ラグナレク技の三人衆一番の小物に転生してしまった   作:色々残念

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第38話、一影九拳

しぐれは念のために岡本や兼一達と一緒に潜水艦で闇の基地に向かうことになる。古賀は梁山泊の師匠達と田中勤に久賀舘弾祁とジェームズ志場に紀伊陽炎が乗り込んだ機体へ一緒に乗って戦いに向かっていた。撃ち落とされた機体からパイロットを助け出してから敵地に辿り着いた特A級の達人達と超人1人は、闇の部隊を相手に圧倒していく。

 

ミルドレッドから放たれた矢を鍬で打ち落とした紀伊陽炎。煙の中から現れたミハイが振るう大鎌を杖で受け止める久賀舘弾祁。一当てして素早く煙の中に紛れ込んだミハイに姿を見せろ!と言いながら腕を振るって煙をかき消した逆鬼。長の一影に殲滅の拳士と笑う鋼拳に死亡した拳魔邪神を除いた一影九拳が勢揃いで、二天閻羅王以外の八煌断罪刃も揃っている。

 

ビッグロック送りにされた借りを返すぜ蹴りの古賀と言ってきたミハイは確実に根に持っていた。1人で挑むのは止めておいた方がよいぞミハイ殿と言った櫛灘美雲。その通りだ、以前我ら八煌断罪刃は蹴りの古賀1人に敗北している、それに梁山泊と特A級の達人の援軍まで加われば戦力差にそこまで差はない、油断せず複数で当たるべきだろうと言って鞘から引き抜いた小太刀を構えた來濠征太郎。

 

合わせ技である梁山泊無限陣を繰り出した梁山泊の師匠達4人から攻撃に移った馬剣星。ミルドレッドのパンツを奪って弓を破壊しただけではなく、立華凛とミハイにアーガードへと強烈な一撃を叩き込んでいた馬剣星は、並の達人ではない。特A級の達人が力を完璧に合わせることで発揮される力は無限大に高まっていく。

 

梁山泊を引き離すことを目的として動く一影九拳と八煌断罪刃を邪魔していった古賀。思うように梁山泊を分断することができていない闇に対して、痛烈な打撃を叩き込んでいく古賀に容赦などない。再び放たれた梁山泊無限陣で飛び出したアパチャイが繰り出す強烈な攻撃がセロ・ラフマンとマーマデュークにエーデルトラフトへと打ち込まれていた。

 

アパチャイから高い威力の攻撃を喰らった闇の3人は戦闘は問題なく継続できるがダメージは与えられたようだ。対峙する拳聖と田中勤は共に特A級の達人であり、田中勤にとっては師と妻子を奪った相手の拳聖を相手にして内心は穏やかではないが、身体の動きは落ち着いていたのは古賀との組手で学んだことである。

 

憎しみを胸に秘めていても身体は冷静に動くように鍛え上げられていた田中勤。八煌断罪刃を相手に鍬を振るう紀伊陽炎と杖で打撃を叩き込んでいく久賀舘弾祁。明らかにやる気のないジェームズ志場。此方の邪魔をする古賀を抑えなければならぬなと判断した櫛灘美雲が來濠征太郎と共に全力で古賀の相手を始めていく。

 

連携して合わせ技を放つ特A級上位の達人と準超人級を相手に戦っていく古賀は、苦戦することなく櫛灘美雲と來濠征太郎を圧倒する。加勢に入った方が良さそうだと考えたミハイが古賀に振るった大鎌の刃。それを腕で挟み込み塵旋回し受けで急激に回転させた古賀に、大鎌を離さないように必死に掴んでいたミハイ。

 

大鎌の刃を挟んでいた両腕を離した古賀が、いまだ回転するミハイへとアパンチを叩き込む。アーガードから学んだパンチの要訣をアパチャイが究極にまで突き詰めたパンチであるアパチャイのアパンチ。それをアパチャイから教わった古賀が放ち、ミハイの腹部へとめり込ませる。

 

拳で強制的に息を吐かされたミハイの動きが一瞬確実に止まった時を狙って、大鎌の刃を刃金斬りで断ち切った古賀。また武器が破壊されたことに怒るミハイの胴体へと古賀がアパチャイに教わったチャイキックが繰り出されて一撃で気を失ったミハイ。アパチャイがアーガードから学んでいた要訣はもう1つあり、それはキックの要訣であった。

 

アパチャイ以上の脚力を持つ超人級の古賀が披露したチャイキックの威力は尋常ではなく、特A級の達人であろうと一撃で気絶させることが可能な威力を持っている。武器の大鎌を破壊されて意識もないミハイは完全に無力化されてしまう。戦場で真っ先に脱落したミハイを笑う者は誰1人としていない。

