アキと燈矢の模擬戦?が終わった日の翌朝……
「うーん……あ、おはようございます冷さん、冬美さん」
「あ、おはようアキ君」
「今、朝ご飯を作ってるから燈矢と夏雄を起こしてきてくれるかしら?」
「はい、分かりました」
アキが居間に入ると朝食の用意をしていた冷に用事を頼まれたので、そのまま用事を済ませに向かった。
暫くして、アキが燈矢と夏雄を起こしに行くと雹火も起きていたので皆で朝食を開始した。
「冷さんのご飯はやっぱり美味しいですね」
「そう言えば……アキは、私に会う前は何を食べてたの?」
「んあ?あぁ、雹火に会う前までは木の実とかキノコ、魚を釣ったり野生動物を捕まえたりだな」
「まぁ、アキの力なら、それ位簡単だろうな……なぁアキ、朝飯食い終わったら良いか?」
「えぇ、俺は構いませんよ燈矢さん」
アキは朝食の後に燈矢との手合わせをする事になった。
朝食後、アキは燈矢、雹火と一緒に訓練所に来ていた。
「さてと今回はどうしますか?燈矢さん」
「そうだな……30分勝負でどうだ?」
「えぇ、燈矢さんが、それで良いなら俺は構いませんよ、雹火は時間と開始の合図を頼む」
「うん、分かったよ……それじゃ……初めっ!」
2人が距離を取って位置についたのを見た雹火は合図を出した。
「喰らえっ!蒼炎!!」
「火竜の鉄拳!!」
「チッ!やっぱりアキの炎は、なかなかだなっ!!」
「燈矢さんの炎もですよっ!!火竜の咆哮!!」
「蒼炎波!くっ!俺だってそれなりに経験は積んでるんだけどな!!」
「それは俺も分かりますよ、けど、それを加味しても俺の方が強いって事ですよ!火竜の翼撃!!」
アキと燈矢は模擬戦を行なっていたが、アキの技を受けて燈矢が吹き飛ばされて終わり雹火が駆け寄った。
「それまで!燈矢兄、大丈夫?」
「あぁ、多分だけどアキが手加減をしてくれてたからな」
「燈矢さん、どこか痛い所があるなら治療しますよ?」
「特に無いから平気だ……それよりもアキは何か回復させる事が出来るのか?」
「えぇ、俺は複数の魔法を教わったから回復魔法も使えるんですよ、だから」
アキが燈矢の火傷に手を翳すと緑色の光が出て火傷の治療をした。
「こんな風に出来るんです」
「ふーん、結構便利な物だな」
「あれ?ねぇ、アキ、その左腕にある
アキが治療してる時、雹火が袖から見えた物に気付いた。
「ん?コイツか……コイツは俺がいた魔導士ギルド
アキが雹火に見せたのはアルファベットのfの下が尻尾の様になった虹色のマークだった。
「コレは俺がギルドに所属してる証で……仲間達との絆でもあるんだよ……」
「そうなんだ……ねぇ……アキは元の世界に戻りたいの?……」
「ん?そうだな……戻れるなら戻りたいけど、今はまだ良いかな?」
アキは紋章を愛しそうに触っていた。
「俺がここにいるのには何らかの理由があるからだと思う……だから俺は、まだ戻る気は無いよ……」
「そうか……強いんだなアキは……」
「いえ、俺は強くないですよ……」
「え?それだけの力……魔法が使えるのに?」
「2人からして俺が強いと見えるなら……“恐怖は悪では無い”って事ですかね」
アキが言った言葉の意味を雹火と燈矢が考えていた。
「それは己の……自分の弱さを知るって事です……弱さを知れば人は強くも優しくもなれるんですよ……」
「己の弱さを知る……か……」
「ねぇ、アキ……私も強くなれるかな?」
「それは俺には分からない……雹火が目指すのが、どんな強さかによるからな」
「あっ、アキ君、悪いけど買い物に行くから着いて来てくれる?」
3人が話してると冷が用事を頼んできたので一緒に行く事にした。