エースコンバット7 FLIGHT REZON   作:ブレイブ(オルコッ党所属)

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 ミッション14の没ボイス集の動画見たんですけどバジリスクのテンションが5割増しでした。


STAGE63【Cape Rainy Assault(デリバリーピザ)】

 

 

 はい! ワイズマンの宣言通り1日半後にミッション開始だ畜生め!! 

 

 そしてフェンサーが戻ってきた! だが今回の作戦には参加しないぜ! 

 クレメンスやアリコーン関係。そして俺の過去話をしたら情報過多でよろめいたぜ! 

 アニメじゃないぜ、ほんとのこーとさー。

 

「はいせきにつきましょう。もうすぐぶりーふぃんぐがはじまるぞー」

「目が死んでるぞトリガー」

「はっはっは。恐れおののくが良い。今回のミッションは場所だけに限ればある意味インシー渓谷超えだぜぇー」

「はい、ボイコットを要求します。変わりにフェンサーがつくとのことです」

「優秀な2番機を持って俺は幸せだなぁ!!」

「勘弁してくれ……」

 

 一蓮托生だぜ相棒! 地獄まで一緒に行こうぜー! 

 

「みな揃ってるな。元気が有り余ってるようで何よりだ」

「空元気です司令官」

「おおいに結構。ではブリーフィングを始める」

 

 いつものブリーフィングソフトが立ち上がってユージア大陸が映される。

 いまやユージア大陸の3分の2がオーシア支配下にある。塗った後に塗り替えされる。ここまで大陸戦争と一緒だとエルジアは確実に呪われてるな。

 

「アーセナルバードと弾道ミサイル基地、そして潜水航空巡洋艦アリコーンを失ったことで、エルジアは反撃の手を失いつつある。我々オーシア軍はこの機会を逃さず、エルジア首都ファーバンティを落とすべく攻勢を強める。長距離戦略打撃軍も最終段階を迎えるということだ」

 

 俺とカウントがニューアローズ基地に来てから一ヶ月と少し。これだけの期間でエルジアの敷居をひっくり返した。

 俺なんかすっかり英雄呼ばわりされて、ついこの間はイカれ艦長の核砲撃を阻止した。

 本当に人生とはわからないことだらけだ。

 

「我々はこれよりエルジア北部、レイニー岬にあるエルジア空軍の基地へと侵攻し、これを奪取する。この基地を、来たるべきファーバンティ制圧作戦の前線基地にする計画だ」

「今回参加する隊はストライダー隊。編成はトリガー、カウント、イェーガー、ランツァだ」

「おい、なんかほそーく峡谷が見えるんだが。まさか谷の間を通るなんて言わないよな?」

「正解だカウント! トリガーポイント10点を上げよう!」

「初めて聞いたぞそのポイント」

「まじかー」

 

 ちなみにまだマイナスだからね。

 スペア隊時代の不積が多いぞ詐欺師くん。

 

「ストライダー隊は夜の闇に紛れながら基地南部の峡谷から侵入。峡谷内を飛行した後に基地を襲撃する。なお、峡谷上空には敵の監視網が張り巡らされている為、制限高度を設定する。制限高度を超え、敵監視網に発見されてしまうと作戦は失敗となる、注意しろ」

「峡谷内には敵のサーチライトが張り巡らされている。サーチライトに注目されたら敵に気付かれる。谷にぶつからずに、サーチライトを回避する。今までにない緻密な操縦が欲求されるから注意しろ」

「待て待て待て。サーチライトに当たらなくても戦闘機が通ったら轟音とエンジンの光で丸わかりじゃないか?」

 

 おっ、良いところに気付いたなランツァくん。

 俺も最初聞いた時はそう思った。戦闘機というのはステルス機でもエンジンの音は誤魔化せない。超低速でも戦闘機が横切れば音で異変を察知されてしまう。

 

