【完】これは圧倒的美貌で凱旋門賞馬になる俺の話 作:SunGenuin(佐藤)
みんなと別れた翌日、俺も再び飛行機に乗り、フランスの首都・パリを目指した。
1頭ぼっちになったコンテナには、カネヒキリくんのサポートで一緒に帰国した目黒さんに代わって、イサノちゃんとあともうひとり、フランスで一緒に世話をしてくれるという現地スタッフ。
ナイスマッスル!肩にちっちゃいジープ載せとんのかい!と叫ばれそうな、筋肉ムキムキのおっちゃんだ。
祖母が日本人だというおっちゃん── ピエールさんは、名前も見た目も「俺が想像するフランス人」にぴったり。
ピエールとか名前おっしゃれー!だと思ったし、イサノちゃんも似たようなことを言ったけど、ピエールさん本人は「ピエールなんて「太郎」と同じ意味だよ」と大笑い。
っていうかすっごい流暢な日本語だな!
幼少期は日本語学校に通っていて、家でも日本語をよく使うんだそう。
「イサノ、って名前は新鮮だな。どういう漢字なの?」
「ああ、カタカナなんです。親が新撰組……えっと、結構昔の」
「わかるわかる、御用改めであるー!のやつだね」
「それです。その新撰組の局長で、近藤勇っていう人がいたんですけど、両親が揃ってその人のファンでして」
「……ああ!君のファミリーネームって「近藤」だから」
「お恥ずかしながらそうです」
へえ、イサノちゃんの名前はそこから来てたんだ。
そのまま
飼い葉を食べながら、名前だったり出身地だったりで盛り上がる2人に耳を傾ける。
フランスへの道のりは長かったけど、ピエールさんがお喋り好きなのも相まって、退屈せずに過ごすことができた。
「無事到着、っと。どうかなイサノ、サンジェニュインの様子は」
「はい、やつれた様子もなく元気です」
「よかった!イサノ、サンジェニュイン── Bienvenue en France!フランスへようこそ!」
コンテナから降りて、見上げた空は、見蕩れるほど青かった。
空港から降りてすぐ、俺は検疫を行うための厩舎へ向かった。
そこで数日を過ごしたのだが、俺がいた期間は偶然にも牝馬とセン馬── 去勢された馬しかいなかったため、とても穏やかな日々を過ごせた。
俺以外は7歳、8歳という年上ばかりだったこともあり、俺は最年少としてちやほやされつつ、遠征経験が豊富な彼女たちからいろんな話を聞くことができた。
フランスでの活動拠点となる、シャンティ、ん?シャンティン?シャンティイの方か?
シャン、なんとか競馬場の近くにあるというだだっ広いトレーニング施設のことや、そこで注意すべきこと、涼しい木陰、脱柵の方法などなど。
本来なら幼少期に形成されるはずだという、馬界の常識というものが俺にはほとんどない。
ハーツクライさんがグルーミングを教えてくれるまで、その存在すら知らなかった。
っていうかここで聞いた話だとハーツクライさんのグルーミングが真っ赤な嘘なんだが?
トモダチなら誰とでもやるやつじゃなかったわ、親密な関係の上でお互いにやる行為だったわ。
あのひと、じゃなくてあの馬からかったな……!
許さねえ、次のレースでぎったんぎったんにしたやらあ!
