対魔忍世界へ転移したが、私は一般人枠で人生を謳歌したい。   作:槍刀拳

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~まえがき~
 さて、時は遡り……。
 Episode103あたりの頃合い。

 ふうま小太郎と青空 日葵こと釘貫 神葬が地下のシミュレーションルーム付近の待合室であるカフェ近辺で寛いでいたあたり前後のお話となる。

 期末試験後『青空 日葵』が寝込んでいた病室で、髪の毛が普段よりもボンバーヘアになった陽葵ちゃんと、おデコに湿布を貼った鹿之助くんの『青空 日葵』を愛し、愛されしている2人へと焦点を当ててみる。

 ドゴーン!
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16章 『期末試験』(裏)
Episode-Inside16-1 『一方、その頃...』


………

……

 

「…………♪」

「……」

「」

 

 

 期末試験の実技試験直前。

 

 日葵ちゃんと別れてから、私は大親友の心寧ちゃんと友達のめぐみちゃんとで試験会場に足を運んで、いまは対戦相手の確認をしてるところ!!!

 

 もしも期末試験の相手が日葵ちゃんだったら、どんな風に押し倒してどんな声で啼かせちゃうか……そんな楽しい想像を膨らませてね!

 

 日葵ちゃんはね!

 かわいいんだよ!

 

 私の熱狂的なアプローチのおかげで、この前の稲毛屋での道中では私のことを好きって言ってくれたし!

 『はっはっはー!騙されたー!』とか言ってたけど、日葵ちゃんは恥ずかしがり屋さんだからね!

 

 あれはきっと照れ隠しかな!

 

 それか感激のあまり身動きが取れなくなった私へのフォローかも! じゃないと私の耳を甘噛みして、洋館内での私の愛情表現をそのまま返してくるわけがないからね!

 

 それに今回の相手が日葵ちゃんなら、なおさら力技では私には敵わないし!

 

 日葵ちゃんがどんな忍法を使うのか見たことないからわかんないけど! 忍法を使われちゃう前に私がもっとも得意とする体術や、この式神を纏わせた鉄球攻撃で組み伏せられる自信しかないし!

 

 

「今回の期末試験……私達は駄目かもしれませんね。開始前から敗北宣言など情けない気持ちでいっぱいですが、再試験を受けることにやなるかもしれません……」

 

「うふふ。笑うしかない状況というのは、任務でもままありますけどぉ~。今回もその状況に似てますねぇ~」

 

 

 掲示板を見る2人の半ば諦めたかのような顔を見てから、私も2人に割って入るようにして手揉みして対戦相手名を確認する。

 

 さてはてー? 今回の期末試験:実技の部の相手チームはー?

 

 ま! 確認なんかしなくても日葵ちゃんが相手だろうけどね!(確固たる自信)

 

 

 97組目の対戦相手

・水城 ゆきかぜ

・相州 蛇子

・上原 鹿之助

 

 

「うん」

 

 

 …………。

 

 どうして心寧ちゃんとめぐみちゃんが無言なのか——特に大親友の心寧ちゃんの顔が落ち込んでしまって、めぐみちゃんもいつものようにマイペースな笑顔を振り撒いているけど、笑い声が何処か渇いているのか理解できたかも。

 

 そっかぁ……。私達の対戦相手は、ゆきかぜちゃんかぁ……。

 

 私と赤い糸で結ばれている筈の日葵ちゃんが、私達の対戦相手として当たらなかったことはそれはそれとして悲しいことだけど……。勝敗で期末試験の合格の有無が決まる勝負事で、ゆきかぜちゃんとは当たりたくはなかったかななぁ……。

 

 そういえば、日葵ちゃんはゆきかぜちゃんを知っているのかな?

 

 一応、日葵ちゃんがゆきかぜちゃんの事を知らなかったときのために、説明のシミュレーションはしておこうかな?

 

 えーっと。

 

 水城 ゆきかぜちゃんというのは、私よりも褐色肌でツインテールの同級生!

 

 日葵ちゃんと同じぐらいに可愛くて、強くて……。本人の性格はサバサバしているけどそのおかげで男女から親しみやすいって言われている優等生なの!

