小人族でも、女でも英雄になりたい 作:ロリっ子英雄譚
いえーい、エレ様とちゃんと家族になった!
と言う訳で、英雄の誓いを行なった後、宿に戻ってお酒飲んで二人して……
「うあああああっ〜!」
「あー、これキツイわね……ひっさしぶりに来たわ」
二人仲良く二日酔いになった☆
頭痛に一日中動けず、エレ様もベッドの上でぐったりしていた。何ともまあ英雄の誓いをやった後に締まらない結末だが、家族になれた事にハメを外し過ぎたくらいなら問題ない。まあ飲んだ量が地味に尋常じゃないのだが。
私は結構お酒強い方だが、流石に飲み過ぎたようだ。
宿の長がしじみのお味噌汁という極東の二日酔いに効く奴を作ってもらったのに一瞬キュンとした。なんて気の遣える長なのだろう。
「ハメを外しすぎたな?」
「あー、うんー」
「とりあえず、しじみの味噌汁とお粥を作っておいた。エレシュキガル様に持っていくといい」
長、結婚してくれ。
割と惚れそうになったよ。長めちゃくちゃ男前だよ、なんで独身なんだろう。お粥を食べ、一日寝込んだ次の日に何とか回復した。
ダンジョンに向かう前、エレ様にステイタス更新してもらった。怪物祭では二体倒したが、どんな感じで上がっているんだろうな。
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ルージュ・フラロウワ
Lv1
力:E452 → E489
耐久:D561 → D569
器用:C620 → C651
敏捷:C632 → C659
魔力:F395 → E413
《魔法》
【ソニック・レイド】
・加速魔法
・詠唱『駆け上がれ蒼き流星』
《スキル》
【
・早熟する
・対抗意識、宿敵意識を持つほど効果向上
・逆境時に全能力に対して
【
・
・精神力消費
・歌唱時、自身を中心に『聖域』を構築
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「うーん」
スキルの成長促進があるとはいえ、伸び悩んでいる。
上層の『オーク』に『ハード・アーマード』だけだと経験値に反映されるのは微々たるものだ。まあ他の冒険者よりいいというだけで、自分の中ではちょっと低いと感じる。
恐らくだが、アビリティ評価が上がったせいで上層を更に深く潜らないと、大して上がらない。
「とは言えなぁ……」
エイナさんもこのスキルを見ても九階層から上の進出の許可はパーティーを組まないとダメと言われた。単純にLv.1では捌き切れないらしい。とは言え、
★★★★★
「あっ、それなら丁度いい人居るよ?」
「えっ?マジですか?」
ダメ元でエイナさんに相談したところ、同じ条件で同じ進言をした冒険者がいるらしい。最近六階層に足を踏み入れたまだ一ヶ月にも満たない新人がいるらしい。まあめっちゃ怒ったらしいが、傷が少ない所から善戦はしていたみたいだが。
「因みにどんな人ですか」
「一言で言うなら兎みたいな––––あっ」
エイナさんがポカンとした顔で私の後ろを見る。それにつられて私も列に並んでいる後ろの男の子を見た。
「ん?……あっ、兎だ」
「へっ?」
わかりやすっ。
赤目で白髪、そして何より変に庇護欲を擽られそうな容姿の兎。見た瞬間に兎と誰もが言うだろう。
……と言うかベル、お前かい。
★★★★★
「そういや、ベルも六階層行ってたんだっけ。忘れてた」
「ルージュもLv.1だったんだね」
「まあね。上層を少し深く潜りたかったんだ。だからパーティーを組まなきゃいけないってのはあったから丁度良かった」
話はトントン拍子で進み、私とベルはパーティーを組む事になった。現在は八階層。モンスターは一階層と比べたら当然ながら多い。モンスターが襲いかかるタイミングが同時だったり、立ち回りに気をつけないと一瞬で殺される事もあるだろう。
「ベル、右二体。私は後ろやる」
「うん!」
だが、連携できる分、その心配もない。
この階層じゃ『ニードルラビット』や『ハードアーマード』が多いが、的確に処理できるし、二人で戦うと少し気持ちに余裕がある。
「ふっ!!」
緑刃で首を切り落とし、突っ込んできた『ニードルラビット』を蹴りで吹き飛ばし、トドメを刺す。
しかし、やり易いな。全方位の警戒は絶えずやれば疲れるし、ストレスにもなる。気を張り詰め過ぎない分、楽でいい。
「あっ、ドロップアイテム」
確か『ニードルラビットの角』。まあ売っても高値では売れないが、ここらに出る魔石一つよりは高い。鼻歌混じりで、魔石を取り出しては警戒を怠らない。ベルも手伝ってくれた。地味に死体から魔石を引き摺り出す作業がグロテスクだ。
「あっ、キラーアントの群れだ」
「倒しとく?数結構多いけど」
「いや、ここで狩り尽くそう。結構稼げるし。私左から攻める」
キラーアントの群れは新人殺しのウォーシャドウと同等に厄介だ。群れを作り、撒き散らす臭いで仲間を呼ぶ。面倒な相手なので、魔法で素早く片付ける事にした。
「【駆け上がれ蒼き流星––––ソニック・レイド】!」
加速した剣速でキラーアントを左側から一掃する。
うん。この魔法の使い方も慣れてきた。魔力の制御は『聖域』の展開で何度も練習し、どのくらいの魔力を練り上げればいいかの感覚は掴んだ。もう並行詠唱も問題ない。
「ふっ!」
ベルも相当上手い。
体術こそ未熟な部分はあるが、
「(にしても、やっぱ成長促進系のスキルでもあるのかもな。ウォーシャドウの時とはまた比べるまでもないくらいに強くなってるし)」
シルバーバックを倒した街角の英雄の噂は聞いていた。十階層より下のモンスターを倒せた以上、急激な成長かスキルに限られるが、多分前者だろう。自覚があるならもう少し自信を持ってると思うし。
「ふぅ」
「終わったね……意外と疲れた」
「魔石取ってくる」
この大量の死体から魔石を取るのにどれだけ時間かかるんだろ?とりあえず、モンスターに警戒しながらも魔石を引き摺り出す作業をやる事一時間以上かかった。
合計62体の『キラーアント』の魔石を取り、ギルドで三万ヴァリスの収入となり、ベルと嬉しさでハイタッチした。
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