九尾がいく呪術廻戦   作:meigetu

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こんにちは中秋の名月です。
しれっとお気に入り登録が370になってビビってます。
課題がひとまず落ち着いたのでできれば更新速度を上げていきたいです。


14話 お狐様 逢引

「うん...もう朝かの。」

 

私は、曇り窓越しに見える、明るい街の様子を見つつひとりごちる。

 

昨日、呪術師を、領域外へと押し出した後、帰ってきた稲荷神社の様子を寝ぼけ眼で見つめていると、唐突に念話がつながった。

 

「もしもし、(あお)起きているか。」

 

耳を傾けてみると、(らん)が念話をかけてきたようだ。

 

「もしもーし、おきてるよー。」

「ようやくつながったか。向こうに行ってから生活習慣が崩れてないか?」

「仕方がないでしょ。昨日はあの後、1時間ほど呪術師達とお話ししてきたんだから。それよりも、何かあったの?」

 

と私は聞く。

 

「まあいいか。それよりも、(ゆかり)様から、追加の命だ。」

「えー。これ以上仕事増やされるの。」

「そういうな。現状、外の世界にいるのはおぬしだけなのだから仕方あるまい。」

 

と、(らん)ちゃんが言う。

 

「まあいいや。それで、追加の命は何だい?」

「昨日、呪術師がいることは確認したであろう。その呪術師達には強さごとに、階級があるそうだな。」

「特級、一級、二級ってやつ?」

「その通りだ。その中でも特級クラスの呪術師の身元と目的を明らかにしてこい。というのが命だ。」

「ああ、でもそんなの調べてどうするの?」

 

と、私は、(らん)ちゃんへと問いかける。

 

「いや、私も、(ゆかり)様から伝えろと命令されられただけだから、詳しいことはわからないぞ。あくまで予想になるが多分、変な実験や我々妖怪に対して致命的となる実験をしていないか念のため調べているだけなのではないかと思っている。」

「いやそんな奴いるわけないじゃない。」

「一昔前に、アヘンにはまった呪術師がいなかったっけ。」

「あー、なるほど。」

 

といわれ私は思い出す。その当時の現在でいう特級クラスの呪術師がアヘンに、はまるといったことがあった。その時に感じたのであろう全能感そして、恐怖心が薄れていくことに、とあるその呪術師は天啓にうたれたのだろう。これらを、人々に多くの人々ばらまけば、人々は恐れる心や、恨みなどをなくし、全能感や、多幸感に包まれることで、最終的に呪霊が消滅するんじゃないかというものだったか。

当時は、現代のように薬物の規制はなかったし、安価で大量に手に入ったので薬が切れたときの、喪失感や虚無感などがなかったのであろう。そのおかげで、多くの妖怪たちが呪霊へと身を落としたものだ。

最終的に、薬物の過剰摂取により、その呪術師はなくなったが、多くの薬物中毒者を残すという結果を残した。

一昔前で現代に比べて恨みや恐れがあったが、妖怪たちにとってみれば大きな痛手となった。さらには、昔に比べ恨みや恐れがとても少ない、現代日本でそのようなことをされると、我々妖怪は幻想郷の外へと一歩も出られなくなるということか。

 

「確かにその通りであったな。」

 

と、私は笑いながら答えた。

 

「それで、そちらのほうで何か収穫はあったのか?」

「人間を150人ほど捕まえたということかな。」

 

と、言い、右手で妖術を行使し(らん)ちゃんが持っているスキマへと送る。

 

「届いた?」

「ああ無事に届いたぞ。というか、人間を積み上げるなと何度言えばわかるんだ?」

 

と、(らん)ちゃんに怒られてしまった。

 

「えー、いちいち整理するのが面倒だからそのまま上から放り入れてたんだけど。」

「積み上げるとほら、こんな感じで、最下層にいたやつらが圧死するから、やめてくれ。」

「えー、いいじゃん食肉用にしちゃえば。」

「そういうことではない。そのままほっておくと、腐り、周りの人間にも、害を及ぼすのだからやめてくれ。」

「仕方ないなー。わかったよー。」

 

はぁと、(らん)ちゃんは深いため息をついた。

 

「目標よりは少ないけどこれぐらいいれば十分でしょ。」

「ああ、まだ人間の数的には十分すぎるほどいる。私たちからしてみれば、贅沢な話だが、寝たまま一生を終えるという人も珍しくはないという状態だ。」

(ゆかり)様は少し人間が不足することに警戒しすぎだとかんじるからね。それに呪術師に顔覚えられちゃったし。」

「まあ、よいだろう。以上で大丈夫か?」

「いや、まだ待って、もう一つ判明したことがあるよ。」

 

と、話を区切る。

 

