天災の問題児がヒロアカの世界で自由気侭にヒーローを目指す   作:びっくり葉加瀬

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USJ襲撃事件②

「敵(ヴィラン)ンン!?馬鹿だろ!ヒーローの学校に入り込んで来るなんてアホすぎるぞ!?」

「先生!対侵入者用センサーは!?」

「勿論ありますが……。」

「恐らく無効化されてる。俺とリゼの通信も遮断されてるから通信系の妨害電波を放てる"個性"が相手側に居るって事だ。範囲は分からねぇが少なくともUSJ全体には効果が掛かってると見ていいだろう。」

「現れたのはここだけか学校全体か……。校舎と離れた隔離空間。そこに丁度よく生徒が来る時間割……。バカだがアホじゃねぇ。何らかの目的があって用意周到に画策された奇襲だこれは。」

 

 

 轟が饒舌にそう締めくくる。その言葉に切島含め、全員が気を引きしめる。

 

 

「13号、避難開始!葉加瀬と上鳴は"個性"で引き続き連絡試せ!」

「はい。」

「ウス!」

「先生は1人で戦うんですか!?あの数じゃいくら"個性"を消せるって言っても!!イレイザーヘッドの戦闘スタイルは敵の"個性"を消してからの捕縛!正面戦闘は……!」

「いいか緑谷。一芸だけじゃ、ヒーローは務まらん。13号!任せたぞ。」

 

 

 そう言って相澤先生は敵(ヴィラン)達へと突撃していく。

 

 

「緑谷。プロ相手に説教か。偉くなったな。」

「葉加瀬君!?違うよ!?」

 

 

 その間にも相澤先生は捕縛布を使って見事な戦いを披露していく。その姿に緑谷が思わず呟く。

 

 

「凄い……!多対一こそ先生の得意分野だったんだ……!」

「分析してる場合か!行くぞ!」

「させませんよ!!」

 

 

 突然背後から黒い霧が現れたかと思うと、そう告げる。

 敵(ヴィラン)……!それも転移持ちの……!?

 

 

『ドクンッ!』

「グッ……!」

「マスター!?」

「葉加瀬……!?大丈夫か!?」

 

 

 とつぜんの敵(ヴィラン)との会敵で再び走る痛み。

 今度は痛みに耐えきれず膝を付いてしまう。常闇の声の微かに聞こえるが、それに応える程の余裕はなかった。

 敵(ヴィラン)やが何やら言っているが何も聞こえない。

 そのせいだろう。

 

 

「散らして……、嬲り、殺す……!」

 

 

 手(・)札(・)を(・)切(・)る(・)の(・)が(・)遅(・)れ(・)た(・)……!

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『そうだ……!もっと本物の……!本物の悪の意思を寄越せ……!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

「マスター!」

「葉加瀬……!」

 

 

 降りかかる雨の中、リゼと常闇の声が聞こえる。どうやら意識を失って居たようだ。

 なんだ今の声は。何かひどく懐かしい声だった。

 

 

「悪い、気ぃ失ってた。状況は?」

「敵(ヴィラン)の"個性"で現在位置不明な場所に飛ばされました。どうやら生徒をワープの"個性"で分断して待ち伏せしていた敵(ヴィラン)に撃破させるつもりのようです。常闇様と協力して付近の敵(ヴィラン)は撃破済で御座います。」

 

 

 周りを見渡すと十数人の敵(ヴィラン)が倒れる伏している。

 

 

『違う……!こんな雑(・)魚(・)は要らん……!』

「ッ……!?」

「どうしたッ!敵(ヴィラン)か!?」

 

 

 思わず振り返るがそこには誰もいない。

 聞こえた来た2度目の声に、ア(・)イ(・)ツ(・)の事を思い出す。しかし、思い過ごしだと自分に言い聞かせて立ち上がる。

 

 

「いや、気の所為だ。悪い任せきりで。」

「問題無い。逆にお前のメイドが活躍していた。それより体調は大丈夫か?」

「大丈夫だ。今はこの状況を抜け出すことに集中しよう。」

「あぁ。」

 

 

 立ち上がると、びしょ濡れなコートを整えてリゼへと向き直る。

 

