紅魔館に住み込みで働くことになりました。そして咲夜さんの先輩メイドです   作:ライドウ

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△ 紅魔館地下室戦争の全て

「全員、ライフルの最終チェックをはじめて・・・前からいたメイドは後輩の面倒をしっかりと見るように。」

 

副メイド長補佐の指示で、メイドたちがせわしなく動き始める。

前からいるメイドたちが新人たちに手取り足取りライフルの使い方とチェックの仕方を教えている。

ちゃんと引き金から手を外すことを伝えているらしく、暴発の危険性はなさそうだ。

 

「そろそろっすねメイド長!!」

 

「・・・そうね。そろそろ。」

 

元扉の前においてあるタンスを見ながら副メイド長がやってくる。

これからまるでパーティーに行くかのようなテンションの副メイド長だが・・・これでも長い付き合いだ手に取るように考えが分かる。

 

「・・・その殺気、相変わらずね。それ、お嬢様には向けないで頂戴ね?」

 

「えっ、漏れてました!?そりゃ、お嬢様方には向けないっすよ。ただでさえ、こうやって不老不死になろうが忠誠を誓った相手ですし。」

 

ひどいっすよ!と言わんばかりにプンプンと口で言いながら怒ってくる副メイド長。

まあ確かに、私ほど付き合いが長くないと気付かないほど隠されてはいる。しかし、明らかに早く”浄化”したいという気持ちが溢れてしまっている。

 

「まあ、そうねお嬢様の為に元居た組織の秘宝・・・たしかイスカンダル?だっけ、そこの数ある秘宝の一つ命の霊薬を飲んできたって言ったときは耳を疑ったわ。」

 

「あー、まあそうっすねぇ懐かしいっす。まあ、429年も前の組織ですし・・・もうとっくの昔につぶれてますっすよ。ちなみに名前間違えてるっす。イスカまではあってたっす・・・多分!」

 

貴女も忘れてんじゃだめじゃないの。と軽くツッコミを入れると。

えへへ、と可愛くごまかしてくる。この副メイド長は何を隠そうイスカリテオ?・・・まあともかく、対人外組織に所属していた”シスター”だった。

まあ本人が言うにいやなことが色々あってイスカオテイ?を離脱、この紅魔館にメイドとして雇われて私と話しているうちに、不老不死に興味を持ち・・・イスカテイオー?の秘宝の一つを盗んで使用して、そしてこの紅魔館の副メイド長にまでのし上がったという・・・まあ、経歴だけ見るととてつもないぐらいに異様だ。

 

「まあ、レミリアお嬢様方に刃を向けることはないんで、安心してほしいっすよ。」

 

「向けたとしたら私が相手をするだけだけどね。」

 

「あはは、そんなことはあり得ないんで!じゃあ、そろそろですね。」

 

副メイド長の雰囲気が真面目なものに変わる。

そろそろ朝の10時。レミリアお嬢様とフランドールお嬢様が深い眠りにつく時間帯だ。

私は、合図を出す。

 

「!全員事前に指示した場所に移動!!構え!!」

 

副メイド長補佐が、その合図を見て指令を飛ばす。

副メイド長が事前にメイドたちに離していた陣形に並ばせてライフルを構えさせる。

 

「新人メイド全員に通達。出てくる敵に向かって撃てればそれでいい。怪我だけはしないように。それと、深呼吸を忘れずに。」

 

激励代わりにそう言うと、古参メイドたちはクスリと笑い。新人メイドたちは深呼吸をしだした。

 

「開けるわよ・・・」

 

 

「射撃よーい・・・・・・てぇーっ!!」

 

 

第一射からそんなに時間は経ってないが、いまだ入り口付近にしか侵入ができていない。

 

「予想より数が多いか・・・」

 

ハルバートを横薙ぎしながらそう呟くと、後方の子たちからの第五射が放たれる。

多くのスケルトンとゾンビを吹き飛ばしたが、それ以上の数が廊下の奥から湧いて出てくる。

 

「ここまで数が多いだなんて思ってもなかったっす!これじゃまるで死の河っすよ!!うわわわわっ!?」

 

2本のロングソードを振り回しつつ、まるでダンスを踊っているかのような動きでスケルトンとゾンビを斬り倒し続ける副メイド長。

しかし、いくら斬っても斬っても出てくる相手に調子を崩している。

 

「やってやるぅ、やってやるぞぉっ!!」

「このぉっ!!落ちろ!!」

「私・・・生き残ったらメイド長のクッキーを食べるんだ。」

「数の差による暴力性が、戦力の決定的差ではないということを教えてやる!!」

 

「もうやだ~!おうちかえるぅ~!」

 

作画が変わっている4人の古参妖精メイドは放っておいて、唯一の私の部下である子が泣きながらフレイルをぶんぶん振り回している。

作画関わっている4人よりも、泣きながらフレイルを振り回している彼女の方が恐ろしいと感じるのはなぜだろうか。

 

「メイド長!!そろそろこっちも弾が無くなりそうです!」

 

副メイド長補佐のその声で、理解する。

これは長期戦だと。

 

「全員、ここは退くわよ。」

 

「りょ、了解っす!!」

 

「「「「「はーい!!」」」」」

 

さっさと、地下室入り口から脱出し、最後の妖精メイドが出た瞬間にタンスで塞ぐ。

 

「…作業はまた明日ね。今日は解散!ちゃんとお風呂に入ってマッサージして寝ること!」

 

「「「「「はい!メイド長!!」」」」」

 

 





第2次と第3次もお楽しみに!
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