「何か他にも分かったことがあるのか?」

「そうそう、今回この外の世界に来た一つ目の最重要目標がなんとなくだけどてかがりはつかめてよ。」

「一つ目の最重要目標...なぜ、外の世界の呪霊が力を持ったかであったか?結局のところなんであったのだ?」

「今回、五条の末裔と会うことができたんだけど、多分そいつのせいだと思う。」

「五条、五条ああ、無下限呪術を使うところか。なに、この時代に六眼でも、持っておったのか?」

 

と、(らん)ちゃんは冗談のように言う。

 

「いや、そのまさかなんだよ。」

「え...そうなのか。」

 

(らん)ちゃんは固まってしまった。

 

(らん)ちゃん(らん)ちゃん、大丈夫?」

「ああ、すまない。」

「いうまでもないと思うけど、六眼の呪術師が生まれたことによって相対的に、呪霊も力をつけるようになったんだったんだと思う。」

「もうほぼ答えのようなものではないか。なぜその情報が手掛かりなのだ?」

 

と、(らん)ちゃんが聞いてきた。

 

「もちろん五条の末裔が、六眼を持って生まれたというのが最有力候補だけどその逆も考えられるじゃん。」

「その逆?」

「そうそう、例えば、呪詛師がとんでもない呪霊を生み出したがために、呪術師は相対的に呪術的なパワーバランスをそろえるために六眼の子を産んだという考えもある。」

「まんま、その逆ということか。」

「そうそう。」

「ちなみにその五条の末裔とやらの年齢はいくらぐらいだった?」

「あー、大体二十前半ってかんじだった。精神的に子供っぽかったし、見た目も二十前半って感じだったな。」

(ゆかり)様がお目覚めになられたら一応確認をとってみる。」

「お願いします。」

「ほかには何かあるか?」

 

私は少し悩んだ後、

 

「特には...いや、天元がいることぐらいかな。近いうちに会うことができそうだということかな。」

「わかった、こっちらもお伝えしておく。報告は以上で大丈夫か?」

「問題ないよー。それよりも外の世界でなんか買ってきてほしいものある?」

 

と、私は話を切り替えた。

 

__________________________________________________

 

「この簪いいと思ったんだけどなー」

「いや、私はもう髪を伸ばす気はないからな。」

「残念。せっかくお揃いにできると思ったのに。じゃあ、べっ甲の髪飾りだけ買っていくね。」

「やっぱり髪を伸ばそうかな...」

「じゃあ、簪にする?」

「いや、少し考えさせてくれ。」

「わかったよー。どうせまだ外の世界にいなきゃいけないからいつでも問題ないでしょ。じゃあ、切るね。じゃあね。」

「ばいばい。」

 

という声とともに、切れてしまった。

気が付くと太陽は天上でさんさんと輝いており、もうすぐお昼であると感じさせた。

 

「少ししゃべりすぎてしまったの。しかし、今日は何かあったような...」

 

と頭を悩ませる。

 

「ああ、あの直感が鋭い女子との逢引であったな。」

 

約束を思い出し、身支度をした後、仙台駅へと向かった。

 

__________________________________________________

 

仙台駅に着くと、そこには律儀に待っている、彼女がいた。確か名は佐々木であったか。

 

「おお、待たせたの。」

 

と、言うと、彼女は気が付くなり、顔を真っ赤にさせて近づいてきた。

少し魅了の妖術が強くかかりすぎている印象はあるが問題はないであろう。

 

「待ってました!!」

 

と、近寄ってきた。

 

「いや、すまんな。昨日はいろいろと忙しくてな。起きるのがいくばくか遅くなってしまった。」

「いやいや、大丈夫ですよ。」

「この後、どこに行くのかね?」

「ひとまず、カフェに入りませんか?」

 

私たちは、仙台駅の駅中にある前に来た小さなカフェへと入っていった。

 

「わざわざ来てくれてありがとうです。」

「いやいや、こちらもどうもです。」

「何か飲むか?」

 

と財布を取り出すと、彼女が前に出てきた。

 

「いや、いいですよ。前回おごってもらったし、今回は私が出しますよ。」

「大丈夫だ。おぬしは、まだ高校という場所に通っている小童であろう。それならば、こういうものは大人の私が出すものじゃ。」

「でも...」

「問題あるまい。それに、こんなにかわいい女子におごれるんだ。女冥利に尽きるもんじゃよ。」

「かわいいって...」

 

と、彼女はうつむきブツブツ何か言っている。

それをかわいいと思った私は、無意識に抱き着いて頭をなで始めた。

 

そのような二人の世界にこもっていると、不意に、

 

「すみません。注文をお願いします。」

 

と、カウンターにいる店員にジト目で見られながら言われてしまった。

 

「いや、済まぬな。何か飲むか?」

「カフェオレ...」

 

と、彼女は私の胸に顔をうずめながら言った。

 

「じゃあ儂は、ホットコーヒーというやつと、ドーナッツというものを二つくれ。」

「以上でよろしいでしょうか。」

「何か食い物を頼むか?」

「......」

「問題ないようじゃ。」

「かしこまりました。以上で...」

 

