ロドス・アイランドの『赤い霧』   作:名残縁

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初回である一話目では8章終了後という旨と、初めにlibrary of ruinaを知らない方に対しての簡単な語りを入れております。
 
連載小説として書かせていただくのは数年ぶりになります。
作者の息抜きに近い故に文章量・クオリティ・投稿頻度は上下してしまうと思いますが、よろしければどうぞ。
(追記 章管理の都合上、1話目の名前を追加。)



『とある噂』
とある噂-或る次元、或る世界


──その世界に住む人々は、生きながら死んでいる。

 

自身の幸福を追い求めることよりも、自身の苦痛から如何に逃れるか試行錯誤する者の方が圧倒的に多い。

静寂と陰鬱に包まれ、苦痛の連鎖が永劫に紡がれてきた箱庭──それが、この『都市』だ。

 

 

目に見えない破滅と絶望を紡いでいく鎖が、この箱庭の中で幾重にも張り巡らされている。

そこに住む者たちは、気付こうが気づくまいが、その摂理に反することなく『都市の意思』に操られて、無価値な生死を刻んでいくのだ。

 

 

箱庭に縛られ、そこから脱しようとする者達を監視する者が居る限り、変わることが無いだろうと思われていた日常。

そんな都市に、一縷の微かな光が差し込んだ。

 

 

一度目は、『白夜・黒昼』と呼ばれる事件の時であり、この世界で指折りの力を持つ『翼』の一つが消失した際に立ち上がった眩く輝く光の大樹に照らされた三日間の『白夜』。

そして、その後全ての光を飲み込むほどの暗闇が支配する四日間の『黒昼』。

 

 

それらが終われば、都市の中で、人間が突如怪物になる、『ねじれ』と呼ばれる事象が現れ始め、日常茶飯事である事件の規模と数がいつもよりも増えていき。

やがて、都市の主要な組織までもが『図書館』と『残響楽団』に呑み込まれ、行方不明、或いは殺害されるという出来事が起きた。

 

 

都市の中で様々な役割を担い、数え切れないほど存在する『フィクサー』という者達を統括している協会所属の精鋭までもが、図書館と残響楽団により壊滅し、これから都市は一体どうなるのか、と怯える者達も居ただろう。

 

 

そんな時だった。

二度目の『光の柱』が立ち上ったのは。

 

 

人々の目にも見えるようになった図書館から、まるで『白夜・黒昼』を彷彿とさせるかのような光の線が空へ走ったのだ。

澱みきった『甘い』夢に浸り続ける都市の空へと放たれた巨大な光の筋は、かつてと似通う大樹と成り、その残滓である煌めきが、人々が住む一帯を眩く照らす。

 

それは目覚めの光であり、図書館が奪ってきたもの全てを返還するもの。

都市の表を歩むものの全てがその光に目を奪われた。

やがて、その輝きが消えてゆくまで、ずっと、ずっと。

 

 

図書館の犠牲者と呼ばれていた者達が、都市のあちこちで目を覚ましたのは、その光が消えた後の事であった。

 

 

 

─────

 

 

 

都市の人気のない路地裏のどこかで、熟年の、紫髪の女性が気分良さげに歩みを進めている。

蛇を象ったかのような意匠が目を引く紫の服に身を包み、二本の刀を腰に帯刀して、背には大剣を背負う姿と、僅かの隙すら見出せない佇まい。

 

この都市は、明確に安全な場でもない限り、道端で歩いているだけで命の危険があると言われるほどに退廃した場所だ。

 

そんな所で酸いも甘いも知っているであろう年齢の女性が悠々自適に歩んでいる時点で、都市に蔓延る無力な者達とは一線を画しているのは、誰の目から見ても明らかである。

 

 

──『紫の涙』。

 

 

この世界では、『色』を冠するフィクサーは選りすぐりの一級の中でも更に強大な力を持っており、彼女はまさしくそれであった。

 

 

(本になったはずの私が目覚めてから、図書館は外郭に追いやられ、残響楽団の連中も同時に行方不明...あの子達、やってくれたみたいだねぇ)

 

 

かつん、かつん。

ヒールが固い地面を突いて、無機質な足音を奏でる。

 

彼女の歩みを聴くものは、今はもういない。

背負った大剣に付着した赤黒い生命の残滓が、この女性に襲いかかる愚かさを如実に表していた。

それを気に留める事もない女性の思考は続く。

 

