宇髄天元の弟になったのでどこぞの愉悦神父並みに強くなろうと思います   作:アルトリア・ブラック(Main)

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隠れて鬼狩りをすることにした宇髄天冠《17》と村が焼き払われ、弟の姿(遺体)だけが無いことを知り、弟の捜索を密かに始める宇髄天元の話です。




鬼を狩る忍

ー非公式の鬼狩り・宇髄天冠ー

 

宇髄天元の弟・宇髄天冠は密かに鬼狩りとして生活するがてら、回収されなかった鬼殺隊士を埋葬し、日輪刀を拝借し鬼狩りをする事になった。

 

毎日、鍛錬に勤しみ、身体能力を高める為に訓練した。

 

鬼を狩っては鍛錬、狩っては訓練

 

そうしていけば行くほど助けれる命もあるだろう。

 

そして、俺の第一目標は『F●teの愉悦神父のような強さを目指して』日々鍛錬していた。

 

あの作品の中で人間の中で割と強い分類に入るであろうあの愉悦神父。

 

性格まで似ようとは思わないが

 

鍛錬に勤しんでいると…

 

「全く、天冠くんはどうしてこうも大怪我ばかりするのかしら?それでいて気づかないなんて」

 

「……」

 

現在、小さな町の女医者「小夜」さんに診てもらっている最中の天冠の腕に包帯を巻かれていた。

 

(…無痛症だから怪我してても気づかない…)

 

病名を言われたわけではないが、自分の前世の知識から考えて『後天性無痛症』だろう。

 

先天性と違って何も感じないのは毒による副作用か何かだろう。

 

小夜さんは小さい声で『……一度大きい病院に罹った方が良い気がするわ』と言う。

 

しかし、それは出来ない

 

「病院に行くのは考えます。手当してくれてありがとうございます。小夜さん」

 

そう言って立ち上がり、退出する天冠の背を見て小夜はため息をつく

 

「……鬼にやられたような傷じゃないわね…」

 

 

 

 

 

 

 

 

ー鬼殺隊・柱合会議ー

 

その日、風柱として就任した不死川実弥の自己紹介の後、産屋敷耀哉は宇髄天元を呼んでとある話をしていた。

 

「村の壊滅…ですか」

 

宇髄天元と三人の嫁は御館様から言われたことに息を呑む。

 

宇髄達三人の生まれ故郷であり、忌むべき故郷。

 

「君達の生まれ故郷に鬼が出たという話を聞いて隊士を派遣した時に、そこは既に廃墟で鬼はそこに棲んでいた。鬼は無事に退治できたけど、そこにある遺体や廃墟がどう見ても鬼の仕業じゃなくて人間の仕業だった。そこで君に頼みたいことがあるんだ」

 

御館様はあのままにしておけばもっと鬼が来てしまうだろうし、国に対してどのように言い訳して良いか分からないとのことだった。

 

それから数日後、宇髄天元達は二度と踏むつもりなかった故郷に戻り辺りを見渡して見て気づいたことがあった。

 

「天元様の弟君の…宇髄天冠様の衣類や武器等々が無くなってました。それに、墓の数は7つありました。天元様の父君の遺体はありませんでしたがその…」

 

まきをは言いづらそうにとある一室を指し示す

 

「なんだ、こりゃ…」

 

その部屋だけは床や天井まで血で覆い尽くされており、鬼の仕業には見えなかった。

 

そして、床に染み付く父親と同じくらいの形の何か

 

宇髄は部屋から出た後、隠に話すと、とある話をしてきた

 

「数年前からここの近辺で鬼による被害が続出していました。隊士達を2名ほど派遣して1人が死亡。1人は生存して戻ってきたんですが、その時に言っていたのは黒髪に音柱様と似たような容姿の方が助けてくださったと聞きました」

 

その言葉に三人の嫁と宇髄は宇髄天冠の容姿が出てくる。

 

(…クソ親父に瓜二つのアイツが…?)

