文章がくどくなる悪い癖が乱発して何回も全部消して書き直ししたぞい...(結局文章くどいのは直らなかったのゆるちて)
...いやそれにしても投稿遅スギィ!!
やっぱ入社2年目で6連勤(平日は2時間残業)に投稿の2足のわらじつらいめぅ。
あ、ライスギャン泣きにここすきしていた変態お兄さまがいましたねぇ...(ここすきあざす)
「あ、あの! ムーンちゃん...ムーンライトソードちゃんはどちらにいますか...?」
受付の看護婦さんに尋ねる。すると看護婦さんは電話を手に取りしばらく何やら話をする。そして少ししてから
「お待たせしました。ムーンライトソードさんは2階のリハビリ施設にいらっしゃいますよ」
「ありがとうございます!」
私はお医者さん達や、患者さんたちの迷惑にならないように、それでもはやる気持ちを抑えきれず急ぎ足で彼女の元へ向かう。
駆け足気味になってるのは正直申し訳ないと思うけど、何より私の親友に聞いて欲しいと言う気持ちの方が強かった。
「ムーンちゃん!」
受付さんに言われたように、リハビリ施設と呼ばれるそこの奥に彼女はいた。
リハビリトレーナーの付き添いの元、手すりに掴まりながらゆっくりと歩いている深い灰色の芦毛の女の子。
背は私より頭1つくらい大きい。
「おおっ、ライスか」
ムーンちゃんは、私に気づくとトレーナーさんに声をかけて松葉杖を持ってきてもらい、ゆっくりと私の元に歩いてきた。
「ご、ごめんね? 練習中に...」
「いや、ちょうど良かったよ。それよりも、今日は随分とご機嫌じゃないか。何かあったのかね」
「あ、あのね!実は...ライスにもトレーナーさんが付いたんだよ!」
「ほう...!それは吉報だな」
「うん!それでね、それでね」
気がつけば私は、トレーナーさんの事を夢中になってムーンちゃんに話していた。ムーンちゃんも時折相槌をうって、私の話を聞いてくれた...本当に、聞き上手で、どんな事にも親身になってくれて...こういう所は全く変わらないなぁ...
見るとムーンちゃんは少し笑っていた。
「むぅ...笑うことないのに...」
「クククッ...いや、すまない。そうか、彼が貴公にとっての『お兄さま』なんだな」
ライスのとっての『お兄さま』。一瞬何を言ったか分からなかった、そのくらい硬直してしまい徐々に恥ずかしさが全身を駆け巡る。
「おっ、お兄...!!い、いやいやいやいや、そ、そんなっ、た、確かにトレーナーさんが私のお兄さまだったらいいなって...じゃなくて! も、もう!からかわないでよ...」
「はははっ」
「もう...!!......ふふっ」
ムーンちゃんは笑う。私も、最初は周囲の視線が心做しか生暖かく感じたのもあって最初こそお顔が真っ赤になってた...と思う。けど、少ししたら、何だか可笑しくなちゃって、私もつられて笑った。
「......大丈夫、かな?」
「何がだい?」
「ライスは、ちゃんと、トレーナーさんの期待に応えられるのかな」
不安だった。もちろん、ライスを選んでくれた事はとっても嬉しかった。期待に応えられるように頑張りたいと思った。 それ以上に、期待を裏切ってしまうんじゃないか。そんな思いに囚われる。
「だって、ライスはだめだめで、臆病で...逃げてばっかふにゅっ」
突然、ムーンちゃんに頭を撫でられた。
「ムーンちゃん...?」
「大丈夫だとも。君は、凄い子だ。君の名前も、声も忘れてしまった私に、諦めず語りかけてくれた。笑顔で居てくれた。誰にでも出来ることじゃあない。君には、諦めない''意志''がある。意志を曲げない'''勇気''がある。勇気を力に変える''才能''がある。 ただ、今は、道に迷ってるだけ。貴公ならば、道さえ見えればきっと何処までも進んでいけるさ」