 

 そのサバサバしているけどフレンドリーな性格で先輩や同級生、中等部の後輩からも人気者でね!? 学園中の人気者という点では日葵ちゃんと同じなポジションでもある存在でもあるの!

 

 あとね! あとね!

 

 この対魔忍の育成学校である五車学園高等部1年生で “新時代の対魔忍” として、1年生 な の に! 数々の任務に赴いては、実績を多く上げている超優等生でもあって……!

 

 さらに!さらに!座学に関しても常に学年トップの成績で、私は足元にも及ばないんだよ! (`⦿⦿)ドヤァ!

 

 

 ……大体、こんな感じかな?

 

 1年生なのに数々の任務に赴いていることについて。どれだけすごい事か説明するには、きっと私や心寧ちゃんやめぐみちゃんと比較してあげれば一目瞭然だね!

 

 私達が対魔忍として任務に出たことは、中等部の時にちょこっとはあるけど……。

 

 あくまでもそれは外の世界の学生が行く社会科見学みたいなものだし……。

 

 その当時の任務の内容は現役で働いているベテランの対魔忍の先輩と一緒に『中継地点から五車学園までの伝令役』が主な内容で、超優等生のゆきかぜちゃんみたいに、ゆきかぜちゃんが主体となった現場の経験……『敵の殲滅任務』や『ヨミハラに囚われた4人の一般人:救出任務』とかはまだ経験したことはない。

 

 それにゆきかぜちゃんのお母さんは、アサギ校長先生の相棒でもあったとされる最強の対魔忍の相方、伝説の対魔忍!水城 不知火さんでもある。私が生まれたぐらいに起きたクーデターでは、鎮圧に成功したこともあるって……とにかくすごいお母さんの元に生まれた超超超優等生なのだ!

 

 …………うん。そんな相手が今回の期末試験で戦わなきゃいけない……というのは……——

 

 

 ハッ!

 

 

 いけない!いけない!

 

 弱気になっちゃだめだよね!

 

 相手がどんな相手でも私達は対魔忍だし!

 

 超超超優等生のゆきかぜちゃんと戦えるって、私達の対魔忍としてのスキルを上昇させる超チャンスなんだからむしろ戦えて光栄だよね! 日葵ちゃんだったら、きっと優等生のゆきかぜちゃんと戦えることを喜びながらこの状況を前向きに考えるはず!

 

 私だってこの実技試験でなんとか勝ち残れば合格をもらって、夏休み日葵ちゃんの家で日葵ちゃんのいっぱいしっぽりできるし、するんだもん!

 

 この前の稲毛屋へ遊びに行ったときに日葵ちゃんのおうちの場所は判明したし、ちゃんとスマホのマップにもピンを立てたから!

 

 えらいぞ! 過去の私!

 

 次に遊びへ行くときは、いつでも!何度でも!日葵ちゃんの道案内がなくても辿り着けるぞ!

 

 

 でも1人じゃ、ゆきかぜちゃんと上原くんと蛇子ちゃんのトリプル対魔忍に勝てるはずもない。

 

 

 だから私がここでしなきゃいけないことは……。

 

 

「えーっと、心寧ちゃん? めぐみちゃん?」

 

「……どうかしました? 陽葵ちゃん」

 

「はぁい~?」

 

「これは迫る苦難を乗り越える最高のチャンスだよ! 絶対に勝とうね!」

 

 

 2人の間で、いつものように右手で小さなガッツポーズを作って2人が元気になるように明るい声で声を掛けるよ!

 

 

「…………はぁ

 

「そうですね~……」

 

 

 あれ? あれれれれ?

 

 なんか2人ともノリが悪いぞ???

