ラグナレク技の三人衆一番の小物に転生してしまった   作:色々残念

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第32話、極支の男

武田とフレイヤにヴァルキリーと宇喜田で遊びに行くことになり、これがダブルデートってやつなのかと思った宇喜田は岬越寺接骨院で療養中の古賀に助言をもらいにいくことにしたらしい。とりあえず服は普段着とは違う奴に決めていった方がいいですね、あとは相手に自然体で楽しんでもらえるように頑張るといいと思いますよと助言をした古賀。

 

持つべきものは師匠だぜと喜ぶ宇喜田に、それとヴァルキリーが普段とは違う服を着てきたらちゃんと褒めることを忘れないように気をつけましょうと古賀は一言付け足す。もちろんだぜと頷いた宇喜田はダブルデート当日を想像して幸せそうな顔で帰っていく。痛む身体を擦りながら宇喜田先輩のダブルデートが成功するといいんですけどねと思った古賀。

 

ダブルデート当日、スカートにしてきたヴァルキリーにむちゃくちゃ似合ってるぞキサラー!と大興奮の宇喜田。恥ずかしがって走り出したヴァルキリーが履きなれてない靴でつまずいたところに素早く宇喜田が助けてお姫様抱っこの形になる。おいおい、大丈夫かよキサラと心配する宇喜田は落ち着いていた。

 

姫抱きという余計に恥ずかしいことになったことに気付いて思わず宇喜田を叩き出したヴァルキリーに、ど、どうしたキサラと戸惑う宇喜田を見ていたフレイヤが私もスカートにしてくればよかったかなと羨ましそうな顔で言う。何言ってんの、フレイヤもいけてるよと言った武田。

 

実は白鳥も一緒に来ていて私よりもキサラ様を助ける速度が速いとは流石は宇喜田隊長ですと感心していたようだ。全員で一緒にボウリングに行ったところで甲斐甲斐しくヴァルキリーの世話をしようとする白鳥とヴァルキリーの間に宇喜田が割り込んでいるという形になる。

 

楽しそうな5人に水を差すようにジェームズ志場が自分を襲ってきた刺客を弟子と他の面々に押しつけて座ると観戦していく。武器を持った相手を倒していく全員の中で宇喜田が特に敵を倒していた。白鳥が案外動けることに驚いていた宇喜田と武田。白鳥もなかなか強いんじゃねえかと思った宇喜田は、だがキサラは俺が守ると気合いを入れて敵を倒す。

 

宇喜田の動きを見ていた白鳥は、流麗な柔術の動きを美しいと思って少し見とれていたようだ。その隙を狙われて武器を振るわれた白鳥を庇って相手を倒した宇喜田に胸の高鳴りを感じていた白鳥は、宇喜田が好きになっていたらしい。宇喜田と武田に男性だと勘違いされている白鳥は女性であるが気付かない2人。

 

後日、ヴァルキリーと宇喜田に白鳥が並んで歩いているとサイレンサー付きの拳銃を持ったプロが1人で、宇喜田達をジェームズ志場への人質になると判断して襲いにきた。拳銃相手にも怯まずに入り身で間合いを詰めて銃弾を回避した宇喜田は、相手の手首を外して銃を手放させてから投げ技を決めて気絶させる。

 

キサラは俺が守ると固く決意している宇喜田の姿を見て、ドキドキしている白鳥。宇喜田に好かれているヴァルキリーは、また宇喜田の奴が強くなってるねと考えていて特にドキドキはしていないようだ。本命のヴァルキリー以外の相手に好かれている宇喜田が報われる日が来るのかはわからない。

 

弟子が拳銃を持った相手に襲われたと聞いた古賀は怪我が完治していない状態で、原因のジェームズ志場の元に文句を言いに行こうとしたが秋雨に止められることになる。古賀が怒っている理由を聞いた秋雨もしっばぁ~っ!と怒って私が説教に行ってくるから太一くんは安静にしていてくれたまえと言って秋雨は岬越寺接骨院を飛び出していく。

 