フンス、と鼻を鳴らしていると、ゆらゆらと揺れていた馬運車が止まった。
今日は検疫厩舎から調教場の方へ移動する日。
どうやら目的の場所に着いたようだ。
これからお世話になる厩舎まで綱を引かれて歩く。
脚を止めないままキョロキョロと辺りを見渡して、俺は内心すごく感動していた。
どこを見ても緑でいっぱいだ。
足場はふかふかの砂地で、上を見るとものすごく高い木がドーム状に重なり合って、その隙間から射し込む太陽の光がキラキラして見えた。
栗東もいろんな施設があって、緑もあることにはあるんだが、こんな「森のアーチ」みたいな空間はない。
くんくん、と鼻を動かすと、草木と花と土のやわらかい匂いがした。
俺がお世話になるのは、外国馬向けに開放されている国際厩舎というところのようだ。
厩舎内の角側の馬房を与えられて、そこでごろん、と寝転がる。
今日は休息日。とにかくまったりと、厩舎の空気に慣れるようにする。
ついさっきまでは一緒だったテキは、挨拶回りがあるとかで通訳さんを連れて慌ただしく出て行った。
寝藁マシマシの馬房で、あまりの暇さからごろごろと転がって遊ぶ。
そんなことをしながらも、頭の中にはドバイで一緒だったみんなの姿があった。
みんなはもう日本に着いただろうか。
カネヒキリくんはちゃんと安静にしてるかな。
馬房に戻ってきてからずっと辛そうだったから、痛み無く穏やかに過ごせているといいな。
目黒さんが言うには、カネヒキリくんがなった「屈腱炎」っていうのは、単なる怪我じゃなくて慢性化する病気らしい。
まだ治療法もなくて、今はただ安静に、痛めた部分を冷やしたりすることしかできないみたいだ。
復帰するのに数ヶ月かかるだろうと言ったのはテキ。
本当に重い病気だったのに、カネヒキリくんは最後まで戦って、粘り切って勝った。
俺に「勝つぞ」って言った通りに。
『俺も勝つよ、カネヒキリくん』
ジリジリと痺れが残る脚を掻いて、俺は月末に控えたレースに思いを馳せた。
「おや、お昼寝中かな?サンジェニュイン、友達を連れてきたぞ~」
しばらくうとうとしていると、厩舎の扉がガラッと開けられて、ツナギ姿のピエールが入ってきた。
トモダチ?
えっ、誰か日本から来た!?
寝藁から起き上がって、馬房の窓から顔を突き出す。
誰が来た?
カネヒキリくんはないとして、ハーツクライさん戻ってきたか?
それとも……同じクラブだしヴァーミリアン?
さすがにディープンパクトはないだろうけど、えっ誰だ?
「今日からこの厩舎で一緒に過ごす、パンジャンマックスだ」
そう言ってピエールさんが持つ手綱の先を見ると、カネヒキリくんに似た栗毛で、でも
はじめて見る馬だ。
「あれ、ピエールさんその馬って」
飼い葉の入ったバケツを手に、イサノちゃんが厩舎の外から声を掛ける。
「フランスギャロから紹介された馬だよ。パンジャンマックスは、正確にはイギリスの馬なんだけどね、昨年末に去勢手術を受けたから今年のクラシックには出走できないし、管理調教師にも不幸があって……この仔の母馬を管理していたフランスの調教師に預けられたばかりなんだ」
その馬を、パンジャンマックスを見ると、顔は下を向いて、尻尾は力なく垂れ下がっていた。
耳はせわしなく動いて、周りを警戒しているようだった。
聞けば3歳だという。
俺も相当珍しい馬生を送っているけど、俺と1つしか変わらない歳で、なんとも波瀾万丈な馬生を送っているようだ。
パンジャンマックスよ、そう警戒するな、馬生も長ずれば良いこともあるって検疫厩舎にいたマダムが言ってたぞ。
イサノちゃんも似たようなことを思ったのか、パンジャンマックスに触れようとして威嚇されていた。
「人見知りなんだよ、ごめんね。馬相手にはこんなことしないやつだから」
「いいえ、こちらも急に触ろうとしてすみません。サンちゃ、サンジェニュインも相手が牡馬でなければ気にしないので」
そんな俺が四六時中オッスのこと気にしてるみたいな。
してるけどな!
俺は物理的なうまぴょいをされる気は一切ないんだわ。
レースに出始めて3年目だが、出る度にうまだっちするオッスたちや、メンコあっても興奮気味のやつらを見ると、この美貌を確信するほかない。
俺がメンコをつけてても目が血走ってるオッスとか、発情してる牝馬が近くにいるのに俺の方に向かってくるオッスとか、イサノちゃんも見たやろがい!
