宇髄天元の弟になったのでどこぞの愉悦神父並みに強くなろうと思います   作:アルトリア・ブラック(Main)

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小説書きたい、けど時間がない。

宇髄弟が鬼殺隊に入る話です。

天冠が無痛症になってる設定でございます。毒による副作用で痛覚・味覚が無くなっている設定です。


宇髄弟、鬼殺隊に入る

ー鬼殺隊・蝶屋敷ー

 

宇髄天冠が搬送されたと聞いた小夜は蝶屋敷に向かうと、そこには現柱・宇髄天元と神崎アオイがいた。

 

アオイは小夜が入ってくるのを見ると頭を下げる

 

「カナエさんは無事なの?」

 

アオイに聞くと頷き『命に別状はなく、鬼殺隊隊士として働けませんが』と言ってくる

 

「よかった…」

 

小夜は胸をなで下ろすと天冠の方を見て天元を見る

 

宇髄天冠には血の繋がった兄がいるというのを以前本人から聞いた。

 

小夜は差し出された椅子に座り、天元を見る

 

「宇髄さん、初めまして、私はある町で医師をしている小夜と言います。2年ほど前に天冠くんと出会いました」

 

「…二年前」

 

「はい、鬼に襲われた時に天冠くんに助けてもらったんです。元鬼殺隊隊士が情けないですよね」

 

「……」

 

宇髄天元は弟の寝顔をジッと見ていた。

 

「天冠から…俺の事は聞いてるのか」

 

その言葉に小夜は頷く

 

「はい、相当仲良くなった時にですが」

 

天冠にとって兄は殺すべき存在ではなく、ただ、兄であった存在だと聞いた。

 

「…そうか」

 

天冠から目を離さず話を聞いている宇髄を見て小夜は覚悟を決める。

 

「単刀直入に言います。音柱様、天冠くんは無痛無汗症です」

 

「無痛無汗症…?」

 

聞いたことのない名前に宇髄は小夜の方を見る

 

「…先天性と違って後天性だと思いますが、無痛無汗症は痛みを感じず、汗もかかないというもので、全身の温覚、痛覚が消失することにより、様々な症状を引き起こします。温痛覚による防御反応が欠如することが生活において障害になります」

 

「…!」

 

宇髄の顔色が悪くなる

 

「感覚がなくなる…ってことは…」

 

「炎に手をかざしても熱いと感じない、包丁で指を切って血が出ても痛くないから何処から血が流れているか分からない。風邪を引いても怠いと感じないから倒れるまで気づかない。今回の肩からの出血もカナヲさんに止められなかったら永遠に気づかず出血多量で亡くなっていた可能性も高いです」

 

「!!」

 

「本当なら、鬼殺隊隊士として務めるのはすごく危険な事なのですが…彼はそれ以外の未来を考える素ぶりが見せなくて、私には彼の傷を手当てするくらいしか出来なかったのです」

 

小夜は宇髄の顔を見て頭を下げて立ち上がる

 

「音柱様、天冠くんとたくさん話してくださいね」

 

そう言って部屋から出て行く小夜

 

「………天冠」

 

天冠の名をつぶやく

 

 

 

 

 

 

 

ー天冠ー

 

起きづらい、凄く起きづらい

 

天冠は兄・宇髄天元の気配が真横から発せられていた申し訳ないような、複雑な気配。

 

少なくとも怒っているような雰囲気ではなかった。

 

(…起きづらいけど、起きないと流石にダメだよなぁ…)

 

そう思いつつも目を開けると、項垂れていた宇髄天元がハッとなる。

 

(…何を話せばいいのか…)

 

困惑していると…(表情には出ていない)

 

「悪かった」

 

兄がそう謝罪してくる

 

「…何を謝る」

 

恐らくは里のことなのだろうか、しかし、あの現状で抜けるのは仕方ない

 

「お前に全部背負わせちまって」

 

父親を殺害したのも、里の人間を皆殺しにしていたのも

 

「………」

 

逃げたかったのだろう?優しい兄のことだ家族だと思っていた者達は殺せなかったのだろう。

 