太一くんが無理をしないように見張っておいてくれたまえと秋雨に言われたアパチャイとしぐれに監視されながら横になる古賀。りんごすりおろしたの食べる?と聞いてきたしぐれに、もらいますよしぐれさんと古賀は答えた。器を片手にスプーンで掬ったすりおろしたりんごを、口を開け、ろ、太一と言って差し出してくるしぐれ。

 

自分で食べれますけどと言った古賀に、安静にするのが今の太一の仕事だ、ぞと言ってくるしぐれは引かない。アパチャイがやろうかと言い出したアパチャイに、これはボクがや、ると言うしぐれは頑なだった。あんまり嫌がるとしぐれさんが悲しみそうだと思った古賀は、じゃあお願いします、しぐれさんと任せることにする。

 

口を開けた古賀にスプーンを差し入れたしぐれは、すりおろしたりんごを優しく食べさせていく。美味い、か?と聞いてきたしぐれに、美味しいですよと答える古賀。そう、か、良かっ、たと言って笑ったしぐれ。間近で見るしぐれの笑顔に、本当によく笑うようになったな、この人と古賀は思う。

 

その後もすりおろしたりんごをしぐれに食べさせられていく古賀は、雛鳥になった気分だなと考えていた。そんな2人を見ていたアパチャイが、アパチャイもりんご食べたくなってきたよと言ってりんごを取りに行く。2人きりになったしぐれと古賀。今は療養中ですけど治ったら、また武器の鍛練をお願いしてもいいですかと聞いた古賀に、いい、よと答えるしぐれ。

 

嬉しそうな顔をした古賀の頭を撫でたしぐれは、太一が無事に生きててボクは嬉しい、よと言った。そんなに怪我が酷かったですかねと言う古賀に、今までで一番酷かったか、ら、心配だった、よと言ってきたしぐれは真剣な顔をしている。心配をかけてすいませんと頭を下げて謝った古賀。

 

長老が苦戦するような同格の超人級の相手と引き分けた結果が、太一のこの怪我、かと言うしぐれ。あの勝負は引き分けじゃなくて俺の負けのような気がしますけどね、今まで戦っていた相手であるジュナザードに庇われて命を救われてしまいましたからと古賀は言った。

 

そう、か、ジュナザードは太一と戦うのが、よほど楽しかったんだ、なと頷いたしぐれに、そうなんですかねと古賀は聞く。ジュナザードは自分以外の相手に太一を殺させたくなかったんだろ、うと答えたしぐれに、それはそうかもしれませんと納得する古賀。しかし勝負に割り込むと、は、櫛灘美雲は武人の風上に置けん、なと言ったしぐれ。

 

死人に言うのもなんですが、逆鬼師匠と人越拳神の戦いに水を差したのもジュナザードなんですけどねと言う古賀に、ならジュナザードが悪い、なと言ってしぐれは古賀の隣に座る。何か物凄く距離が近いなと思いながらも、どうしたんですかしぐれさんと古賀は聞いた。

 

太一はちゃんと生きて帰って来ないと駄目だ、よと言ったしぐれに、死ぬつもりはありませんよしぐれさんと言う古賀。師匠より先、に、弟子が死んじゃ駄目だか、らと言ってきたしぐれは悲しそうな顔をしていたので、そんな顔をさせたいわけじゃなかったんだけどなと古賀は思う。

 

何があっても俺は生きて帰ってきますよ、しぐれさんと言った古賀はしぐれの手を握って、絶対に死にませんから安心して下さい、約束しますとしぐれの目を見て言う古賀は笑った。う、ん、信じるよ太一と言ってしぐれも笑顔になる。りんご片手に戻ってきたアパチャイが2人を見て、お邪魔だったかよと言ったので、そういうあれではないですと言う古賀。

 

戦いの傷が癒えて全快した古賀は、拳魔邪神との戦いで更に腕を上げていた。美羽の修行を早める無敵超人に頼まれて美羽とも組手を行う古賀は、才能が溢れている美羽は鍛えれば鍛えた分だけ強くなると判断する。動のタイプである美羽は気の発動までは辿り着いているので、無敵超人は次の段階の気の開放に到達させようとしているらしい。

 

