【完】これは圧倒的美貌で凱旋門賞馬になる俺の話 作:SunGenuin(佐藤)
今回の被害者:研究員の皆さん
※研究員の皆さんは完全に捏造です。
「サンジェニュイン、1週間後に迎えに来るからな」
あいよ、ここまで送ってくれてありがとう目黒さん!
「それでは、サンジェニュインをよろしくお願いします」
「はい、お任せください」
来た車に乗って帰厩する目黒さんを見送ると、俺は研究所の人に手綱を引かれて施設へと向かった。
研究所というのはここ、栃木県にあるJRAの競走馬研究所のことだ。
運動科学研究室、というところで、俺の馬体の検査や調査を行うらしい。
「写真では見ましたけど本当に立派な白毛馬ですね」
「思ったよりでかいよね。あとビックリするくらいおとなしい」
「たしかに!ふつう初めてきた場所だとだいたいの馬が興奮したりするんですけどねえ」
興奮して検査が遅れたら帰厩日数伸びるかもしれないじゃん。
日本ダービーに向けて早く調教始めたいから、サクサク検査を頼むぞ兄ちゃんたち。
「輸送してすぐに検査、はできないから、ひとまず馬房に入れて……明日の調子みてレントゲンとかエコー、あと血液採ろうか」
「了解です。……ようし、しばらく暮らす馬房にいくよー」
30代ちょっとくらいの兄ちゃんに綱を引かれる。
もう片方は40代くらいの眼鏡の兄ちゃんで、幾分か威厳がある。主におなかに。
引かれるままに脚を進めると、案内された研究所の厩舎にはすでに数頭、馬が入っていた。
この馬たちも俺みたいに馬体検査で来てるのだろうか?
「サンジェニュイン号の部屋はここだぞ。隣はストレートリリー号、6歳の女の子だ」
そう紹介された牝馬が、突っ込んでいた水桶からタイミングよく顔を上げた。
額にちょん、とのった流星が特徴的な、栗毛の牝馬だった。
『あら、新入り?若いわね』
『あ、どうも……サンジェニュインです、えーっと、3歳です』
なんか3歳って名乗るのに抵抗あるな。
俺が首を上下に振りながら挨拶すると、牝馬── ストレートリリーさんもゆっくりと頭を振った。
『わたし、ここでは結構長いの。困ったことがあったらいってね。あ、そうそう、身体にペタペタ変なの貼られるかもしれないけど、それはわたしたちには害はないから気にしないように。……ここに来たばっかりの若い馬たちはみんな、あれにびっくりして最初暴れちゃうのよね。隣のモズクサンライズとか、今はいないけどタナカノホシとか、人間に怪我させるくらい暴れてて── って、あらいやだ、わたしまたたくさんしゃべっちゃった。いやねえ歳取ると言葉が止まらなくなっちゃって』
『あ、はい……』
ストレートリリーさんはおしゃべりが好きなようだ。
俺は用意された飼い葉と水に口を付けながら、隣でしゃべり続ける彼女に耳を傾けた。
その話をまとめると、まず、ストレートリリーさんをはじめとしたこの研究所にいる馬たちは、俺のように馬体検査で一時的に滞在している、というわけではないらしい。
若い馬だと2歳からこの研究所にいるそうで、ストレートリリーさんは2歳からもう4年近くここで生活しているんだとか。
サラブレッドではあるけど競走馬ではない、らしく、レースには出ないものの、研究所にあるコース等でほとんど毎日走っているそうだ。
今日もストレートリリーさんは謎の機械を身体に取り付けられた状態でコースを走ったり、謎の筒を口にはめられて息を吸ったり吐いたりしたらしい。
……これだけ聞くと怪しい施設でしかないな。
身体にペタペタ変なの貼られる、とのことだが、それはおそらく心拍とかそういうのを計測するための装置なんじゃないか、と思う。
健康診断とかで心電図をとるときのほら、あの丸いアレ。
謎の筒についてはわからないけど、息を吸ったり吐いたりさせられてるってことは、肺の検査だろうか。
俺の検査を行うという、運動科学研究室では競走馬の能力向上を目的に様々な研究をしている、と目黒さんが言っていたから、その一環なんだろうな。
『……それにしてもあなた、牡馬なのよね?』
『はい、そうですけど』
『うーん……ならなんでこっちなのかしら』
なんでこっちなのかしら?
