どうぞお楽しみください
投稿遅れてすみません。
稲荷大○○ 領域内
目の前の自らを妖怪と名乗る9尾の狐の呪霊を見つつ話しを聞く。
「そうさな、例えば、天狗という存在をおぬしは知っておるか?」
「聞いたことはありますが。詳しくは知らないですね。」
「うーむ、こまるな、天狗というのは、山に集団で住む妖怪なのだが。まあ良い、天狗というものは先ほど話した通りもともと呪霊でもあったんじゃ。それは、古来の人間が、山というものは食料の宝庫であるとともに、向かえば死ぬかもしれぬという恐れから形作られた呪霊が始まりであった。そいつら、呪霊どもが、集まり山に食料をとりに来た人間を、われらの領地に不法侵入してきた輩だとし、殺したり、時たま人里をおそい、幼い
私は団子を食べつつ、話を聞く。
「そして、そのようなことを続けてゆくと、人間どもはこれらを起こしていく呪霊たちに、名前を付けるようになるのじゃ。曰く、『天狗』と。その名は、見る見るうちに広がり、人間たちは、山に子供を連れて行ってはならぬ、天狗に連れ去られてしまうからな。と恐れ始めるのじゃ。」
彼女は日本酒の入った升を傾けつつ話を続ける。
「その時であろう、山への恐れというものという大雑把な恐れから、天狗という種への恐れへと変わったからであろう、呪霊から妖怪へと姿を変えたのである。彼らたちは、以前に比べて圧倒的な力を持つこともできたし、冷酷で残忍である性格から一変し、天狗という種の中で様々な性格を持ち多様性に富むようになったのじゃ。無論、その中でも、冷酷で残忍な性格を持つ者もおったがな。こんな感じじゃ。なんとなくわかったのであれば幸いなのじゃが。」
「なんとなくですが理解できました。」
といいつつ、考える。なるほど、ただでさえ、制御できない人々が持っている負の感情というものは大きいものだ。それが、一つの種族に向けられるとなるとその種族の力が増すのは自明の理だろう。
「その妖怪たちは今どこに?」
「先ほどから質問ばかりじゃの。まあ良い、今は外の世界にはほぼおらんぞ。おったとしても、呪霊と同じほどの力しか持たんと思うが。ほとんどは、私たちが管理する幻想郷におるぞ。」
「幻想郷?」
「そうだとも、先ほど妖怪と呪霊の話をしたであろう、その続きじゃ。妖怪は種族ごとに恐れられるようになったからこそ、力を持ったのじゃが、その逆もあり得ることで、その恐れがなくなってしまうと元の呪霊に戻ってしまうのじゃ。現在の外の世界では広く科学というものが認知しておるのじゃろ。そのせいで、妖怪を意識するものがいなくなったのじゃ。」
といいつつ、目の前の九尾の妖怪は、キセルの葉を詰め替えつついう。
「またもやたとえ話になってしまうのじゃが、もし、
しかしな、現在のこの世では
そのせいでな、どんどんと人間が持つ妖怪の恐れがなくなっていったのじゃ。なので、妖怪の中でも力の弱きものは、どんどん呪霊へと身を落としていったものじゃ。」
彼女は、術式なのだろうか、指先に火をともしキセルに火を移す。
「そこで生まれたのが幻想郷よ。人間どもを、外の世界と隔絶させることにより、妖怪を認めさせ、そして同時に恐れてもらう。そのおかげで我々が生きながらえている。いわば避難所のような場所だな。」
そこまで聞いて七海は、ふと気がついた。
「もしかして、今回の事件は...」
「察しがいいの、そのとおりじゃ、幻想郷内の人間の数が足りなくなってしまっての、その頭数を揃えるためと、妖怪の食事のために有効に使わせてもらう用のものだな。」
ほらと、言うと彼女は空間に右手を一閃させた。すると、黒く目のような形をした模様が斑点状に存在する空間が生まれた。中を覗くと、連れ去られたであろう150人近くの人が眠られた状態で、山積みにされ放置されていた。七海は、人を人と思わない妖怪の所業に腹を立て殴ろうとするが、一瞬で思いとどまる。
ここは相手の領域内、どう足掻こうとも相手の術式があたり一瞬で殺されるであろう。
「もし、妖怪が呪霊に身を落としたらどうなるのですか?」
「奇妙なことを聞くの。もしそのようなことになれば、性格は先程言ったとおり残忍で冷酷となり、元々妖力を操っていただけあって普通の呪霊に比べ圧倒的に強い呪霊になるぞ。でも、妖力が使えなくなる分、普通の妖怪に比べ力は劣るがな。」
話はまだまだ続きそうだ。
狐様はあくまで真摯に対応することで呪術師の信頼を得ようとしています。
しかし人間とは全く違う感覚を持っているので何故かずれたことを言っています。
次回投稿は遅れるかもしれません。