「ランツァの意見はもっともだ。だがそれは人が居ればの話だ」

「どういうことだ?」

「この峡谷内のサーチライト、そして監視ヘリは全て無人制御されている。昼間であれば監視カメラに察知されるが、夜間ではサーチライトに照らされない限りは発見されないことを情報部が突き止めている」

「だからこその夜間って訳か」

「こんな狭いところをわざわざ夜中に通ってくるお馬鹿さんは居ないっていう怠慢さ。それこそガルム隊ぐらいじゃないとね」

 

 アヴァロンダムは敵の火線が張り巡らされている正に地獄のデスロードだったらしい。

 実際ガルム隊以外の突入機は軒並み撃墜されたというのはラリーの談だ。

 

「基地到達後は速やかに防空戦力を排除し、後続部隊の突入準備を整える。数分後には海兵隊員を満載したヘリ部隊が基地に到達する手筈だ。基地奪取が本作戦の目標である。峡谷を抜けただけで気を抜くな」

「「了解!!」」

 

 

 

 ーーー◇ーーー

 

 

 

「空中給油を開始する。夜間のため視界が不明瞭だ くれぐれも気をつけてくれ」

「おー、ほんと暗いな」

 

 雲の上。星空と月明かり、そして戦闘機と空中給油機の翼灯しか光源がない。

 

 何度もやった空中給油。

 訓練生時代はなかなか苦手で、何回か失敗した。どうにも俺はこういう緻密な操縦が得意じゃないらしい。

 回数をこなして大分慣れてきたけど、空中給油に関してはカウントの方が上手かった。

 

「速度が速い、減速しろ」

「了解」

 

 F-22Aの給油口は背中ど真ん中にある。

 F-15Cと違って後ろにあるから尚のこと難しいんだよな。

 

「500メートル。給油機より、接続許可」

「給油口開放。軸線合わせ」

 

 HUDの菱形ガイドと軸を揃えて、徐行飛行。

 あと少し、もう少し……

 

「完璧だなトリガー。腕を上げたな」

「何時までも経験浅い新人隊長じゃ居られませんから」

「給油を開始する。そのまま状態を維持しろ」

「了解」

 

 腹を空かせたラプターの腹に餌が次々と放り込まれる。

 数分後、満腹となった戦闘機から給油ノズルが引き抜かれた。

 

「給油完了。幸運を祈る、ストライダー隊」

「これが最後であることを祈っててくれ。ストライダー隊、行くぞ!」

 

 

 

 ーーー◇ーーー

 

 

 

「見えてきたぞー。スタントマン諸君、準備は良いか?」

「当たり前だ」

「これは息子に自慢出来そうだな」

「よし十字切った、行けるぜ」

「よし、降下開始。作戦開始、15秒前」

 

 ストライダー4機編隊、そして今回の助っ人である海兵隊員バジリスクが乗った装甲車をぶら下げたヘリが数機ついてくる。

 

「ストライダー隊、ウェイポイント1を通過。敵基地到着までの兵装の使用は禁止する。全機高度を下げろ。ここからは高度制限を行う。高度600メートル以下で飛行しろ」

「……突入」

 

 戦闘機が谷に入り込んだ。

 まだ充分飛べる幅ではあるが、間違ってもアクロバット飛行が出来ない狭苦しさがあった。

 

「上出来だ、そのまま行こう」

「前方に固定式サーチライト。注意しろ」

「光を避けて飛べ。見つかるな」

 

 フーー、無人だと分かっても緊張するな。

 うおっ、曲がるとなると結構余裕ないな。

 

「バジリスク1よりストライダー、こちらのETAはそちらと差はない。奇襲とはいえそんなに早くLZを確保できるのか?」

「任せておけ そっちこそその人数で大丈夫か?」

「ああ、全員遺書は書いてきた」

「笑えねえぜ」

「フフッ、冗談が苦手でな。よしあんたらについていく 頼んだぞ」

「了解した」

 

