DARK SOULS → SKYRIM でまったり()スローライフ()   作:佐伯 裕一

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少々長いです(15000字弱)。
また、ぽんぽぽ樣、誤字報告ありがとうございます。大変助かりました。


二七、三年経って

 大学を後にした私は、一部住民の出迎えを受けながら首長の館へ向かった。これが町の住民の総意ではないことは理解しているが、大学から無事に戻って来た、というだけで凱旋扱いされるのは、嬉しいだのくすぐったいだの微笑ましいだのという感慨より、先が思いやられると苦笑の裏では頭が痛かった。

 館に着くと、私は首長に人払いを頼んだ。結果、首長、執政、ブレックスの三人を相手に報告を行った。ちなみにこの執政、首長の親族なのだという。今までは、町の規模が小さすぎるため特に必要とされていなかったが、これから忙しくなると言って首長とブレックスが話を付けていたらしい。本人は相当難色を示したらしいので、正しくは、引きずり出した、というのが実状のようだが。

 そしてブレックスはちゃっかり、相談役、などという「微妙」と言うべきか「絶妙」と言うべきか迷う立場を得ていた。本人曰く、執政では町に常駐せざるを得ず、動きが制限される。しかし首長の側近でなければ面倒な手続きが発生することも多い。そして緊急時には衛兵隊を人手として駆り出すことがあるやもしれない。そのため、だそうだ。首長の親族は面白くなかったろうが、私は盗賊連中の腕前と厚顔さ具合を知っている。まず問題無いだろう。

 

 閑話休題。私が成果を伝えた時点では、ブレックスを含めて皆が驚くなり訝しむなりしていた。直接やり取りをした私でさえ面食らったのだから、無理もない。私はアークメイジ、アグス師の為人を伝えた。そして、今後の交渉や伝達には、面子より実益を重視した合理的なやり取りが望ましいと、付け加えた。

 ブレックスや首長は変わり者なのだと納得し、執政はまだ腑に落ちない様子であった。まぁ、新参者が胡散臭い大学からの協力を取り付けた、と聞いて怪しむ気持ちはわかるが、この先はこんなことばかりだろうから、早目に慣れてほしいものだ。

 理解を得られたため話を進め、後日、実務担当であるマスターウィザードのサボス・アレンが以後の予定や諸々の折衝のために首長を訪ねてくることなどを伝え、この場は解散となった。

 館を出て宿に場所を移し、ブレックスには首長の前では伏せていたサイジック僧兵の件や、エンシルからの伝言を伝えた。デイドラロード云々には、いつぞやの自らの例えを思い出しケタケタ笑い、伝言を聞いたあたりでは神妙な面持ちになっていた。私が見るに、おそらく心配はいらないと思うのだがなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 それから慌ただしくしているうちに、気がつけば三年もの時が瞬く間に過ぎていた。

 停滞、あるいは緩やかな衰退に慣れた町の住民からすれば、変化を感じる三年だったかもしれない。しかし、私が古代ノルドの墳墓で目覚めてからイーストマーチの採掘村へ着くまでの数ヶ月に比べれば、かなり大人しいほうだと思う。

 それに、計画としてはまだまだ初動段階であり、取り立てて言うほどの大成果はまだ齎されていない。町の復興という大事業に対して、三年という時はあまりにも短いのだ。寧ろ変化が起きるのはこれからなのだから、心身の健康のためにも努めて慣れてほしい。

 

 

 

 

 

 まず、私の最初の大学訪問から程無くして、首長、アークメイジ共同の声明発表が執り行われた。場所は、町の大学側広場である。私も同席した。

 

 オブリビオンの動乱は一部のデイドラ崇拝者が引き起こし、メエルーンズ・デイゴンにより齎された天災であり、世の魔術師に非は無し。ウィンターホールドに襲いかかった未曾有の大災害もまた然り。大学も被害者にして、一切の非は無し。今後は、スカイリムの誇る魔術大学を町が支え、大学はその信と恩を忘れず、町を助ける。相互の絆を強く保ち、我等死した後の子や孫には、再び権勢を取り戻したウィンターホールドを託さん。

 

 住民は、不本意ではあるが受け入れよう、といった表情であった。本音では「お前等なんか信用するか」とでも考えているのかもしれない。しかしこれでも予想よりはかなり大人しい反応である。

 声明の中、大学側に「信」だの「恩」だのという文言を入れて、住民感情に配慮した。アグス師としては、大学が幾らか下手(したて)に出る程度で話が円滑に進むのなら否やはない、とのことだった。

