女帝が持つ賢者の杖《完結》   作:室賀小史郎

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書き上げた物語にお砂糖をふぁさぁ……
いつもより長めです。
おまけもあるよ!


女帝の安らぎ

 

 ファン感謝祭を明日に控えた前夜。

 準備がまだのところのウマ娘たちは自分らが所属する寮へ外泊届や外出届を出し、明日の準備に向けてラストスパート。

 勿論、クラス担任も責任を持って最後まで残っているので、足りない資材の買い出し等も生徒だけに行かせるという危険な状況にはさせないし、寧ろそういう場合はクラス担任だけが買い出しに行く。

 

 チームデネボラのメンバーの中でクラスに残っているのは、マーベラスサンデー。

 彼女たちのクラスはクイズゲームを提供するのだが、些か出題する内容がマニアック過ぎるのでは?と再度みんなで検討中なのだそう。

 例えばロゴ無しで蹄鉄のブランド名を当てるとか、蹄鉄と足跡のみでどのウマ娘か当てるとか、腹の出具合でそのウマ娘の満腹度がどれくらいか当てるとか……パーフェクトを取らせる気がなさそうな問題があるのだ。

 何にだってマニアにいるので、そんなマニアにとってはそんなのも余裕かもしれない。しかしファン感謝祭なのだから、出来るだけパーフェクト率を上げた方がいいのでは?との指摘もあり、議論が白熱しているのだそう。

 

「へぇ、そんなことがなぁ……まあ確かに蹄鉄ブランドを当てたりは俺でも出来そうだが、誰の蹄鉄かまでは分からないだろうなぁ。チームの誰かのであれば分かるけど」

「我々のすら分からなかったらトレーナーとして呆れられるぞ、たわけ」

 

 幸福の反応にエアグルーヴはトレーニングメニューが表示されているタブレットに目を通しながらそんな言葉を返す。

 今この二人は幸福のトレーナー室で今後のレースに向けたミーティング中。

 ファン感謝祭が終われば、エアグルーヴは来月に控えるヴィクトリアマイルへ向けたトレーニングを開始する。

 前年は惜しくもハナ差で後輩ウマ娘のウオッカに差し切られた。当然今年もウオッカは出走する上、彼女のライバルダイワスカーレットやマイル戦に距離を広げたサクラバクシンオーも出走する。

 故に今回も厳しい戦いになるのだ。

 

「今のエアグルーヴはパワー不足だ。スピードやスタミナなんかは十分だろうけどな」

「貴様が日頃の私を見て思うのなら、そうなのだろう。特に否定はせん」

「どうも。んで、強靭なトモを作るのに重い蹄鉄をつけて階段ダッシュを取り入れる。あそこのレース場は最後の直線途中に高低差2.1メートルの上り坂が設けられてるから」

「去年はそこで失速し、差されたからな。二度も同じ失態は晒さん」

「信じてる。ただ、エアグルーヴも含め、ウマ娘の脚は繊細だ。トレーニング前の柔軟とそのあとマッサージ。それから寝る前のストレッチは欠かさずやるように」

「言われなくてもそうしている。心配するな」

 

 エアグルーヴが慢心ではなく、本当の自信からくる言葉を返すと、幸福は「分かった」と微笑む。

 

 三年間のトゥインクルシリーズはウマ娘にとってかなり重要。何故ならそこで何かしらの結果を残さなければ、待っているのは退学の二文字。

 勿論、ウマ娘の就職先はいくらでもあるし、その手の専門学校もある。加えて障害物レース、総合レース、エンデュランスといった種目へ転向して成功したウマ娘も数多い。

 トレセン学園を去ることは、簡単に言えば純粋なレース競技のウマ娘としては引退することになる。

 