 サーチライトの動きは緩慢。

 落ち着いて飛べば大丈夫だな。最後までこれだとありがたいんだけど。

 

「本日はピザのご注文まことにありがとうございます。届け先はケープ・レイニー空軍基地でよろしかったでしょうか?」

「間違ってないが、冗談は苦手じゃなかったのか?」

「今日は首都攻略の前祝いだ。パーッとピザパーティーと洒落込みたい」

「おい、マジで持ってきてるとかねえよな?」

「さーてな。基地についてからのお楽しみってことで。まあとにかく、お互いの仕事をしっかりしようぜ」

 

 うーむ。陸軍海軍はジョークが得意なのか得意じゃないのか分からんな。

 我らがクイズ王デイビッドはどう答えるかなー。

 なんか本当に持ってきてる気がするぞ……

 

「ストライダー隊、ウェイポイント2を通過。谷がさらに狭くなる、気をつけろ」

「わーお! 本当に狭いぜ、なんだこの入り組み様は」

「速度に気をつけろ、急カーブがキツい」

「高度もな」

 

 谷から上に抜き出たら捕捉される。

 しかも予想通りライトの数が多くなってきた。

 

 橋の下を潜り抜ける……人影は居なさそうだけど。あそこ確実に通り道だよなー。南無三南無三……

 

「いったい何時になったら最終作戦をやるんだ? いい加減俺はじれちまったぜ……」

「これが最後の壁だカウント。基地を奪い、最終作戦の橋頭堡とする」

「みな生き残れよ。ファーバンティには全員が必要になる」

「フェンサーも戻ってきた。フルメンバーで首都攻略と行こうぜ」

「……ワイズマンが居なくても、中隊長みたいなことを言う奴が何人もいやがる……ストライダー隊の良いところは、隊長が口うるさくないところだな」

「トリガーポイントはまだマイナスだからこれからも品行方正に頑張り給えよ伯爵くん」

「おいまて、此処まで来てまだマイナスなのかよ」

「首都攻略したら1億点加算でございまーす」

「大昔のクイズ番組かよ」

 

 なんだよもう少し嬉しがれよな。

 1億だぞ1億。100万人や1000万人より多いんだぞー。

 

「うわーー。なんだこのライトの数」

 

 狭い蛇腹道を抜けて広いとこに出たと思ったら20を超えるライトの迷路。しかとライトの動きがさっきより早い。

 広い分を数と動きでカバーか。もしかしてこっちから来るって警戒してる? 

 

「ライトの動きはパターン化されてると思うけど油断するなよ。振り下ろされてアウトは笑えないからな」

「まるで無数のライトセーバーだな」

「即死しないだけまだマシだな。なあトリガー、仮に発見されたらどうするんだ?」

「即時上昇して即効基地破壊だろうが。基地機能を渡さないために自傷行動に入る可能性がある」

「速度を落としてもいい。ゆっくり確実に行こう」

 

 ライトの数に面食らうが。落ち着けば抜け道は幾らでもある。

 下降と上昇、行けるところは速度を上げてすり抜ける。

 

「ウェイポイント3を通過、基地が近づいた。これより無線を封鎖する。次におしゃべりが出来るのは基地上空だ。引き続き高度に気をつけろ、暗い場所があるが墜落するな」

 

 了解。うおっ、今のは危なかったな! 

 みんなついてきてるけど後ろを向く余裕がない。

 

 小刻みに操縦桿を手繰り寄せる。

 傍から見たらぎこちないことこの上ない飛び方だが、そんな贅沢なことも言ってられない。

 

 あと少し……あと少し……よし! サーチライト地帯突破! 

