ラグナレク技の三人衆一番の小物に転生してしまった 作:色々残念
古賀が高校3年生になり兼一が2年生となったその日、不良をやっていた宇喜田と武田は卒業出来ずに留年して3年生のまま高校に残る。古賀やヴァルキリーと同じクラスになった宇喜田と武田。また美羽と同じクラスになった兼一。互いに手を合わせてまた一緒にいられることを美羽と兼一は喜んだ。
新島がクラス分けされた面々を手持ちのコンピューターに表示して見ながらまずまずの布陣だなと言っていた。兼一が不良の新入生を相手に話しかけられて目線を反らすということもあり、DオブDに優勝しても不良が苦手なところはやっぱり変わってない兼一。始業式が始まる前の体育館の中で武田と宇喜田にヴァルキリーと古賀が兼一に近付いてくる。
会話をしていく5人がYOMIについて話をしていると始業式が始まった。今年初めて留学生を受け入れることになったと言う教師。現れた4人の留学生はYOMIのメンバーであった。テンション高めのレイチェル・スタンレイという本名のカストルが教師からマイクを奪って自己紹介を始めていく。
彼氏いるの?と聞かれたレイチェルがいませんが日本男児は好みで~すと答えてからマイクを再び奪って古賀を見ながら彼氏募集中でーすと言って笑ったレイチェル。明らかに此方を見ていたレイチェルに遂にYOMIが通っている高校にまでやってきたなと考えた古賀。他の面々は大人しいが今の兼一の実力では厳しい相手が多いなと古賀は判断する。
ムエタイのティーラウィット・コーキン、カラリパヤットのイーサン・スタンレイ、ルチャリブレのレイチェル・スタンレイと全員が今の兼一よりも実力は上だ。勝負になりそうなのがコマンドサンボのボリス・イワノフぐらいで、他のYOMIを相手にしたら兼一は死んでしまうかもしれないなと古賀は考える。
YOMIと対峙した兼一は始業式が終わると師匠に助けを求めて梁山泊に走って帰ってきた。そんな兼一を出迎えた秋雨に対抗策はないんですかと聞いた兼一へ秋雨が当然あるさ素晴らしいのがねと言う。で?どんなと聞く兼一に、さらなる修行さ!と答えた秋雨は兼一の手足に重りを着けて改良した鍛練器具であるオウルヒット君2号機の中心に置いた。
数にも負けず、YOMIにも負けず、敵の怖さにも圧力にも屈せず、丈夫な身体を持ち!鍛え抜かれた力と技で正義を貫く、そんな弟子に私はしたい!と言いながらオウルヒット君2号機からのパンチを制空圏で受け流す兼一を鞭打つ秋雨。この調子で状況が悪くなるたびに修行をきつくしていったらボクはどのみちと言った兼一。
そんな兼一に、はっはっはと笑った後に秋雨が、ならば奴らが殺すのが先か、修行で殺しちゃうのが先か、勝負だあ!と言い出す。違ーう!勝負する根本が間違ってる!誰か止めて!と言った兼一。梁山泊の師匠達にややうけていたこのやりとりを聞きながら宇喜田の基礎鍛練を見ていく古賀。
オウルヒット2号機に囲まれた兼一を見ながら俺も大変だが兼一も大変そうだな、と言って基礎鍛練をしていく宇喜田。つ、壺が前よりも更に重いぜと声を震わせて言う宇喜田に、今度は満杯に砂鉄が入ってますからねと言った古賀。両手に一つずつ大きな壷を持ち腰を落としたままの体勢で宇喜田は鍛練をしていった。
宇喜田の近くで60体の地蔵を背負った古賀が逆立ちの状態で、右手の人差し指一本だけを使いながら体重と背負った地蔵の重量を支えて腕立て伏せをしていく。右手が終われば次は左手の人差し指を使って同じように腕立て伏せをする古賀。一つの鍛練が終わった古賀と宇喜田は次の鍛練を始めていくようだ。