 それでも打ち合わせを重ねる度に、やはり難しいのではないか、という話になった。何せ住民達は父祖の代から何十年と恨みを募らせ、大学を忌避してきたのだ。共同声明如きでその感情が一変するとは考えづらい。というか、悪くすれば「首長を誑かした」として我々や大学に怒りの矛先が向きかねない。折角この地にある程度の足場を築いたのだから、それは避けたい事態だ。それどころか、最初でしくじれば住民は余計に意固地になり、今後の如何なる工作も意味を成さなくなるだろう。『何事も初めが肝心』とはよく言ったものである。

 最悪の最悪は、住民を総入れ替えするために鏖殺して、余所の地域から行き場の無い社会的弱者を招き入れることだが……。そこまでしてしまっては、幾ら独立独歩の気風が強いスカイリムとはいえ、他地域の首長達が介入してくるだろう。下手をすれば、いやしなくとも、上級王の名において『ウィンターホールド首長討伐』の命が下されかねない。本来、地域間の争いは禁忌であるが、それはスカイリム内で争いが続いた際、エルフによる侵攻を受けた、という苦い記憶によるものである。村程度まで衰退したウィンターホールドを攻め落とすのに、然程の時はかからない、と判断されるだろう。よって、却下である。私も進んで大虐殺を行いたいわけではない。

 そこで、準備期間のあいだに盗賊達を使って、予め声明と首長に纏わる噂を町に流した。

 

 曰く、首長は昔から、衰退する町にウィンターホールド首長として有効策を講じられない己の不甲斐なさを嘆き、住民に対しては責任と罪の意識を抱いていた。首長は現在、病に侵されている。彼は、残された寿命で何ができるか考えた。その答えが、大学を抱き込んでの町の復興である。誰よりも大学を恨む首長が全てを呑み、忌避も憎悪も笑顔の下に秘して声明に臨む心算である。大災害の件が本当に冤罪なのかは、神のみぞ知る所である。だからこそ、それを一度頭の隅に追いやり、首長の言葉を()()()鵜呑みにしてやらないか? それが、最期の時を費やし、町に殉じようとする老人への、手向けではないか? 情けではないか? 首長らしい暮らしはできず、権威も無く、住民からの尊敬も得られず、他地域の首長達からは歯牙にもかけられない。苦しい思いをしてきたのは、首長も同じなのだ。それでも、大災害に際し、けして町を見放さずに踏みとどまった一族の男なのだ。我々も、少しは協力してやっても良いのではないだろうか。

 

 このような人情話だ。正確には、盗賊達が流したものではなく、彼等が宿屋を経営する一家や衛兵隊を抱きこんで、狙う風潮を作り上げたのだ。閉鎖的かつ住民の絶対数が少ないウィンターホールドでは、新参者の盗賊が表立って動けば目立つためである。

 首長がよく床に伏せっていたことは、住民も知る所である。そしてそれが、何かを決意したかのように精力的に変化したことも。それらの事実を叩き台に、こちらの望むように脚色してやるのだ。

 上位者である首長を無力な老人として語る。そして、首長の奮起をわざと褒め称えることはせず、住民に同情と優越感を与える。それにより、「協力してやっても良い」という立場の逆転した視線と空気を作る。

 もし「いや、どれだけ苦しかろうが様々な特権を享受してきた首長として、町の衰退を食い止められなかったのなら責任を取るべきであり、それらに我々が関与する義理は無い」などと強弁する輩が現れては困るのだ。だからこそ、住民側を持ち上げる。そして、実際に町を出ていった者が大勢いる中で踏みとどまった、という点を強調し、突飛な声明を執り行いはしても、首長は自分達の同胞である、との意識は手放させない。

 

 ある程度の手応えは感じつつも、実際にどうなるかは声明当日になってみなければ読めない、という具合だった。しかし住民の反応を見るに、目論見は概ね成功といったところだろう。

 私はギルドや一味の者共を、改めて恐ろしい連中だと思った。それを本人達に伝えると、随分と得意気になって、「金や、弱みを握って転がすのは二流。本人が自らの善意で以て動いている、と()()()()のが一流」との御言葉をいただいた。要するに、宿屋一家も衛兵隊も、その義侠心を上手にくすぐられて、自発的に行動したらしい。後ろめたいことがあればどこかでボロが出るかもしれんが、己の行いを正義と信じている者であれば、周囲の説得が困難であっても、かえって義心の炎を燃え上がらせるだけだ。盗賊達は最大効率を得る手腕を持っているらしい。

 仮に彼等とやり合う事態になれば、直接戦闘では私に分があるだろうが、彼等は印象操作などの搦め手を用い、気がついた時には四方八方敵だらけ、などということもあり得る。やはり恐ろしい。同時に、私なんぞの称賛で機嫌を良くするなど、存外可愛らしいところもあるのだな、とも思った。