 

宇髄達は里から出て歩き始める

 

(…そうだとしたら…こんな事をして人助けなんてしてるとしたら…)

 

天冠は冷たい人間ではないのかもしれないと少しだけ感じる。

 

 

 

 

 

 

 

 

ー数日後…ー

 

それから数日後、宇髄達の元に届いたのは花柱・胡蝶カナエの大怪我だった。

 

「命に別状はなく、肺が痛んでもう柱として務めることができないとのことですが」

 

雛鶴の言葉に須磨は「良かったぁ!」と大きく頷いていた。

 

「…それで、その花柱様を助けてもらった人のことですけど…」

 

雛鶴は言いにくそうに天元を見る

 

「アオイさんが名前を聞いたらしくその時に『宇髄天冠』と名乗ってすぐに居なくなってしまったみたいです」

 

「…!」

 

その言葉に宇髄はハッとなる。

 

宇髄天冠

 

弟の名前が出てきた事に驚き、立ち上がる

 

「天元様?どちらに?」

 

「探しに行く。花柱が遭遇したのは上弦の弐なんだろ?花柱でさえそんな大怪我を負ってたんだ。アイツだってきっと大怪我してるに違いねぇ」

 

念のために武器を持って屋敷の外に出る

 

(…俺より派手なことしながら姿を隠してるなんて何の真似だ)

 

あの里のこと、どうして鬼殺隊の事を知っているのに会いに来ないのか

 

後者に関しては己がいるからこそかもしれないが、それでも、何を思ってあそこを破壊したのか、何を感じて父親を殺害したのか聞きたかった。

 

宇髄の頭の中にはどうしても無機質人間の弟の容姿しか出てこなかった。

 

そう感じ、とりあえず蝶屋敷周辺を見回っていると…

 

「!」

 

屋根の上から見ていた時に、少し離れたところに胡蝶姉妹が引き取ったと言っていた栗花落カナヲが必死に1人の青年を止めているような雰囲気だった。

 

「…天冠…!」

 

栗花落カナヲが必死に止めているのは血の繋がった弟で、弟の肩から血が流れている。

 

(アイツ…!大怪我してるじゃねぇかやっぱり!)

 

そう感じ降りて向かおうとするが…

 

(…今更、どんな顔して会えばいいんだ…)

 

弟との関係は普通の兄弟と違って決して仲が良いとは言い切れない。

 

戸惑っていると、背を女性の手に押された気がした。

 

振り向いてもそこに誰もおらず、天元は立ち上がって下を見る

 

「怪我を治療してからだ」

 

天元は覚悟を決めて屋根の上から飛び降りる

 

 

 

 

 

 

 

ー宇髄天冠ー

 

その日はいつもの日課として鬼殺隊隊士がよくいる地点を見回っていると、嫌な気配と直感を感じ、町の裏路地を通るとそこにいたのは上弦の弐・童磨と花柱・胡蝶カナエがいた。

 

胡蝶カナエを救出するために咄嗟に持っていた武器を投げ、胡蝶カナエをお姫様抱っこしてひたすらに走った。

 

「け、怪我治してください」

 

冷や汗をかきながらも必死に俺を止めるカナヲの言葉に思わず足を止めてしまう。

 

怪我?と思ったら肩がバッサリと切られており、見るからに痛そうだった。

 

カナヲはその怪我を見てただ事じゃないと思ったのか、誰かに追ってほしいと言われたのか治療してほしいと必死で言われた。

 

そこで躊躇ってしまったのが運の尽きだったのだろう。

 

兄が、宇髄天元が降りて来て何か話しているのが分かったが、何か言われた後思いっきり担がれ(怪我の部分に触れないように)蝶屋敷に連行される。

 

そこで意識が途切れる。

 

 




小夜(さよ)
本編(Pixiv)の方には登場しなかったオリジナルキャラ。
元鬼殺隊の隠で年齢は50代前半。
鬼殺隊引退前に医学の勉強をしていたので、引退後に小さな町で医師をしていた。
天冠の身体の傷や無痛症の症状を心配して蝶屋敷に行くたびに相談していた。
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