地蔵を1体背負わされた宇喜田は杭の上で腕立て伏せをしていく。秋雨から教わったピンク色の筋肉だけに変えていく筋力鍛練を宇喜田にも施している古賀。瞬発力と持久力を兼ね備えた良質なピンク色の筋肉に置き換わり始めた宇喜田の全身の筋肉は、性能がこれまで以上に優れたものに変わってきていた。
宇喜田を弟子にとってから古賀は基本的に柔術の技を教えてきたが、それ以外にも中国拳法の内功で内臓を強靭に鍛え上げたり、空手の剛体法も叩き込んでいて筋肉を一気に締め上げる法や内臓をアバラの中に隠す法など一通り教え込んでいる。柔術以外の身体を守る術を教えた古賀は弟子の命を大切に思っていた。
筋力鍛練を終えた宇喜田は今日も走り込みの時間となり駅8つは離れた場所まで走ることになる。梁山泊に帰ってきた宇喜田は古賀と組手をすることになって掴みかかろうとする手を逆に古賀に掴まれて投げられてしまう。身体が投げられたと感じた瞬間には既に受け身の体勢になる宇喜田。
畳に叩きつけられながらも宇喜田は受け身をとり、素早く立ち上がって入り身からの当て身を繰り出したが防がれて再び投げられる。受け身がかなり上達している宇喜田は、宇喜田より少し上程度に実力を抑えてとてつもなく手加減している古賀の投げのダメージを軽減することに成功していた。
だいぶ宇喜田先輩も頑丈になってきましたねと嬉しそうに言った古賀に、この環境にいれば誰でも頑丈になるさと言う宇喜田。組手を終えた宇喜田と古賀。走り込みから帰ってきた兼一と古賀が組手をすることになり、宇喜田はそれを見学する。今の自分とはレベルが違う兼一と古賀の戦いを見ながら、いずれは俺も追いついてみせるぜと決意する宇喜田だった。
しばらく平穏な日々が過ぎ、同じ高校に通っているYOMIと遭遇することもあるが、特に気にしていない古賀には余裕がある。闇の武術家達の弟子であるYOMIとは実力に差があり過ぎる古賀は、自分に向かってくるのは闇の達人ぐらいだろうと考えていた。それはその通りで梁山泊の一番弟子には勝負を挑まないようにYOMIの全員が師匠達から言われている。
昼食の弁当を屋上で食べた古賀は、そのまま屋上で技の鍛練を始めていく。常人には見えない速度で動く古賀。技の鍛練を続けていた古賀は近付いてくる気配に気付いて技を繰り出すのを止めた。屋上の扉が開いてここにいたのね古賀太一!とテンション高めのレイチェルが現れる。
何か用かな?と聞く古賀に、一緒に昼食を食べましょうって言いに来たんだけど、もう食べ終わってるみたいねと残念そうに言ったレイチェル。良いわもうここで私も食べちゃうから、と言いながら古賀の近くに座ってハンバーガーを取り出したレイチェルがかぶりつく。美味しそうにハンバーガーを食べていくレイチェル。
貴方は昼食に何を食べたの?と聞いてきたレイチェルに、自分で作った鶏の唐揚げとぶりの照り焼きに茹でたほうれん草を入れた玉子焼きとトマトにキャベツかなと答えた古賀。鶏の唐揚げは私も好きだけど自分で作ってるのね古賀は、どんな味だったのか気になるわね、もう少し早めに貴方を見つけていたら一口くらいもらえたかしらと微笑むレイチェル。
まあ一口くらいならあげても問題はないかなと言う古賀に、次に肉系のおかずが貴方のお弁当に入っている日を狙いましょうと言ってから、貴方はいつも昼休みは屋上にいるのかしら?とレイチェルが聞いてきた。だいたい昼休みはいつも屋上にいると思うよと答える古賀。
そう、じゃあこれから昼休みは私も屋上に来るからよろしくね古賀と言いながらハンバーガーの欠片を口に放り込んだレイチェル。屋上に来ても目立てないと思うよと言った古賀に、目立てる時間は充分に確保してるから問題ないわよ、それに貴方が隣にいるのが良いのと言ってレイチェルは嬉しそうに笑った。