 故にその期間で輝かしい成績をあげれば、トゥインクルシリーズでその名を残し、引き続き活躍することが出来る。

 またドリーム・トロフィー・リーグ……通称ドリームシリーズに進むことが可能になるのだ。

 しかし一度ドリームシリーズに進むと、もう二度とトゥインクルシリーズのレースには出走出来なくなる。

 エアグルーヴもこの三年間の功績からドリームシリーズへ参戦することが可能だったが、取り逃したタイトルがあるためにトゥインクルシリーズに残ることにした。

 取り逃したタイトルはヴィクトリアマイル・安田記念・宝塚記念……そしてジャパンカップ。

 安田記念はやはりウオッカに。宝塚記念ではサイレンススズカに。そしてジャパンカップは出走せずに同じ時期に開催されているマイルチャンピオンシップに出走したので、今回は満を持してのジャパンカップだ。

 

「これでミーティングは終わりか?」

「うん、お疲れさん。お茶のおかわりいるか?」

「折角だ、頂こう……」

 

 幸福の提案にエアグルーヴが返すと、幸福は慣れた手付きで茶を淹れ直す。

 トレーナー室の設備は意外と充実していて、簡易的な流し台と電気コンロなんかも完備されているのだ。

 よってトレーナーの中にはここで寝泊まりしている者もいるくらい。

 

「……いい香りだ。先程とは別の茶葉だな?」

「ご名答。さっきのはアッサムだったが、今淹れたのは去年取れたとうもろこしのひげ茶だ。ノンカフェインだから今の時間に飲んでも就寝に支障がない」

「ふふ……私が世話をしている花壇の隣に、いつの間にか貴様が作った菜園のとうもろこしか」

 

 エアグルーヴは学園の敷地内にある花壇で様々な花を育てている。

 学園内で花壇を管理しているのはエアグルーヴだけでなく、他にも多くいて、思い思いの花を育てては生徒たちの心のオアシスになっている。

 そしてそんなエアグルーヴが管理している花壇の隣には、幸福が学園に許可を得て細やかな菜園を耕した。

 野菜も実をつける前には可憐な花を咲かせる。幸福はその手の知識も豊富で幼い頃から実家の庭で育てていたのもあり、トレーナーになっても続いている趣味の一つだ。

 このお茶に使われているとうもろこしのひげも、去年の物をしっかり乾燥させて保存しておいたもの。

 故にエアグルーヴは彼らしい優しい香りと味に包まれて、自然と尻尾が左右に揺れている。

 

「今年も順調に育ってるぞ。合宿前には収穫出来る野菜は収穫して、合宿でバーベキューに使うつもりだ」

「同感だな。しかし、そうなるとまたとうもろこし争奪戦がまた勃発するのだな」

 

 クスクスと可笑しそうに去年のことを思い出して笑うエアグルーヴ。

 彼女が言ったように、去年の合宿中のバーベキューでとうもろこし争奪戦が起きた。

 何しろ特別なことを一切しなかったことで、逆にとうもろこしの味がとても甘く、そのままでも、焼いてバター醤油をかけても、とにかくチームのメンバーに好評を博し、あっという間になくなった。

 そして最後の一本をチーム全員がビーチフラッグで争ったという。

 

「いや、ああならないように今年はちゃんと用意する。争奪戦にならないように多めに植えたしな」

「そうか……あれはあれでいい思い出になるのだがな」

「エアグルーヴだけに先に教えとく……いやもう知ってるかもだが、今年は二年前に植えておいたパイナップルが実をつけてて、食べられそうなんだ。たがらそっちで争奪戦になるかもな。丁度合宿の前には収穫出来るし、合宿に持ってく頃には食べ頃になるんだ」

「ああ、知っている。来月には開花するだろう。花共々楽しみにしている」

「本場とはちょっと味が落ちるかもしれないけどなぁ」

「ふっ、そこまで高レベルの物はそうそう出来んだろう」

 

 幸福の笑顔にエアグルーヴもつられるように笑顔でそう返した。

 他愛もないこの会話がエアグルーヴに安らぎを与える。

 トレセン学園にいるウマ娘は日々レースに勝つというプレッシャーがあるので、こうして安らげる時間は大切なのだ。

 故にトレーナー側は担当する子たちのこうしたメンタルケアも大事になってくる。

 しかしそれはあくまでも会話での安らぎで、エアグルーヴにとってはこのあとに最も安らぎを感じられるひと時が待っている。

 