ムーンちゃんは、何処までも、何処ででも、ただただうんと優しかった。その声が、撫でる手が、柔らかな口調が。ライスの心を、自然と溶かしていく。
「それに、
「え、あ...」
『---もしも道に迷ったなら、ボクがキミを月明かり見たく照らしてあげるよ---』
ちょっとだけ違うけど、その言葉は紛れもなくムーンちゃんのもので、もう聞くことはないと思ってた言葉で。
見るとムーンちゃんは何処か惚けた様子で若干目の焦点があってないように見えた。
「ムーンちゃん、その、言葉...もしかして」
「...ああ、いや。済まない。その問いに満足のいく答えを返してはやれない。でも、確かにこの言葉は、何処かで間違いなければ、君に対して言った気がしてならないんだ」
「...そっか。大丈夫だよ。たとえ記憶が戻って居なくても。その言葉がもう一度聞けて...すっごく、すっっごく。嬉しかった」
はにかむように笑うと、ムーンちゃんもつられて困ったような笑みを浮かべた。
「...やっぱり強いな...君は」
......うん。やっぱり変わらない。言葉遣いも、纏ってる雰囲気も、別人のように変わってしまったけれど、彼女は、確かにライスが憧れたムーンライトソードちゃんだ。
「ムーンちゃん!?」
目が覚めたと思った親友が再び気絶するように倒れ込む。
お医者様がすぐに容態を確認し、ほっと溜息をつく。
「恐らく事故のフラッシュバックによる頭痛が原因でしょう。命に別状はありません」
その言葉を聞いて、ライスも胸を撫で下ろす。
けれど、心のどこかでどこか違和感を感じていた。先程もそうだったが、口調がいつものムーンちゃんと違っていて、どこか畏まったような、他人行儀とも思える口調になっていた。 それに意識を失う一瞬、激しい痛みに襲われていたとは思えない程、ムーンちゃんはひどく落ち着いた、理性を感じさせる目をしていた...ような気がした。
「.....大丈夫...だよ、ね...?」
思わずそんな言葉が漏れてしまう。
『___大丈夫。ライスちゃんはボクがずっと照らしてあげるから』
ムーンちゃんがまるで手の届かない所へ言っていきそうで ...お医者様は大丈夫だと言ってくれた。言ってくれたけど、どうしてもライスには、そんな不安が拭いきれないでいた......その不安がある意味で的中してしまう事になるとは思わなかったけれど。
---ライスシャワーさん。彼女と会う前に言っておきましょう。...どうか、彼女と会ってもお気を強く持って下さい。---
「あぁ...えと、すまない。_____君は、誰だろうか」
「...え」
思わず口から漏れる声...一瞬、何を言ってるのか分からなかった。 え?え? 冗談......だよね...???
「も、もう...!こんな時にからかわないでよムーンちゃん」
「いや...すまない。貴公の口ぶりから、どこかで面識はあるのだろうが...何も、分からないんだ」
「......ッ!!」
ああ、まただ。 『貴公』、『私』......私の知らない、ムーンちゃんがいる。 ムーンちゃんの姿をしたナニカがいる。
いや、いや、違う。確かにあの子はムーンちゃんで、私は彼女の友達で.........。なんで、何でなの。なんで、ムーンちゃんばかりがこんな目に...。なんで、ムーンちゃんの不幸を、ライスが代わってあげられないの...っ!!