穏やかで優しいハーツクライさんやユートピアさんでさえ、俺の素顔を見て元気にうまだっちしてたんだから。
あんなん経験したらオッスどもを警戒せずにはいられないって。
「サンジェニュイン、どうか仲良くしてやってよ」
心配するなピエールさん、俺を襲ってこない限りはなんもしないぞ。
見るからに大人しそうだし、セン馬なら俺の顔を見たってどうにもならんだろう。
検疫厩舎にいたセン馬のおっちゃ、お兄さん方、いやお姉さん方?は「すごい美貌だな~」とは言うけど俺に対して鼻息を荒くすることはなかったし。
イサノちゃんに馬房の扉を開けてもらい、パンジャンマックスの前に立つ。
俯いた顔にも俺の白い脚が見えたのか、心細いと書かれた顔が上を向いた。
『初めましてだ、パンジャンマックス。俺はサンジェニュイン。よろしくな!』
俺はそれなりにデカい方だ。
威圧的にならないようにちょっと首を下げて、伺うように見た。
パンジャンマックスは俺より一回りくらい小さく見える。
2歳頃から顔を合わせていたカネヒキリくんやヴァーミリアンは、俺と同じくらいの体格で結構大きい。
あの頃を思い出してパンジャンマックスと比べるけど、2歳頃の俺たちよりも小柄に見えた。
細くない?飼い葉食べてる?
生まれつきなのかな……ディープインパクトも同い年だけど小さいし。
「サンちゃんもお兄ちゃんだね」
俺の横にきたイサノちゃんが、そう耳打ちする。
お兄ちゃん。
俺には去年産まれた、父親違いの弟が1頭いる。
今年で1歳になる弟は、順調にいけば今年の秋、本原厩舎に入厩するらしい。
俺が有馬記念を勝ったことで、弟の募集は開始前なのにすでに予定数以上の問い合わせが来てるとかなんとか。
その弟とパンジャンマックスは2歳違いになる。
……そうか、そういえば俺、もうお兄ちゃんなんだったわ。
もう1度パンジャンマックスを見て、俺は決心した。
『パンジャンマックス!俺のことは兄貴だと思ってなんでも聞いてくれよ!』
馬の常識に関しては自信ないけど、レースのことなら答えられるはず!
自信満々にウンウンと頷きながらパンジャンマックスの目を見る。
それからしばらく2頭で目を合わせていたが、パンジャンマックスはぽかん、とした表情のまま返事をしない。
うーん、やっぱり、急にこんなデカいのが目の前に現れてびっくりしているのだろうか。
そう思って1歩、後退るとパンジャンマックスが1歩、前に出た。
やったことあるパターンだな。
『……ぁ』
『なんて?』
目をうるうるとさせたパンジャンマックスが、何事かを小さく呟いた。
俺が首を傾げて聞き返すと、パンジャンマックスは俺に頬をすりあわせながら──
『ままぁ……!』
『ママじゃないが!?』
そこはせめてパパと呼んでくれ。
2006年4月30日 フランス ガネー賞 GⅠ ロンシャン競馬場芝・2100メートル
「やあ、最悪の馬場だけど今年も春のGⅠが始まるよ。実況はアラン・ベルナント、解説はミシェル・ドーヴァー」
「よろしく」
「よろしくミシェル。今日は8頭立て。去年のガネー賞にも出走したプライド、アークール賞を勝ったマンデュロ、その2着馬のコレカミノが地元の馬としてはかなりの名声を集めているね」
「そうだね。ただこの3頭はGⅠ勝ちの経験が無いのが痛いかな。それで言うなら、唯一の外国馬であるサンジェニュインは、ダントツの戦績だよね」
「僕も彼には注目しているよ。世界初の白毛のGⅠホースだ。かわいいパジャマを着てる馬だって言ったら、今日初めて競馬場にきたお客さんにも通じるかな?おっと、もちろん毛色以外にも注目しているよ?クラシック2冠に、日本の年末に行われるグランプリレース・有馬記念では古馬を相手に逃げ切り勝ち。正直、1頭だけ飛び抜けてる。この馬を買わない選択肢がない、って人も多いんじゃない?」
「少なくとも僕は、この馬の実力で最下位だけはないと思っているね。そんなことがあったら……一体何人の予想家が泣くか」
「ちょっと見てみたい気もするけどね。ただプライド陣営もかなり自信があるみたいだ。この馬は去年のジャンロマネ賞、フォア賞の勝ち馬で、チャンピオンSや香港カップでも2着に入っている実力馬だね。ガネー賞は定量戦。牡馬は58キロ、牝馬はそこからマイナス1.5キロの56.5キロだから、その軽さを活かして終盤の争いに食い込めるかがキモかな」
「鞍上はグラン・リュベール。この騎手、サンジェニュインとは縁があるよ。有馬記念、ドバイシーマクラシックではハーツクライに騎乗している。有馬記念では負けたけど、ドバイでは勝ってるね。これもあってプライドの人気がちょっと上がってるみたいだ」
「いいね、そういうドラマみたいなのは好きだよ。……おっと、僕らがお喋りしている合間に返し馬が始まったね」
ざわざわとした空気を浴びながら、俺はロンシャン競馬場の芝の上で止まっていた。
こ、これは……!