「……いつものを、頼む」

「お安い御用ですよ、女帝様」

 

 幸福がそう言ってティーカップをソーサーに置くと、エアグルーヴは躊躇うことなく彼の膝の上に頭を乗せた。

 これは所謂『甘える時間』と言うやつである。

 

 エアグルーヴは公私共に己にも他者にも厳しい。

 自分は女帝。女帝はそうあるべきと言い聞かせて、そう振る舞っている。

 しかし彼女も中身は人間で言えば女子高校生と何ら変わらない。甘えたい時もある。しかしトレセン学園で過ごすウマ娘の多くは寮生活を送る子が殆どで、甘えたい時に甘えられない。友達に対して素直に甘えられるタイプの子はそれでいいかもしれないが、エアグルーヴみたいなタイプになるとそうしたことも難しい。

 故に彼女はそう簡単に甘えることが出来ないのだ。

 故に最初の頃はそういった自分の未熟さが彼女を苦しめていたが、幸福が甘えたい時が女帝にあって何がいけないのかと甘えさせたことで、エアグルーヴは己の信念を今も貫いていられる。

 

「本当に……貴様には何から何まで世話になっているな」

「それがトレーナーの仕事だ。それにエアグルーヴを支えたいと思って君をスカウトしたのは俺だからなぁ」

「たわけ……何も返せていないから、こちらは困っているのだ」

 

 最初はこの男も他の者たち同様、自分の走りしか評価していないとエアグルーヴは思っていた。

 故に必要以上の接触を避け、端的な指示しか仰がなかった。

 しかし彼はこれまでの者たちと全く別で、自分と同じ目線、同じ目標を達成するために尽力してくれた。

 生徒会の仕事も後輩の指導も彼なりに日々努力をしてくれた。

 エアグルーヴはそれが嬉しかった。男嫌いな自分でも不思議に思うくらいに、彼と過ごす時間、彼がしてくれること全てが、心を温かく包み込んでくれたのだ。それにエアグルーヴが心を許したとあらば、彼女を慕う後輩たちや男性が苦手なウマ娘たちも自然と幸福を頼るようになった。それは元々彼が持ち合わせていた素質だろう。その証拠に彼は動物や子どもに懐かれやすいのだ。

 そんな彼と二人三脚で歩んで来たからこそ、エアグルーヴは現在があり、それは幸福でないと有り得ないことだと常々感じている。

 

「返してもらってるさ。レースで勝ってくれた時、ウイニングライブの時、日頃から俺やチームのみんなにしてくれる細かなこと……十分返してもらってる」

「そうか……なら、もっと少しわがままを言っても良いな?」

「気兼ねなくどうぞ」

「尻尾の毛並みを整えてほしい。ブラシではなく、貴様の手で」

「お安い御用ですよ〜」

 

 ウマ娘の尻尾は耳と一緒で本人が許した相手のみにしか触らせない。例外なのは医師や看護師くらいで、それだけ大切でデリケートな箇所。

 エアグルーヴにとって、幸福は触ってもいい存在なのだ。

 

「こんな感じ?」

「ンッ……いい感じだ……」

「あ、毛玉発見」

「そこは黙って取り除くところだ、たわけめ」

「今取るから、揺らさないようにな」

「ああ、頼む……っ」

 

 しかし尾の先を軽く握られ、幸福の息がかかる距離となると、意図しなくても動いてしまう。

 

「……あの、エアグルーヴさん?」

「……たわけ」

「すぐ済みますからねー。リラックスしてくださーい」

「何ふざけたこと……ンッ、ぁ……」

「ほい、完了。あとはないかな?」

「んひっ、ちょ、ま、まへ……ぐしゃぐしゃやめっ」

 

 幸福がわざと毛並みを乱すように5本の指でエアグルーヴの尾をかき乱すと、彼女は思わず脚がピコンピコンと跳ねる。

 気持ち良い証拠で、呂律も回らず、若干唾の粘度も増して開いた口から糸を引いていた。

 

