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『第5話 飽きました!』
インパクトターボのトレーナーになって早2週間が経過した・・・。
インパクトターボ(以下イ)「トレーニング飽きました!」
主人公(以下主)「早くない!?」
イ「トレーニングは退屈なんですよぉ!レースさせてくださいレース!」
主「そう言われてもなぁ・・・」
残念ながらメイクデビュー戦まではまだ時間がある。
デビューしていない状態で出られるレースは学園内の選抜レースくらいであるがあれはトレーナーが居ないウマ娘に限られている。
イ「うう・・・早くデビューしたいからとトレーナー選びを急ぎすぎました・・・レースゥ・・・」
どうやら選抜レースを走りまくっていたのはアピールがしたかったと言うよりは単純に本人が走りたかっただけのようだ。
主「トレーニングでも走っているでしょ?」
イ「違います!レースで走るのとトレーニングで走るのは全ッ然違います!例えるならばそう!白飯と生卵を別々に食べるのと卵かけご飯にして食べるのが違う様に!」
そう断言されてしまった。
一見同じに見えて感じ方が異なると言いたいのだろう。
主「しかしレースが開かれていない以上はどうしようも・・・」
イ「させてくださいよぉ。何でもしますからぁ」
うん、その言葉は方々に誤解を生む!
このままではトレーナーとしても社会人としても終わりを迎えてしまう。
主「分かった分かった。本番のレースとはいかないが模擬レースみたいな事ができないか先輩に相談してみるから今日は大人しくトレーニングしてくれないか?」
イ「本当ですか!?嘘だったら承知しないですからね!」
なんとかやる気を出してくれたインパクトターボに私は苦笑を返す事しかできなかった。
時計マーク
先輩トレーナー(以下先)「なるほどなぁ・・・まさかそこまでの癖ウマ娘とは思わなかったって訳か」
主「はい・・・先輩、何とかなりませんか?」
先「そうだな・・・俺の指導するウマ娘達の中で併走させてやるか。まあめったな事じゃあ大逃げウマ娘と当たるなんて事は無いがいい経験にはなるだろう」
主「ありがとうございます!」
こうして先輩のウマ娘達の協力を得る事が出来た。
走るSDウマ娘
イ「うりゃー!」
モブウマ娘A(以下A)「む、無理ぃー!」
渋々とトレーニングしていた時とは打って変わって喜びを露にしながら全力疾走するインパクトターボ。
併走を受け入れてくれた先輩のウマ娘はインパクトターボの走りにペースを乱されて本来の走りができなかったようだ。
A「うぅ・・・なんて無茶苦茶な走りなの・・・」
バテテしまったウマ娘がふらふらと戻ってきた。
イ「ふはー!やっぱりレースは最高ですね!」
反対に生き生きとした笑顔を見せるインパクトターボ。
先「これ程とはなぁ・・・」
主「すみません無理を言ったのに・・・」
まったくもって何の練習にもならなかったであろう先輩に対して私は謝るしかできなかった。
先「いや、アイツは以前から逃げでペースを乱されると弱かったから無理もない。何かしらの学びはあった・・・とは思うな」
流石に先輩もはっきりとした事は言えなかった。
『第6話 念願のレース』
トレーニングに不満を述べるインパクトターボを何とか宥め、もうすぐデビューだからと必死にごまかしてなんとかデビューを迎える事が出来た。
開幕直ぐのデビューでまだまだ不安が多いのだがレースが始まっているのに我慢しろとはインパクトターボに言えなかった。
むしろここで我慢させると確実に信頼関係にヒビが入るだろうから負けても構わないとデビューさせる事にした。
イ「待ちに待ったレース!今日も大逃げで頑張るぞー!」
張り切るインパクトターボに対し私は本当に大丈夫なんだろうかと心配でたまらない。
トレーニングに対してどうにも真剣さが足りない上に時間だって足りてないからだ。
イ「大丈夫ですよトレーナーさん。私を信じてください」
果たして彼女の自信は一体どこからやってくるのだろうか。
主「とにかくデビューレースを楽しんおいで」
ここまで来てしまって文句を言うのもあれかと思い多少投げやりではあるが応援する。
いくら彼女の大逃げ戦術が珍しいとはいえ調整不足のデビュー戦で勝てるとは思わない。
それでも走る以上は全力を尽くしてほしい。
そしてついにレースの時間がやってきた。
走るSDウマ娘
実況(以下実)「スタートと同時に1人のウマ娘が飛び出しました!4番のインパクトターボです!」
イ「うりゃー!」
いつも通りに飛び出したインパクトターボを見た観客からは大きな歓声があがる。