『ここ、牝馬しかいないのよ。牡馬は後ろの厩舎なんだけど……』
そのストレートリリーさんの言葉に重なるように、もうひとつ声が響いた。
「やっぱり……主任、ストレートリリーも平常ですし、ほかの牝馬たちも変わりないですね」
「うーん、こりゃ書類にあった通り、牡馬相手にしか見られない現象、なのかどうか。……ま、今日はここに置いといて、明日明後日の調子次第で4日目以降に牡馬に会わせるか決めるか」
「ですね。馬体の検査優先で。牡馬にしか効かないなら何かしらの成分は検出できそうですし」
さっきここに俺を連れてきた兄ちゃんと、片方は初めて会うおじさんだ。
主任と呼ばれているから、結構偉いおじさんなのだろうか。
2人の会話を聞く限り、俺がここ、牝馬の厩舎に入れられたのは反応を見るためだったようだ。
確かに入ってしばらくは牝馬たちもざわざわしていたが、あれは新入りが入ってきたことによるざわめきで、俺単体に対する興奮ではなかったと思う。
それに興奮はすぐに引いて、今じゃストレートリリーさん以外はこちらに関せず、の姿勢だ。
時折視線が合うと3秒くらいは見られるものの、すぐにふいっと逸らされる。
……考えてみれば生産牧場で過ごして以来、他馬がいるのに視線を感じない時間を初めて過ごしている。
俺は何故かそれにひどく感動してしまい、飼い葉を爆食いして爆睡した。
サンジェニュイン号が研究所に来てから3日目。
2日目はレントゲンやエコー、血液検査などの医療周りを行い、3日目の今日は運動機能検査を行った。
それらが終わってから2時間後。
検査結果を前に、運動科学研究室の研究者たちは頭を抱えていた。
「レントゲンもエコーも、血液検査も見たが、まあ間違いなく牡馬なんだよな」
「ですよねえ……触診も言わずもがなで。尿も採って調べたんですけど、牝馬の出す成分は確認できませんでした」
研究者たちの前に並べられているのは、サンジェニュイン号の検査結果だ。
レントゲンでもエコーでも、もちろん触診でも、疑われていた牝馬の特徴は見えなかった。
血液検査にも異常はなく、尿などからも変わった結果はない。
まったくおかしなところのない、完全な牡馬を示す数値だけがそこにあった。
研究者たちに交じっていた獣医が、1枚の紙を指さした。
「特筆していえば、骨格は平均的なサラブレッドよりもしっかりした作りだということ。骨の密度が良く、筋肉も柔らかいので怪我をしにくい身体なのは間違いないでしょう。減速していたとはいえ、走行中に倒れた時も外傷はありませんでした」
3月の弥生賞を例に挙げた獣医に続くように、研究者の一人が口を開いた。
「骨格もそうなんですが、私が驚いたのは心肺機能ですね。トレッドミル運動負荷試験で、ここまで顕著な例はなかなかないと思います。心臓はオペラオーと比べれば平均よりやや大きい程度── しかし平均以上であることは間違いないです。何より肺の機能。酸素を取り込む能力が非常に高い。1回の呼吸で得た多量の酸素を、大きな心臓で全身の筋肉に届けることができる、これがサンジェニュイン号が最後までバテずに走り切れる要因の一つだと思います」
新馬戦から皐月賞まで、出遅れによって中団からのレースとなった時でさえ、果敢に攻める走りを続けられた源。
生まれ持った肺の機能と、それを活かす大きな心臓は、他馬がいくら望んでも得ることができない恵まれたものだろう。