「はは、ごめんごめん。でもエアグルーヴ好きだろ、これ?」

「う、ぴぅ……」

「ほら、尻尾めっちゃ上がってんぞ?」

「たわ、け……」

 

 ふぅふぅと肩で息をし、火照った顔を隠すように幸福の太ももに押し当てるエアグルーヴ。

 それを見た幸福は少しやる過ぎたなと反省して、彼女の首筋を軽くトントントンとリズミカルに叩くように撫でた。

 そうすれば、エアグルーヴの呼吸は落ち着いていき、やっと幸福へジロリと視線を寄越す。

 

「たわけ」

「ごめんごめん」

「……たわけ」

「うん、ごめん」

「…………ん」

「はい、よしよし。いたずらしてごめんな」

「……ふん」

 

 ころんと仰向けになり、幸福へ向かって両手を広げたエアグルーヴ。

 幸福は彼女の要望に応えて優しく抱き上げて項を撫でてやると、エアグルーヴはプルルッと満足そうに唇を鳴らした。

 こうしてエアグルーヴの甘える時間はゆっくりと過ぎていき、身も心もリフレッシュするのだった。




 おまけ

 それはファン感謝祭が3日後に迫った頃。

「何故ですか、会長! 理事長まで!」

 エアグルーヴの悲痛な叫びが夕日が差し込む理事長室に響いた。
 彼女は女帝らしくもなく、両膝から崩れ落ち、告げられた事実にただただ打ちひしがれる。
 そんなエアグルーヴの背中をたづなが優しく擦ってやっていた。

「恐縮至極……私も友である君にこんな残酷なことを言いたくない。しかしもう時間がないんだ」

 理事長の隣に立つ皇帝は悲し気に、しかし鋼の精神で女帝へ告げる。

「ですから何故ッ!? 何故私だけ彼の有志発表を最前列で見届けてはいけないのですか!?」

 そう、エアグルーヴは理事長と皇帝から残酷なことを言われたのだ。

『有志発表の時、エアグルーヴはモニタールームで、部屋を明るくして観てね』

 と。
 エアグルーヴはそれが納得出来ない。
 去年と同様、彼女が心から信頼する杖がそのステージに立つのだ。しかも今年はセンターを務める。ならばその愛バたる自分が最前列にいるのは当然の権利であり、杖の主たる自分の使命。

「私もその気持ちは十分に理解する。私だって去年は、私のトレーナー君がセンターを務めるうまぴょい伝説という晴れ姿を、モニタールームで見守る他なかったんだ……」

「でしたら……何故……」

「説明ッ! 生徒会長と同様、キミも鼻出血を発症しているからだッ!」

 鼻出血……つまりは鼻血。
 本来の馬なら口での呼吸が出来ないため、鼻出血を発症すると競走能力に大きな支障をきたす。
 しかしウマ娘は口からでも呼吸が可能なのでそこまで心配するような症状ではない。
 では何故か。それは――

「キミは彼らがリハーサルを行う度に密かに見守っていては、鼻出血して倒れ、医務室へ担ぎ込まれているッ! しかも生徒会メンバーの証言によれば、思い起こしただけで発症してるそうではないかッ! そんなキミを最前列に座らせれば、見に来た人々へ大きな混乱を与えてしまうのだッ!」

 だから、どうか理解してほしい……と理事長、秋川やよいは奥歯を食いしばり告げる。

 そう、エアグルーヴ本人はまだ認めないが、自身のトレーナー伊藤幸福という男が大好きだ。
 故に彼がセンターで投げキッスをするパートになると、愛が鼻からツインターボしてしまうのである。
 一度目ならば、それも仕方がない。それだけ破壊力があるのだから。
 しかし大抵はそれで免疫がついて二度目からは鼻出血せずに見ていられるのである。