トレーナーからは倦厭される大逃げだが観客からすると大逃げは非常に見栄えがある。
最後の直線で抜き去る直線一気も盛り上がるが大逃げもそれに劣らないほどに盛り上がる。
ましてこれがデビュー戦である。
盛り上がらない訳がない。
一緒に走るウマ娘達はどうしたらいいのか分からないのか互いにけん制しあったまま逆に動けないようだ。
それが功を奏したようだ。
実「先頭は変わらずインパクトターボ!後続のウマ娘達を大きく引き離して逃げ続けています!」
イ「これでラストー!」
勝てるとは思っていなかったデビュー戦をインパクトターボは勢いだけで押し切ってしまった。
主「これは・・・行けるぞGⅠレース!」
今日の走りで私はインパクトターボの本当の実力を知った。
『第7話 逃亡者魂』
衝撃のデビュー戦から数か月後・・・。
実「インパクトターボ先頭のままゴールイン!今日も今日とて大逃げウマ娘のインパクトターボ!なんと9戦無敗のまま皐月賞への切符を手に入れました!」
どうしても真剣に練習しないインパクトターボだったがレースには真剣だ。
その為に練習を兼ねてのレース出走を重ねてきたがまさかその全部を勝つとは思わなかった。
そんな事を彼女は勿論周りに言うわけにはいかないがここまでやれるとは正直な話思っていなかった。
イ「見てましたかトレーナーさん!ターボさんまたまた大勝利ですよー!」
嬉しそうに手を振るインパクトターボに私も手を振って応える。
本当にレースを走るときは上機嫌でしかも勝ってくる。
果たして私は必要なのだろうかと思う事が無くもない。
一応トレーニングの指導はしているが真剣にやってくれないので本当にトレーニングの効果が発揮できているのか分からないからだ。
イ「・・・ナーさん!トレーナーさん!聞いてますか!」
主「うぇ!?インパクト、いつの間に!?」
イ「もうとっくにインタビュー終わってますよ!ライブやるんですから早く早く!」
私はインパクトターボに手を引かれるがままに移動するのだった。
走るSDウマ娘
レースから数日後・・・
イ「なんだか様子が変ですが何か悩み事ですかトレーナーさん」
どうやらインパクトターボに心配される程に私の様子はおかしいらしい。
主「実は・・・」
私は思わず心のうちを話してしまった。
もしかしたらインパクトターボに呆れられてトレーナーを止めなければならないかもしれないが言わずにはいられなかった。
イ「あっはっはっはっ!」
しかしそんな私の心配は無用とばかりにインパクトターボは声を上げて笑った。
イ「トレーナーさん、アナタだからこそ私はここまでこれたんです。私みたいな浪漫の塊に付き合ってくれたからこそです」
主「それは他のトレーナーでも・・・」
イ「いいえ、私の走りを否定せず、私のトレーニング嫌いを否定せず、私という存在をここまで育ててくれたのはトレーナーさん、アナタなんです!」
その言葉に私は思わず目頭が熱くなった。
イ「見ててくださいトレーナーさん!私の大逃げの集大成を!」
そして皐月賞がやってきた・・・
実「先頭変わらずインパクトターボ!しかし後方から2人のウマ娘が迫る!ここまで徹底マークのサムシングブルーと今日は先行策のタニノギムレットです!」
イ「もってくださいよ私の足ぃ!」
サムシングブルー(以下サ)「ライスお姉さまの為に!」
タニノギムレット(以下タ)「オレの走りに酔いしれなぁ!」
末脚自慢の2人がインパクトターボを追い上げる。
主「行け!行け!行けぇぇぇぇぇぇぇ!」
力の限り私は声を張り上げた。
イ「これが私の逃亡者魂だぁぁぁぁぁ!」
サ「そんな!」
タ「なんだとぉ!」
インパクトターボは渾身の叫びと共にゴールを駆け抜けた。
実「ゴール!皐月賞を制したのは大逃げウマ娘インパクトターボです!」
イ「やりましたよトレーナーさん!これがアナタの育てた逃亡屋です!」
いつもより疲労を隠せていないインパクトターボだったが笑顔で右手を高く挙げた。
私はそれに無言で右手を挙げて答えた。
これからもきっと、彼女と共に浪漫を追い続けられると信じて・・・。
END
オマケ
サポートカード
[あくなき挑戦者たち]
チーム<ペテルギウス>
所属ウマ娘
インパクトターボ
タニノギムレット
サムシングブルー
シンボリクリスエス
ゼンノロブロイ
バクソウオー
シルクヴェール
固有ボーナス
ファン数が10万人毎にレースボーナスアップ
最終イベント固有スキル
限界への挑戦者(因子継承不可能)
効果:己の限界へ挑む為に最終直線でスタミナを消費して速度を上げ続ける(中距離)