 最後の蛇腹道。ここで翼引っかけてスリップはマジで笑えねえぞ……

 

「ウェイポイント4を通過! 無線封鎖解除! 基地まで残りわずか!」

「もうおしまいか。子供用のジェットコースターみたいなもんだったな」

「マジかカウント。俺結構ヒヤヒヤしたぞ」

「ハハッ。初めてトリガーに勝った気がするぜ」

 

 なんだとこの野郎。

 今度はもっとクレイジーなとこに潜り抜けてやろうか。

 

「空軍基地を視認! 目標地点に到達した」

「良いぞ、敵のいびきが聞こえる。攻撃開始! 目を覚まさせてやれ! 時間が立つほどにこちらが不利になる、さっさと片付けよう」

「よーしお前らぶちかませ! ただし基地施設は壊すなよ! 俺たちが寝泊まりするところがなくなるからな!」

「了解! 袋叩きにするぞ!」

「FOX3」

「FOX3!」

 

 F-22AのXSDBが敵機銃群を、F-15 S/MTDが気化爆弾でもろともを吹き飛ばし、F-15Cの4AAMがまだ眠っている敵戦闘機を破壊した。

 

「輸送機が離陸してる! やるぞカウント!」

「不運を恨みな!」

 

 滑走路から飛び立とうとするAC-130を破壊。

 続けてB-52爆撃機3機をイェーガー、ランツァがぶち壊した。

 

『敵です! 攻撃です!』

『敵はどこから侵入したんだ!?』

「イェーガー、ランツァ! 戦闘機を飛ばさせるなよ!」

「了解した」

「連中の悔しさは痛いほどわかるが悪いな。これが戦争だ」

 

 F-15Cの4AAMが眠った状態のハリアーとMIG-29Aに突き刺さり次々と爆発の花を咲かせ、再びカウントの気化爆弾が大輪を咲き散らせた。

 

『リーダー機がやられた! 急がないと他の機も飛ぶ前にやられるぞ!』

『敵は峡谷から侵入した模様!』

『確かか!? あの狭いところを通り抜いたというのか!?』

『サーチライトを照らせ! 敵の攻撃機がまったく見えない!』

『基地司令を叩き起こせ! 気を使ってる場合か!』

「うおっ、眩し!」

「敵の対空兵器郡の抵抗を確認した。やっとお目覚めのようだ。攻撃の手を緩めるな、敵を叩くなら早いほうが良いことに変わりはない」

「了解!」

 

 サーチライトもろともXSDBで爆破! 

 細かいAAGUNやSAMも破壊し尽くす。

 

「こちらバジリスク1、ピザの配達に来たぞ。これより、お客さんの庭先に着陸する!」

「了解! 地上部隊が基地を制圧する時に敵が大勢残ってるようでは作戦は失敗するぞ。味方を支援してくれ」

「もうほとんどなくなってるぜ。ラプター買ってよかったわー。使いやすいねロックオン爆弾」

 

 対地対空対エースなんでもござれのステルス機。

 流石歴代最強格と呼ばれたF-22A ラプターさん。行く行くは部隊全部これに変えたいなぁ。

 

「頼もしいなストライダー隊。引き続き頼むぞ、配達が遅れるとピザが無料になっちまう」

「相変わらず冗談が下手だな」

「敵はピザが好きだと聞いている。特に夜中のピザがな、たらふく食わせてやるんだ!」

 

 夜中のピザかあ。そんな背徳的な贅沢したことないなー。

 アンソニーとマルセラさんの教育はきっちりしてるとこはきっちりしてたから。ラリー? 察してくれ。

 

「ロングキャスター、お客さんのうちの周りが騒がしい」

「複数のヘリを確認した。そちらから視認できるか?」

「視認した。隠れてたのか? 隠れてデリバリー待ってればよかった物を!」

 

 ピザ欲しすぎて出迎えたのか? 

 欲をかき過ぎると馬鹿を見るぜ! 