 

 クラス合同の格闘組手の授業では、私がこうすると2人とも笑いながら『おーっ!』って頭上に拳を突き上げてくれるのに……。

 

 今日の心寧ちゃんは表情は変わらないけど肩を落としながら溜息混じりで少し俯いているし、めぐみちゃんも のほほんとした笑顔だけどいつものように拳を上げてくれない……。

 

 

「どうしたの? 2人とも? 絶対に勝とうよ! 勝ちに行こうよ! 負けたら不合格! 再試験だよ!? 頑張ろうよ!」

 

「……そうは言ってもですねぇ~……」

 

「陽葵ちゃん。念のために聞きたいのですが、今回の相手が誰か分かっていますか?」

 

「もちろん! ゆきかぜちゃんでしょ。上原くんでしょ。蛇子ちゃん!」

 

「ちゃんと誰が相手かは理解しているみたいですね。安心しました」

 

 

 ? 変な心寧ちゃん。

 

 でも安心したってことは、今の私の発言で和ませることには成功したのかな!

 

 やったぁ! ……あっ! やったぜ。投稿者:太陽対魔忍 (7月13日(水)09時14分22秒)

 

「陽葵ちゃん……。自信たっぷりなドヤ顔ですが、状況を正確に理解してない時の顔をしていますね」

「ふふ~。いつも元気いっぱいでポジティブ思考だからねぇ~」

「いつものような平常運転で、現実逃避ではないとは理解できますが……」

「これは悪い方向に考えない、ひたすらひたむきさのごり押しだぁ~」

 

 よし!よし!

 

 2人とも仲良く並んでこっそりおしゃべりできるぐらいには元気が出たみたい!

 

 この調子で洋館事件の日葵ちゃんがやってたように、やる気を上に向かせて……。

 

 

「陽葵ちゃん。お聞きしたいことがあるのですが」

 

「ん?! 何かな!?」

 

「ゆきかぜさん、上原さん、相州さんの3人を相手に私達はチーム戦を挑むわけですけど、何か陽葵ちゃんには勝てる作戦(プラン)があるのですか?」

 

「ん? んーっとね……」

 

 

 いつもの表情は変わらないけど真面目な顔をしているような心寧ちゃんの問いかけに、一瞬だけ目を逸らす。

 

 ……何も思いつかない。

 

 今は何も思いつかないけど、私達には3人に負けないものは持っている筈だ。

 

 そうだ!

 

 

「気合!」

 

「「…………」」

 

「♪」

 

 

 私の言葉に心寧ちゃんとめぐみちゃんが、ニッコリと口角を上げて笑ってくれた!

 

 私も2人に持ちうる限りの最大限の笑顔を返しちゃうよ!

 

 そうだよね! 私達の気合は、ゆきかぜちゃんや上原くん、蛇子ちゃんなんかに負けたりしないもん!

 

 特に上原くんには、私は上原くん以上に日葵ちゃんに対する熱情では、ぜっっっっっっったいに!負けないもん!

 

 

「陽葵ちゃん」

 

「なにかな!?」

 

「こんなことはあまり言いたくはないのですが……残念ながら、気合だけではどうにもならない時もあるのですよ。もし陽葵ちゃんが本当に勝ちたいなら今回は何か作戦がないと……相当、厳しいと思います」

 

 

 口元だけ微笑む心寧ちゃんの言葉に、少し考え込む。

 

 そっか。やっぱり必要なのかな。作戦。

 

 でも、何かゆきかぜちゃんに勝てる作戦なんかあるのかな?

 

 




~あとがき~
 新年あけましておめで対魔忍! 今年もよろしくお願いし対魔忍!

 去年は新年度の抱負とか紹介していましたが、今年はいいですね。
 長ったらしいのは止めて『やめるやめる言い出さない(やめるかもしれないの宣言の廃止)』だけを約束します。

 期末試験、終わると言ったな。
 確かにオリ主の期末試験は終わった。
 今日からは『ダブルひまり』の半身。日ノ出 陽葵ちゃんの期末試験だ。

 べ、別にオリ主、人生の分岐点の解決策を閃くまでの時間稼ぎじゃ、な、ないもんね!

 さて、Episode-Insideは4章(裏)以来ですね。
 4章(裏)のときは、ふうま君視線で相州な方の蛇子ちゃんと共に神話事件に抵触してましたが。今回は陽葵ちゃん視点で心寧ちゃんとめぐみちゃん、鹿之助くん、相州の蛇子ちゃん、ゆきかぜちゃんをメインに実技試験の物語を描いていきたいと思います!

 年末から連投したので、年始からはまた1週間投稿になります。
 また来週! この時間です!

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