ヴィーナスクラシック -GBNがサ終になった世界-   作:星龜

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ヴァンキッドカップ1回戦2


 

ステージに降り立つロートエンツィアン―。

 

(さて、どこから来るのかなぁ〜?)

と、レーダーを見るが、まだ、反応は無い。

 

(壁の向こうか…上かな?)

 

今回は、ステージの

7〜9番

12〜14番

17〜19番

グリッドが30センチせり上がっている。

 

だから、相手がいるとすれば、せり上がったステージの向こう側か、ステージの上だ。

 

もし、相手が先にステージの上に上がっていたら、こっちがステージに上がったところを狙い撃たれる可能性は高いが、それに対して対処できないほど、翔子(ショウ)は下手ではない。

 

 

とりあえず、せり上がったステージの上に出た―

 

―ところを、思ったとおり、狙い撃たれた。

 

やはり、相手は先に、ステージの上に上がっていたのだ…

 

…が!!

 

「あまいッ☆」

と、相手からの奇襲射撃を、左腕に装備されているシールドで防ぐロー([翔子])トエンツィアン。

 

すかさず、右手に持つバスターライフルで反撃する。

 

相手は、ロー([翔子])トエンツィアンの反撃をかわすと、全速で接近してきた。

 

(ザク?)

と、正面モニターに映る相手の姿は、黄色く塗られたザクだった。

 

それも、ただのザクではない。

 

高機動型ザクIIの肩が、ザクマリナーの物だった。

 

しかも、フォルムを見る限り、旧キットのようだ。

 

やがて、真姫(マキ)のガンプラのデータが、正面モニターに表示される。

 



 

【機体名】

ザク・マインレイヤーカスタム

 

【ベースキット】

1/144 高機動型ザクII

 

【デュエリスト】

黄瀬原 真姫

 

 

【ステージ適応】

宇宙 A

空中 ―

地上 B

水中 C

 



 

(えっ?

ザク・マインレイヤー…っていったら…

たしか…?)

 

 

MS-06F

ザク・マインレイヤー

 

背中に機雷敷設機能を持つバックパックを装備したザクである。

 

 

(かわったザクを使うのね…。)

 

ザク・マインレイヤーのプラモデルは、RG(リアルグレード)でも発売されている*1が、ザクマリナーとのミキシングの都合上、旧キットを使っているのだろう。

 

(でも、何でマインレイヤー?)

と、首を傾げる翔子(ショウ)

 

ザク・マインレイヤーは、その任務上、前線に出て戦うモビルスーツではない。

 

また、あくまで機雷敷設用の装備が施されているだけで、性能そのものは、ザクのままである。

 

しかし、真姫(マキ)のザク・マインレイヤーカスタムは、ザクマリナーの肩アーマーを付けた高機動型ザクIIである。

 

おそらく、背中にザク・マインレイヤーのバックパックを装備しているのだろう…。

 

 

(むむっ!?)

と、ザク([真姫])・マインレイヤーカスタムが、右手に持っているガトリングガンを撃ってきた。

 

どうやら、ザクマリナーのサブロックガンを、ガトリングガンに改造しているようだ。

 

「よっと☆」

と、ザク([真姫])・マインレイヤーカスタムからの攻撃を回避し、バスターライフルで反撃するロー([翔子])トエンツィアン。

 

しかし、ザク([真姫])・マインレイヤーカスタムはロー([翔子])トエンツィアンの反撃を回避する。

 

名前はザク・マインレイヤーでも、ベースキットは高機動型ザクIIなので、ザクにあるまじき機動性の高さだ。

 

(あのザクのデュエリスト…

黄瀬原 真姫(マキ)とかいったっけ?

けっこう、手強いな…★)

と、真姫(マキ)の実力に、舌を巻く翔子(ショウ)…。

 

(あれ…?

黄瀬原 真姫(マキ)…?

その名前…

どこかで聞いたことがある

ような…?)

などと考えながらも、ロー([翔子])トエンツィアンはバスターライフルを撃ちながら、真姫(マキ)の出方をうかがいつつ、左旋回していたら…

 

きゃあああああッ!?

 

突如!!

 

ロートエンツィアンの足元で爆発がおきた!!

 

しかも、かなりの威力だ。

 

耐久値が72パーセントにまで減った。

 

何ッ!?

何がおきたの…ッ!?