 首長閣下本人も、なかなかの芸達者であった。誰が見ても思う『貼り付けた笑顔』を振りまきながら、アークメイジが握手を求めた際には、一瞬体を強張らせ、しかし不自然にならないよう直ぐに応じ、にこやかに言葉まで交わしていた。気付かぬ者もいるだろうが、気付いた者に対しては実に涙を誘う光景である。その閣下が作る()()()()()()の裏では、掌の上で転がる住民達を見て昏く嘲り笑っているのだろうと思うと、私としても物憂げな表情になってしまうというもの。これは断じて演技ではない。閣下に乗ったわけでも、保身のために「私も町の人間だ」と印象付けを行ったわけでもない。ないったらない。

 ちなみに、アークメイジ、アグス師はそのあたりに気付きつつも、全て些事、と頓着していなかった。前もって、大切な声明発表を成功させるために多少の演出を織り込む、という段取りは成されていたが、彼の魔術馬鹿にはその通達が必要であったかも怪しい。

 

 あとは、声明どおりに相互援助を惜しまず、町と大学が昵懇であると行動で示し続ければいい。そうすれば、貧しさからは脱却し、町には活気が戻るだろう。日に日に生活環境や町としての権威が往年の水準まで戻る中、大学を恨み続けるのは難しい。

 町が恨みを原動力に自力で復興するのならば、後の日に復讐を果たす、などという未来もあり得るかもしれない。しかし、復興にも現状維持にも大学ありきでは、願ったところで叶うまい。宿屋の一家やこれから増える大学との取引を行う者達からすれば、それらの不穏分子は自らの敵でしかない。町の自浄作用……というよりは自衛のため抑えにかかるだろう。

 それに、時が経てば経つほど、今の年配層は死んでいなくなる。ある程度復興を果たした町しか知らない後の若年層からすれば、大学に恨みを向け続けるなど馬鹿らしい話としか思えないはずだ。納得できない者を切り捨てるようで少々心苦しいが、計画にとっては致し方ないと言える。せめて、表の顔である錬金術師として、住民感情の世話くらいはしてやろうと思うが。

 

 

 

 ちなみに、声明発表には大学側関係者としてエンシルの姿もあった。これから町でブレックスやカーリアと話をする際、出歩いていても怪しまれないよう、顔見せの意味もあったらしい。

 私がブレックスに伝言を伝えたその日の夜、奴は伝言どおりエンシルの下へ忍んで行った。「近いうち」と言われてその日、というのもどうかと思ったのだが、「奴が俺を殺す気でないなら、御丁寧にお出迎えしていただくような仲でもねえ」とは頭目殿の談である。私は一応、一晩中待機していたが、朝には片頬を腫らした奴の無事な姿を見ることができ、安心した。腫れは、けじめの一発でも貰って来たのだろう。同様に感じたのか、私の部屋の屋根裏や壁の向こうなどそこかしこから極微かにホッと溜息が聞こえた。……頼もしい警備員と思うことにしてはいるが、極自然に私の周囲に潜伏するのはどうなのだろう?

 実はこれ、私が屋敷の普請を任せきりにしてしまったがために、現在の住居である屋敷のあちこちでも、同様の事態となっている。私がそのあたりにあまり頓着しないからといって、当たり前に人の屋敷を盗賊の根城にしないでほしい。

 ついでに言えば、私の屋敷は少し離れたところに建てられたブレックスの家と、地下通路でつながっている。緊急時には、互いが避難や援軍のために用いるのである。しかし、わざわざ地下を掘るのに、通路だけで満足する盗賊達ではない。当然のように拡張工事も行い、居住空間を確保している。そのため、ウィンドヘルムに潜伏していた一味の者達は、一部を除いて皆、私の屋敷、ブレックスの家、地下空間、他数件の修繕済み家屋に居を移している。リフトの砦は、フラゴンとの連絡時の休息地点とはしているものの、ついでにつまらぬ賊や死霊術師などが住み着いていないか確認するだけで、もう殆ど利用していないらしい。一時世話になっていただけに、少し寂しい気もする。一味の者からすれば、ギルド時代のほうが圧倒的に長く、砦は仮宿、という意識があるようで、気にはしていないようだ。

 なお、私の屋敷はギルド構成員も出入りするため、あらゆる場所に存在する潜伏用の狭間は把握されているが、地下空間に関しては一味だけの秘密となっている。ギルドと一味は現在は友好関係にあるとはいえ、将来的に渡り必ずしもそうだとは限らない。必要な用心だと言えるだろう。

 

