共和国銀河兵站部門   作:おおきなかぎは すぐわかりそう

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平和への恐怖-5

 

 

 

『ケノービ!!』

 

 

「グリーヴァス……あぁ、面倒なことになったぞ」

 

 

『貴様そこで一体なにをしている!!』

 

 

「見てわからないか? お前達の新しいおもちゃに少々サプライズしてやる所だ」

 

 

『ン────!! 共和国の犬共め、一体どこから嗅ぎつけてきおったのか。しかしドロイド共はどうした? 一個旅団は配備していたはずだ』

 

 

「私達で全部片付けたよ、数が多くてかなり苦労したがな」

 

 

『くだらん小芝居はよせジェダイ、今コンソールから施設の全ドロイドへ指令を送った。せいぜい我がドロイド軍団になぶり殺されるのだな!!』

 

 

「生憎そんな予定はないのでね。コルサントに帰って、この施設が無事花火になった報告を元老院にあげなきゃならないんだ」

 

 

『……そこで待っていろ?ケノービ、今からワシが直々に手を下しにいってくれるわ!! ヌハ、ヌハハハハ、グハ、ゴホ』

 

 

 

 なんとも締まらない去り際の捨て台詞に、オビ=ワン・ケノービは思わずため息をついた。

 

 ドロイドの親玉よろしく、部下に指示を飛ばしまた自らも出張ってくる宣言からは、生かしてジェダイテンプルの床を踏ませないとする気概が溢れている。

 

 連絡に上がったレース軍曹の報告に返答しながら、コーディー率いる第二班へ通信を繋ぎ、艦主要部への爆弾設置を急ぐのであった。

 

 

 

 

 

『オイ、ハンガーヘノミチガシマッテルゾ』

 

 

『サッキカラコントロールルームトツウシンガツナガトレナイ。ナニカアッタノカナ?』

 

 

『マテ、アッチノツウロカライケナイカ?』

 

 

『ウカイシテジェダイヲコロソウ』

 

 

『ラジャラジャ』

 

 

「まずいぞ、将軍達の元にドロイドが集まってきた。後どのくらいでハッキングは終わる?」

 

 

「お待ちを、あと少しで完全に掌握できます」

 

 

 施設内データの抜き取り・爆弾の設置・コントロールセンターのハッキング等々を順調に進めていた第二班は、隊列を組んで続々とハンガーブロックへ引き返していくドロイドに妨害工作を仕掛けようとしていた。

 

 単純な防壁を下ろすことによる進路妨害。ともすれば、突破されるのは時間の問題とも思えるこの対応策も、工夫次第では敵地で戦術的優位を築く礎となる。

 

 

 

「全システム、我々の管理下に置きました」

 

 

「よし、ハンガーへの通路を全封鎖。ここへドロイドを誘導するんだ」

 

 

「イエッサー」

 

 

 

 ドロイドの大群を迎え撃つ準備を着々と整える中、コーディのインカムに通信が入る。

 

 

 

『コマンダー、こちらプラットホーム第三班。兵力を捻出しドロイドの遊撃にあたる予定ですが、そちらにも兵力を振り分けた方がよろしいです?』

 

 

「待て軍曹、プラットホームの確保は我々の死活問題だ。今が安全だからと無闇に戦力を振り分けるのはあまりよろしくない。こっちは自力でなんとかするから、ケノービ将軍の援護とプラットホームの維持確保に全力を上げてくれ」

 

 

『了解ですコマンダー。袋のネズミの口はきつく結んでおきます』

 

 

「あぁ、頼んだぞレース」

 

 

 

 通信を切ると、ザッザと金属の蹄が床を鳴らす音が迫ってきていた。

 

 コーディはブラスターライフルのカートリッジを素早く交換し、複数あるうちの一つの通路を睨む。

 

 緊張の瞬間、固唾を飲んで射撃するタイミングを探り、ゾロゾロとドロイドが通路いっぱいを埋めるのを見守っていた。

 

 クローンを前にしながらも、ロボット特有の整然と呑気な行進を続ける列が、十分射程距離へと引き込んだその時……。

 

 

 

「撃ち方始め!!」

 

 

 

 青の励起プラズマ光弾の射撃音がドロイドへと伸びた。負けじとドロイド側も発砲を開始するが、行進間射撃は明後日の方向へと光跡を投げる。

 

 壁へ、床へ、たまにトルーパーを掠め。焼け焦げた弾痕を撒き散らしながら、後列で控えるドロイドは前列のドロイドを踏み越えて、前へ前へと圧迫を前進させていく。

 

 他の通路でも同様の戦端が開かれる中、優位に戦いを進める第二班も、しばらくすると数の暴力に段々と綻びが生まれてきていた。

 

 数で劣るクローン兵達は、次第にドロイドの圧倒的な波状攻撃に処理速度が追いつかなくなっていく。

 

 

 

「よし! このくらいでいいだろう! 戦線を絞って一つずつ片付けていくぞ!!」

 

 

「了解」

 

 

「援護してくれ!!」

 

 

 数が限られているEMPグレネードを放り、青い稲光がドロイドの隊列を飲み込むのを隔壁越しに見届けながら、コーディは多勢に無勢のドロイド軍団を捌き始めるのだった。

 

 

 

 

 

 ──────

 ────────────

 ──────────────────────

 

 

 

 

 

『コーディ、爆弾の設置が完了した。そっちは順調か?』

 

 

「ご心配なく将軍、こちらはなんとか持ち堪えています」

 

 

『よく時間を稼いでくれた。プラットホームまでの隔壁を解放してくれ、私もドロイドの処分に参加しよう』

 

 

「助かります」

 

 

『それで? 施設を破壊する目処は立ったのか?』

 

 

「発電施設を暴走させれば、全壊とはいきませんでしょうが施設に致命的なダメージを負わせることが出来ます」

 

 

「上出来だ。グリーヴァスが艦隊を率いてやってくる、さっさとずらかるとしよう」

 

 

「同感です、この惑星はジメジメしていて不快ですからね」

 

 

『プラットホームで待ってる。フォースが共にあらんことを』

 

 

「ご武運を将軍。よしお前ら聞いたな? プラットーホームまでの隔壁を解放しろ。Aフォーメーションだ、将軍をお待たせする訳にはいかない」

 

 

 合図で手元のデバイスを操作するクローン兵。

 

 彼が全ての操作を終える頃には、隔壁をこじ開けようと四苦八苦していたドロイドの群れが再び顔を出すのであった。

 

 

 

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