と、想定外の事態に、混乱する翔子(ショウ)…。

 

撃たれたのではない…。

 

突然、爆発がおきたのだ。

 

撃たれたのではないのなら…

 

最初から、ここに爆発物があった

ということだが…

 

(爆発物…!?)

 

相手の武器で、爆発がおきるものは…

 

ミサイルと…

 

機雷―!!

 

ザク([真姫])・マインレイヤーカスタムは

すでに、いくつかの機雷を仕掛けていた

ようだ…!!

 

機雷はミサイルではないため、レーダーには反応しない。

 

しかも、機雷は後方に射出されるため、戦闘中でも相手に気づかれることなく、機雷を仕掛けることもできる。

 

だから、いつ、どこに機雷が仕掛けられたのか、わからない…。

 

後方任務用の地味なモビルスーツだが、高機動型ザクIIをベースキットにしたことで、素早く、相手に気づかれないように機雷を仕掛けるトリッキーな戦法で立ち回れる、厄介な機体(ガンプラ)だ…。

 

しかし…

 

 

(なるほどね…

だいたい、わかった☆

機雷を持ってようが、機動性が高かろうが

しょせん、ザクはザクでしかない

のよ☆)

と、翔子(ショウ)は不敵に微笑んだ。

 

 

「どんな感じだ?」

と、試合を終えた優華が、1番ステージに来た。

 

「天野先輩…

ちょっとピンチかな★」

と、翔子(ショウ)の試合を見に来ていた奈緒美が言った。

 

「あれは…

高機動型ザク…?」

と言う優華に

 

「いや、あれはザク・マインレイヤーだよ。」

と言う奈緒美。

 

「ザク・マインレイヤー…

たしか、機雷を使って戦うザクだよね?」

と言う優華。

 

「そうだよ…って…

あれ…?」

と、奈緒美はザク・マインレイヤーカスタムのデュエリストの名前を見る。

 

「どうした?」

と訊く優華に

 

「うん…。

あのザクのデュエリストの名前…

どこかで聞いたような…?

と言う奈緒美…。

 

 

(さて…

機雷を持ってようが、機動性が高かろうが、ザクはザクでしかないことを教えてあげませう☆)

と、ロー([翔子])トエンツィアンは飛び上がる。

 

そして、上空からバスターライフルを撃つ。

 

ザク([真姫])・マインレイヤーカスタムは、持ち前の機動性で回避していたが、何発目かで、ついに被弾した。

 

〈卑怯な…!!

降りてきて、正々堂々と戦いなさい!!》

と、真姫(マキ)からの通信が入ったが

 

「こっそりと機雷を仕掛けるような貴女に、卑怯だなんて言われたくないわッ★」

と、真姫(マキ)の言い分を一蹴する翔子(ショウ)

 

こっそりと機雷を仕掛けるとは、かなり厄介ではあるが、しかし

飛行可能な敵には通用しない…。

 

「いくわよ…ッ☆」

と、ロー([翔子])トエンツィアンは右手にビームサーベルを持ち、一気にザク([真姫])・マインレイヤーカスタムに斬りかかった。

 

ザク([真姫])・マインレイヤーカスタムも、右手にヒートホークを持ち、ロー([翔子])トエンツィアンと剣戟を繰りひろげる。

 

「もういっちょう☆」

と、左手にもビームサーベルを持ち、2本のビームサーベルでザク([真姫])・マインレイヤーカスタムに斬りかかるロー([翔子])トエンツィアン。

 

右手のビームサーベルを振り下ろすが、ザク([真姫])・マインレイヤーカスタムはヒートホークで受け止める。

 

しかし…

 

そこぉッ!!

と、左手に持つビームサーベルで、ザク([真姫])・マインレイヤーカスタムの胴体を横薙ぎに斬るロー([翔子])トエンツィアン。

 

斬られた衝撃で、後ずさりするザク([真姫])・マインレイヤーカスタム…。

 

すると…

 

ザク([真姫])・マインレイヤーカスタムの足下で、爆発が起きた。

 

どうやら

自分が仕掛けた機雷に触れてしまった

ようだ…。

 

 

仰向けに倒れたザク([真姫])・マインレイヤーカスタムに、ビームサーベルを突きつけるロー([翔子])トエンツィアン。

 

まだやる?

と言う翔子(ショウ)

 

〈悔しいけど…

ここまでのようね…。》

と、真姫(マキ)は降参した…。

 

*1
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