 

「慌てん坊のヘリは片付けた! LZ確保完了!」

「こちらバジリスク1! これより着陸する! 装甲車前進!」

「仲間を信じて前に進め! よし! 基地の制圧を開始する!」

 

 ヘリから降ろされたピザ屋が基地施設に向かって爆進。

 それを見下ろしながら海のガンボートを片付ける。

 

「我ながらひでー有様だな。俺たちの基地がこんなんになったと考えたら……ゾッとしねえ」

「フォートグレイス基地も下手すれば初撃でこうなってたかもな」

「ザップランドもな。よく生きてたよな俺ら」

 

 欺瞞邀撃やら敵爆撃機誘引とかほんと非常識だった。

 エイブリルのリサイクル技術でモスボールを並べていなかったら毎回基地施設直撃だったろう。そうなったらマッキンゼイが徹底抗戦してたのかな。

 

「敵増援と会敵した、至急近接航空支援を要請する!」

「了解した。いま支援に向かわせる」

「ピザ屋が危ねえ、やるぞ!」

「あいあい! 爆弾投下!」

 

 わー酷い。穴蔵から出てきた敵の7割が今ので吹き飛んだ。

 

「大丈夫だ! 上にいるオーシアの2つ頭がなんとかしてくれる!」

「空の連中を信じるんだ!」

「いらっしゃいませー!! ピザのお届けだあ!!」

「なあ、奴ら本当にピザ持ってきてるか賭けねえか?」

「FOX2! いやいやまさかそんな……ないよな?」

 

 ないと言えない。言い切れない。

 バジリスク隊からなんかそういう、凄みを感じる。

 

「目標を破壊! よくやった」

「よし! 今の支援攻撃で前面の敵が一掃された」

「目の前の見晴らしがよくなった、礼を言う!」

『状況は? 被害の規模は!?』

『被害が多すぎる! 奇襲というだけでは説明がつかん!』

『対空砲が全滅! 全て例の機体にやられました! 戦闘機も上がる前に全滅!』

『敵歩兵戦力が侵入!』

『そうか、敵の目的は基地を奪うことだ! やらせるな! 奴らはここを首都強襲の橋頭堡にするつもりだ!!』

『機密書類を焼却しろ!』

 

 バジリスクも動いた。彼らのデリバリーの邪魔をしないようにしなきゃ。

 

「敵航空部隊を確認した! おそらく向こうが呼んだ援軍だろう。このタイミングはマズい、宅配員達が危険だ!」

「早急にやらないと駄目だな。イェーガー、ランツァ。特殊兵装は!」

「ストライダー3、まだ残っている」

「こっちは2発だ」

「よし、ランツァは残って基地内の増援警戒。カウント、イェーガーは俺に続け!」

「「「ウィルコ」」」

 

 基地の戦闘機か? それとも哨戒機か? 

 識別はSu-35Sが4機。もう1機は、Su-47! ミミックの亡霊じゃないよな。

 

『こちらガドフライ。戦闘空域に突入。敵さんはどちらだ?』

『敵は3本線だ! 3本線のF-22Aが居る! 敵の目的は基地の制圧だ!』

『チッ。ついに此処まで来やがったか。4と5は基地の陸戦部隊を狙って他の気を散らせ。2と3は3本線に纏まりつけ。奴を俺に近寄らせるなよ』

『『コピー』』

 

 Su-35Sが先行。2機は大回りで基地に行く気か。もう2機はこっちに突っ込んでくる。Su-47は……なんか止まったか? 

 

『FOX3』

「撃ってきた! 遠い、ロングレンジか?」

 

 だがある程度動けば回避できる……あれなんか誘導長くない? あ、2発目撃ってきた。待ってなんか誘導長いぞコイツ! 

 

「なんか変なミサイルなんだけど! 誘導切れないぞ!」

「SAAM、セミアクティブ誘導ミサイルだ! Su-47が直接誘導している!HUDのステアリングサークル、円状のロックオンサークルで誘導してる。だが誘導時は無防備になる! 奴に近づけ!」

 

 SAAM! 中々味のある奴を使ってくるな! 

 よし回避完了! 近づけばなんてことないなら近づくだけだ! 