 閑 話 休 題(家のことは良いのだ)。そう、話はカーリアの件だ。

 ブレックスがエンシルとの密会で何を話したか、ある程度以上のことは聞いていない。私が聞いた範囲では、エンシルはどうやら、カーリアを連れて再び忍んで来るよう言ったらしい。そこで翌日の晩、ガルスと親しかった三人が揃い、色々と話をしたそうだ。エンシルやブレックスとしては、十中八九カーリアは冤罪だと感じつつも、芯から信用して背中を預けるには、最後の一押しが欲しい。そのために証拠を求めているようなのだが、唯一の心当たりはガルスの遺体を探って何か出てくるのを期待するしかない、というのが実状なようだ。そしてそれが何処にあるのかと言えば、例によって、ではないが、古代ノルドの墳墓だそうな。潜入の際には私も出ることになる予感がする。しかし現状ではあまり動かず、メルセル・フレイを下手人だと仮定したうえで、外堀を埋めて確実に捕らえ、破滅させるための工作を進める、とのこと。まぁ、そのあたりは奴等に任せるとしよう。

 私が聞いたガルス関連はこの程度だ。具体的にどう動くか、などの仔細は一切聞いていない。私はこれから徐々に表の顔で動くことが増えるため、面倒な情報を与えるべきではないと考えたらしい。奴曰く、私は「わかりやすい」故の対処なのだとか。私としても、仮にギルドからの出向者にメルセル・フレイの密偵が紛れていた場合、知らぬ存ぜぬで通すには、元から本当に知らぬ存ぜぬでいるのが手っ取り早いうえに簡単でいい。それに、ガルスに関する話であれば、極力自らの力のみでことを進めたいと頭目殿が考えていたとしても、無理はないと思う。であるならば、私はそれを尊重したい。仮に私の力が必要であれば、彼の頭目殿は我心を曲げて私に話を持ってくるはずだ。そのあたりの見極めを間違える男ではあるまい。ハンもいることであるし。

 ちなみに、カーリアはここウィンターホールドに居を構えた。この三年、家屋の修繕のために入れ代わり立ち代わりウィンドヘルムの灰色地区からダークエルフ、いや、『ダンマー』達が訪れている。同種である彼女がいても、然程目立つこともない。木を隠すなら森の中、というヤツだ。

 

 ついでに言うと、「ブリニョルフをギルドマスターに」という声も、この三年である程度は静まったらしい。ヴェケルとデルビンがうまくなだめたこともあるのだろうが、それでも収まらない過激派に対しては、ブリニョルフ自身が「いざとなれば、ギルドを守るために不穏分子は切り捨てる」とヴェケルを通じて漏らしたのだ。彼を担ぎ上げようとしていた連中は、その「いざ」の時には、ブリニョルフが味方に付くことが前提となっていた。しかしそれがメルセル・フレイに反旗を翻したとき、中立でも黙認でも無く粛清に動くとなれば、話の根底から覆る。それで、意気消沈した、というのが顛末なのだとか。勿論、連中は連中でブリニョルフを懐柔しようとあの手この手を尽くした。しかし彼はその全てをのらりくらりと躱しきった。言い方は悪いが、それでも察しきれないあたり、度し難い。

 私でもわかる理屈を無視して、結果的に友の身の安全を脅かした馬鹿共だ。心情のうえでも庇ってやる気にはなれない。ましてや同情もだ。しかしそれだけ、人の憎悪や妄執とは恐ろしいという事実の裏返しでもあるのだろう。私も計画を進めるにあたり、大なり小なり恨みを買っているはずだ。思わぬところで足を掬われないよう、留意する必要があるだろう。

 とまぁ、そんなこんなで、盗賊連中のゴタゴタはどちらも小康状態となっている。

 私としては、友等の望むようことが運べば良いと思うが、結果として穏やかな日が続くなら、それも良しと思える。別に私は荒事を好むわけでもないし、友が命を賭けるとすれば、それは最後の最後で十分だ。多くの者が、私より先に逝く。なるべく長く、元気な顔を見ていたい。……これが私の我儘だという自覚はある。

 

 

 

 

 

 カーリアの件でダンマーに触れたが、彼等も幾らかがウィンターホールドへ移住してきた。

 彼等の故郷、『モロウィンド』は、レッドマウンテンの噴火という天災に見舞われ、多くのダンマーが死に、残った者達も行き場を失う事態となった。その対処として、時のスカイリム上級王がスカイリム北東部にあるソルスセイム島を彼等に割譲したのである。恩情とも取れるが、おそらくそれだけではあるまい。灰が降り積もるようになり、極めて居住性が悪く持て余すようになった土地を手放し、他国へ恩を売ることもできる。人情と打算の結果、というのが実際のところではないかと思う。しかしダンマー達が一応の居場所を確保できたのは事実だ。だが、それで一息つけたかと思えば、今度はかつて支配していたブラックマーシュのアルゴニアンがモロウィンドに逆侵攻をかけ、それから逃げた多くの者が各地へ散り散りになっている。言ってしまえば、今のダンマー達は弱り目に祟り目が続いた末にボロボロになった、流浪の民だ。