 

(二つ前の世界線はあの子達が負けて、残響楽団が都市に台頭したし、一つ前なんてカーリーが『存在しなかった』せいで図書館がそもそも出来上がらないどころか、新たなL社も現れない...ろくなもんじゃなかったな)

 

(まぁ、今回はここまで来れたんだから上出来だろうね)

 

 

──彼女が歩んできた道は、『この世界の道のり』だけではない。

 

 

数多の世界線、枝分かれした次元を文字通り『越えて』きた存在。

それが、特色フィクサー『紫の涙』なのだ。

 

故に、他の人間の何倍もの世界を見、理解し、知っている。

 

 

(....にしても...最近は、やたらめったら忙しくて気にもしてなかったけど)

 

 

そんな彼女だからこそ、ふと思う事もある。

他の人間なら、同じ力を持っていても気に留めないような事だ。

 

 

(──なんで、前の世界ではカーリーは居なくなったんだろうね?)

 

 

カーリー...この世界線では既に故人であるが、特色フィクサー『赤い霧』の本名だ。

彼女の存在は、どの世界線の都市でも非常に大きい。

 

フィクサーとしての戦闘力、思考、そして冷酷なだけではない感情。

いつも誰かの為にばかり戦っていた、特色の中でも一番都市からすれば異質な者。

紫の涙が知る中でも戦闘力の面で誰の追随も許す事がなく、戦う理由を含めて伝説とも言える存在。

 

そんな彼女が『調律者』と『爪』に敗北する世界線はあれど、そもそも存在しなかったという事は紫の涙にとっても初めてらしい。

 

 

(...何か私の知らないものにでも巻き込まれたりとかしたのかなぁ、そうじゃないとあの子の名前が、生まれの23区の何処ですら知られてないなんて有り得ないし...うーん...)

 

(もしかして、『都市や外郭でもないどこか』に、どこかの特異点やねじれによって送られてたり....?でも、あの子がそんな簡単にやられるかなぁ、赤児の頃に襲い掛かりでもしないと無理じゃない?)

 

 

彼女の能力は、あくまで幾つにも枝分かれしていくパラレルワールドを歩んでいけるものであり、『バタフライ・エフィクト』を起こしてしまった場合、その代償を支払わなければならない──と言った方が近い。

 

完全な『別の世界』というのは、次元を歩む力の範疇では無いのだろう。

 

 

「まぁ...あの子なら何処でもやっていけるか」

 

 

つまらなそうに、或いは不完全燃焼と言った面持ちで溜息をつく女性。

結局回答を得られないと思ったのか、思考を打ち切って、彼女は止まりかけていた歩みを再び戻し始める。

 

 

「さぁ、私も私でやるべき事をやらないとね...それはそれで、これはこれだからねぇ」

 

 

誰にも届かない呟きと共に、紫の涙の姿は、都市の裏路地へと消えて行った。

 

 

 

 

─────

 

 

 

 

土煙が舞い、翳った砂の香りが鼻をうっすらと擽る。

 

砂丘と岩、舞い上がる茶色の風──或る者達が密かに拠点としていた荒野を、厚手の服装と白を基調とした仮面で全身を隠した男が、必死の形相で何かから逃げているように駆けていた。

 

片手に持つ剣は半ばからへし折れ、所々に赤黒い液体が付着している姿は酷く痛々しい。

 

 

「くそッ、一体なんだあのバケモノは...!」

 

 

男は、肩で息をしながら吐き捨て、行き場のない衝動のまま、強かに地面を踏み付ける。

 

 

(いつの間にか入り込んでいたと思ったら、瞬きしてる間に二人が壁に跳ね飛ばされてて、声を上げた時には気持ち悪い剣みたいなもので三人斬られていた....!)

 

 

理解の及ばない怪物に相対し、光景を思い出すだけでも彼の精神は絶望に苛まれ、仮面に隠される表情が恐怖に歪んだ。

 

 

(あの赤髪の女、人間じゃない......たった数秒で小隊が俺だけに.....!略奪してきた場所の連中、報復に傭兵でも雇ったか....!?)

 

(だが、たかが傭兵があそこまで...?それじゃまるで...)