「どうした、サンジェ」
芝木くん、もう言葉はいらねえよ。
今から走るので感じてくれ、この、重さを……!
「うおっ」
は、走りやすい~~!
いや、シャンティイ競馬場の馬場でも何度か調教を受けたから解ってたけど、ああ、走りやすいわ!
踏み込んだらしっかり沈む、蹴り出しの力が痛みになって返ってこない。
なんて素敵な馬場なんだ!
良馬場の時でさえ抜群の走りやすさなのに……重馬場ってこんなに走りやすいんだなあ!?
「……馬場に喜んでいるのか、サンジェ」
痛くないのはやっぱり嬉しいからな!
テンション上がっちゃう~!
「はは、調子が最高潮になってよかったよ」
やっぱり……重い馬場を……フランス最高だな!
「……フランスの実力馬たちが勢揃いだけど、サンジェ、お前と、俺とで、1番にゴール板を踏もう」
はしゃぐ俺の鬣を、芝木くんがゆっくりと撫でる。
風が俺たちに強く吹き付ける。
四方八方から刺さる視線が、俺の身体を突き刺して、でも。
「今日も、いつだって、お前は最高だ」
もちろん、知っている。
「8番にサンジェニュインが入って、態勢完了。2006年ガネー賞── スタート」
「見事なスタートだね。乱れなし」
「先頭はサンジェニュイン、外側から一気に抜けて駆け出す。2番手集団にニヤーオナー、ヴァトーリーが続いて、その2馬身後方はひとかたまり、コレカミノ、ロイヤルハイネスが並んで、半馬身差の位置にマンデュロ、プライドはやや遅れているか、モンテアーが最後方。重馬場だからスローペース、かと思いきや、先頭がぶっちぎってるね」
「大荒れの馬場のスタートダッシュで先頭と2番手に10馬身差もあるレースは初めてだよ」
「僕も!」
海外レースは、GⅠだとゲートを割って少数になることも多いのだとテキは言った。
去年のガネー賞は10頭立ての予定で、1頭が回避したため9頭立て。
今回のレースと1頭しか変わらない。
逃げ馬は勝てない傾向が強い、とも言っていたけれど、今日のレースは重馬場。
俺なら、チャンスはある。
そうだろ?テキ、芝木くん!