 が、エアグルーヴは違った。
 去年のシンボリルドルフもまた同じであった。
 彼女たちは皇帝と女帝。
 学園の代表であり、顔。
 故に常に大きなプレッシャーがのしかかり、そんなプレッシャーを共に背負ってくれるトレーナーというパートナーは、彼女らにとってしてみれば愛する人でしかない。
 そんな愛する人の投げキッスを受け止められるだろうか?
 それだけ彼女らがそれぞれのパートナーに抱く愛は重い。
 故に耐え切れずに鼻出血を起こすし、気絶もする。

 そんな事態になれば彼女たちの名誉に傷がついてしまう。加えてエアグルーヴはプライドも高いために余計に自責の念に苛まれることは明白だ。
 よって理事長は去年のシンボリルドルフと同じ症状であるエアグルーヴも、特別に用意するモニタールームでの鑑賞にさせると決めたのだ。

「安心しろ、エアグルーヴ。モニタールームとは言うが、完全防音でバーチャルリアリティを使って観ることが可能だし、常時女性の医師が隣の部屋で待機している。どんなに声を張り上げても、鼻から熱いものが吹き出ようとも、人目をはばかることなくいられるぞ」
「嫌です! 私は……私は彼の愛バなのです! なのに……それなのに、私がいないのに、彼にチュウをさせるというのですか!? チームのメンバーはそれを受けられて、チームリーダーの私にはそれを受ける資格はない仰っしゃりたいのですか!?」
「……私も同じ気持ちだった。が、いざ過ぎてみれば、あれで良かったんだと思えたよ。何しろ――」

 ゴーグルを外したら床一面が私の血で染まっていたのだからね

「っ」
「エアグルーヴ……分かってほしい」
「…………」

 エアグルーヴはもう世界の終わりかのように項垂れ、瞳から光をなくす。
 それも当然だ。愛バたる自分が彼のセンターでの投げキッスを、直に受け止められないのだから。
 しかし――

「やっと出来たよ。遅くなってすまないねぇ」

 ――三女神は彼女を見捨てていなかった。

 理事長室にやってきたのはトレセン学園きっての問題児アグネスタキオン。通称タキえもん。
 その手には妙に赤色に発光している液体が揺れる試験管があった。

「説明ッ!」

「理事長に言われた通り、これを飲むことで身体の中でなんやかんやあって鼻出血ではなく、涙に変換されて流れ出るという薬さ。勿論、モルモット君とデジタル君の尊い犠牲……こほん、実験結果によって安全性も確保されているよ」

「なんやかんやとは?」

「なんやかんやはなんやかんやさ! そんな説明は今はどうでもいい! 結果が全てだろう!?」

 たづなの率直な疑問にアグネスタキオンは押し切る。

「ただ、副作用として鼻出血の量に応じて涙が出るという結果もあるのでねぇ。当然個体差はあるものの、それによっては涙で視界が保てないだろう。しかし仮にも我々は麗しき乙女なのだから、汗や涎に変換させるのは気が引けた。よって涙にしたというわけさ」

「感謝ッ! 特別手当として、追加の実験費を約束するッ!」

「その言葉が聞きたかった! では私はラボへ戻るよ。薬は感謝祭当日に寮にあるエアグルーヴ君の個別ポストへ投函しておく。忘れずに有志発表の開始前に飲みたまえ」

 そう言うとアグネスタキオンは鼻歌交じりで戻っていった。

「良かったな、エアグルーヴ!」
「ふぇ?」
「生うまぴょい伝説を最前列で見届けてもいいということだ!」
「いても、よろしいのですか?」
「ああ、そうとも! 君には私と同じようになってほしくはなかったからね。前々から理事長に頼んで準備していたんだが、間に合わないかと思っていたんだ」
「会長……!」
「楽しんでくれ、我が友よ。君のトレーナー君が見せる、生うまぴょい伝説を!」
「はい……!」

 こうしてエアグルーヴは無事に幸福の生うまぴょい伝説で最前列にいることが可能となった。

 エアグルーヴのやる気が天元突破した

――――――――――――――

てことでおまけ終わりです!
なんか書いてみたらおまけじゃないくらいの文量になってしまったような気もするけど^^;

そしてお砂糖ふぁさぁはひとつまみとは言ってない!←
読んで頂き本当にありがとうございました! 

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