NARUTO知識ほぼ0の忍による勘違い忍法帖   作:ふくふくまる

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主人公のホタルは男の子を「君」女の子を「ちゃん」呼びします。


第三話 班決め

 

 

 アカデミーの卒業試験に合格した者には説明会が設けられる。

 教室に着けばすでに試験合格者達が集まっており、私は隅の方の空いている席に座った。

 

 そしてそのすぐ隣に座る女の子に声を掛ける。

 

「おはよう、ヒナタちゃん」

「ホ、ホタルちゃん」

 

 黒髪のおかっぱ頭に淡い色の瞳をした清楚な雰囲気の女の子、元クラスメイトの日向ヒナタちゃん。あの名門日向一族の子であるがそれを鼻にかけず、むしろちょっと控えめな性格の心優しい良い子である。

 アカデミーでは結構話す方で、二人一組の組手の授業の際にはよく一緒に組んでくれた。

 

「ヒナタちゃん、額当て首にかけてるんだ。可愛いね」

 

 額当ての付け方によって個性は出るが、ヒナタちゃんの首にかけるスタイルはとても可愛い。それを言えば、照れたようにぽっと頬を赤らめた。

 うーん、可愛い!(ちなみに私はというと適当に頭に巻いている)

 

 周りを見渡すと前方の席にはナルト君がおり、何故かサスケ君やサクラちゃんといった子達と騒いでいるようだった。

 卒業試験に落ちたはずのナルト君の存在に首を傾げたが、きっと私と別れた後に何かあったのだろう。

 

「今日の説明会、どんなこと話すのかな………」

 

 するとヒナタちゃんが不安そうに呟いた。

 

「忍になるための心構えとかじゃない?あとは下忍になるための試験の説明とか……」

「下忍になるための試験?」

「多分だけど……、アカデミーの卒業試験の他にもう一つ試験があるんじゃないかな?アカデミーの卒業生なのに忍になってない人って結構いるから、そういう試験があると思って………」

 

 そう話せば途端にヒナタちゃんの顔が青くなる。

 あ、あれ?

 

「わ、私、てっきりアカデミーの卒業試験に合格したら下忍になれるかと……!」

「え、ええ!?でも分かんないよ?私の考え過ぎかもしれないし!ごめん!変なこと言っちゃって!」

 

 慌ててそう言うが、正直言って下忍昇格試験が無ければ困るのは私だ。

 その試験に落ちて忍にならず、アカデミー卒業という学歴を引っ提げて就職する将来設計が崩れてしまう。

 

 あれー?試験あるよね?大丈夫だよね?

 

 しかし私の単なる想像に過ぎない。もしかしたら昇格試験は無いのかもしれないと思うと、ヒナタちゃんとは別の意味で不安で仕方なかった。

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 それからやって来たイルカ先生に今後の予定を教わった。

 

 今回合格した卒業生は28名。通常スリーマンセルでチームを組むらしいが一人余るため、一グループのみフォーマンセルになるそうだ。

 

 え、さっそくチーム作るの………?

 

 てっきり下忍昇格試験(推定)を個人でやってからチームを作り下忍として活動していくと思っていた。

 この段階でチームを作るとなると、その試験はチームで協力して行わなければならない試験である可能性が高い。

 

 ということは、試験の種類によっては私一人が落ちたら連帯責任で他の子達も試験に落ちてしまうってこと?

 

「ど、どうしたの?ホタルちゃん、顔色が悪いよ?」

「だ、大丈夫だよ……うん、本当に大丈夫………」

 

 全くもって大丈夫じゃないが、ヒナタちゃんに笑って答える。

 

 昇格試験がなくても死、昇格試験があっても(チームの連帯責任が問われるものだったら)死。

 私一人のせいで他のチームメイトが下忍になれなかったりするのは流石に最悪だ。

 

 

 

 そしてそんな絶望する私をよそに説明会は進んでいく。

 壇上に立つイルカ先生は次々と班分けを発表していった。

 

「えー、第七班。春野サクラ、うずまきナルト。それとうちはサスケ!」

 

 前方に仲良く隣り合って座っているナルト君達がチームメイトの名前を聞いて一喜一憂している。

 アカデミーで見ていたから何となく分かるが、ナルト君はサクラちゃんのことが好きで、サクラちゃんはサスケ君のことが好きなのである。

 

 見事な三角関係と個性豊かなキャラクターで構成された第七班の騒がしさに、荒んでいた私の心も少しだけ冷静になった。

 目の前にテンションの高い人がいると、逆にスンとなるあの感じだ。

 

「………それから、不知火ホタル!」

「…………はい?」

 

 最後に呼ばれた自分の名前に思わず首を傾げてしまう。

 周りも4人目がいたことにざわめいていた。

 

「ホ、ホタル!?それだったらサスケを抜いてスリーマンセルが良いってばよ!」

「何言ってんの!ナルトが抜けてスリーマンセルよ!あ、でも女の子が増えたらサスケ君の取り合いになっちゃうかも……!」

「足手纏いは3人もいらねえ」

 

 やばい。めっちゃ好き勝手言われてる。

 私が第七班に入ったことで余計な混乱を招いている。

 

 どうしたもんかと思っていると、イルカ先生が一喝した。

 

「第七班はフォーマンセルとして動いてもらう!………ホタル、まあ、あれだ。班のフォローよろしくな」

 

 え、ええ……、そんなよろしくされましても……。はっきりと承諾することなく、とりあえず笑って頷いてみせたが非常に不安だ。

 

 というかフォローってなんだろう。何をフォローするんだろう……。

 悪戯小僧のナルト君と針鼠のようにツンツンしているサスケ君の間を取り持てということかな。いや、でもサクラちゃんいるじゃん……。あ、でもサクラちゃん、サスケ君のこと好きなんだよな……。面倒くさいな、この班。

 

 そんなことをぼんやりと思っていると、隣に座るヒナタちゃんが小さな声でつぶやいた。

 

「いいなあ。ホタルちゃん……」

 

 そういえばヒナタちゃんはナルト君のことが好きなんだっけ……。

 

 

 

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