 

 

ふと彼の脳裏に浮かぶのは、ある逸話。

 

 

曰く、誰かを守るための依頼しか受けない。

 

曰く、その剣を身に受けてしまったものは真っ二つになるなら幸せな方で、あまりの衝撃に細かな肉片しか残らなくなってしまうこともあった。

 

曰く、自身の生身と気味の悪い大剣のみで、とあるマフィアの本部を壊滅させ、残ったのはスクラップと化した拠点と夥しい赤い液体のみだったとか。

 

それは、様々な移動都市の裏業界で語られている『都市伝説』。

 

 

(いや...そんなわけが無い。ただの都市伝説だ....そんなものに怯えるなんて、余程俺も怯えてるんだろうな...)

 

 

余計な思考を払いながらも、逃げる宛もなく、男は、ただ『怪物』から距離を取るためだけに走り続ける。

行き倒れる事は分かっていたし、たった1日ですら持つまいというのも知っていた。

 

だが、それでも逃避したいのは人間の本能なのだろう。

けれども現実は非情だ。

彼等が行ってきた事によってこの事態が引き起こされたとしたら、それは自業自得という他無い。

 

 

(...仕方ないじゃないか。レユニオンの生き残りだなんて誰も、何処も受け入れてくれない。身分を隠そうにも感染者の時点で許されない。じゃあ、奪うしかないだろ...)

 

 

逃げても、逃げなくても。

 

きっと何処かで詰んでいた──いや、感染者になった時点で、この世界では詰んでいたのかもしれない。

それでも、生きたいがために必死に走って、走って、走って。

 

 

「あ、あぁ....」

 

 

──逃げ出した行手の先に居たのは、茶色のコートに身を包み、長い赤髪を下ろした、大の男並の背丈を持つ女性。

 

片手には、人間の皮と肉を貼りつけたかのような、あまりに悍ましい大剣らしきものを持っている。

女性の金色の双眼と、大剣のようなナニカから生えた『眼』が、男を凝視して離さない。

 

射止められた彼は、純然たる死の恐怖に声も出ず、ありとあらゆる抵抗の感情が潰え、腰が砕けてしまった。

 

 

理解してしまったのだ。

逃走も何もかも、全ては無意味だと。

 

どこへ逃げようともこのバケモノは確実に先にいるだろうし、思考したことはすべて先ほどのように、圧倒的な力によって壊されてしまうのではないか。

 

 

(...ああ、あの人外じみた都市伝説は本当だったのか?そんな....)

 

 

思わず半壊した武器すらも手放して、ただ男は呆けたように膝から崩れ落ちる。

もはやなんの抵抗もできず、振り下ろされる真っ赤な剣に身を委ねるしかない。

 

 

──『赤い霧』。

 

 

男が呟くのと、彼の絶望と恐怖に満ちた意識が暗転するのは、殆ど同時だった。

 

 

 

─────

 

 

 

 

同日、移動都市『ロドス・アイランド』にて。

私は自身の執務室で、単独の任務から帰還したあるオペレーターから報告書を受け取りながら会話を交わしていた。

 

 

「報告書、確かに受け取った。...六人の身柄も死傷なしで回収....流石だ」

 

「偵察部隊の事前情報とドクターの手回しが良かっただけだ。私はただあいつらを奇襲しただけに過ぎない」

 

 

残党とはいえ一小隊を、単独且つ無傷で捕獲した事に対して、さも当然とばかりに述べる赤髪の女性オペレーターに、頭が下がる思いだ。

 

偵察部隊の事前情報や万が一の逃走ルートの逆算等の裏方を私がしたとはいえ、あくまでも相手は武装集団である。

それを剣一本と身体力のみで指揮する間もなく10秒以内で殆どの対象の意識を奪い、唯一逃げ出した者すらもさして時間をかけずに拘束。

 

ロドスのオペレーターもかなり人数が増えたものの、非殺傷の上単騎で容易にやり遂げられる者はかなり限られるだろう。

 

 

「君のような手練でないとそう簡単には行かないものだ。兎も角助かったよ、また君の力を借りる時はよろしく頼む」

 

「...まぁ、その時はその時で考えさせてくれ」

 

 

物言いこそ非常にぶっきらぼうだが、その言葉の本質は、理解してみれば、聴こえるものより遥かに柔らかいものだ。

 

