだろうか?」
「見に行きたいもの?…ああ、前に言ってた催しか」
「へぇ、面白そうだな。まふゆはどうだ?」
「私も大丈夫だよ」
「ボクもボクも~って、何を見に行くの?」
「ああ、司先輩がショーをやるらしくてな。それを見に行きたい」
「おお、奇遇だな。オレも見に行く約束してたんだよな。脚本天馬司ってのがなんともイヤーな予感がすっけどな」
「奇遇だな、俺も嫌な予感しかしねぇ…ただまあ、見てみねぇと分かんねぇだろ。行ってみっか」
五人の意見が纏まり、さっさと歩いていく五人。なかなか異色なメンバーのため視線を集めているがそんなことはいざ知らず雑談に耽ける五人。まあ、他校の女子生徒に神校の一年生二人によく話題になるピンク髪の一年生に車椅子に座ったいかにもな病人…とはいえ、痩せすぎていたりする訳では無いが明らかに病人なのは見てわかる凛という五人なのだからそりゃ視線を集めるだろう。
「っとここか?」
「みたいだな…よし、行くか」
「いやぁ…何があるんだコレ…てか七人のロメオって何…?」
「なんだか、凄く個性的だね」
「いやいや、フォローしきれてないから」
五人で仲良く座って待っていると、ショーが始まった。
★★★
ショーが終わり、出てきた五人は、爆笑してお腹が痛くなっている瑞希、途中から頭が痛くなってきてぐったりしている彰人、生まれて初めてショーを見た感激とストーリーのカオスさに挟まれ死にかけの凛、キラキラ目をして見ていた冬弥、安定の笑顔だったがどこか顔の引き攣ってるように見えたまふゆの五人が出てくる。そりゃまあそうもなる。演出や歌の面は手を借りた二人の力もあり、良い出来に仕上がっていたが如何せんストーリーがカオスすぎる。なぜロメオが七人で争っているのだろうか…?
「なんだったんだあれ…」
「ヒィー…お腹痛い…」
「あれだね、笑いすぎもあるけど色んな意味で血を吐くかと思ったよね」
「なんというか…個性的だったね」
「…どうしたみんな、大丈夫か?」
ああ、こいつ天然かとその場にいた全員が納得したところで冬弥がそろそろまた店番の時間だと呟く。
「ありゃ、そりゃ大変だ…あっ、そうだ五人で写真とろーよ。どうせオレ外出る機会もほとんど無いし」
「おっ、いいねー!みんなもいいでしょ?ねっ?」
「まあ俺は良いけどよ…冬弥は?」
「俺も構わない」
「私も良いよ」
「よーし、みんな集まってー!はい、チーズ!」
カシャッという軽い音と共に五人が集まって皆一様に笑顔を零している風景が携帯に収められる。
「じゃあこれは後で送っておくね。連絡先交換しよ?」
5人は各々連絡先を交換すると全員に瑞希から写真が送られてくる。
「…ま、悪くねぇな」
「ああ、そうだな」
「いやぁ、死ぬまでにやりたいことがひとつ出来て感激感激…っと、そういやそろそろ帰らなきゃ行けないんだっけか」
「えー、そうなの?」
「ああ、病院の外出許可時間がそろそろ終わるからね。みんな風に言うと門限かな?」
「そっかー…ざんねーん」
「まあまたいつでも病室にさえ来てくれればいつでも話せるし、通話アプリもいくらでもあるからね…んじゃ、またね冬弥くん、彰人くん、瑞希。いつでもうちの病室遊びに来ていいからね~」
「暇があったらな」
「ああ、またな」
「んじゃまた。行こ、まふゆ」
「うん。それじゃあまたね、みんな」
そういうと凛とまふゆの二人は静かに帰って行った。それを見つめて瑞希が口元をゆるめる。
「いや~今日の凛くん楽しそうだったな~」
「そうなのか?」
「うん、そうだよ。だっていつもは…何かを隠してるような微笑みしかしてないから」
そうどこか悲しげに笑う瑞希だったが、まふゆのような仮面ではなく何かしらの
KAMIKOU FESTIVAL!!編は終わりです。
次からまた色んな人が病室に来る感じに戻って…五話おきぐらいにイベスト挟みます。分からんけど。多分ね。
浅野凛
草薙寧々や暁山瑞希によって闇の一部を暴かれた人。ニーゴに関わる上に朝比奈まふゆの幼なじみということでしっかり闇設定あり。なお、オリハルコン精神によって出てくるかは不明。出てきたらドシリアス確定案件。ドシリアスってガブリアスに似てるよね。ちなみに今まで書く必要が無かったから書かなかったけど類との会話で機械いじりができることが判明。なお、それ以外に関しても才能がある模様。体を使う系?無理に決まってんだろ。
草薙寧々
なにかを感じ取った人。いい人なのは分かるが、なんかしら闇を抱えてそうで怖い。でもいい人だから邪険にできない。うーん、この。
神代類
そこそこ凛の事は気に入ってる。類曰く、浅野凛は真の意味で天才。あれで身体が健常だったとしたら、世界的に有名になっていただろうとのこと。
天馬司
やべー脚本した人。
青柳冬弥
天馬司が凛に対して頼れる後輩と紹介してた人。逆に凛のことは頼れる親友と紹介されていた。
東雲彰人
凛とまふゆを普通にいい人だなと感じてる。少なくとも変人ワンツーフィニッシュよりは絡みやすいとは思っている。凛の体を正直心配している。実はそこそこ凛とメッセージで会話してる。
暁山瑞希
何かに感付いてる人。それが何かは分からないが多分ほっとくとやばいことは分かっている。。