「ど、どうしたのだ貴公?何か辛いことでも...」
気づけば、ライスの頬に水っぽい何かが伝っていた。
一生懸命拭って止めようとしたけど、一向に止まる気配はない。ムーンちゃんは終始困惑した様子で心配そうにこちらを見ていた。その声色はどこまでも優しくて、それが『ムーンちゃん』と重なって、胸をえぐる。
「う、ううん。なんでもないの...ごめんね。変に押しかけちゃって。じゃ、じゃあねムーンちゃん」
逃げ出すように病室から出て、扉を閉めた。 それと同時に力が地面に流れ出ていくようにたっていられなくなって、その場に座り込む。
「...何やってるんだろ...ライス...記憶がなくたって、ムーンちゃんはムーンちゃんなのに...」
つい、独白がこぼれる。
「もう...ほんとうに、困っちゃったなぁ......あはは、はは、は......ふっ...うぅ...ひぐぅ...うぇ、う゛ええぇぇぇぇぇえええぇん!!」
1度こぼれ出したらもう、止まらなくなって、耐えられなかった。ただただ涙が、この悲しい気持ちをぜんぶ洗い流してくれることを心のどこかで願った。
それから、できる限りの時間をムーンちゃんと一緒にいることに費やした。
後から聞いた話だとムーンちゃんの記憶は完全に無くなった訳ではなくて、記憶の大半が一時的に欠落、ないし混濁しているのだそう。 治すためには繋がりの深かった相手が親身に寄り添ってあげるのも一つの手だとお医者さまが言っていた。 ライスは、迷わなかった。
何度も何度も、ムーンちゃんとの思い出を語った。
ムーンちゃんが困惑する度、申し訳なさそうな、困ったような笑みを浮かべる度に、胸が痛くなった。 それでも、諦めなかった...諦めたく、なかった。
ムーンライトソード。ライスの、世界でいちばんの親友。
1本の剣のようにまっすぐで。月明かりのようにライスを照らしてくれた、大切なヒト。
待ってて、今度はライスが照らしてあげる番だから。
『お願い...あの子の...そばに居てあげて___キミじゃないボクは、もう、あの子のそばに居てあげられないから.....』
いつかどこか聞いた。私ではない『誰か』の言葉。
『---もしも道に迷ったなら、ボクがキミを月明かり見たく照らしてあげるよ---』
私ではない誰かが、あの子に、ライスシャワーに伝えて欲しいと言っていたような、そんな気がした言葉。
ウマ娘、歴史に名を刻んだ名バ達の名前と魂を受け継いで生まれる亜人。
並外れた身体能力を持ち、ヒトとしての知性と理性に獣のごとき膂力を併せ持った存在。獣無き世に、人と共存、繁栄してきた獣ならざる獣。彼女達はただ走るために生まれ、走る事に意義を見出してきた。ならば、ウマ娘でも、ヒトでもない。走る事に意義が無ければ生きていくよるべも無い私はなんなのだろうか。
あの医者の言っていたように、私の記憶は、少しずつだが、戻りつつある。 でも、それはあくまでも《私》の記憶だ。
《私》は、銀の大剣を掲げ、おぞましい獣を狩り続けていた。
《私》は、淡く、美しい理想を掲げ、周囲に嗤われていた。
《私》は、愚かしくもせめて清廉で、誇り高くあり続けていた。
この身はきっと私ではなく、けれど間違いなく私なのだろう。
《彼女》の生きていた道程と、私という''名前''を無くした私は、何者なのだろう。彼女に救われるまで、ずっと考えていた事だ。
このあまりにも抽象的で、声なく答えもない問いに答える者はいなかった。
それでも、彼女は、ライスシャワーは、何者でも''亡''くなった私にただ、語りかけてくれた。最初の頃は、私を通して、私ではない誰かへと語りかけていた。 胸が痛かった。見ていられなかった。何故なら私は、私であって、《彼女》では無いのだから。
誰かへと語りかけていた言葉は、次第に私へと語りかける言葉になっていった。
彼女は、1輪の薔薇の様だった。儚く、ひっそりと、けれどもそれ故に美しく咲く青薔薇だった。
たった半年とちょっとの
彼女はいつか言っていた。自分は《私》に救われたのだと、《私》が照らしてくれたから、今の自分があるのだと。
だから今度は自分が《私》を助ける番だと。
そう語る彼女はとても眩しかった。 眩しくて、輝いていて、とても羨ましかった。
"
この短い出会いで、私は多くの恩を、彼女から貰った。
...恩返しをしなくてはな。
たとえ私が、《彼女》で無かったとしても。ライスが、そう求めるのなら私はそうであろう。《彼女》がやり残した心残りを、私が拾おう。受け継ぐとも。
何物でもない私がなけなしの全てをこの生涯に捧げよう。
月光を師として追い縋った私は、これから、ここから月光となる。
さあ、ここからは私の、《彼女》へ至るための
ムーンライトソード(ルドウイーク)
一つの体に2つの魂が混ざった影響で、ムーンライトソードと、ルドウイーク、2つの異なる記憶が崩壊してどちらでも亡くなった何か。 正直ルドウイークに走らせる動機考えるのめっちゃ苦労した。やっぱ思いつきでやるのってダメなんやなって。