あえてゆっくりと美羽を鍛えてきた無敵超人が修行を早める理由は必要になると思ったからであり、完全に勘であるがそれは正しいと古賀は考えた。何故なら美羽と同年代でアタランテという才能に満ち溢れた敵が、拳聖の教えを受けて気の開放を修得し、美羽を襲う時が迫っているからだ。

 

日々の修行で腱や筋肉の硬功夫に気の開放を修得した美羽は更なる段階に進んでいる。これで美羽がアタランテに殺されることはなくなったと考える古賀。秋雨の鍛練器具で鍛え上げられることになる兼一。もう無理ですという意味のジェロニモ!と声を上げる兼一は限界ギリギリまで鍛えられていく。

 

宇喜田の動の気が開放できるように鍛練を積ませた古賀は、気の発動から次の段階に宇喜田を進ませようとしていた。日々積み重ねた過酷な鍛練の果てに気の開放を修得した宇喜田は、弟子の中でも修行がかなり進んでいる。今の宇喜田に勝てる弟子はYOMIにも数少ないだろう。

 

美羽や弟子である宇喜田に時間を多く割いていたが、これで少しは安心できるなと考えた古賀は自らも非常に過酷な鍛練を行っていく。超人級に到達している古賀でも過酷だと感じる鍛練は、超人級以外がやれば無事では済まないとてつもないものとなるが身体を鈍らせない為に全力で鍛練に励む古賀。

 

90体の地蔵を背負った状態で激しい鍛練をする古賀は、久しぶりの本格的な鍛練に嬉しそうな顔をしていた。鍛練を終わらせた古賀の元へ来た無敵超人が、それでは組手といこうかのタイちゃんと言って笑う。長老が相手をしてくれるんですねと言った古賀も笑顔で喜ぶ。

 

始まった組手は超人級同士がぶつかり合う凄まじいものとなり、互いが動く度に荒れ狂う暴風が吹いていく。激しい組手は続いていき、拳魔邪神との戦いで更に進歩した古賀が押しているようだ。タイちゃんがまた強くなっておるのうと楽しそうに言う無敵超人。苦戦すらも楽しんでいる無敵超人は若人の成長を喜んでいた。

 

古賀が連続で繰り出した蹴りを全て避けていった無敵超人が、古賀の頭上から放つ風林寺押し一手という技を回避した古賀は地面に巨大な掌の跡が残る技に始めて見る技だと判断する。組手を続けていく超人級の2人は、とても楽しそうだった。同格の相手が少ない超人級では好敵手と呼べるような相手は、ほとんどおらずだいたいが格下であり全力で戦えることは少ない。

 

無敵超人にとって古賀と組手をすることはとても楽しいことのようだ。超人級に到達した古賀と戦いになる無敵超人との組手は、非常に勉強になると考えている古賀。組手を終わらせた無敵超人と古賀は並んで温泉に向かっていく。汗を流した無敵超人と古賀は和やかに会話をする。

 

美羽の修行をタイちゃんに手伝ってもらったおかげで美羽は気の開放にまで至ったようじゃのうと言った無敵超人。そういえば俺の弟子も気の開放に辿り着きましたよと言う古賀。タイちゃんの弟子は育ちが早いのう兼ちゃんとは違ってと言って笑う無敵超人に、そういうこと言うと兼一が傷つきますよと古賀は言った。

 

闇の拠点を攻めに行く梁山泊に着いてきていた新白連合。兼一と美羽に新白連合を古賀に任せて梁山泊の師匠達だけで闇の拠点に突入するようだ。師匠達なら問題はないと考えた古賀は新白連合の面々の実力を見て感じ取る。弟子である宇喜田が今のところは1番強くなっていて、続いて特A級の達人の師匠がいる武田が2番で、戦う度に強くなるヴァルキリーが実力を上げて3番といったところだ。

 

その次が祖父である久賀舘弾祁に鍛えられたフレイヤに完全に独学で自らを鍛えるジークフリートとなっており、最後が同じく久賀舘弾祁に教えを受けて実力を上げたトールという順番となっているなと判断した古賀。戦いの中で進化するヴァルキリーの進歩が凄まじいなと思った古賀は、何度か繰り返した対武器の鍛練がここまでヴァルキリーの実力を上げたようだと考える。