 その散った土地の中でも、比較的の故郷に近かったウィンドヘルムに彼等は集まり……そして灰色地区と呼ばれる環境が出来上がった。

 以前にも触れたが、ウィンドヘルムは言うまでもなくノルド至上主義がまかりとおる町である。そんな町でのダンマー達の扱いは、けして良いものではない。「灰色地区」とは正式な行政区画名ではなく、通称であり蔑称だ。人足から実際に聞いた話ではあるが、曰く、ソルスセイム割譲の件からスカイリムに望みを賭け、新天地に選んだが、これほどまでに迫害されるとは思っても見なかった。それがわかっていれば、もっと先の、違う土地まで旅を続けただろう、と。

 しかしそれも結果論ではある。私自身が経験したわけではないが、流浪の民とは酷く悲惨なものだと聞いている。遠く故郷を離れ、海路であれ陸路であれ険しい道程を越えて辿り着いた人類文明圏。そこで安堵を覚えて腰を下ろしてしまったのなら、再び立ち上がるのは難しいだろう。何せ、性も根も尽きている者がほとんどだったことは、私でも想像に難くない。その状況から、ウィンドヘルムの住民感情などを考慮し、再び旅をと言い出したとして、どれだけの者が付き従うか。ソリチュードやホワイトランであれば、多少は違ったかもしれない。しかし、ウィンドヘルムというやや閉鎖的な町にいる彼等にそんな事情は届き得ない。ならばスカイリムを横断、ないしは縦断して、『ハイロック』やハンマーフェル、もしくはシロディールまで移動し続ける覚悟が必要になる。今となっては口にすることもあるが、それが本当に可能なのか。いや、まず無理だろう。

 長々と分析してしまったが、私に愚痴を吐いた彼も、叶わぬ夢、として諦めた末の虚勢であったのかもしれない。……これ以上は野暮に過ぎるな。

 

 閑話休題。これも以前触れたが、かつては大学や町には、多くのダンマーの存在があった。それが、オブリビオンの動乱、大災害を経て、住民からの悪感情に曝され、悪環境に耐えられなくなった者から町を後にした。しかし今、町と大学は再び手を取り合うと公式な声明を発表した。

 ダンマー達は思った。自分達は普請を通してだが、町に滞在し、今のところは差別的な扱いを受けていない。これならば、在りし日の大学とダンマーとの関係を取り戻せるのではないのか。我々にとっての安住の地は、実は何もスカイリムを通り越さなくとも、すぐ隣の城塞(村)にあったのではないか。いや寧ろ、灰色地区で耐え忍んだ時は、今のためにあったのではないか。そのように。

 勿論これは計画の第一歩である移民募集の一貫として、私も屋敷の普請に集まった人足達にはかなり配慮をした。人足達に十分な給金を支払うことは当然として、宿屋へ宿泊する際の交渉や、宿屋に収まりきらなかった者達が寝泊まりする天幕へ、温かい汁物や酒の差し入れなども行った。住民達には、人足であるダンマー一行の窮状を訴え、彼等も苦しみの中にある民なのだ、と親近感を植え付けた。ついでに言えば、その被差別民達は、町の住民の健康を一手に引き受け、首長からの覚えも良い錬金術師である私の屋敷を修繕しているのだ。それが終われば、この先、人が増えることを見越して、少しずつ住居の修繕や廃墟の撤去を行っていく予定だ、とも伝えてある。彼等は厄介者ではなく、町の復興のために率先して汗を流している。そう伝え続けた。その結果が、ダンマー達に対する()()()()()()程度の扱いになったのであれば、私も骨を折ったかいがあるというもの。

 

 そして、私の屋敷の修繕が終わり、あとは地下通路など秘密裏に進行する作業のみを残すところとなった頃、人足の代表らしき立場になっていたダンマーが申し出てきた。自分達を町の住民として認めてほしい。願わくばその証として、自分達はことは「ダークエルフ」ではなく「ダンマー」と呼んでほしい。とのことだった。それが許されるなら、ウィンドヘルムやソルスセイムからも同胞がこの町の復興を手伝いに集うだろう、とも。

 私は計画が着実な一歩を進めたことに歓喜し、すぐに首長から了承を得、触れを出す約束を取り付けた。呼称については、誇りの問題なのだという。種の誇りだというのならば、尊重せねばなるまい。多分、これは彼等なりの試金石なのだ。今度こそ安住の地を得ることができるかどうかの。これが認められない場合、結局は灰色地区と同じ扱いだと判断されてしまった場合、彼等はこの町に居着くことなく去って行くだろう。これは特に厳守するべきだと強く主張し、首長からの触れに盛り込んだ。広く「ノルド」としか呼ばれない住民にはいまいち理解しづらい感覚かもしれないが、だからこそ、然程の抵抗無く受け入れられるとも思った。もし意固地に「ダークエルフ」と呼称し続ける者がいるとすれば、その者は明確に計画の邪魔だ。私が動く案件であろうし、最悪の場合には行方不明者となるだろう。まぁ、そんな阿呆はいなかったわけだが。