 

拳魔邪神との戦いを経て古賀は更に腕を上げておるのう、あの時無理にでも殺しておくべきじゃったかと悔いるように言いながら櫛灘流の技を放つ櫛灘美雲。動きを合わせて間合いを詰めて小太刀を振るう來濠征太郎。手甲で小太刀を弾いて接近した古賀が放つ無拍子が直撃した來濠征太郎は気絶しかけたが櫛灘美雲に活を入れられて目覚めて何とか戦線を維持した。

 

それでも動きが鈍った來濠征太郎を先に仕留めておこうと判断した古賀は集中して攻撃を繰り出していく。避けきれず來濠征太郎に被弾する打撃の数々はダメージを蓄積させていき、動きが精彩を欠いたところで古賀に捕まってしまう。古式ムエタイであるムエボーランの技の1つ、ナロック・ギンナリー・レン・ナムという顔面に踵を連続で叩き込む技を繰り出す古賀。

 

手加減して使われた技だろうと古賀の強靭な脚力から放たれた強烈なムエボーランの技の前に沈んだ來濠征太郎。1人で古賀を相手にすることはせずに退いた櫛灘美雲は、他の一影九拳や八煌断罪刃と合流したようだ。拳聖と田中勤の戦いは互いに数え抜き手を繰り出した両者の一本抜き手がぶつかり合って弾かれた瞬間に素早く体勢を立て直して緒方流の技を放った拳聖が田中勤を吹き飛ばしていた。

 

保科乃羅姫が振るう薙刀と杖を打ち合わせた久賀舘弾祁と立華凛が突き出す槍を鍬で弾き上げた紀伊陽炎。互角の戦いを続ける八煌断罪刃と特A級の達人達。いつの間にかいなくなっていたジェームズ志場に対して秋雨が、しぃぃぃーばぁぁ!と怒る。膨大な矢の原と新しい弓を持って現れたミルドレッドが放つ数々の矢を全て掴み取って接近した古賀は巧みな締め技で意識を失わせた。

 

エーデルトラフトと秋雨、マーマデュークと馬剣星、セロ・ラフマンと逆鬼、アーガードとアパチャイがそれぞれ戦い始めていく。馬槍月は戦場には立っているが瓢箪で酒を飲んでいてやる気がないらしい。人越拳神は逆鬼の近くで戦いを見ているが手を出す気はないようだ。武人として複数で相手をする気はない人越拳神。

 

拳聖と戦い続ける田中勤は天地無真流の技を繰り出していく。いつの間にか孤立していた櫛灘美雲の前に立ち塞がる古賀。忌々しいガキめがと言い出した櫛灘美雲に、かかってきなよおばあちゃんと古賀は言う。櫛灘流の技を本気で放ってきた櫛灘美雲に対して、岬越寺流柔術で古賀は迎え撃つ。

 

周囲の地形が変わる程の凄まじい戦いを繰り広げていった櫛灘美雲と古賀は、激しくぶつかり合う。その頃兼一達は上陸していて岡本が闇の部隊を瞬く間に倒していた。進んだ先で待ち構えていたYOMIを相手に新白連合が立ち向かい、兼一と美羽に新島としぐれを先に進ませる。

 

更に進む兼一達が基地に真正面から潜入しようとしたところでYOMIの鍛冶摩里巳が現れて案内をしてきたので、着いていく兼一達。梁山泊を手助けしろと風林寺砕牙の弟子として師に命じられたことを行っていく鍛冶摩里巳。ある程度案内したところで振り返って握手をするかのように手を差し出してきた鍛冶摩里巳に、迷わず手を握った兼一。

 

鍛冶摩里巳には師匠が2人いるようで、風林寺砕牙の命をこなしたと判断した鍛冶摩里巳は穿彗から命じられたことを実行しようと考えたようだ。もう1人の師の命は、潜入したものは殺せというものだと兼一の手を掴んだまま笑顔で言った鍛冶摩里巳は兼一の動きを止めて新島を殺そうと手を伸ばすが、縛を解いた兼一が蹴りを放ち動きを中断させる。

 

今までの日々が兼一を確かに鍛え上げていて互角の戦いを続けていく鍛冶摩里巳と兼一。新島を狙う鍛冶摩里巳を止める兼一に、梁山泊の二番弟子を先に倒しておかないとどうやらお前は殺せないみたいだなと新島を指差して鍛冶摩里巳は言い出す。しぐれさん、新島を連れて先に行って下さいと言った兼一に、死ぬな、よ兼一と言うと新島を肩に担いで走り出したしぐれ。

