ヴィーナスクラシック -GBNがサ終になった世界- 作:星龜
午後7時になった。
4番ステージに向かう、
「よろしくおねがいします☆」
「こっちこそ。」
と、奈緒美と握手して、
◇
コクピットルーム内のシートに座ると
『GUN-PLA DUEL, Stand up.』
というアナウンスが流れ、システムが起動し始めた。
正面と左右のカメラモニターや、残弾数や各部のダメージ表示を示すメモリなどが映るモニターの光で、コクピットルーム内がほのかに明るくなる。
『Please set your GUN-PLA.』
ガンプラを、カタパルトデッキにセットする。
デュエルステージが、陸属性を示す緑色になる。
そして、ステージの北側が、30センチせり上がっていく。
そして―
『DUEL start!!』
デュエル開始の合図が鳴り響く―!!
「天野 翔子ッ!!
ロートエンツィアン、行くよッ!!」
カタパルトデッキに設置したロートエンツィアンが射出される。
カタパルトデッキを滑走中に、ガンプラにプラネット粒子が散布されて
プラネットコーティング
が施され、ガンプラは、あたかも実機のように動くのだ―。
そして…
ロートエンツィアンが、デュエルステージに姿を現した―!!
◇
【ガンダムブレイカーモバイル】に登場する、インパルスガンダムとウイングガンダムのミキシングガンプラであるエンツィアンを、赤と白と黒に塗った
それが、
(さて、奈緒美はどこかな…と。)
と、
ベースキットであるエンツィアンには可変機構は無いが、しかし、インパルスガンダムの可変機構は残っており、なおかつ、バックパックはウイングガンダムの物なので、ウイングガンダムのシールドを使えば、ウイングガンダムのバード形態に準じた飛行形態に変形することはできる―。
しかし…
(おかしい…
レーダーに反応が無い…?)
そう…
レーダーに、奈緒美の
…と、その時!!
「えっ!?」
突如撃たれて、被弾してしまったのだ…!?
「ど…どこから…ッ!?」
と、慌てふためく
あらためてレーダーを見てみるが、やはり、奈緒美の
しかし、撃たれたのは前方からだった。
だが、レーダーに反応が無いのは、どういうわけか…
…などと考えていたら、またしても撃たれて、被弾してしまった…!!
(何で…!?
どこから撃たれているの…ッ!?)
と、モビルスーツ形態に変形し、着地する
そして、うつ伏せに伏せた…。
デュエルステージは、北側の3分の1がせり上がって高台になっている以外は、遮蔽物になるような物は無い…。
つまり
隠れる場所なんて無い
のに…
奈緒美の
しかも、レーダーにも反応が無い…。
(なるほど…
愛姫さんも、負けるわけだ…。)
如何に愛姫の実力をもってしても、相手の姿が見えないのでは、勝てるはずもない…。
「ぐっ!?」
と、またしても被弾してしまう
遮蔽物が無いのは、こちらも同じ…。
違うのは、姿が見えるか、見えないか…。
しかし、その違いは、あまりにも大きい…。
(的確に当ててきてる…。
耐久値は…?)
と、耐久値の残量を確認する
「えっ!?」
耐久値が、減っていなかったのだ…。
(被弾してもノーダメージ…
…ってことは、奈緒美の
実弾
ってことか…。)
実弾兵器のダメージを無効化するフェイズシフト装甲
が装備されている。
そのため、弾種にもよるが、基本的に、
ただし
実弾兵器のダメージを無効化する際、エネルギーを消費する
ため、当然だが
エネルギー切れになると、実弾兵器のダメージを無効化できなくなる…。
(とりあえず…
奈緒美が高台の上にいることは間違いないんだから…!!)
と、飛び上がる
しかし、高台の上に来た途端…
突如、コクピットルーム内に敵接近の警報が鳴り響き、
さらに、急にレーダーが奈緒美の
「距離10メートルって…!?」
と、正面モニターを見れば…
そこには、いつの間にか、奈緒美の
ジムスナイパー・ファントム
が立っていて、右手に持つマシンガンの銃口をロートエンツィアンに向けていた…。
〈これが私の
と言う奈緒美。
「ジムスナイパー・ファントム…?」
と、奈緒美の
見たところ、HGUCのジムスナイパーIIをそのまま使っているようだが…
なぜ、レーダーに反応が無かったのだろうか?
〈どうして、レーダーに反応が無かったのか、疑問に思っているんですか?
それはですね
ガンダムデスサイズのバックパックを付けている
からなんですよ☆》
と、訊いてもないことを言ってくる奈緒美。
たしかに、よく見れば、ジムスナイパー・ファントムの両肩の後側から、ガンダムデスサイズのバックパックの特徴ともいえる、ハイパージャマー発生機が見える。
【新機動戦記ガンダムW】に登場するガンダムデスサイズのバックパックには
ハイパージャマー
と呼ばれる、周囲に特殊粒子を散布することで強力な電波妨害を発生させ、時間制限はあるものの、電子機器をほぼ完璧に無効化することができる電子戦用兵装が装備されている。
GPDにおいては、起動持続時間が10秒で、使用後、30秒間は起動できない―。
(どおりで、レーダーに映らないわけだ…。
やっかいなモノを…★)
と、顔をしかめる
完全に姿を消して、敵を狙い撃ち…
まさにスナイパーだ。
しかし…
「奈緒美…
アンタ…
マウント取ったからって
油断しすぎ
よ…。」
と、奈緒美に指摘する
〈どういうことですかぁ?》
と、余裕な態度を崩さない奈緒美。
「こういうことよ…ッ!!」
と、すかさず、バスターライフルを撃つ
「うがあっ!!」
と、至近距離からバスターライフルを撃たれ、絶叫する奈緒美…。
至近距離からバスターライフルを撃たれた
『DUEL ENDED.』
とアナウンスされたが、見物客からは、
◇
イートインコーナーに来た、
「…で、奈緒美に話があるの。」
と、話を切り出す
「何でしょうか?」
と訊く奈緒美に
「じつはね…
私、今、フォースメンバー募集中なのよ。
よかったら、私のフォース【シャイニングデイズ】に入らない?」
と言う
「えっ!?
私なんかで、いいんですか?」
と訊く奈緒美に
「ヴィーナスクラシック出場のためにも、何振り構ってられないからね。」
と言って、オレンジジュースを一口飲む
奈緒美は、立ち上がると
「よろしくおねがいします、天野先輩っ!!」
と、深々と頭を下げた。
すると、奈緒美が思わぬ事を言い出した。
「あの…天野先輩…
誘いたい人がいるんですが…。」