 

 

 

 広い屋敷の修繕には、結局丸一年ほどがかかった。それから二年ほど経った今では、私の大小の骨折りのかいがあったのか、それなりにダンマー達の数も増えている。ついでに言えば、ブレックスとハンが、十数人の()()()()()()ダンマーを一味の見習いとしてしごいていた。聞くに、彼等は種族柄、隠密行動や魔術に適正があるらしく、鍛えればそれなりの盗賊になるらしい。また、彼等は私の屋敷を盗賊屋敷へと手掛けた張本人達なわけで、勘のいい者であれば、私達の裏の顔に気付かないとも限らない。であれば、言いふらされる前に自陣へ引き込んでしまえ、ということらしい。それに、彼等自身も灰色地区で少々後ろ暗い仕事に手を染めていた者がそれなりにいるので、盗賊ギルドと友好関係にある一味に加わることは、彼等にも旨味のある話だったようだ。尤も、二人の思いとしては、半数もモノになれば儲け物、といった具合らしいが。どれだけ厳しく鍛えるのだろう。

 まぁ、私としては一味が力を保ち続けてくれれば、色々と便利で有難いため、否やはない。ついでのついでに言えば、「久しぶりに揉み応えのありそうな連中だ」と獰猛に舌舐めずりをしている頭目殿を見て、私も少し嬉しくなった。友の元気な姿というのは、目に優しく微笑ましい。ハンは私の十倍は喜んでいた。いつもと変わらぬ微笑みであったが、そろそろ付き合いも長いからな。私にはわかるのだ。

 

 喜ばしいのは、それだけではない。盗賊云々とは全くの別件として、自主的な大学への在籍希望者が多くいる、ということもある。彼等が大学を再び「故郷」と呼ぶ日が訪れたなら、この町の復興も更に進むだろう。また、打算的な面においても、これら希望者と私の魔法や魂石の優先的取引、町からの様々な便宜を以て、大学への()()となるはずだ。実際に大学が復興の役に立つのはまさにこれからだが、貸しはこちらが困窮しない程度であれば、どれだけでも貸し付けたとて良いものだ。アグス師は……あまりそのあたりに頓着しないだろうから、マスターウィザード、サボス・アレンには是非とも苦労をしていただきたい。彼の働きに、町と大学の未来がかかっているのだから! ……一度胃薬と強壮剤でも差し入れてやろうかな。

 

 

 

 

 

 大学といえば、声明発表からやや経ってからの訪問時に、上はアグス師から下は学徒まで、揃って私の魔法を研究したいと詰め寄られた。しかし事前にブレックスへ相談し、私が扱う魔法の興りと歴史を話した結果、ある程度慎重に扱うべきだ、という結論に達していたのだ。奇跡の類はこの地のエイドラやデイドラがどう思うか全く読めないし、呪術は扱いを誤ればイザリスの二の舞になりかねん。魔術も体系が多く幅が広いうえ、しようと思えば人を異形に変えたり、呪死効果のある結晶を生み出したり、闇を操るなど、ステンダール番人が大挙して押し寄せそうなものが多い。それ故だ。

 そこで、私は閃いた。天啓と言ってもいいほど突然、妙案が降って湧いたのだ。私はサイジック僧兵を呼んだ。正確には声をかけた。連中がいれば、仮に妙な事態になってもお得意の()()()()()()()()()させられるであろうし、そもこの地に伝えて良いものなのかも、『未知の体系の魔術』に目が眩んだ目の前の魔術馬鹿共よりは冷静に判断できるだろう。

 そう思ったのだが……来ない。私の声が元素の間に響き渡った後の反響が虚しく響き、静寂が訪れ、大学関係者から白い目を向けられるだけであった。その視線が少々腹立たしかったので、「お前達が協力しないのならば、私は好き勝手に魔法を見せ、研究させるぞ! その結果、タムリエルどころかムンダスが深淵に沈もうが、混沌のデーモンがそこら中を闊歩しようが、神々の逆鱗に触れて再びの動乱が起ころうが、私は責任を持たんからな!」と腹に力を入れて思い切り怒鳴った。

 すると慌てて二人の僧兵がやってきた。一人は以前にも顔を合わせたタンディル。もう一人は、あとで聞いたがゲレボロスという名だそうだ。二人は、特にゲレボロスのほうだが。「何を考えている!」と私に詰め寄って来た。そしていつぞやのタンディルよろしく、自分だけが理解し納得できる単語を用いた論調を喧しく捲し立て、挙げ句にはタンディルと同じく人の繊細な部分を無遠慮に逆撫でるので、例によって殴った。無強化のクラブで。私は学習する男なのだ。うるさいサイジック僧兵を黙らせるにはこれが一番である。仲間の失態から学ばない僧兵とは違うのだ。