 

『FOX2!』

「Su-35Sも来た! ベルクトに行かせない気か? カウント! 基地に行こうとする奴を頼む! イェーガー! 道を開いてくれ!」

「了解! とちんなよトリガー!」

「FOX3!」

 

 イェーガーの4AAMがSu-35Sを散らす、だが直ぐに体勢を整えこっちに纏わりついてきた! 

 

「釣り上げる、狙ってくれ!」

「了解した」

 

 だが構うことなくSu-47に向けて突進! また撃ってきた! だが距離は縮まってるぞ! 

 

『俺の誘導を回避するには近づかなきゃならん。正攻法だな。しかし……』

「回避完了! おっ、こっちに向かってくるか!」

「違う、奴の狙いはこっちか!」

「なに!?」

 

 イェーガーが回避行動、ミサイルが誘導されてる! 俺を狙うと見せかけてイェーガーに切り替えたのか! 

 

「ストライダー1! 背後に敵機!」

『挟み撃て、FOX2!』

『FOX2!』

「誘導しながら普通のも撃ってくる! ぬおーー!!」

 

 フレア放出、急上昇! 

 敵さん中々癖が強い! 食らいつくしかない! 

 

『3本線の部隊、他の奴らも手練れと聞く。1機でも落としてやらねば、命を賭ける甲斐がないのだよ!』

「ランツァ! ミサイル接近!」

「マジかよ!」

 

 SAAMがランツァの背後に迫る。ハイGターンで回避出来るが、時間をかければバジリスクが危うい! 

 

「至急! 敵の増援機が見えるか! 奴は容赦ない!」

「しかも空の敵には手が届かねえ、支援を頼むぞ!」

「敵増援を確認! ヘリが複数、陸戦部隊も出てきたぞ!」

「ストライダー1から全機! 基地上空の敵を頼む。3機は俺が相手をする!」

「行けんのかトリガー」

「逃げ回りゃ死にはしないさ! Su-47のSAAMに注意しろ! ブレイク!」

 

 直掩についてたイェーガーが基地に戻る。

 さて、目の前には3機。なんてことない、初見にビビっただけだ。いつも通り追い回して、しっかり殺せばいい。

 

 Su-47の直掩についてる2機のSu-35Sは徹底的に俺の邪魔をしてきている。

 Su-47は可能なら俺を撃墜したいが拘っておらず、俺らの誰かを落とせれば御の字と考えて機会があれば3機で俺を囲ってくる。

 敵さんが一番嫌なパターンは、やっぱりSu-47に近づかれることだな。

 

 スロットルオン、Su-47を追いかける。奴はいまカウントにSAAMをぶつけようと誘導している。

 

『チッ……』

 

 だが無防備になる自機を晒すほど欲張っていない。俺が近づけば直ぐ様距離を離してくる。そしてSu-35Sは俺の邪魔をする。

 

『撃墜しようと思うな! ガドフライの邪魔をしなければいい!』

『その間に敵陸戦部隊を倒せば勝ちだ!』

 

 となると……急がば回れだな。

 

 急減速、敵機ミサイル発射。

 フレア、&コブラ機動! 

 

『なに!』

『慌てるな! 距離を取れ!』

「先ずは邪魔者を落とす!」

『FOX3』

 

 敵機旋回。速度ちょい出し、ハイGターンでSu-35Sの背後に。

 すかさず敵もコブラ機動、Su-47からSAAM。まだ大丈夫、あれは速度は速くない。

 先ずはコイツを確実に……もう一度コブラ! 

 

「くぅっ、行け!」

『なっ、このタイミングで!』

 

 ミサイル発射、命中、撃墜! 

 SAAMが来る! フレアはない、いや熱で追ってこないで視線誘導だから停滞したら当たる! 急速下降!! 

 

「くーー! ぬあっ!」

『ここで外れるか! なんて奴!』

 

 よし、ギリギリ誘導限界! 

 我ながら博打しまくりだなー! 見てるかハイローラー! 

