対魔忍世界へ転移したが、私は一般人枠で人生を謳歌したい。 作:槍刀拳
前回、一方その頃……で紫先生の陵辱前日譚を描いたのですが、原作の回想見たらそんなにハードじゃありませんでした。
首絞め、背骨折り、寝バック、機械姦、足愛撫、イラマ……
どうやらこちらのオーク達は不死身だからって四肢切断とかしないっぽいですね。
不死なんだからって、ハードなプレイをしてごめんなさい。紫先生。
待機時間の間に私兵にばら撒かれた荷物を一通り詰め込み終えてからエドウィン・ブラックの方を見やる。
彼は私が冗談で欲しがった賞状を片手に内容をジロジロと文章を添削する教師のように眺めてはブランデーをチビリチビリと飲み干していた。
景品で用意してくれると言った〈改造した釘打ち機〉が見当たらないが、やはり何かがおかしい。
そもそも武器なんて、どこかで現地調達すれば済む話だ。
確かに得物がないことは少し心もとないのは分かるが……どうして真偽も定かでない奴の言い分を素直に聞いてやる必要がある?
彼の私兵が私のハッタリを完封するのための時間稼ぎのため〈言いくるめ〉られたことも念頭に置いて離脱のため足早に通路へと向かう。
これ以上は待てない。
充分、待ってやったはずだ。
「お・ま・た・せ♪」
逃げ出そうとしたところで、蛇子ちゃんが戻ってくる。
タイミングが悪い女だ。やはり時間稼ぎだった。
ああもう! これじゃあ、逃げられる最大のチャンスの逃したようなものじゃないか!
片目を瞑って片手で後頭部を掻きそうになるが我慢する。
「…………」
「…………」
「も~。始祖の高位魔族に一般人、二人そろってそんな露骨なふくれっ面にならないでほしいわね。これでも臆病なゼラトちゃんの不信感を募らせないようにって急いだのよ?」
“急いだ” と言うわりには悠々と歩き、一筋の汗もかいていないのだが。
しかし彼女の後に続く紐付きアヒルの散歩玩具のように引きずられる物体に合点がいった。
華やかなラッピング包装された60㎝(縦幅)*60㎝(横幅)*170㎝(高さ)の直方体は、まるで季節外れのクリスマスプレゼントのようだ。
もちろんラッピングされた箱の上部に、私の〈手斧〉と〈改造した釘打ち機〉が乱暴にダクトテープで貼り付けられている。
それ私のダクトテープだろッ!!!勝手に使うんじゃねえ!
「……。それはそれはお気遣いありがとうございました。景品はそこに配置、賞状は机上に置いて。2人は御退場願えますか? 取るもの取ったら離脱しますので」
「フフフフフフフフフ♪」
「…………」
しかしながら2人とも動かない。
蛇子ちゃんは1990sのテレビ番組で放映されていた——豪華賞品のパジェロを当てるためのルーレット番組に登場する豪華景品の横で佇むバニーガールのように動かない。
『パージェロ、パージェロパジェロ♪』の掛け声とともに、《無欠の投擲》でお前にダーツをぶち当ててやろうか。
エドウィン・ブラックは賞状を片手に直接取りに来るまで待機するつもりのようだ。
「はい。素直に渡してくれないやつですね。帰ります。それではみなさんご機嫌よう~」
だが私はそこまで馬鹿じゃない。
違和感はあるが、たぶん好奇心に釣られて残った部分もある。
何か術中に陥っていたとしても、エドウィン・ブラックは私に何をした?
奴の手の内の1つであることを考慮して思い出してみるも、ただ呼び止められて普遍的なやり取りを少し交わしたぐらいだ。
あの会話の中で気になることとを思い出しても……。
強いて言えば
第一。
あんな私を陥れた挙句ハメようとした高位魔族2人組の間に挟まれに向かえばどうなるかなんて考えなくても答えが出そうなもの。
人間を犬猫と同じ愛玩生物と同等に見るのも大概にせえよ?