2001年から馬齢は生まれ年を0歳とし、翌年の1月1日に加算される方式に変わったため、夏生まれのサンジェニュイン号も書類上では「3歳牡馬」となるが、生まれ月から数えればまだ2歳9か月。
他の馬とは4か月近い月齢差がある。
月齢差は人間に換算すると年単位の差であり、ふつう、サンジェニュイン号の身体はまだ出来上がっていないと考えるところだ。
しかし、この2日間の検査結果は研究者たちに純粋な驚きをもたらした。
早熟といえばそこまでだ。
だが早熟と言い切るには、サンジェニュイン号の身体のバランスは成長途中と言えた。
「……検査結果は大層良いんだけどね、まあ、知りたかったのはこれじゃないというか」
「……【牡馬を発情させる要因】とか、わかんないですそんなの……」
研究員たちは頭を抱えた。
検査の主目的は【牡馬を発情させる要因】【牝馬のフケに類似した体質】の特定。
だが何度見てもサンジェニュイン号は牡馬であり、同性を発情させるようなフェロモンも確認できない。
わかったのはサンジェニュイン号の強さの源と、本馬が非常に大人しく、そして感情豊かだということくらい。
依頼してきたJRAにいったい何と回答すればいいのか……主任と呼ばれる男が悩まし気にしていると、若い研究員が口を開いた。
「もうやっぱり、直接会わせて反応見るしかないですよ」
「……そうなるかあ」
「それしかないです」
研究員たちは視線を合わせると頷き合い、それぞれの仕事をするべく立ち上がった。
サンジェニュイン号が研究所に来てから4日目。
数頭の牡馬と会わせるべく、施設内の多目的ルームへとサンジェニュイン号の手綱を引くのは若い研究員── 橋本だ。
今から何と会うのか、歩いているうちに察したのかサンジェニュイン号の脚運びが鈍く、ほとんど引きずるように連れていた。
本当に感情がはっきりした、それでいて賢い馬だなあ、と橋本は考えつつも、こんなに同性の馬に会うのを嫌がっているのに会わせるのも酷だなと、サンジェニュイン号に少し申し訳なく思った。
しかしこの顔合わせを経て得られた結果で、今後サンジェニュイン号のストレスを減らせる可能性もあるのだ。
少しだけ我慢してくれよと、橋本は祈るような気持ちで多目的ルームに入った。
……入って後悔した。
「えっ、発情した牝馬とかいます……?」
「全頭牡馬なんだよなあこれが……」
「ヒエ……」
研究所で繋養している牡馬たちはどれも気性が穏やかで、物事に動じない馬だったはずだ。
しかし橋本の眼前にいる牡馬たちは全頭馬っ気を出していて、その興奮からか前脚を上げたり身体を揺らす馬もいた。
ギンギンになった下腹部を見ないようしているのか、サンジェニュイン号は瞼を閉じていた。
橋本も瞼を閉じて現実逃避したくなったが、残念ながら研究員にそれは許されていない。
この状態のサンジェニュイン号の毛を数本、それから唾液を採取する。
それらはすぐさま他の研究員の手によって解析に掛けられ、サンジェニュイン号も発情した状態なのか、牝馬のフケに似た成分がそれらに含まれているかを調べるのだ。
だがしかし── やはりと言うべきか、サンジェニュイン号は発情した状態になく、また牝馬のフケに似た成分も確認できなかった。
研究員たちはまた頭を抱えた。
なぜ、いったいなぜ……!!