 

闇の拠点に突入していった梁山泊の師匠達を待つ古賀達の元へリムジンが近付いてきた。リムジンから出てきたバーサーカーとルグ。バーサーカーが久しぶりだな古賀と嬉しそうに話しかけてくる。久しぶりだねバーサーカー、どうやら既に達人級には到達しているみたいだねとバーサーカーの実力を見抜いていた古賀。

 

そっちこそ超人級になったと聞いてるぜ、あの拳魔邪神と引き分けたともな、また実力を離されちまったみたいだぜと言うバーサーカーに、きみは拳聖から古武術の稽古だけを教わっているみたいだね、肉の付き方がだいぶ変わってきていると古賀は言った。見ただけでわかるのか、流石だなとバーサーカーは言ってガムを膨らませる。

 

それでやるのかいバーサーカー、此方はいつでも構わないけどと言うと前に出た古賀。そんな古賀に今日は止めておこう、久しぶりに顔合わせがしたかっただけだからなと冷静にバーサーカーは言った。やりたがってるのはこいつの方だろうなと言ってバーサーカーはルグに顔を向ける。

 

随分とお2人は仲がよろしいんですね、私が興味があるのは凄まじい気をお持ちの古賀さんではなく、その後ろの方々なのですがねと言うルグ。きみは誰だと兼一に聞かれて申し遅れました私の名はルグと答えたルグは、古賀さん以外のどなたか私と戦ってみませんかと聞いてくる。

 

戦意をたぎらせるルグの異様な気配に危険を感じ取ったジークフリートがまずは私が様子をみましょうと突撃した。躊躇なくジークフリートの首の関節を外したルグに、向かっていったトールが腕を折られそうになり自ら関節を外して腕を折られることを防いだ。首を元通りにしたジークフリートが私でなければ死んでいましたよと言う。

 

そうですか、貴方の技は極め技と言ったジークフリートに、そう、わが技は極支、すなわち極め技、マビノギオンのチームにいた頃のわが別名は、極支の男、サブミッションマンと言って構えるルグ。それだけではありませんね、貴方は目が見えていないと言ったジークフリートに、盲目の武術家と驚く兼一。

 

皆、ここはボクに任せてくれと言った武田が構える。次は貴方ですか、構いませんよと言ってルグも武田の方を向く。武田の拳を喰らって、速い!私が追いきれないほどとはと驚愕するルグ。しかも身体にギプスを着けたままでこの動きとは、更に上があるということと判断したルグは、まだまだ私も修行が足りないようですねと考えたようだ。

 

武田と距離を取って今日は私の負けということにしておきましょうと言い出したルグに、まだ勝負は着いてないんじゃなーいと武田は言った。いえ、このまま続けていたら私が負けていたでしょう、貴方は本気を出していないようですしねと言うルグ。その身に付けているギプスが証拠ですと武田を指差したルグに、気付いてたのかーいと言って服をめくりギプスを見せる武田。

 

充分楽しんだろ、そろそろ行くぞルグと言ったバーサーカーに、ええ、そうしましょうとルグは頷く。リムジンに乗っていくルグは車内のオーディンに、ラグナレクは他のチームに比べて人材の宝庫だったようですねと話しかけていた。最後に残ったバーサーカーが、闇は常にお前達を狙っている、用心だけは怠らないようにするんだなと忠告する。

 

忠告を聞いた新白連合が警戒する中で、今度会った時は喧嘩しようぜ古賀と笑ったバーサーカーに、次も勝たせてもらうよと古賀も笑う。背を向けたバーサーカーもリムジンに乗り込んで扉を閉めると走り出すリムジン。車内で拳聖様に修行を早めてもらう必要がありそうですねと言ったルグ。

 

もう少しであんたは立てるようになりそうだなとオーディンに言ってバーサーカーはガムを風船のように膨らませる。YOMIで唯一の達人であるお前にはわかるのかバーサーカーと言うオーディン。まあな、静動轟一とやらで均衡の崩れた体内の気を調整している真っ最中てところだろとバーサーカーは言った。

 

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