YOMIとしてそれでいいのかな?と聞く古賀に、貴方と戦うなとは言われてるけど関わるなとは言われてないわ、やり方は個々人に任せるって今のYOMIのリーダーも言ってたから良いんじゃないかしらと答えたレイチェル。今のYOMIのリーダーってと言う古賀に対してレイチェルは古賀の耳元に顔を寄せる。
人越拳神の弟子のスパルナは梁山泊二番弟子に負けたうえに連合部隊に捕まって引き渡しにも難航してるから、一影の弟子が今のYOMIの取り纏めをやってるのよ、と古賀の耳元で囁いたレイチェル。話しても問題ない情報なのかなと言う古賀に、情報を漏らすなとは言われてないし、これが私のやり方だから別に良いと思うわよとレイチェルは言った。
思ってたよりも学校って楽しいわねと言うと立ち上がったレイチェルは、昼休みも終わる時間だし、私はそろそろ教室に戻るわねと言いながら古賀の頬にキスをしようとする。それを普通に避けた古賀に、こういう挨拶はお嫌いかしらと笑うレイチェル。嫌いというかびっくりするから止めてほしいねと正直な感想を言った古賀。
そんな古賀に、あんなに強いのに可愛いところもあるじゃない、それじゃあまたね古賀と笑顔で言って去っていくレイチェル。何かカストルの距離が異様に近かったような気がするなと考えた古賀は、何故だろうと思いながらも明日から屋上での鍛練はできそうにないなと残念そうに肩を落とす。
全ての授業が終わり、梁山泊に向かう古賀と宇喜田。同じクラスになった古賀と宇喜田は、帰る時間を合わせるのが楽になっていた。授業で解らなかったことを梁山泊で古賀に聞くと丁寧に解りやすく教えてくれるので勉強も捗る宇喜田は二度目の留年は回避できそうだ。どうやら危ないのは武田一人らしい。
梁山泊に向かいながら今度武田にも教えてやってくれねぇかと聞いてきた宇喜田に、確かに武田先輩も問題ありそうですからね、わかりましたと了承する古賀。和やかに会話する宇喜田と古賀の前に現れた闇の武器組。刀を構えた闇の武器組の達人を相手に、では真剣を持った相手に襲われた時の対処法を教えていきますねと言った古賀。
恐ろしくても目は閉じてはいけません、恐怖を飼い慣らして自らの血肉に変えていくんですと実戦で弟子に教えていく古賀は、師匠としてしっかり弟子のことを考えていた。持っていた刀の刀身を無惨にへし折られて柔術で投げられ続けた闇の武器組の達人は完全に失神している。
どうでしたかと聞いた古賀に、いや流石に真剣相手はまだ無理だと答えた宇喜田。その内できるようになってもらわないといけませんから、しぐれさんに対武器の鍛練をお願いする必要がありそうですねと言う古賀。マジかと言った宇喜田にマジですと言って古賀は頷いた。
梁山泊に到着した古賀と宇喜田はさっそく鍛練を始めていく。1体の地蔵を背負った状態で両手に一つずつ砂鉄入りの大きな壺を持ち、腰を落とした体勢を維持する宇喜田。ぐあー!地蔵が重いぜこれは!と言った宇喜田に、負荷をかけなければ鍛練にはなりませんからねと古賀は言う。
そうして基礎の鍛練が終了した宇喜田の兼一との組手が開始された。先に進んでいる兼一を猛烈な勢いで追いかけている宇喜田を相手に組手を行う兼一。始まった戦いは基本的に柔術で挑む宇喜田に4つの武術を学んだ兼一が制空圏で攻撃を受けていくというものになる。