 

「よっしゃ! 敵戦闘機撃破だ! トリガー、早いとこ終わらせねえとそっち行っちまうぞ!」

「なんの! これぐらいやってかないと立つ瀬がないってもんだ!」

 

 大分SAAMにも慣れてきたぞ。

 相手も上手い。俺を狙いながらもう1発はあっちの3人の誰かを誘導している。

 

『敵の数は小隊レベルだぞ! 屈するな 最後まで戦い抜け!』

「アンブッシュだ! 落ち着いて体勢を立て直せ!」

「ロングキャスター、さらに新手だ。近接航空支援を要請する」

「ストライダー隊、敵の増援だ! 手の空いた者は援護に向かってくれ!」

 

 あっちも佳境だ。SAAMで遅延戦闘が発生しているが、いまんとこバジリスクの被害が報告されないのを見るに良い感じに場を支配してるようだ。

 

「よーし、思い切って行くかな!」

 

 スロットルMAX! 向かうはSu-47! 

 

『こいつ! FOX2!』

「当たらないよそんなの!」

 

 減速せずに旋回、そしてハイGループ! 

 速度をなるべく殺さずにSu-47に! 

 

 近づいてようやくSu-47を視界に捕らえた。

 暗くてよく見えないがスプリッター迷彩だな。ネームドか? 普通のエルジア系Su-47見たことないからわっかんねえな。

 

『ガドフライはやらせん!』

「おっと、なかなかガッツがあるなコイツ!」

 

 流石、首都に近いとこは練度が高いね。

 

「背後についた! 追い回してやるよ! 狙いなんかつけさせねえからなぁ!」

『やはり一筋縄では行かんな3本線!』

『待ってろガドフライ! いまどかせる!』

 

 おーおー血気盛んに来てくれたよSu-35S。

 旋回するSu-47を追うと見せかけて、そのまま1周! 

 

『なんだと!?』

「FOX2! 撃墜!」

 

 仲間やられると焦るよね。熱くなるよな。分かるよその気持ち。

 

「よっしゃあ! 最後のSu-35を撃墜!」

『くそっ! 此処までか。だが意地を見せねばなるまい!』

「野郎! させっかよ!」

 

 SAAMをばらまきながら基地に飛んで行くSu-47。

 だが馬力はこっちのほうが上だし、カウントもこっちに来てくれてる。

 

 F-15 S/MTDからミサイル、フレアで回避され。こっちのミサイルもフレアで回避された。

 だが射程距離充分、機銃掃射で敵の尾翼に傷をつけた! 

 

「特攻でもする気かこいつは!」

「やらせないって言ってんだよ!」

 

 ミサイル、感覚空けて発射。

 1発目は回避されるが2発目が命中! よろけたところに再び機銃発射! ついにエンジンをズタボロにした。

 

『くっ、よく持ったほうだ。ベイルアウト!』

 

 敵パイロットが脱出。

 Su-47は滑走路ど真ん中に墜落して爆発した。

 

「撃墜確認! 見事なもんだ!」

「やったか? 敵戦闘機全滅! 航空優勢を確保したぞ」

「ああ。なんか疲れる相手だった。しかし奴め、滑走路に落ちるように調整してからベイルアウトしたな……」

「脱出したパイロットは基地に降りてきそうだな。ピザ屋、そいつにもピザを食わしといてやれ」

「了解した!」

 

 そうこうしてる間にイェーガーとランツァが最後のAPCと戦車を破壊した。

 よし、これでオールクリアだろ! 