あの手この手で様々な検査を行うも、サンジェニュイン号には異常が見つからない。
ただ眼前の牡馬たちが元気に興奮しているだけである。
原因もつかめないまま数十分が経過し、橋本はサンジェニュイン号のストレスも考えて、いったん外に連れ出すことにした。
動き出したサンジェニュイン号にほかの牡馬たちがついていこうとするので、研究員総出で止める。
こんなに気性が荒い馬たちは初めて見たと、長年研究所に勤める研究員は唖然としたように呟いた。
それから数分が経つと、エッと大きな声を出して立ち上がった。
「……ん!?」
「えぇ……なんでぇ……」
馬っ気を出していた牡馬たちが次第に落ち着きを取り戻し始めたのだ。
早い馬は下半身もすっかり落ち着いた様子で、目つきも普段通りのんびりとしたものに戻っていた。
まるでさっきの出来事が夢幻だったかのようにさえ感じるほどに。
しかしサンジェニュイン号が再び多目的ルームに現れると、全頭がまた馬っ気を出すので、研究員たちは頭が可笑しくなりそうだと天を仰いだ。
翌日、5日目。
4日目とは異なる牡馬たちを呼び、サンジェニュイン号に会わせると、こちらもまったく同じ状態になった。
会わせる場所やシチュエーション、距離など、いくつかパターンを変えても、牡馬たちから見える範囲にサンジェニュイン号がいれば、例外なく馬っ気が出てしまう。
それを十数回繰り返していると、馬も人間も、疲労困憊であった。
特にサンジェニュイン号のストレスが強く、あくまで預かっている身としては、これ以上付き合わせるのは今後の体調にも影響が出ると主任は気を揉んでいた。
サンジェニュイン号を昼休憩に送り出した後、疲れからテンションがハイになっていたひとりの研究員が、閃いた、と言ってある仮説を立てた。
「は?サンジェニュイン号の顔を、隠す?」
「はい……あの、何言ってるか自分でもわかんないんスけど、なんかこう、フェロモンとかそういうことじゃなくて、もう単純に、そう単純にですよ、あの……顔が好きなんじゃないかなーって」
正気か?
誰もそう口にはしなかったが、その場にいる研究員全員、心の中でそっとつぶやいた。
口に出す気力すらなかった。
「わかってるんスよ、おかしいこと言ってるのはわかってるんスけど、逆にそれ以外になくないっスか……?」
「確かに」
全然「確かに」ではなかったが、研究員たちはみんな疲れていた。
「顔を隠す、ねえ……一般的なのはメンコか」
「あっ、そういや前にシルクファンシー号がつけてたメンコ、残してあったと思います!」
取ってきます、と研究員の一人が走り出す。
場に少し明るい空気が戻って、あたかも事態が好転したかのような雰囲気さえ漂っていたが、研究員たちの心は一つだった。
「まあ、そうはならんと思うが」
人はこれを、フラグという。
「そうなったな」
「なりましたねえ……」
研究員たちの前には、栗色のメンコをつけられたサンジェニュイン号が立っていた。
メンコをつけるときに多少嫌がられたものの、つけた後は大人しく、橋本に綱を引かれて再び多目的ルームに現れた。
牡馬たちはサンジェニュイン号が入ってきたと分かると一斉に視線をそちらに向け、できるだけ近くに行こうと綱を持つ研究員たちを引きずろうとする。
それは今までと変わりないように見えたが、劇的な変化があった。
── 馬っ気が出ていないのである。
「興奮するのは変わらないが、数分もすると徐々に落ち着きを取り戻していくな。興味がなくなったわけでもなく、まだチラチラとみているようだが……なにより、馬っ気がでなくなるとは」
「やっぱり顔が好きってことなんスよ!!!!」
「うるさいよ……馬たちが驚くだろう」
「す、すんません」
しかし、その研究員が言うことは外れていない、ということの結果が目の前にあった。
試しにメンコを取ると、興奮状態は一層激しくなり、下腹部が張っていくのが見えたため、主任は慌ててメンコをつけなおした。
どうやら本当に【顔が好き】であるらしい。
「これぇ……どうやって報告すんだよ……」