発言にそんな意味を込めて2人のいない街角方面にヒグマとの遭遇時の対処法の動きで撤退する。
「貴様がどこまで冷酷に成し遂げられるのか差し測っていたのだが、私としたことが確認しそびれた項目があってな」
街角を曲がり、2人の姿が見えなくなった瞬間に踵を返して脱兎の如く逃走しようとしたところで意味深なエドウィン・ブラックの声が聞こえ、力強く踏み出した一歩目が止まる。
「ゼラトちゃーん♪ 景品はいらないのかしら? 要らないのならそこの田舎者オークのエサにして、終わったらこっちで処分しちゃうけど……いいわよね?」
続けてあざとい声色をだして悪辣な蛇子ちゃんの追撃まで加えられる。
——ガタッ ガタガタガタッ
続いて箱が自発的に動いて地面が擦れるような音。
…………まさか、な。
こんなあからさまな高位魔族の罠に引っ掛かりに行く私ではないが、クトゥルフ世界線で嫌ほど同胞たちに差し向けられた嫌がらせの数々や鹿之助くんの顔が脳裏を過ぎり、素直に逃げ出すという選択肢が取れなくなる。
「……」
私はまだ邪神共の手のひらの上で踊り続けなければいけないのか。
「……フッ」
「フッ♪」
私がジト目で恨めしそうな顔をしながら半面覗かせた途端に鼻で笑いやがって!!!
クトゥルフ神話TRPGの邪神共はたった1体の神格を除けば基本白痴であり自我や感情というものが感じられない上位存在であったが、こっちの邪神共はどいつもこいつも人間に似た意図を表してくるのが腹立つ。
ああ!畜生め!
そのラッピングされた景品の中身だけ確認したら帰る!
私は絶対に東京キングダムから帰ってやるからな!!!
二度と来るか! こんな無法地帯!
「……暇じゃないんです。早く中身を見せたらどうですか?」
「もちろん♪」
——バリバリバリッ!
乱雑に引き剥がされる包装紙。
「さぁ。貴様はこれにどのように対処してみせる?」
「クスッ♪ あの対魔忍の子の時ように見捨てて逃げ帰る気なのかしら?」
私の反応を嘗め回すように観察する高位魔族。
中身が開示された途端、馴染みある挑発にハラワタがグツグツと煮えくり返る。
自然と未完成のパイプ爆弾とライターを握る手が強まり、わかってやっている彼等に対して青筋すら立つ。
景品の中身は等身大のリカちゃん人形のようだった。
正面は透明なケースで覆われていて中身が一目瞭然なもの。
リカちゃん人形と違う点を挙げるならば、まずプラスチックのケースに保管されている中身は全裸の人間であること。
その全裸の人間は自由な身動きが取れないように、分娩台に乗せられているかのような卑猥な格好で四肢と首を針金で拘束されていること。
その他の備品にはバイブやアナルバイブ、媚薬瓶、オークの白濁ローション、ネコミミ尻尾などのアダルティなグッズの数々。
また説明文らしきところにはその人物が生前に身に着けていたものがセットで梱包されているようだった。
これがただの他人だったら、蛇子ちゃんの言う通り頭に袋を被せられた対魔忍の時と同じように見捨てていただろう。
私には関係のない存在に用はない。
しかし、ケースの中の人物は——
「この子、私の記憶違いでなければゼラトちゃんのお友達じゃなかったかしら♪ ……お名前は…………そう、『駒水 幸子』ちゃん♪」
鹿之助くんの話では、6月に転校したはずの駒水ちゃん*2の姿だった。
スネークレディの商品説明に歯がガチガチと細かく鳴り始める。
常識が通じない土人が、わが家に土足でズカズカとあがり込んできたような心境だ。
第三次世界大戦で侵略やテロを受けた当該国やかつての同胞の心境がわかるような気がする。
「ゼラトシーカー。貴様はどのように出る? 逃走か。それとも我々に立ち向かってくるか」
「とぉっても♪友達想いのゼラトちゃんのことだもの、絶対に彼女を助けに戻るに違いないわ♪」
人の気持ちも知らないで、賭けを続ける高位魔族に飛び掛かって宇宙の彼方へと封殺してやりたい衝動に駆られる。
だが奴等はわかってやっているのだろう。
あえてやっているに違いない。
これは第三次世界大戦の時と同じ。
モラルをかなぐり捨てた敵への挑発行為だ。
……心頭滅却。
頭に血が上った状態では冷静な判断はできなくなる。
0.5ラウンドの時間を置いて冷静になるように語りかける。
再び建物の影に姿を隠して、両目を瞑って後頭部を片手で掻く。
そこから左手で握りこぶしを作り口元へ当て、右手は肘に添える。
さぁ。ここからどうやって駒水ちゃんを助けるならばどのように動くのが最適解だ?
相手は生半可なカルティストではない、邪神。
それも2体。
こちらの存在を知覚済み。
うち1体はどんな手段を講じてくるかもわからず、従者達は既に蜘蛛の子を散らすことに成功している。されど体制を立て直せば襲撃してくることは想像に難くない。
何よりも警戒しなければならいのは、彼等は人間社会に対して白痴ではない。
むしろ逆。
賢知な存在。どうすれば人間が嫌がるか熟達しているし、馴染みもある。
知恵が回るぶん下手な邪神より厄介だ。
おまけに先ほどから姿を見せないが痴女の存在も踏まえなければならない。
武器が必要だ。
でも主力武器は奴等の手中にある。
返してくれるようなことを言っていたが、どこまでが真意かわからない。
……。
待てよ?