 

「リゼ、やっぱり通信系はダメか?」

「はい。短距離通信やサーチャーなど試しましたが通信不可能のようです。」

「チッ、ジャミングに弱いのが俺の弱点か……。」

「どうする葉加瀬。他の者を探すか?」

「俺と常闇が同じ場所に飛ばされたのを考えると、この場所に俺達以外がいる可能性は低い。雑魚を相手にするよりこの場所の脱出優先で動こう。それでいいか?」

「あぁ承知した。」

 

 

 移動中、常闇の"個性"について注意点を聞く。

 どうやら暗闇の中では攻撃力は上がるが制御しづらくなるらしい。

 

 

「だからもしもの時は光を頼む。ここは暗いからな。」

「OK。光なら何種類かある。任せとけ。」

「ダークシャドウヲイジメヌンデ……。」

 

 

 時々遭遇する敵(ヴィラン)をノシながら、走り回る。

 そして遂に出口を見つける。

 

 

「出口だ!」

「あぁ!」

 

 

 外に出た瞬間目に映りこんだのは敵(ヴィラン)と対峙するオールマイトだった。

 一瞬理解するのに遅れるが、あのワープの"個性"持ちの敵(ヴィラン)と、脳剥き出しのセンス悪い敵(ヴィラン)によって拘束されているようだ。

 

 

「リゼ!」

「オールマイトォ!!」

 

 

 俺と緑谷の叫びが被る。その瞬間だった。

 

 

「どっけ!邪魔だッデク!!」

「モード:切断(セヴェランス)。」

「だァー!」

 

 

 緑谷の攻撃を受けようとしていた霧の敵(ヴィラン)を爆豪が爆破し、オールマイトを拘束していた敵(ヴィラン)をリゼが切り刻む。直後、切り刻まれた敵(ヴィラン)が氷によって覆われていく。

 体中に掌をくっつけた敵(ヴィラン)には切島が攻撃するが避けられたようだ。

 

 

「クッソ避けられた!!」

「テメェらがオールマイト殺しの実行犯とだけ聞いた。」

「スカしてんじゃねェよモヤモブがっ!!」

「切断出来ませんでしたか。手を抜きすぎましたね。」

「若輩の身ながら参戦する……!」

「かっちゃん……!皆!!」

 

 

 敵(ヴィラン)相手に皆一同に集まった。隙を付いてオールマイトも脱出している。多勢に無勢。ここまま押し切れるか……?

 

 

「出入口を押さえられた……。こりゃあピンチだなぁ……。」

「やっぱ思った通りだ……!モヤ状のワープゲートになる場所は限られてる!そのモヤゲートで実体を覆ってたんだろ!?全身モヤの物理無効人生なら『危ない』って発送は出ねぇもんなぁ!?」

「ぬぅ……!」

「おっと動くな!怪しい動きをしたと俺が判断したら即爆破する!」

「ヒーローらしからぬ言動……!」

 

 

 どうやら俺達を分断したワープゲートの敵(ヴィラン)は爆豪が押さえている様子。しかし、敵(ヴィラン)達のボスのような人物は棒立ちなように見えて、まだ諦めてないと見える。

 

 

「攻略された上にほぼ無傷……。凄いなぁ最近の子供は……。恥ずかしくなってくるぜ敵(ヴィラン)連合……。まずは出入口の奪還だ。脳無。爆発のガキをやっつけろ。」

 

 

 手首敵(ヴィラン)の指示で、凍結していた敵(ヴィラン)が動きだす。しかし、ボロボロと身体が崩れて行くのに動きを止める気配が無い。なんの"個性"だ……?

 

 

「身体が割れてるのに動いてる……!」

「皆下がれ!なんだ!?『ショック吸収』の"個性"じゃないのか!?」

「別にそれだけとは言ってないだろ。これは『超再生』だな……。」

「「「!?」」」

 

 

 『ショック吸収』に『超再生』だと!?

 複数"個性"持ち……!?