 

手で印を組んだ鍛冶摩里巳の蹴りの威力が跳ね上がる。印相、蹴合の印という印は、人が四足歩行だった頃の名残りであり、前の手をある形で緊張させることで全身が連動。樹上生活の名残りから木を掴むかのごとく、足に力がみなぎる印だった。印は必ずしも手で結ぶとは限らない。足で結べば腕に効果が現れるようだ。兼一の拳を払った鍛冶摩里巳は足印相を組んでいる。

 

風林寺千木車を繰り出した鍛冶摩里巳の攻撃を受け止めた兼一は、鍛冶摩里巳を投げ飛ばす。カカカと楽しそうに笑った鍛冶摩里巳はお前、強いなと嬉しそうな顔をした。風林寺砕牙と穿彗から学んだ技の数々を披露していく鍛冶摩里巳。梁山泊で学んだ技達を繰り出していった兼一。

 

一方、二天閻羅王と無敵超人の戦いは姿を隠した無敵超人を警戒している二天閻羅王が技を木々に放っていくというものになっていた。無敵超人が隠れてから何らかの音が聞こえることは知っていた二天閻羅王は音の発生源に無敵超人がいることはないだろうと考えて警戒を続けている。

 

しかし音が気にならないと言えば嘘になるので音の発生源に向かった二天閻羅王は、寝ている無敵超人を発見することになり、技を繰り出したが瞬時に起きた無敵超人に避けられてしまう。この状況下で小一時間は寝ていた無敵超人。そんな無敵超人に驚いた二天閻羅王。

 

食って小一時間寝たお陰でこの力じゃと言いながら風林寺任力剛拳波と凄まじい技を放った無敵超人に、刀を交差させて技を受け止めた二天閻羅王は、なんといういかれた男じゃと言う。フハハハそう褒めるなと楽しそうな無敵超人が拳を振るっていく。二天閻羅王が技を繰り出して牽制するが無敵超人は止まらない。

 

互いに奥義である涅槃滅界曼荼羅を繰り出した二天閻羅王と無敵超人だったが一手有利であった二天閻羅王が笑った瞬間、親狐が二天閻羅王の腕に噛みついていた。子狐を食べなかった無敵超人に恩を返しにきたのかもしれないが本当にそうなのか真相は誰にもわからないだろう。ただ確かであるのは狐を殺そうと一瞬意識が逸れた二天閻羅王に隙ができたということだ。

 

狐に刀を向けた二天閻羅王の刀身を指で挟んで止めた無敵超人は渾身の拳を二天閻羅王に叩き込む。かたじけない狐!と狐に感謝をした無敵超人は身を翻すと素早く島から脱出する。みなの者に届け、我が想い!と内心で考えた無敵超人は海面を走りながら信念を貫くのじゃ!と叫ぶ。

 

無敵超人の想いは確かに伝わっていて新白連合と戦っていた櫛灘千影が自分を取り戻して武器組のYOMIを投げ飛ばす。こんな戦い方で敵を殺すことは、むしろ門派に泥を塗ると判断します!私は此方につく!と言い放った千影に続いて無手組のYOMIも新白連合に加勢する。そうこなくっちゃと楽しそうに笑ったカストル。

 

武器組のYOMIを相手に戦っていく無手組のYOMI達は、それぞれの師匠達へと通信を繋げて語りかけていく。先生、俺は蹴りの古賀に命を救われた借りがあります、それに多勢で囲んで殺すだけなんて武でもなんでもないと思いますから、古賀の友人達や弟子を助けることにしますよ、先生はどうしますかと聞いた叶翔。

 

翔、お前は好きにしろ、俺も好きにさせてもらうと弟子に伝えた人越拳神。基地へ向かって走り出した人越拳神に待ちやがれ何処へ行きやがる本郷と言った逆鬼へ一影を止めると人越拳神は言い放つ。櫛灘美雲が人越拳神を止めようとするが古賀によって邪魔されて動けない。

 

セロ・ラフマンやアーガードも弟子達から連絡を受けて梁山泊との戦いを止めることにしたようだ。八煌断罪刃と拳聖に櫛灘美雲だけが戦っている状態となった闇の陣営。真刃合練斬を使い始めた残りの八煌断罪刃に対して戦っていく馬剣星と秋雨に久賀舘弾祁と紀伊陽炎。

 

静動轟一を使い始めた拳聖が田中勤を圧倒していき、連続で叩き込まれた拳が田中勤を打ちのめしていく。拳聖がトドメの一撃を放とうとした瞬間に止めに入った古賀が緒方流熊手抜き手を受け止めていた。田中勤を担いで退避した古賀は逆鬼とアパチャイに田中さんを頼みますと言って任せる。