今まで学んだ全てを出し切るつもりで戦う宇喜田がかなり打たれ強く頑丈になっており、兼一の攻撃でも簡単には倒れない耐久力を持っていた。古賀による鍛練で鍛え上げられた宇喜田は制空圏内で攻撃を受けながらも近寄って兼一の胴着を掴み、会心の投げを放つ。受け身をとった兼一を抑え込んで関節技を繰り出した宇喜田の技を強引に力で外した兼一。
積み重ねた鍛練による自力の差は、まだ大きく兼一の方が力では勝っている。しかし宇喜田が柔術一つだけに集中して学んできた時間は裏切らず、今の兼一より少し劣る程度にまで柔術だけなら近付いていた。ボクよりも学んでいたのは短期間なのにと危機感を抱いた兼一。
戦いはそれからも続いて何度か宇喜田に投げられることになった兼一は宇喜田の進歩を実感する。組手が梁山泊の師匠達に止められるまで何度倒れても立ち上がり続けた宇喜田は根性を見せていた。今の俺ならカポエイラチームの攻撃を喰らっても痛いだけで済みそうだぜと思った宇喜田は、打たれ強くなった自分を鍛え上げてくれた師匠に向かって笑いかけた。
今日は頑張りましたから鍛練はこれで終わりにしときましょうと言った古賀に、確かに今日は疲れちまってもう何もできそうにないぜと言う宇喜田。じゃあ気をつけて帰って下さいねと言って宇喜田を見送った古賀は自らの鍛練を始めていく。準超人級の古賀でも過酷な鍛練を行いながら、宇喜田の進歩を思い出して師匠として喜んだ。
これからの宇喜田の鍛練をしっかりと考えていく古賀は師匠として弟子の育成に真面目に取り組んでいた。鍛練を終えた古賀は次に無敵超人との組手を始めていく。格上の超人級を相手に流水制空圏を用いて全力で喰らいついていく古賀は、準超人級からまた一歩超人級へと近付いていった。
どうやら流水制空圏を完全に極めたようじゃなと言った無敵超人に、本来の技の使い手である長老にお墨付きをいただけたようで何よりですよと言う古賀。無敵超人が世直しの旅で不在の時を除いて、ほぼ毎日行われる無敵超人との組手は確実に古賀を鍛え上げていく。
組手を終えた古賀と無敵超人は二人並んで温泉に向かっていった。温泉に浸かって疲れをとっていく二人は、迫りくる気配を察知して馬剣星だと判断する。何故ならいつもなら美羽が温泉に入っている時間だからだ。無敵超人の金髪を美羽の髪だと勘違いした馬剣星がカメラを構えた瞬間に振り返った無敵超人が馬剣星を瞬時に掴んで風呂に沈める。
無念ねと言った馬剣星をこの人はこういうところが無ければなあという目で見ていた古賀だった。その後は馬剣星も一緒に風呂に入ることになり、古賀の高校での話に話題が移る。留年した武田の成績が問題ありそうだと言ったり、同じクラスになった宇喜田に勉強を教えてますと言う古賀に、タイちゃんの高校での女性との関係がおいちゃんは聞きたいねと言って笑う馬剣星。
女性というと今日YOMIのカストルに明日から昼食を一緒に食べましょうという感じのことを言われましたねと言う古賀に、YOMIのカストルとはあの子ねと言って馬剣星は考え込む。どうやらYOMIのカストルとは縁があるようじゃなタイちゃんはと言った無敵超人。
縁ですか、そうかもしれませんねと納得した古賀。カメラ渡すからYOMIのカストルの写真撮ってきてほしいねと言う馬剣星。嫌ですと古賀は即答で断る。師父のささやかな望みね!と言って食い下がる馬剣星に駄目ですと断る古賀。神は死んだねと落ち込んだ馬剣星。やりとりが面白かったのか笑う無敵超人。
温泉から上がった古賀は部屋で一人考える。色々と考えることはあったが、とりあえず宇喜田の鍛練について考えを纏めておく古賀。今まで自分が行ってきた鍛練の中から、宇喜田の鍛練に使えそうなものを抜き出していく。秋雨作の鍛練器具を借りることも視野に入れておく古賀だった。