「【牡馬にとって非常に魅力的で好かれる顔立ちをしている】ってことで、いいんじゃないですかね……」
「できるかそんな報告。……お前がするか?」
「嫌です」
それから期限日まで、馬房の中以外ではメンコをつけた状態で牡馬たちに混ぜたところ、特に揉め事が起きるわけでもなく、通常の馬と同じように過ごすサンジェニュイン号を見て、初日から担当していた橋本が感動に目を潤ませた。
「あんなに嫌がってたのに……よかったなあサンジェニュイン号……!」
「……まあ、これでヨシ、ということで」
丸1日の経過観察を経て、主任の男はJRAに以下のように回答した。
【検査結果として、サンジェニュイン号は間違いなく牡馬である。牝馬のフケに似た疑似フェロモンも確認できていない。牡馬数頭との生活実験を繰り返したところ、メンコによって顔の一部分を隠すことで相手の興奮は抑えられることが分かった】
JRAはこの文章を3度見し、5回にわたって研究室に電話で確認したという。
今日は俺が研究所に来てから7日目。
「それでは、お世話になりました」
「はい!……サンジェニュイン号、元気でな」
おう、兄ちゃんも元気でな。
来た当初から世話をしてくれていた研究員の若い兄ちゃんに別れを告げ、目黒さんと一緒に馬運車に乗り込んだ。
はじめの5日間お世話になった牝馬のストレートリリーさんには昨日のうちに挨拶をした。
彼女は別れになれていないらしく、かなり寂しそうにしていて、いつまでも「元気でね」と俺に声をかけ続けてくれた。
5日目の夜から混ぜてもらった牡馬の野郎どもにもさっき挨拶したし、残すものは何もない。
4日目から毎日のようにうまだっち! した牡馬どもと同じ空間に入れられた時には殺意も湧いたが、検査のためだと我慢し続けた。
この兄ちゃんをはじめとした研究員たちがみんな死んだ目で牡馬どもを眺めていたので、それに同情心が募ってしまった、というのもある。
なんか……ごめんな……俺の美貌が圧倒的すぎるあまり……。
「格好いいものをもらったな」
目黒さんがそう言って俺の顔を── メンコを撫でる。
だろ?格好いいだろ?
栗色のメンコは今朝、兄ちゃんが餞別にとくれたものだ。
研究所で過ごしていた時は、昔この施設にいたシルクファンシーという馬が使っていたものを借りていたが、自前の物があったほうがいいだろうと買ってくれた。
馬の色覚からだから実際には違うんだろうけど、このメンコの色が一番カネヒキリくんの毛色に似ている。
どうだ目黒さん、ちょっとカネヒキリくんっぽくない?
格好いいでしょ。
「嬉しいんだな、サンジェニュイン」
そりゃあもう!
研究所にはいろいろ期待して行ったわけだが、その期待通りになった、と思っている。
まあ全部が全部期待通り、ってわけじゃないけど。
少なくとも俺を見てほかの牡馬が馬っ気を出さないようにしたい、という願いは叶えてもらえたわけだし。
視線は一向になくならなかったが、変に身体を摺り寄せられることもなく、昨日は丸1日牡馬のいる厩舎で過ごせた。
あと自由時間に牡馬数頭と放牧地で遊べたし。
普通に遊ぶとか初めてだった、楽しかった。
「しかし……まさかメンコでどうこうなる問題だったとはな」
それな!
メンコでどうにかなるんかよコレ。
科学的も何もなかったな、顔を隠すっていう非常に原始的な方法だったわ。
顔を隠しましょう、って提案した研究員絶対疲れてたと思うし、そうはならんやろって思ってたんだろうな。
なっとるやろがい、という結果になったけど。
あの時の主任の顔すごかったな、信じられないのか5回くらいメンコつけたり外したりされたわ。
まあそれがメンコの効果を証明することになったわけだが。
ぐびぐび、と水を飲む。
あと3日もすれば5月になる。
日本ダービーは5月29日だと目黒さんは言っていた。
あと1か月だ。
今度こそディープインパクトに勝つ。
栗東に向かう馬運車の中で、俺はダービーに思いを馳せた。
次回、ダービーに向けて調教!調教調教!調教~~!!
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