 

緒方殿、手伝ってもらえぬか、と言った櫛灘美雲に、構いませんよと拳聖は言う。並び立つ拳聖と櫛灘美雲の前に立った古賀は、まとめてかかってこい!殺人拳!と言い放つ。静動轟一を発動した緒方が振るう拳を流水制空圏で捌いた古賀に、櫛灘美雲が投げを放とうとする。

 

伸ばされた櫛灘美雲の手を撃墜した古賀は、拳聖が繰り出してくる緒方流の打撃技を流水制空圏で受け流していく。最終段階にまで到達していて完璧に極めた古賀の流水制空圏は拳聖が放った緒方流の技を全て流麗に捌いていき、古賀の打撃が拳聖へと水が流れるように自然に打ち込まれていった。

 

殲滅の拳士と笑う鋼拳によって妨害された闇の部隊による艦砲射撃。3隻轟沈した闇の部隊の戦艦。次々と現れる闇の部隊を相手に戦っていく殲滅の拳士と笑う鋼拳。弟子達から聞いた情報を信じて闇と戦っていく一影九拳の二人。梁山泊に味方することになった殲滅の拳士と笑う鋼拳は、躊躇うことなく戦いを続けていく。

 

緒方流白打撃陣を放つ拳聖、気血を腕に送り込んで鋼鉄の様にした鋭く重い突きを流水制空圏で流れに合わせて受け流し、拳聖を投げ飛ばす古賀。宙に浮いた拳聖へ追撃の上段廻し蹴りを繰り出した古賀に、瞬時に空中で制空圏を築き上げて蹴りを捌く拳聖だが捌いた腕が痺れていたようだ。直撃を避けたとしても超人級であり、強靭な足腰を持つ古賀の蹴りの威力は並みではないらしい。

 

櫛灘美雲が特A級の達人であろうと一撃で両断する手刀を振り下ろしてきたが、それも受け流した古賀は中段前蹴りを櫛灘美雲に放つ。完全には避けきれず衣服が破れた櫛灘美雲を見ていた馬剣星がマーマデュークにハルバードを振り下ろされていてピンチになっていたところに割り込んだ馬槍月がハルバードを止めていた。

 

相変わらず女好きなのは変わらんなと呆れたように言った馬槍月に、ありがとう兄さんと感謝した馬剣星。エーデルトラフトが振るう剣を両手で挟み込んで受け止めた秋雨が、間合いを詰めて悶虐陣破壊地獄を放ち、当て身、投げ、関節技を同時に繰り出してエーデルトラフトの四肢の関節を完全に外す。

 

久賀舘弾祁が保科乃羅姫に久賀舘流裏極意地獄枕を披露し、軌道があらゆる方向に変化する杖で薙刀を叩き折り強烈な打撃を連続で叩き込んで半殺し状態にしていた。紀伊陽炎が心刃合練薄刃蜉蝣と心刃合練斬を用いながら秘剣薄刃蜉蝣を放つ荒技を繰り出して立華凛の持つ槍と背負う武器を切り刻んでいき、立華凛を無力化していく。

 

半数以上が梁山泊についた一影九拳とマーマデューク以外が倒された八煌断罪刃。馬剣星に鎧を剥ぎ取られたマーマデュークが馬家縛札衣を喰らって縛り上げられて動きを止められたことで八煌断罪刃は全滅となる。戦っているのが櫛灘美雲と拳聖だけになった一影九拳。前の落日も知らぬガキどもめがと怒りを露にした櫛灘美雲が櫛灘流千年投げを繰り出そうとした。

 

そんなところに古賀の拳が叩き込まれて受けにまわった櫛灘美雲は技を中断させられてしまう。本当に忌々しいガキじゃのうと言った櫛灘美雲に、それはどうも失礼しましたおばあちゃんと言う古賀。拳聖が古賀に数え抜き手を放ってきた瞬間、古賀も数え抜きを繰り出していく。

 

四、三、二、一と指の本数を減らしていった抜き手の最後の一本抜き手がぶつかり合って、互いに弾かれてから体勢を立て直したのが早かった古賀が拳聖に近付いて静動轟一を外部から静め、寸勁を腹部に叩き込むと同時に気を打ち込んだ。古賀の気によって癒されていく静動轟一で破壊されていた拳聖の体内。

 

倒れた拳聖ごと攻撃を繰り出してくる櫛灘美雲から拳聖を抱えて退いた古賀は、拳聖を地面に横たえると仲間ごと攻撃してくるとは思いませんでしたよおばあちゃんと言って構えをとる。隙ができたなら突くのが当然じゃろうと悪びれない櫛灘美雲。貴女は倒しておかないと駄目そうですねと言いながら古賀は櫛灘美雲に接近した。

