ヴィーナスクラシック -GBNがサ終になった世界- 作:星龜
『DUEL END.』
と試合終了が告げられると、観客達の拍手喝采がおきる。
「やったね、天野先輩☆」
と、コクピットルームから出てきた
「おめでとう、天野先輩…☆」
と、優華も
「ありがとう、2人とも☆」
と、応える
「ところで奈緒美…。
さっき言ってた、黄瀬原
と、優華が奈緒美に訊く。
(!?)
と、優華の発言を気にする
そこに、
「納得はいかないけど、負けは負けよ…。
おめでとう、天野さん。」
と、
「ありがとう。
でも、黄瀬原さんも、なかなか手強かったよ。」
と、
そこに
「あぁっ!!
生徒会長
だ★」
と言う奈緒美。
「ゑっ!?」
と、驚く
黄瀬原
どこかで聞いた名前だと思ったら…
だ…。
「まさかとは思うけど…
気がつかなかったの?」
と、
「でも、黄瀬原先輩がGPDやってるなんて…
ちょっと驚き…。」
と言う奈緒美。
「まだ、始めて2ヶ月ほどだけどね。」
と言う
「2ヶ月であれほどの戦いができるなんて、たいしたものだわ☆」
と、褒める
「そうね…。
それなりに、自分の強さを実感してるわ。
だから、この大会に参加したんだけど…
まだまだね。」
と言う
「でも、自分の強さを実感してるのなら、黄瀬原さんは、まだまだ強くなれるよ☆」
と言う
「ありがとう…☆」
と、
『ただいまより、第3試合を開始いたしま〜す!!』
という、ノボルのアナウンスが響いた。
「おっと、私の出番だ!!
じゃ!!」
と、奈緒美は3番ステージへと向かった。
「じゃ、私達も見に行こっか☆」
と言う
「私も見に行っていいかな?」
と言う
「もちろん☆」
と、
◇
3番ステージのコクピットルーム内のシートに座る奈緒美。
『GUN-PLA DUEL, Stand up.』
というアナウンスが流れ、システムが起動し始めた。
正面と左右のカメラモニターや、残弾数や各部のダメージ表示を示すメモリなどが映るモニターの光で、コクピットルーム内がほのかに明るくなる。
『Please set your GUN-PLA.』
ガンプラを、カタパルトデッキにセットする。
デュエルステージが、水属性を示す青色になる。
そして、25分割されているステージの、6番と17番グリッドが30センチせり上がっていく。
そして―
『DUEL start!!』
デュエル開始の合図が鳴り響く―!!
「森永 奈緒美ッ!!
ジムスナイパー・ファントム、出ますッ!!」
カタパルトデッキに設置したジムスナイパー・ファントムが射出される。
カタパルトデッキを滑走中に、ガンプラにプラネット粒子が散布されて
プラネットコーティング
が施され、ガンプラは、あたかも実機のように動くのだ―。
そして…
ジムスナイパー・ファントムが、デュエルステージに姿を現し―
「…って
水ん中ぢゃんッ★」
と、ステージの色が、水であることを示す青色であるのを見て、絶望の叫びをあげる奈緒美…。
水属性ステージ―。
その名の通り、水中をイメージしたステージであるが、じつは、水中用の機体以外は
機動性や武器の威力が25パーセント低下してしまう
のだ…。
しかも、こういう時にかぎって、ステージに遮蔽物となる物が無い…。
一応、6番と17番グリッドがせり上がっているが、場所的に遮蔽物とはならない…。
こうなると、
ハイパージャマーは
姿を消せても、地面に映る影までは消せない
からだ。
遮蔽物の無い、平坦なステージでは、ハイパージャマーで姿を消せても、地面に映る影で簡単に見つかってしまう。
(それでも…★)
と、
場所的に遮蔽物としては使いにくいが、それでも、狙撃を身上とする
ハイパージャマーを起動させ、頭部の狙撃用センサーゴーグルを下ろす
そして、狙撃銃をかまえる―。
(どこだ…?)
と、敵を捜す…。
(いた…!!)
敵はゾックだ―。
6番グリッドの方に向かっている―。
(残念でした☆
私はこっちだよ〜☆)
と、スナイパーライフルを撃つ
(効いてねぇ〜★)
25パーセントもダメージが軽減されてしまううえ、ゾックは、かなりの重装甲だ。
おそらく、かすり傷程度のダメージしかあたえていないだろう…。
ゾックが、巡航形態になって突っ込んできた―!!
もう、すでにハイパージャマーの効果は切れている。
次、使えるのは30秒後だが…
その時はもう、使えるようなシチュエーションではないだろう…。
頭頂部にあるフォノンメーザーを撃つゾック。
その攻撃は壁に当たったが、
「こンのぉ〜ッ!!」
と、
「あぁ…ッ!?」
そのまま、素早く
「きゃあッ!?」
ゾックは
左手で
「この…離せ…ッ!!」
と、ゾックを振りほどこうとするが、ゾックはビクともしない。
〈HaHaHa☆》
と、通信機から、ゾックのデュエリストの笑い声が響いた。
その笑い声から、どうやら、ゾックのデュエリストは、外国人のようだ。
〈
と言う、ゾックのデュエリスト。
「何言ってるか、わからないから、日本語でしゃべってぇ〜ッ★」
と叫ぶ奈緒美。
そして…
「わあああああッ!?」
ゾックは、
「ちょっと、何すんのよッ!!
私のガンプラ、壊さないでよッ!!」
と、奈緒美は抗議するも、通信機からは
〈HaHaHa☆》
という、耳障りな笑い声しか聞こえなかった。
そして、ゾックは、今度は
「や…やめてぇぇぇ…ッ!!
私のガンプラ、壊さないで〜ッ!!」
と叫ぶ奈緒美…。
〈HaHaHaHaHa☆》
と、
「あぁ…。」
両腕を失っては、もはや、何もできない…。
奈緒美は降参した…。
◇
対戦相手のガンプラを破壊するという、ゾックのデュエリストの勝利に対する拍手喝采を送る観客はいなかった。
むしろ、ドン引きし、ブーイングがおきた。
「あんな勝ち方、いいのか?」
と、
「ルール的には、問題無いんだけどね…。」
と言う
奈緒美が、肩を落としてコクピットルームから出てきた…。
「ごめん、天野先輩…
負けちゃった…。」
「気にしないで。
相手が強すぎたのよ。」
と、敗北を謝る奈緒美を慰める
「ところで、優華は?」
と、優華に勝敗を訊く
「もちろん、勝ったよ☆」
と、不敵な笑みを浮かべる優華。
「なら、負けた奈緒美の分まで、頑張らないとね☆」
「ああ☆」
と、グータッチする
「2人とも、がんばってね!!」
「及ばずながら、私も応援させてもらう。」
と、敗れた奈緒美と