 少し離れたところから見ていたタンディルであるが、かなり顔色を悪くしていた。別に私に危害を加えるなり不快感を与えるなりしなければ、こちらから手を出すことはあまり無いのだ。そう必要以上に怯えることもあるまいに。

 

 そうして、サイジック僧兵監修の下、ロードラン、ロスリック式魔法の講義と研究が始まった。私はまず、ブレックスに話したより詳細に、魔術、呪術、奇跡がどのようなものなのかを説明した。私の言葉に大学の者が首を傾げるときには、僧兵が通訳のような役割を果たし、話を進めた。

 結果、まずは最も基礎的な業から研究し、その再現や、タムリエル式魔術との応用などを考案したとしても、必ず僧兵立ち会いの下で実験を行うことを約束させられた。これが守られない場合、サイジック会は大学を危険分子と判断し、丸ごと消すと脅された。彼等にとっては、それだけ危機感を持っている、ということなのだろう。皆が神妙な顔で頷き、特にアグス師には念入りに伝えられた。実験に枷を付けられたことか子供扱いされたことか、両方か。面白くないと感じた(おきな)は拗ねてしまった。「私とて分別くらいはある。大体、大惨事を起こしてはその対処に追われて研究どころではなくなるわ。その程度の道理は弁えておるというに、皆が寄ってたかって……」とか。大惨事を引き起こした後のことを引き合いに出しているあたり、念を押したのは正解だったと言わざるを得ない。普通、大惨事とは、起きては誰もがたまったものではいから「大惨事」と呼ぶのだ。それ自体を忌避せず後の対処の面倒について考えを巡らせているのは、かなり黒に近い灰色である。

 

 

 

 私は私で、都合良く僧兵がいるのだからと、転移魔術を何度か見せてほしいと強請った。ゲレボロスがまた何ぞ文句を垂れようと口を開くので、私がクラブを取り出すと、奴は小さく悲鳴を上げながら魔術を見せてくれた。タンディルから、できれば控えてやってほしいと言われたが、不服である。まるで私がいじめているようではないか。私は侮辱に対して正当な抗議を行ったに過ぎない。それが口頭か棍棒かは些細な違いである。この場においては私がそう決めた。

 しかし肝心の転移魔術ではあるが、何度見ても違和感が拭えない。そこで、巨大蔵書庫であるアルケイナエウムでそれらしい蔵書を読み漁った。司書であり番人でもあるウラッグ・グロ・シューブの視線は常に刺々しかったが、その程度で止まる私ではない。日々、僧兵の実演と、蔵書との格闘を繰り返し続けること数ヶ月。私なりに違和感の正体に結論を出した。この地での転移魔術は、召喚魔術の一種である、と。だからこそ、結果のみに注目すればただの移動技術であるのに、マヌスのアレに似た感触を覚えたのだ。

 この地での召喚魔術とは、基本的にオブリビオンから精霊やドレモラなどを呼び出すことを目的としている。死霊術や魂縛関連が召喚魔術に含まれるのは、本来死した魂はエセリウムなりオブリビオンなりに還るものであるが、それを繋ぎ止める、ないしは呼び出して定着させるためである。そして、転移魔術はその応用であったのだ。このムンダスでの実距離を無視するために一度オブリビオンへの道を開き、オブリビオンから再度道をムンダスへ道を開くことで結果的な転移としている。言い方を変えれば、召喚魔術を使い自らを召喚対象として異次元へ送り、再度それを繰り返すことによりこの地へ帰還する。そういうもののようだ。

 僧兵に私の結論を伝えると、概ねその認識で間違っていない、との返答が得られた。それだけのためにやたら無駄な回り道をした気がしないでもないが、おかげで魔術に対する造詣が更に深まったため、良しと思える。……何故、連中から直接、理論の講義を受けないかと言えば、奴等と私とではこの地の魔術に対する基礎知識に差がありすぎて、説明が説明にならなかったのだ。あと、妙に話し方が癪に障った。

 

 以上の結論を元に考えると、僧兵たちの転移魔術を私が習得するのは難しいのではないかと思われる。

 私もかつては召喚し、召喚される日々を送っていたが、あれはロードランやロスリックという地の時空が歪んでおり、多くの不死人のいる時空と常に触れ合い離れを繰り返す特殊な場所であったが故のものである。この地でサイン蝋石を用いたところで、どうにもなるまい。しかしあの魔術は便利である。実はブレックスからも、習得したあかつきには頼みたい面倒事がある、と言われている。おそらく遠方の地。ファルクリースやマルカルスにでも用があるのだろう。そのような事情も相まって、転移魔術が諦められないのだ。

 