という、やり取りを終え、私たちは飲み物を持ってカウンター席へと座った。

彼女は恥ずかしさからかいまだに顔の赤みは取れていない。

 

「そこまで、恥ずかしがらなくてもよかろう。」

「恥ずかしがりますよ。よく人前であんなことできますね。」

 

と、彼女は頬を膨らませながら言ってきた。

 

「おぬしがかわいらしい反応を見せるからであろう」

 

と、彼女の頭を撫でてやる。

彼女はそっぽをむいてしまった。

 

10分後

 

彼女の機嫌も治ったようで話を始めた。

 

「それで、今日はこのあと、どうするのだ。」

「前の予定では、心霊スポットに行こうかなと考えていたんですけど、急遽別の案件がありまして。あっ、あった。これですね。」

 

彼女はカバンの中から、先週渡した対呪霊用の御札と、何故か対妖怪用の御札を机の上に出した。2つともとても新しい御札ということがわかり、というか、これ私が作った御札だ。

 

「どうしてこの御札を?」

「オカルト研究会の活動で、週一のペースで、学校周辺の神社にお供物をすると、言うことをやっていたんですよ。多分あそこは、稲荷神社だったかな。稲荷神社には油揚げでしょ、と今週もお供物を備えようとした際にみつけたんです。なにかわかりますか?」

「いや少し待て。触ってよろしいか?」

「問題ないですよ。」

 

と許可をもらい、触ってみる。軽く妖力や呪力を流してみ、確認してみるが、私が作った御札で間違いないようだ。

 

「なにかわかりましたか?」

 

彼女は目をキラキラさせつつ聞いてきた。

 

「これは...妖怪用の御札であるな。現代にあるなんて珍しい。」

「妖怪ですか?河童とか天狗とかですよね。」

「そうだ、我々が見たことがないだけで実際はいるかもしれんぞ。」

 

と少しうそをついた。

彼女は少し、考え込んでから話し始めた。

 

「これって新しい御札なんですか」

「いや分からん。それにしても、とても状態がいいの。」

「そうですね。もしかしたら、その妖怪というものがくれたのかもしれないですね。」

「神社でお供え物の代わりに置かれていたんでしょ、神様ではなくて?」

「いえ、稲荷神社て、神様の使いである、狐をねぎらうために油揚げをお供物としてささげるんでしょ。だからたぶん、狐の妖怪さんか何かが感謝で置いたんじゃないかなーて。」

 

えー。ほとんどヒントもない状態で真相までたどり着いちゃいましたよこの人...

その直観力に固まっていると、

 

「それにもう一つ証拠があるんです。」

 

と、ずいっと寄ってきた。

たぶん持ってきたであろう新聞を広げて、一面を指さす。

 

「これは、最近起きていた仙台市〇〇刑務所の事件ではないか。」

 

「そうです。ここの文章を見てください。」

 

そこに目を向けると、

 

【近くには、狐の姿が見えたという証言もあり...】

 

「その脱走した人たちってまだ見つからなくて一切手がかりがないって、調べたら出てきたんですよ。」

「そうなのか。それがどう関係してくるのだ?」

「先ほどの狐の妖怪が関係してくるんですよ。」

「狐の妖怪?」

 

と私は尋ねる。

 

「そうです。狐の妖怪にもいろいろと種類があります。例えば、日本で有名な玉藻の前やインドの玉藻の前に当たる華陽婦人などなど。それらは伝説を読む限り基本的に残忍であったと考えられます。」

「そうか。」

「ここから、(あお)さんが言っていた、伝説上の妖怪が存在するのであれば、稲荷神社の供物を食べて、残虐さゆえに、刑務所の人を襲ったのかもしれませんね」

 

すげえ、ところどころ間違っているけど、結果的にはなんやかんや当たってる。

しかし、ここで認めてしまうと、なんやかんや彼女の驚異的な直感から私が九尾の狐であるとばれてしまうのは今のところ避けておきたい。そこで私は、

 

「ではなぜ、外の一般人を襲ってないのかね?非常に残忍であるならば、外の人を襲うと思うのだが。」

「そうなんですよね。直感がピンと来たので言ってみましたがいろいろと破綻してますよね。」

 

と、苦笑いをする。

 

「ほかに、何か呪霊に関する事件や何かあるか?」

 

と話をつづけた。

 

__________________________________________________

 

「どうであったか?少しは参考になれば幸いなのだが。」

「いや、十分ためになりました。」

 

私たちは、茜色に輝く空を背に、話していた

 

「次回はいつ集まるか?」

「じゃあ、同じ場所で来週同じ時間で会いましょう。」

「あい分かった。ではな。」

「さようなら」

 

という声とともに彼女は駅のほうへと帰ってった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




佐々木先輩の直感はすごく鋭い設定です
原作でもしれっと呪霊を見たことや見えたことがないのにそれを言い当てたりしたところから、設定がきてます。
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