最も、そのくらいの態度でなければ、テラという醜悪な大地では傭兵などやっていけないのかもしれない。

 

この赤髪の女性が非凡な強さを持つ事は、かのレユニオン騒動に巻き込まれた際、既に理解していたものの、改めて今回の事で屈指の強者であることを実感させられる。

チェルノボーグの目覚めから龍門の騒動、そしてその先の終幕まで、ケルシーに雇われたという彼女──カーリーには、数え切れないほど助けられた。

 

現状では、彼女の育ての親らしいペンギン急便の仮メンバーという繋がり故に、ロドスの駐在連絡員の一人として、前衛オペレーターの役目を担ってもらっている。

 

その強さはロドスの中でも知れ渡っていて、彼女に教えを乞う新人オペレーター達も少なくない。

そんな彼等に対しても、カーリーは言葉自体乱暴に感じられる面はあるものの、非常に面倒見がいいのだ。

 

それらもあって、ロドスでもカーリーの人気はそこそこ高い。

 

 

「さて、私はそろそろ行くよ。新人チームの子達との約束があるんだ」

 

「ああ」

 

 

堂々と戦士の風格を見せながら去りゆく彼女。

その背を見ながら、彼女、及びロドスが『この依頼』を受けた経歴をふと思い出した。

 

 

 

元々この依頼はレユニオンの残党と思わしき者達の略奪に耐えかねた非感染者の者達からのものであり、その内容たるや、正しく飢えた野犬を駆除するかのような『掃討』に近かったのだ。

 

偶々その近くをロドスが運航していたが故に、直接此方に来られて半ば懇願に近い形で依頼されてしまえば企業の体裁の最中、非常に拒絶し辛いもの。

感染者を人とも思わない言動には辟易させられるが、害を引き起こしている元凶であり、アーツという手段も手慣れている武装集団の危険さは間違いない。

 

一旦答えを後日回答という事で保留にした後、対処にアーミヤ、ケルシーと私の三人が重いため息を吐きながら頭を抱えていた時の事だった──急に身元の取れない感染者が現れたという報告を受けたのは。

 

詳細を細かく聞いてみれば、かつてのレユニオンを彷彿とさせる仮面と服装を身につけているらしく、応対に悩んだものの、私自身がその人物から直接話を聞く事にしたのだが。

その男は随分と焦燥していて、恐らく素人目に見てもわかるほどに弱っていたものの、それを無視して此方に縋り、枯れ切った喉から血を吐くようにして助けを求めてきたのだ。

 

 

──結論としては、彼は略奪者達の中で唯一その行為に反対していた存在であり、飢え切った仲間達を止めきれず、挙句に追い出されて荒野を彷徨っていた最中にロドスを目撃したという。

 

元レユニオンならば此方を恨んでいてもおかしく無いと思ったが、それを差し置いても仲間の命を嘆願してくる彼の言葉に、私達三人はまた頭を悩ませる事になる。

私達が大々的に彼等の救助なんて行ってしまえば、略奪された側からしたら裏切りと言っても良いものだろうし、略奪した方に至ってはそのまますんなりと助けの手を取るとも思えない。

 

しかし命を簡単に刈り取ろうとするなど、理念や個人の思いに関わらず以ての外。

 

妥協案が出始めてしまいそうな、深刻な空気が流れ始めたその時だった。

 

 

『...部外者の私が言うのもなんだが、手を貸そうか?』

 

 

当時はまだケルシーとの契約により、正式なオペレーターとしての登録はまだされていなかったものの、私個人の傭兵として待機してくれていたカーリーの申し出。

彼女なら確かに、ロドスのオペレーターとして勤務しているわけではない為、周囲の目に晒されたとしても、他の者より非難は軽減されるだろう。

 

しかし、レユニオンの残党達との、ロドスを通しての真っ当な交渉は難しくなるはず。

 

その点も踏まえながらも、先程の男の発言や態度が真実であるかを審査しながら、カーリーを含めた四人で妥協案を模索した結果がこの作戦だった、というわけだ。

 

即ち、ロドスは表に現れない程度に全力で事前情報を集め、定期的な監視をつけて裏打ちをした上で、カーリー単独でレユニオンの残党達を有無を言わさずコテンパンに叩きのめしてひっそりと回収する、である。

 