 

 

「脳無はお前の100%にも耐えられるように改造された超高性能サンドバッグ人間さ。」

「リゼ!」

「おっとメイドは厄介だな。駄目だよ弱点はついちゃ。」

「駄目だ!リゼさん!避けて!!!」

 

 

 脳無と呼ばれた敵(ヴィラン)に対し斬撃を仕掛けようとしたリゼだったが、手首敵(ヴィラン)に阻まれる。その瞬間緑谷が叫ぶが、2人が激突する方が早かった。

 

 

「……!?パージ!!!」

「リゼ!?」

 

 

 リゼは刃になっていない場所を捕まれ、攻撃を防がれたと思った瞬間、右腕ごとパーツを切り離した。

 何故、という、疑問と共に切り離された右腕を見ると、掴まれた場所から粉々になっていく。全て伝達するようではなく途中で止まったようだが、随分と強力な"個性"であることが分かる。

 

 

「てめぇ!よくも俺のリゼを!」

「仲間を助ける為さ。仕方ないだろ。ほら、そこのもじゃもじゃ君だって俺に思い切り殴りかかろうとしてたぜ?誰が為に振るう暴力は美談になるんだ。そうだろ?ヒーロー?」

 

 

 手首敵(ヴィラン)が自論を展開している隙にリゼは自身の『収納』で替えの腕を換装する。

 この間にも、手首敵(ヴィラン)は自論を続け、しまいにはヒーローは暴力装置だと……!?自ら善人に暴力を、降るっているのは敵(ヴィラン)の方だろう!

 

 

「めちゃくちゃだな。そういう思想犯の目は静かに燃ゆるもの……。自分が楽しみたいだけだろ嘘吐きめ。」

「バレるのはや……!」

『そうだ……!もっと悪を寄越せ……!』

 

 

 敵(ヴィラン)の思想に身体の奥が熱くなる。なんだ?俺はどうしちまったんだ……!?

 

 

「3対8だ。」

「モヤの弱点はかっちゃんが暴いた!」

「とんでもねぇ奴らだが、俺らがオールマイトをサポートすれば捕まえられる……!」

「年貢の納め時だ敵(ヴィラン)……!」

「駄目だ逃げなさい!」

 

 構えた俺達にオールマイトが静止をかける。たしかに免許を持ってない俺達だが、そんな場合では無い。

 

 

「さっきは俺とメイドが助けてなきゃヤバかったでしょ。」

「オールマイト血……!それに時間が……、ぁ……。」

 

 

 時間?それもオールマイトと緑谷の秘密の1つか?

 

 

「それはそれだ轟少年!ありがとな!しかし大丈夫!プロの本気を見てなさい!」

「脳無やれ。俺は子供をあしらう。クリアして帰ろう……!」

 

 そう言って手首敵(ヴィラン)と呼ばれたモヤ敵(ヴィラン)が動こうとする。

 

 

「おい!来てる!やるっきゃ無いって!」

「リゼは手首敵(ヴィラン)からの防御!死人は出すなよ!?」

「YES、マスター!」

 

 

 しかし、その動きはオールマイトによって抑圧された。

 

 

「マスター!」

 

 

 オールマイトと脳無がぶつかり合う。

 その、威圧と風圧で、敵(ヴィラン)共々動けなくなるが、俺も辛うじてリゼに支えられながらその戦いを、見届ける。

 

 

「『ショック吸収』って、言ったじゃないか。」

「そうだな!」

「正面からの殴り合い……!」

「”無効”ではなく、”吸収”なら限度があるんじゃないか……!?私対策!?私の100%を耐えられるなら!更に上からねじ伏せよう……!」

 

 

 血を吐きながら戦うオールマイトに全員が足を止める。自分の"個性"を対策されてなお、その戦う姿に誰もがナンバーワンヒーローの面影を目に映す。

 

 

「ヒーローとは常にピンチをぶち壊していくもの!!敵(ヴィラン)よこんな言葉を、知っているか!」

 

 

 段々と拳を返せなくなっていく敵(ヴィラン)に対し、トドメの一撃を放つ……!

 

 

「Plus Ultra!!」

 

 

 最後の一撃によって吹き飛ばされた敵(ヴィラン)はUSJの天井をら突き破り、彼方へ消えていった。




一体誰の声なんだー。

モード:切断(セヴェランス)のモデルはブラックロータスといえば分かるかな?
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