 

「ターゲット破壊を確認! いいぞ、的確な航空支援だ!」

「よし、これからうちの屈強な宅配員がお客さんの家の呼び鈴を鳴らす」

「まだ立てこもってる連中も多いな。だがこれ以上は待てん! 突撃開始! 抵抗するものは殺害せよ!」

 

 バジリスクが最後の攻勢に入った。

 此処まで来たら俺たちに出来ることは何もない。

 ハーリング元大統領救出の時もそうだったが、待つだけというのはどうにも苦手だ。

 

「撃ってきた! 2時方向!」

「行け! 行け! 撃てー!」

「突っ込め! バリケードを踏み潰せ!」

 

 通信越しに聞こえる銃声と怒声。

 数十秒後、銃火の音が途切れた。

 

「どうなった?」

「…………」

「……ヨーホー! こちらバジリスク1! 敵は白旗を上げた!」

「制圧完了! 基地の主要機能はコントロール下にある!」

「ピザは間に合ったようだな」

「あと少し遅かったら基地機能を破壊されてたぜ。代金として基地は頂いていく!」

「ふー。了解、バジリスク1。作戦終了」

 

 よっし! こっちには犠牲者はなさそうだ。

 完全勝利って奴だ! 

 

「捕虜は国際法に従い処遇される。飯も持ってきたぞ、暖かいピザだ」

「遺書が無駄になったなピザ屋」

「ああ。無駄な事務仕事をさせるなと、みな文句を言っている」

「ハハハ! 笑えねえ」

 

 まったく頼もしい限りだ。俺たちと違って生身で敵の前に出てくる。

 ほんと頭が上がらないよ。

 

「さあ着陸を始めてくれ。着陸管制はこちらでする」

「了解! 先行くぜトリガー」

「おう、俺は最後に降りるよ」

 

 墜落したSu-47の隣の滑走路に次々と着陸。

 相変わらずみんな綺麗に着陸するもんだ。

 

「ストライダー1、こちらバジリスク。滑走路が開いた。着陸を許可する。着いたら祝杯だ、酒は用意してある」

「酒か。今日飲んだら泥のように寝ちまいそうだな……」

「酒が嫌ならあんたの好物も用意してあるぞ」

「蜂蜜は何処の?」

「当然サピン産だ!」

「最高だな!」

 

 基地上空をフライバイしながら残敵確認。残敵ゼロ。

 無人稼働されてるサーチライトが谷の向こうでゆらゆらと揺れていた。

 

「着陸まで……3000メートル。もう少し左だ……誘導限界を越えた。目視で着陸してくれ」

「了解、誘導感謝」

 

 目一杯減速。振動とギュキュというゴムの音と共にケープ・レイニー基地にF-22Aが着陸した。

 

「完璧だストライダー1。ストライダー1の着陸を確認した! 行くぞ、彼を出迎えよう!」

 

 おっと? なんか基地からゾロゾロとこっちに走ってきたぞ? 

 あれは胴上げの目だな、経験がある。

 

 何はともあれ準備段階は終了だ。

 今夜はピザ片手にハニーミルクで1杯やるとしよう。

 

 

 






 どうも、ユニバのエクスプレス2枚買うとPS5が買える値段になりそうでダメージを受けました。作者のブレイブです。

 ミッション14、没ボイストッピングを添えて如何でしたでしょうか。
 バジリスクが本当にピザ持ってきてそうでした。まさか作戦の度に敵基地でピザ煽りしてるのか?
 そしてミッションが短い、1話で終わってしまいました。没ボイスとネームド合わせても1万文字行くか行かないかだったので助かったぜピザ屋。

 今回のお話が良かったら高評価!コメント宜しくです!
 次回ついにファーバンティ攻略線!お楽しみに!

【FLIGHT REZON アサルトレコードNo.17】
ネームド: ガドフライ
機種: カラー:灰色系のスプリッター迷彩
派閥: 急進派
パイロット:ジュール・マルティン

 エルジアのベテランではあるがギリギリ大陸戦争には参加せずに終わった。現在エルジアでは少数しか配備されないSu-47を任せられる腕利きである。
 SAAMを絡めた遅延戦闘を得意としており。ガドフライ、牛アブの名の通り鬱陶しい戦い方を行う。
 トリガーたちストライダー1と交戦するが撃墜され、バジリスク隊に捕縛された。彼がこの後どうなったかは次回。
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