稲荷神社神殿内
「お二人がた、見えてますかー。」
「大丈夫よ、
という声と、
「不思議な空間ですね。」
と、昔とは様式がほとんど変わってしまっている、現代の建物に驚いている
「それにしても、現代の呪術師は、変わった着物を着ていますね。」
「あれは着物じゃないみたいだよ。なんかスーツっていう現代の晴着みたいだよ。」
「なるほど。晴着も時代とともに移り変わっていくもんですね。」
と、
「今度、
「私も行きたいでーす。」
「いいわよ。いつ暇になるか分からないけど、空いたら行きましょ。」
などと、無駄話を繰り広げていると、三ツ尾狐たちが目的の場所についたようで、呪術師と話を始めた。
と思ったら、なぜか二匹同士がけんかを始めてしまった。
「あなた、使い魔もう少し教育させたら?」
と、言われてしまった。ぐうの音も出ない。
呪術師に声をかけられ、二匹は喧嘩をやめ、ようやく会話が始まったらしい。
話の内容を聞いていると、どんどんと自分の情報が出ていく。
「
と泣きつく。
「私は、自分の使い魔に特に特別な訓練を施したことはありませんよ
「あなた本来の性格に、使い魔が似ただけじゃないかしら」
「うすうす気づいていたことをわざわざ言わなくてもいいじゃないか。」
と
「まあ、いいじゃない。それよりも始まるわよ。」
使い魔が写っている画面に目を移すと、とびかかった使い魔をナタのようなもので受けている、呪術師が写っていた。
「きれいに受け流していますね。」
「そうさね。狐たちの出方をうかがっているのかしら。」
「結構慎重な呪術師だね。」
と、話が盛り上がる。
などと、戦いの様子を眺めていると、三ツ尾狐の一匹が爪を使い、呪術師の頭上から襲い掛かった。
しかし、なぜか、呪術師が切り上げたナタによって、爪が真っ二つに切れてしまった。
「おかしいわね。何か術式でも使ったのかしら。」
「
「あまりこっちで能力使いたくないんだけど。ただでさえ、妖力が少ないというのに。まあいいわ、」
といい、私は能力にて先ほどの呪術師が使った術式を分析する。
「ああ、なるほどね。」
「どんな術式だったかしら。
「なんでも、決めた位置に、強制的に弱点を作る術式みたいだね。今回は七対三になってる。」
「なるほどね。確かに七対三の位置で切ろうとしているわね。」
と、奇襲に失敗した狐にとどめを刺そうとしている呪術師を見ながら言う。
これでもうそろそろお開きかと思ったが、その時もう一匹の狐が襲い掛かることで、何とか阻止する。
「二匹送って、正解だったかもしれないわね。」
「本当ですね。」
などと、雑談も交えつつ話していると、呪術師が左腕に攻撃を受けたようだ。
「おっ、まさか当たるとは思ってなかった。」
「外の世界では弾幕ゲームなどというものは流行っていなかったからかしらね。初めて見て驚いたのかもしれないわね。」
「見てください。反転術式で回復せずに戦っていますよ。」
目を向けてみると、首に巻き付けている飾りのようなひもを、二の腕あたりに巻き付けている姿が見て取れた。
「これは、出血を抑えるためにやっているのかもしれませんね。」
「もしかして、反転術式使えないのかもしれないわね。私たちは想像以上に現代の呪術師のレベルを高く見すぎたのかもしれないわね。」
「このままではいけません。万が一、この呪術師を殺してしまえば、呪術師達とのコンタクトをとれなくなってしまう。ちょっと、指令をってつながらない。もしかして戦いに集中しすぎて聞こえてないとか。
「ちょっとみてなさいな。」
と
画面には、ちょうど、弾幕に当たり遠くに跳ね飛ばされている様子が目に入る。
「来るわよ。」
そう、一言
ドン
という音ともに、黒く光る稲妻のようなものを拳にまとい無防備な狐の腹へと叩き込まれた。
「おお、流石呪術師だけあってしっかり人間の生への意地を魅せるじゃない」
「ほんと、
「これだから、
などと話してると、黒閃を撃ったおかげで、呪力を自由自在に操れる呪術師により、二匹の狐は討伐されてしまった。
「ちょうどいい、寝る前の余興になったわ。じゃあお休み。」
という声とともに、
「私もそろそろ上がるとしよう。そちらでの任務は大変かもしれぬが、頑張れ
「ありがとね
と言いながら、念話を切る。
「さて、仕事を片付けますか。」
と自分自身に一声かけてから、先ほど狐が戦った呪術師がいる方向に向け転移する。
「もう行ってしまうのかね。」
と去り行く呪術師に私は声をかけた。