小人族でも、女でも英雄になりたい 作:ロリっ子英雄譚
応援してるからヨォ 止まるんじゃねぇぞ。
というわけで止まらなかったぜィ!どうぞ!!
今日、此処に【エレシュキガル・ファミリア】として英雄の道を歩もうと思う。現在の所持金は30000ヴァリス。宿で大体1000ヴァリス取られるから早めに神様を見つけようと思ったのだが、僥倖だった。幸先がいい。
とりあえず、泊まっていた宿にエレシュキガルこと、エレ様を招いた。恩恵を授かる前にシャワー浴びさせた。ゴミ箱漁っていたわけじゃないと思うが、少し臭いと言ったら泣かれた。こればかりは配慮がなかったと後悔した。
ちょっぴり泣き顔だったエレ様をシャワー室に押し込んだ後、黒いドレスと赤い外套を洗い始める。軽い洗濯だが、臭いくらいなら取れるだろう。
服を干した後、宿の長と交渉して二人分のヴァリスを払い、暫く此処を拠点とする事にした。まだホームがないし。
「ありがとう、さっぱりしたのだわ」
「良かったです。これ、とりあえず
「ん。至れつくせりだけど、ありがとう」
「どういたしまして」
うーん。私、女だけど女神様に裸ワイシャツは何故かドキッとしてしまう。なんだろう。やってはいけない背徳感?……みたいなものがある。
綺麗な金色の髪に対して、
まあそれはさておき……恩恵の時間だ。
私は服を脱いで背中を見せた。恩恵は背中に受けられるらしく、神の血を垂らされる事で初めて恩恵を受ける。
「さて、もう一度確認するわ。本当にいいのね?」
「はい」
「……分かった。恩恵を刻むのだわ」
背中に一滴、エレ様の血が垂らされた。
身体が僅かに熱くなるような感覚に浸された。そこから羊皮紙に移される。なんかムズムズする。
「……嘘っ」
「……エレ様?」
エレ様が少し驚きながら、羊皮紙を渡す。
そこに書かれていたステイタスに顔を僅かながら引き攣らせた。
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ルージュ・フラロウワ
Lv1
力:I0
耐久:I0
器用:I0
敏捷:I0
魔力:I0
《魔法》
【ソニック・レイド】
・加速魔法
・詠唱『駆け上がれ蒼き流星』
《スキル》
【 】
【
・
・精神力消費
・歌唱時、自身を中心に『聖域』を構築
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「なぁにこれ」
魔法がある事は素直に嬉しい。しかも加速魔法となれば、結構優位に進めれるかもしれない。なんか無難ながらも強い魔法だろう。
問題はスキルの方だ。
なんだこの【
だが、この『
「エレ様、意味分かりますか?」
「残念ながら分からないのだわ。聖域…から連想する効果が浮かぶんじゃないかしら?」
「……呪いの解呪とか、回復効果とかかなぁ」
邪悪を祓うという意味では強いかも。
対モンスターとはちょっと違う気もする。味方を支える御伽噺の聖女みたいな力かもしれないのかも……ん?スキル欄の一部が擦れてない?
「エレ様、このスキル欄の一部擦れてないですか?」
「ああ、それ私のミスなのだわ」
「ああ、そうですか」
よし、恩恵も授かった。
これでようやく、冒険者としての第一歩を踏み出す事が出来る。善は急げだ。ギルドで登録する為に持っていた装備一式を整え、やや急ぎ足で向かう。
「あっ、そうだエレ様」
「?」
「いってきます!」
「!……いってらっしゃい。必ず帰ってくるのよ?」
「はい!」
大声で返事をした後、私はギルドに向かった。
宿を飛び出す際に宿の廊下を走るんじゃねぇ、と大将に怒鳴られた。地味に怖かった。
★★★★★
「う〜〜ん」
どうしたものかと、エレシュキガルは考えていた。
ルージュは最初から魔法を使える事に関しては驚愕はしない。むしろ、この加速魔法はルージュにピッタリと言える魔法だろう。誰よりも速く英雄になりたいという想いから魔法に昇華したのなら、不思議ではない。
聖域の構築の【
だが、問題はそのスキルよりも、エレシュキガル自身が
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【
・早熟する
・対抗意識、宿敵意識を持つほど効果向上
・逆境時に全能力に対して
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早熟する。
まだオラリオでも存在しないだろう。これがどれほどの力を持つのかはまだ分からないが、スキルは間違いなく超
「……これを知ったら絶対ルージュは無理しそうなのだわ」
ある意味、英雄を夢見て実践しようとした人間の末路は大体早死にだ。その危険性からスキルを隠した。初めての眷属が早死にしてしまったら、エレシュキガル自身も耐えられない気がする。
ただ、無理をしないでほしいという本音はルージュに届くのか。その答えが怖くてスキルを隠したが、果たしてそれが良かったものなのか、未だに悩むエレシュキガルだった。
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目指せ100話。ゴーゴー!!