 そこで、思考を洗い直してみることにした。私はなまじ完成された転移魔術の使い手と知己を得たがために執着してしまったが、何も転移の方法はそれだけではあるまい。

 例えば、以前にも例に挙げた暗月の彼。アレこそが私にとっての『本家本元の転移魔術』といった印象なのだが、あの光を浮かべて跳ぶ様子は、素人の直感だが()()()()()ように思えて好ましい。それにロスリックの王子もそうだ。彼は自らや兄を転移させていた。アレが魔術かと言われると正直困る。祈祷師の装束に身を包んだ王子の様子を鑑みても、あるいは奇跡の一種であったかもしれない。 

 更に言えば、私自身、限定的ではあるが、転移を繰り返した身であったのだ。忘れていたが。『帰還の骨片』や『家路』の奇跡は、十分に転移と呼んで差し支えは無いはずだ。転移先が「自らが帰る場所」と思っている地点に限定される、という欠点を除けば、だが。あぁ、絵画世界ではまた少し違った趣もあったが、そのほかでは、概ね篝火がその地点と定まっていた。元は名前のとおり、家に帰る奇跡なのだ。それが帰る故郷から追放された不死人であるがために、故郷ではなく篝火などという仮の休息場所に跳ばされるだけの話であって。更に更に言えば、王の器の力を用いて、篝火間での転移も行った。

 

 これらの例を鑑みるに、私が転移魔術……転移魔法を習得するには、奇跡、もっと言えば王のソウルや神の力、更にはその根源たる『火』を元に研究を進めるべきではないかと思うのだ。

 勿論、私は家路以外の転移魔術を知らない。知らないということは、自由に跳び回る神の物語を知らないということ。まさか神話をでっち上げるわけにも行くまい。

 王のソウルとて、始まりの火から見出したばかりのものに比べれば力も弱まっていただろう。神の力も、ソウルとして取り込んだに過ぎない。原初の火など、厳密には見たことすら無い。あるいは、世界を照らし続けていたという意味では、生まれた時から触れていたと言うべきかもしれないが。

 それでも私は、三度の巡礼を果たした身である。奇跡も学び、神々の力も多く取り込んで来た。『火』も、残り火とはいえ、大王から継いだ始まりに近い火の残り火と、薪の王達から二度に渡り受け継いだものがある(灰というよりは人らしい外観を保っていられているのも、そのあたりが関係しているのではないかと思われる)。

 これだけの材料があれば、奇跡と魔術の間の子のような魔法が作れないかと思うのだ。分類としては魔術でありながら、用いる力は神性を帯びたもので、術の理論的な手法については家路の応用、のような何か、だとか。曖昧に過ぎる自覚はあるが、私に宿るという神性を以てすれば、不可能ではないと思える。

 神の奇跡は作り出せずとも、魔術ならあるいは。もしくは、各地に篝火を設置し、それを触媒に王の器での転移を模す程度のものしかできないかもしれない。しかし、何にせよやってみる価値はある。

 今の所、二年以上経っても成果らしい成果は得られていないのだが、直感的に、「これは成るな」という手応えがあるのだ。私の思い込みと言われればそれまでだが。

 

 

 

 あぁ、そういえば、大学に出入りするうちに、どうも最近、擦れ違う新顔が増えた気がする。

 声明発表に前後してタムリエル中に学徒募集の触れを出したとして、それが各地に届き、検討され、実際に学徒がここまで足を運ぶ、その往復に三年弱かかったということだろうか。計算としては合っていると思う。

 第一陣が来たのなら、第二陣第三陣も来るだろう。何せ、これまでとは町の態度が違う。そういった報せが第一陣から各地へ届けば、第二陣以降が大学を訪ねる決意を固めるのは、以前よりずっと容易になるはずだ。そして学徒が来れば来るほど、町は復興して、大学への援助もより大きくなる好循環が生まれる。魔術を学びたい者からすれば、年々環境は良くなるのだ。

 小さな一歩ではあるが、ここでも復興計画が順調に進んでいる兆しが見えたことに満足して、この日は少し早めに切り上げ帰宅した。

 錬金術師としての職務。大学での折衝と研究。首長閣下やブレックスとの情報共有。元の住民と新たな移住者達との仲立ち。そして、変わらず続いているラーナルクの鍛錬。なかなか忙しい日を送っている。偶にくらいは早く休んでも罰はあたらないだろう。

 

 そう考えて帰宅すると、夕餉の席で思いつめた顔をしたラーナルクから、ある願い事をされた。

 

「僕に実戦を教えてください」

 

 愛息の年齢にしては早すぎる願いをどうしたものかと悩んでいると、夜分忍んできたブレックスからも頼み事をされた。

 

「悪いんだけどよ。前に話していたウィンターホールド首長がスカイリム上級王だった頃の兜、アレ取ってきてくれや」

 

 簡単に言ってくれる頭目殿である。




計画のためなら、却下したとはいえ住民鏖殺が選択肢に入る主人公。
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