グレイブックス先生の投稿に感銘を受けて勝手に書きました
でもわからせ虜が書けない えっちなのがかけない
誰か書いて
ゆめをみちゃって、ごめんなさい!(にちかシーズン2敗退)
初めは、最悪な印象だったと思う。
犯罪紛いのことをして無理矢理アイドルにならせてもらった私に対して、親身になってくれるとは最初から思っていなかった。
なのにあの人は全力で私をプロデュースしてくれた。お人好しなのか、それとも、何も考えてないのか、プロ意識なのかは私には分からなかったけれども、とても嬉しかった。
アイドルの世界は、私が思っていた以上に凡人に厳しくて、常に体の奥底に針が刺さっているような感覚におかしくなってしまいそうだった。
でも、あの人がいた。
『もう、笑顔じゃなくたっていい』
私で、いいんだ。
『大丈夫だ、仏頂面してたって』
私、笑えてます。WINGは、怖くて、辛くて、楽しいかどうかもわからなくなって、息も出来なくなるくらいだったけど───
あなたのお陰で、まだ私はやっていけます。
だから、私を見てください。
「プロデューサーさんって、お姉ちゃんと私、どっちがタイプですか?」
知ってます。
私、人と自分を比べるのが癖みたいになってて、自分より凄い人、尊敬してる人は特に目に入ってくるんです。
だから、分かっちゃうんです。あなたが、お姉ちゃんのことを目で追っているのを。
お姉ちゃんが、貴方のことを暇があれば見つめていることを。
互いにそれに全く気づいていなくて、両片思いになってるってことを。
あなたの目は私を映していても、ただ形だけ。あなたの目が本当に見ているのは、お姉ちゃんなんです。
だから、だから、だから……
「ごめんなさい」
プロデューサーさんは、事務所で遅くまで仕事をしてて、とっても凄いです。どのくらい凄いかっていうと、お姉ちゃんや社長さんが帰ってもまだやってるくらいに。
他のアイドルの子がいないことを確認して、レッスン室の鍵を練習の名目で借りて時間が経つのを待ちます。
みんな帰ったなーって頃に、事務所に戻ってプロデューサーさんにコーヒーを入れてあげたんです。
「遅くまでお疲れ様ですっ!私、レッスン上がりなんですけど、ちょっと疲れちゃったので休憩してから帰りますね!」
「ああ、今日もこんな遅くまでやってたのか、お疲れ様。無理はするなよ。」
「プロデューサーさんこそ、無理してないですか?お仕事、そんなにあるんですか?」
「うーん、正直言うとまだ結構あるな。ユニットも増えてきて、俺に回ってくる仕事もかなり多くなってるから……って、にちかに言うことじゃないな。ごめんな、愚痴みたいになってしまって。」
「全然大丈夫ですよ!私、その程度でプロデューサーさんに幻滅したりしませんよ!あ、まだお仕事続けるなら、私コーヒー入れてきます!」
「いや、いい……ごめん、やっぱりお願いできるかな。ちょっと、眠くなってきたし。」
コーヒーメーカーってすっごく便利ですよね。ポンとボタンを押せばすぐできるんですから。そこに、お薬を入れちゃいます!不眠症の友達に譲ってもらったこれがなかったら、こんなこと思いつかなかったかもしれません。でも、私、私を、見てくれないから。
「だから、プロデューサーさんが悪いんですよ。」
「ん?何か言ったか?」
「いーえっ!なんでもありません!さあ!七草にちかのプロデューサーにコーヒーあげちゃうぞのコーナー、はっじまっるよー!」
「はは、ありがとな。頂くよ。」
コーヒーを嚥下する時に動く喉仏に、思わず目がいってしまいました。そんなところ、他の人では気にもならなかったのに、なんででしょう。
「どうした?」
「なっ、なんでも、ないです……」
「そうか?疲れてるだろうし、少し休憩したら、早く帰るんだぞ。」
そう言うと、プロデューサーさんはまたパソコンに向かい始めました。あれ、睡眠薬って、どのくらいで効くんだろう?
ソワソワしながら事務所のソファーに座っている私は、不審に思われないかドキドキしてました。でもプロデューサーさんは仕事に集中してて、こっちには注意を払ってないみたいです。
手持ち無沙汰になってスマホを弄ってたら、ぎし、と椅子が軋む音が聞こえました。時間は、30分くらい経ったのかな?
「っ、ぷ、プロデューサー、さん……?」
恐る恐る声をかけても、気づきません。おっかなびっくり頬をつついてみても、動きません。
「っ~~!やっ、やったっ……」
ドキドキします。こんなに、こんなに近くでプロデューサーさんの顔を見続けるのは、初めてで、何だか身体中が熱くてたまりません。
髪の生え際から顎まで、じっくりと観察していると、自分でも気づかないうちにひとつのところに視線が固定されちゃいました。
「……ぷ、プロデューサーさん。起きない、から」
背もたれに深く体重を預けて寝ているプロデューサーさんに覆い被さるようにして、顔を近づけます。
「い、いたずら、しちゃいます、よ……?」
起きないから悪い、なんて、自分でそうしておいて理屈をつけて、私は、今。
「ふ、ふぅー、あっ、う、き、キス、しちゃい、ます、よ……」
鼻と鼻が触れ会うくらいの距離近づくと、微かに汗の匂いが漂ってきました。でも、プロデューサーさんの匂いだと思ったら、なんだかほわほわして不思議な気分です。
「すぅ、ん、は、はぁっ」
キスの仕方、知らないけど。なにかに導かれるように、私の顔は近づいていって。
「ん……」
プロデューサーさんの唇は思ったより乾いていて、私の唇に張り付くようになってちょっと驚いたけど、でも、もっともっとしたくなりました。
「ん、ちゅ、う、んふ、う」
自分でも気づかないうちにプロデューサーさんの顔を挟むように手で押えて、まるで犬みたいに舐め回して。
「ん、ぁ、ちゅぅ」
私、変です。絶対変です。
「はあっ!……ふぅ、プロデューサーさんの、せいです。」
聞こえるはずもないのに、プロデューサーさんを責めながら、暑さから解放されたくて服を脱いでいきます。
「責任、取ってください。」
えっちなのはいけないと思います!