「2コーナー過ぎて先頭はまだサンジェニュイン。これはどうだろう、後続はまだ伸びる気配なし。コレカミノは少し掛かり気味じゃないか?2着馬のニヤーオナーのすぐ後ろにぴたりとつけているよ。プライドは馬群から外側に進出、直線前にどこまで差を縮められるかが勝利の鍵だ」
「サンジェニュインのスピードが一切落ちないのが怖いね。踏み出す度に白い馬体が泥んこだ。コレカミノは一杯一杯な気がする。仕掛けが早かったんじゃないかな」
「もうすぐ3コーナー、ここまでサンジェニュインの騎手はステッキを使ってない。まだ余裕がありそうだ。ヴァトーリー、ペースが落ち始めたか中団グループに下がっていくね、代わりにマンデュロ、プライドが競い合うように上がってきた。けどサンジェニュインとの差が大きすぎる、ここから差し返せるかな?」
びゅんびゅん、と風を切って進む。
芝木くんからの鞭がまだ入らないってことは、後続にかなりの差をつけることができている、ってことだろう。
ターフを蹴り上げる度に身体が、時間が前へ前へと動く。
俺ってほんと、重い馬場が合うんだなあ。
ドバイの直線で痺れた、脚の痛みを思い出してハミを噛む。
悔しさがこみ上げる。
勝つつもりでいたのに、俺は奥底で、油断していたのだろう。
無自覚に、恥ずかしげもなく、俺が勝つだろうけどっていう、傲慢さ。
俺が一番忘れてはいけなかったのに。
負けた悔しさの中にある、勝利への渇望。
「思い」の強さで、2センチ、競り負けた。
もう二度と、同じ過ちは犯さない。
「おいおい、まだ加速するのかい?もう一度言うけど、今日は不良馬場にかなり近い重馬場だよ。第4コーナーまであと100メートルでサンジェニュインがさらにスピードをあげてきた、懸命に差を縮めようとコレカミノも必死に追うけど、これはもう絶望的か、マンデュロとプライドがなんとかコレカミノに並んで早くも2着争いって感じだ」
「桁違いのスピードだよ、ここまで大逃げしてまだそんな脚があるなんて……」
テキたちは今回のレース、俺を「実力は完全に突き抜けてる」と評した。
けど、それがなんだっていうんだろう。
同じ事はドバイでも言われた。
欧州年度代表馬のウィジャボードら名牝を相手にしても逃げ勝つだろう、って。
でも結果、俺は負けたんだ。
心の柔らかい部分が生んだ慢心を引きずって。
ああ、恥ずかしい。
自分がナンバーワンみたいな、そんな勘違い。
違う、勝つまではナンバーワンじゃない。
ゴール板を1着で突き抜けて、初めて、俺はそのレースでナンバーワンになるのだ。
「直線を向いてぐんぐん、ぐんぐんサンジェニュインが伸びる、ステッキも使わずに、まるで、まるで馬の意思だけでレースをしているみたいだ」
レースに絶対はない。
だからこそ、油断も、慢心もない。
常に自分を疑え。
自分がナンバーワンであることを疑え。
ゴール板を踏む、その瞬間まで、他馬に心を許すな。
「サンジェニュイン、大楽勝だ!……もう笑っちゃうよ、先頭を追う実況カメラには一切他の馬が映ってないんだから」
「走破タイムは?」
「2分11秒ジャスト!しつっこいくらい繰り返すけど、今日は重馬場だ!デタラメなタイムだね!」
「サンジェニュインに有り金全部賭けたそこの君、おめでとう!」
大歓声を浴びた瞬間に、ナンバーワンだと叫べる。
ガネー賞から一夜明けたシャンティイ調教場。
青ざめた表情の本原が、駆け込むようにして厩舎に入った。
「大変なことになった」
「どうしたんですか、テキ。びしょ濡れじゃないですか、タオルを」
「いや、後でいい。それよりも、ああ、本当に大変なことになった」
その額には、雨に紛れて冷や汗が流れている。
深刻そうな表情を前に、イサノは息を飲んだ。
「金銭トレードだ」
「え?」
一度息を吐いた本原が、繰り返すように口を開いた。
「ゴンゴルドンが、サンジェニュインを欲しがっている」
レースの参考資料
馬場状態 - wikipedia
https://w.wiki/3yYM
2006年ガネー賞
https://racedb.com/cgi-bin/race.cgi?id=40206043005
「Very Soft」を、Wikipedia記載の情報を参考に「重馬場」としています。
※netkeiba.com など一部のサイトでは「稍重」とされています。
完全素人ニキの愛馬名アンケート
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サニードリームデイ
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サンシカカタン
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タイヨウノムスコ
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タイヨウハノボル
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ブライトサニーデイ
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ラブディアホワイト