 

致し方あるまい、あまり使いたい技ではないがと言って静の気と動の気を同時に使い始めた櫛灘美雲は、静動轟一を発動する。準超人級である櫛灘美雲が静動轟一を使えば超人級よりも上の領域へと辿り着く。技のキレが段違いとなった櫛灘美雲が放ってくる苛烈な技を流水制空圏で受け流していく古賀。

 

お主を殺した後は、他の連中も手早く始末しておくとするかのうと言い出した櫛灘美雲に、負けられない理由が増えましたね、容赦なくブッ倒してやるんで覚悟しておいて下さいよおばあちゃん!と言って静の気を凝縮した古賀は間合いを詰める。櫛灘美雲の気当たりによる分身を見切り後方に肘で発勁する無拍子を繰り出した古賀は、肘を掴まれて投げ飛ばされた。

 

投げられながら体勢を立て直した古賀が地面に着地すると鋭い手刀を連続で放っていく櫛灘美雲は、古賀を殺す為に全力を出していたようだ。流水制空圏でも捌ききれずに古賀の身体に裂傷が刻まれていく。それでも前に出た古賀はアパチャイから学んだ秘技であるボーリスッド・ルークマイ地獄のダンスを披露する。

 

超人級の古賀が全力で放ったムエタイの秘技は確かに櫛灘美雲に届いていたらしい。打たれ強さでは古賀の方が上であるようで、動きが鈍る櫛灘美雲。静動轟一を用いて実力は超人級の更に上へ一時的に到達していようと肉体の強度は準超人級のままである櫛灘美雲は古賀から与えられたダメージが確実に効いていた。

 

舐めるなガキめが!と言って古賀に櫛灘流地中投げを繰り出した櫛灘美雲。地中に埋められる凄まじい投げを喰らっても平然と立ち上がった古賀は、まだまだ!と言いながら櫛灘美雲に挑んでいく。なんという打たれ強さじゃと驚いた顔をした櫛灘美雲に近付いた古賀が不動砂塵爆を繰り出す。

 

それを避けた櫛灘美雲に馬剣星から学んだ技を放つ古賀。まず横への勁と下方への勁を大きく最大の威力で行ってから、これらの動きをしだいに小さくまとめていく。勁力の方向が敵にばれては耐えられたり躱されたりしてしまうので、威力は下げずだんだんと動きだけを小さくしていくと螺旋状に絞られていき、最後には見た目が同じでまったく勁の方向が違う二つの突きが完成する。

 

これを近接戦闘で暗勁として使えば必中の一撃となると教わった古賀が繰り出した馬家羅刹勁が櫛灘美雲に直撃した。横と下方への最大威力の勁を喰らった櫛灘美雲が血を吐いて退いて、4つの武術に加えて無敵超人から学んだ技まで扱えるとは厄介なガキじゃなと言う。

 

古賀を殺すことだけに集中し始めた櫛灘美雲は、戦いを見守る特A級の達人達に意識を向けることなく古賀へと櫛灘流の技を放つ。超人級を超えた領域に辿り着いている櫛灘美雲を相手にしていた古賀は、戦いの最中に実力を上げていく。日々積み重ねた数多の鍛練は無駄ではなく古賀を更なる領域へと押し上げていた。

 

古賀が強くなっていくことを感じ取っていた櫛灘美雲は、早めに仕留めておかなければいかぬのうと判断して苛烈な攻めを続ける。櫛灘美雲の攻撃によって傷付いていく古賀の身体だが、決して倒れることはない。寧ろより力強くなっていく古賀は極限状態で進化をしていく。

 

遂に超人級を超えた領域へと至った古賀は、静動轟一を発動した櫛灘美雲と互角の戦いをしていった。互いを投げては投げ返しては投げ返していく2人の攻防は続いていき、傷だらけの古賀が押し勝って櫛灘美雲を投げる。受け身が効かない投げを喰らった櫛灘美雲が息を吐き、立ち上がるが距離を詰めた古賀が中段廻し蹴りを放つ。

 

蹴りを櫛灘流の静の極みの技で受け流した櫛灘美雲。古賀の足を掴んで投げた櫛灘美雲は関節を外そうとするが、急激に脱力して櫛灘美雲の手からすり抜けた古賀の足。立ち上がった古賀が夫婦手を繰り出して拳を櫛灘美雲に叩き込む。超人級を超えた先にいる2人の激しい戦いは続いていった。

 

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