いや、これが狙いなのか?
私を長考させ更に
装備を整えるために離れるか……?
ダメだ。
スネークレディのあの発言。
私が逃げ出したとわかったら容赦なく駒水ちゃんをオークのエサにして嫌がらせを実行してくることだろう。
無策で助けに向かうことは絶対にしてはならない。
だがクトゥルフ神話TRPGに則ったルールで考えるならば、現状の装備では奴等を打ち負かすことは絶対にできない。
つまり、ここは逃走を選ぶ選択肢が最も賢い。
されど見捨てて逃走を選べば、あの邪神2体が今後、私の身内を人質に使った嫌がらせ行為を控える……いや、次はもっと親しい友人を人質に扱う可能性も捨てきれない……!
もし、あの場で拘束されていたのが鹿之助くんだったら……。
「……クソが」
私の今のこの葛藤すらも奴等は想定済みなのだろう。
その上で状況を楽しみ、試練を与えてきている。
まるで神様にでもなったように。
~一方、その頃……①~
——東京キングダムZ街Y丁目X番地付近——
日ノ出 陽葵「わぁ……。裏路地なのに凄い人だかり……」
日ノ出 陽葵「なんだか兵士みたいな人達もいっぱいウロウロしているし、怪我人だらけでなんだか物々しいなぁ……」
日ノ出 陽葵(これも死体を弄ぶような鬼が居るせいなのかな? 傭兵みたいな人も多いし、総出で討伐に出ているとか? みんな鬼の話をしてる……怖いな…………)
日ノ出 陽葵(こんな人数で立ち向かっても勝てない鬼って、どんな鬼なんだろう……?)
日ノ出 陽葵(それに……あの兵士さん達、米連の兵士じゃないよね?)
日ノ出 陽葵(米連の兵士だったら生体兵器を除いて外骨格に包まれたパワードスーツを着ている筈だし……ここにいる兵士さん達は露出が多いし……。装備もスマートな気がする)
日ノ出 陽葵「日葵ちゃん、何処に居るんだろう……?」ウロウロ
日ノ出 陽葵「傭兵の人に混じってどこかで手当てを受けたりして無いかな? 怪我ないかなぁ? 心配だよ……」ウロウロ
~一方、その頃……②~
【偵察任務】八津 紫
ハードプレイ施行中……。
~あとがき~
10月10日に妊婦ガチャを回しました。
大敗北です。
なんか、もう……回想がみんなふうまとのいちゃらぶセックルで……。
どうせ腹の中に詰まっているのは魔力なんだから腹パンとか、正常位によるハードなプレイを期待してたのに……。マトリョーシ姦は18歳の括りから無理でも、母胎がオークに犯されて『赤ちゃんのお部屋に侵入しないでぇ!』とか『赤ちゃんが潰れちゃう!』とか言ってほしかったのに……。(子を思う母性が刺激された回想)
配布含め、全部ふうま、ふうま、ふうま、ふうまの全純愛。はー!?(クソデカ溜息)
4人も居て、ふうまの全純愛とかどうした?対魔忍???
来年は鹿之助くんや藍野のぞみくんに孕んで欲しいです。
凌辱マシマシで。出産で前立腺が潰されてほしい。
回想にふうまの染め一択はやめて。マジやめて。
流行りの染めパってレベルじゃねえぞ!
作者はふうま君が苦手だったりします。
最初は知恵を振り絞って戦う姿に惹かれましたが、いまはそんなでも無いんですよね。
彼は没落したとしても名のある一族で、実家が太くて、コネクションが広くて、綺麗ごとしか言わず、幼少期から家族や環境から侮辱され虐げられていたのに性格が歪んでなくて、因果村社会出身なのに価値観が正常で、聖人君主で、女の子にちやほやハメハメする、壊れたのは貞操概念のみの主人公に感情移入できないんです……。
その点、二車くんのほうが人間味が溢れてると思います。原作では手段を誤ってしまいましたが、全部フュルストが悪いんや!
それにお前には純愛には紅やユキカゼ、きららパイセンがおるやろって……。
萎えるんです……。
格差とNTR見てる気分なんです……。
ストーリーでオリ主みたいな人間っぽい汚ったねぇ部分を見せて欲しい。