妻三人もいるのだ、あの場で殺戮なんて物は出来なかっただろう。

 

兄は俺を見て悲しそうな表情を浮かべたが、顔を叩き

 

「よっし!!!これからお前も俺の家で暮らせ!!」

 

「……はい?」

 

唐突にそう言われ頭の中に??となる。

 

「それにお前、非公式で鬼狩ってただろ?その様子をカラスも見ていて、話によりゃあお前50体くらいこ鬼を優に殺してたらしいし、お前を正式に鬼殺隊隊士に任命しようと御館様が言ってたしな」

 

兄の様子を見ると何かぎこちない何かを感じるし、鬼を50体も倒した記憶なんてない。

 

いや…倒したか?と思っていると兄が頭を撫でて

 

「…見捨てちまって悪かった。早くその怪我を治せよ」

 

そう言ってその場から離れて行く

 

 

 

 

 

ー宇髄天元ー

 

痛々しかった

 

あんな大怪我をしているのに何も感じていないような表情。

 

光の無い目

 

それを見れば見るほど、里にいた弟を思い出す

 

里の人間を皆殺しにしてまで弟は逃げ出してきた。

 

どれだけつらかっただろうか

 

自分で平気でなかったのに、弟が平気であるはずがない。

 

"助けてあげられなくてごめん"

 

仮面を被った弟の姿しか想像出来ない。

 

先に逃げ出した兄をさぞや憎んでいるだろう。

 

"独りにしてごめん"

 

(…お前に罪を沢山背負わせて、置いてけぼりにして…最低な兄貴だよ俺は…)

 

屋敷に戻ると三人の嫁たちが血相を変えてやってくる

 

弟が大怪我をして蝶屋敷にいると伝え、今後の話をすると三人の嫁は一緒に暮らしても良いと言ってくる。

 

天冠は今まで一人で生きてきたのだろう。

 

これからは一人にさせたくないと、そう感じる宇髄

 

(…許さなくたっていい、アイツが生きていてくれんなら…)

 

今更兄貴面なんてもの出来る筈もない。

 

天冠の中で己は自分を捨てた存在に他ならないのだから

 

 

 

 

 

 

 

ー宇髄天冠・日輪刀ー

 

それから数日後、天冠は音柱邸に行くとそこで兄と兄の三人の嫁との謎の生活になり、天冠の元に刀鍛冶の鉄穴森鋼蔵(かなもりこうぞう)がやって来て頼んでいた日輪刀を見せてくる

 

「えー、こちらが他の隊士の方達が扱う日輪刀で、こちらがご注文にありました。十字架を模した刃渡り80~90cm程度の投擲剣でございます」

 

自信満々に言う鉄穴森に宇髄は『なんで投擲剣?』と聞いてくる

 

「…なんとなく」

 

(…あのキャラの真似とか絶対言いたくない…)

 

言ったところで分かるとは思わないが

 

日輪刀を握りしめると、刀身が緑色に変化する

 

(…え?緑色って…)

 

「おお、緑色ですね、炎のような形の緑色と刀身…!素晴らしいですね」

 

鉄穴森の感激した声と同時に兄・天元が隣で『…音の呼吸じゃねぇのか…』としょぼくれる気配がする。

 

「緑色…って言うことは…」

 

「風の呼吸に適性があるということですね、宇髄天冠様は鬼殺隊に入る以前も鬼を狩っていたそうですが、その時の呼吸法はどのように行っていたんですか?」

 

その言葉に考え込む

 

鬼殺隊に入る前に使っていた呼吸などなかった気がした。

 

「…呼吸を意識して使った事は…ないはず」

 

その言葉に鉄穴森は『天性の才能があるのかもしれませんねぇ』と言って頭を下げて退出する。

 

「おっし、適正の呼吸については明日また話すぞ、色が変わったら御館様が話したいって言ってたしな」

 

「…わかった」

 




次あたりに風柱・不死川実弥との対面になります。

天冠のテンションが低いのは兄・天元がいるからです。次回からテンションが少し高いけど、それは兄がいないからです。
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