レユニオン騒動を経て彼女の比類無き強さを承知しているからこその、脳筋じみたバカげた作戦だと言われても否定できまい。

 

だがその結果、付近の民家の者達からの顰蹙を買う事なく、残党達の命を取り留めたのだから、誰も今回の件を否定できるものはいないだろう。

 

 

そこまで考えて、私の脳裏に、ひとつ疑問が浮かぶ。

 

どうして何も関係性が無かったはずのカーリーが、わざわざ助太刀を申し出たのだろうか、と。

 

報酬の契約を初手に出すわけでも無かったし、私達三人が出した報酬も、勝手に申し出たのだ、と遠慮する彼女へ、半ば押し付けるように渡したものだ。

 

 

傭兵とは元来、金にがめつい、金の為に簡単に雇用者を裏切る、などと言ったイメージを持たれがちである。

 

そんな中、カーリーが取った行動は利益勘定を全く考えていないもので、傭兵としては異質だと言っていい。

 

そうまでしてロドスに借りを作るべきだと踏んだのか、もしくは元々莫大な大金をケルシーが支払っていたのか。

 

 

結局彼女の裏をその時点で暴くことは出来ないままにその日の時間は過ぎ去って行った。

 

 

その後、しばらく日数が経ち、その解答は、さも当然かのように顔を見せる事になる。

 

たまたまケルシーに書類を渡しに行く際の廊下で、感謝してもしきれないとばかりに謝辞を述べてくる、懇願してきたレユニオン兵の者に対して、やれやれとばかりに溜息をつく彼女の姿があったのだ。

 

決め手になったのは、その時のカーリーの言葉。

 

 

「お前は確かに一度選択を誤った。けれど、お前も仲間達も生きている。...お前が仲間を守ったんだ、私やロドスだけのものじゃない」

 

「だから...そんな私だけに頭を下げなくてもいい....わかったな?」

 

 

わかったらさっさと行け。

 

面倒臭そうに言いたい事を伝えて踵を返す彼女の姿は、やはりいつも通り粗雑に見えて、その在り方には毅然としたモノを感じさせる。

 

 

彼女は別に正義の味方でも、極まった善人でもない。

けれども、その発言や態度によって、ただの報酬目当てでのものではない事は、人の心に疎い私でも不思議と腑に落ちた。

 

レユニオン騒動や、目覚めたチェルノボーグでも実体験として見てきた彼女の勇ましさ、強さ。

 

そして、戦士としてだけではなく、『人間』としての──どうしようもなく眩しさを感じる佇まいと立ち振る舞い。

 

自分達が招き入れた『前衛オペレーター・カーリー』の存在感を、改めて私は身を持って知るのだった。

 

 

 

 




お読みいただき、ありがとうございました。
よろしければ次話も見ていってくださると幸いです。
どうか、あなたの本が見つかりますように。


...ここだけの話ですけれども、本小説を書こうとしたきっかけの一つが既に『黒い沈黙』がテラにいる小説を見つけた事なんです。

library of ruinaが完結したちょっと後くらいに見つけて、実績コンプして手持ち無沙汰になった今くらいにちゃんと読ませていただきまして。

いいなぁ...ってなったので、私も先達に憧れて書かせていただきました。

ところで読者様。
ロスモンティスはいいぞ。


赤い霧(カーリー)
都市では生身と剣一本(特殊な防具付)のみでバケモンみたいな無双を繰り広げたり、規模だけで言うならスノーデビル隊+遊撃隊と単騎で相討ちになったクラス(諸説有り)の異常な伝説を持ってる人。
別説ではレユニオン構成員全員に勝った後タルラにタイマンで相討ちしたレベルとも。この人を人間の枠に入れて良いのか不思議でならない。
こっちでも色々してるようで、龍門含めたいろんな移動都市でよくわからない都市伝説になってたりする。





基礎情報

【コードネーム】カーリー
【性別】女
【戦闘経験】不明
【出身地】龍門
【誕生日】不明
【種族】不明
【身長】180cm
【鉱石病感染状況】
メディカルチェックの結果、非感染者に認定。

個人履歴

カーリーは特に単独行動に長ける、屈指の戦闘力を持つペンギン急便の仮メンバーだ。契約期間中はペンギン急便からの駐在連絡員兼ロドスの傭兵として、前衛オペレーターとしての協力を行なっている。
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